ヘリコプターがケーブルカーをつり上げる
伊勢原市にある大山観光電鉄。大山のふもとの大山ケーブル駅と中腹の阿夫利神社駅までの間、約800メートルを結んでいます。標高差にすると約280メートル、それを約6分で結びます。阿夫利神社からの眺望は「ミシュラン」の観光ガイドでも取り上げられ、世界的にも知られる観光地です。
このケーブルカーですが、今年で運行を再開して50周年となります(戦前にも運行していましたが、戦時中に休止していました)。そこで、5月18日から運休させて改修工事を行っていますが、半世紀ぶりに車両も置き換えられることになりました。
しかし、ケーブルカーにアクセスする道が狭いので、車で運ぶことができません。そこで採られたのが、大型ヘリコプターで運ぶこと。ロシア・カモフ社製のヘリコプターで、5トンのものを吊り下げて運ぶことができます。国内では最大級とも言われています。6月25日に1両を運びましたが、約4キロ離れた秦野市のヘリポートから運びました。もっとも、ケーブルカーの重量は約9トンなので、そのままでは運べません。車輪などの台車や座席などは取り外しました。現地(駅構内の特設作業場)で取り付けて、レールに移されます。旧型車両はすでにヘリコプターで運び出されていて(1両は保存し、もう1両は解体する方針です)、新型車両のうち、もう1両は7月下旬に運ぶ予定です。
新しい車両は、車内の電気をリチウムイオン電池で供給し、(駅を除いては)架線はありません。10月1日に運行を始める予定です。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201506/0008152628.shtml、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH6S5J8PH6SULOB00W.html、産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/150625/lif1506250024-n1.html、東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20150626/CK2015062602000129.html、「鉄道ジャーナル」2015年6月号 鉄道ジャーナル社)
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