いすみ鉄道、キハ20を導入
いすみ鉄道は新型車両を導入します。
この新型車両は、第三セクター開業当初から使用していたいすみ200型を置き換えるもの。2011年から導入開始されたいすみ300形(2両)、2012年から導入開始されたいすみ350形(2両)とともに、5両体制となり、新型車両への置き換えはこれで完了となります。
それでは、これまで導入されてきた新型車両から振り返ることにしましょう。いすみ300形は、クロスシート、トイレあり。観光用として使うことも考慮した設計となっています。ビール列車や懐石列車にも使えます。いすみ350形は、ロングシート、トイレなし。ただ、テーブルを設置することができます。貸切列車やイベント列車としても使えます。300形に併結すれば、トイレの問題も解決します。そして、いすみ350形の特徴は、顔。国鉄型の顔をしています。
そして、新しく登場する車両、いすみ300形といすみ350形の両方を掛け合わせた車両です。中はいすみ300形、外はいすみ350形なのです。塗装は国鉄の再現、オレンジとベージュのツートンカラー、一般色で塗られています。いすみ鉄道には国鉄型の列車、キハ28とキハ52が走っていますが、キハ28は1964年製、キハ52は1965年製とかなり古く、毎日走らせることができません。東京などから観光客が来る休日はともかく、平日まで国鉄型車両を走らせることはできず、観光客を呼び込むことは難しいのです。そこで出てきたのがこの新車、国鉄風の車両となっています。平日は新型5両で賄うことになりますが、それでも1両が国鉄風となり、観光客を呼びことができると考えています。
次は車両の形式について説明します。本来なら、いすみ300形と同じ設備を有していることから、いすみ300形の3番目の車両、303となるはずです。しかし、単純にそのようにつけるということはしませんでした。参考にした「いすみ鉄道 社長ブログ」ではいろいろ書かれていますが、観光客を呼ぶことができるように、キハ20としました。国鉄時代、キハ52のエンジンを1台にした車両は、キハ20と呼ばれていたのです。また、いすみ300形と同じ設備を有しているため、キハ20-303とすることを考えていましたが、これはかつて四国に存在した車両であり、いすみ鉄道のキハ20は、国鉄のキハ20と同じ車両でないため、1000を加えて、キハ20-1303としました。当然ながら、いすみ鉄道のキハ20は、国鉄風の車両であり、キハ28やキハ52といった本物の国鉄型車両ではないので、これらと併結することができません。併結できるのは、新型のいすみ300形、いすみ350形です。国交省の認可を受けてから運行を開始することになりますが、夏に走らせる予定です。
なお、置き換えの対象となるいすみ鉄道200形は、すでに1両がいすみ市の「ポッポの丘」(古い車両がたくさんあります)、3両がミャンマーに行っています。今いすみ鉄道に残っている車両も、運用離脱中の1両は、いすみ鉄道沿線の事業者が引き取るようです。残る206号車は、検査期限までまだ時間があることから、当分の間、現役車両として使い続けます。最終的にはいすみ鉄道で保存したい意向です。
(追記)
いすみ鉄道のキハ20は、9月24日から運行を開始しました。
(参考:「いすみ鉄道 社長ブログ」 http://isumi.rail.shop-pro.jp/?eid=2137、千葉日報ウェブ http://www.chibanippo.co.jp/news/local/263257、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/09/24/260639.html)
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