乾電池で走る電車、今年は由利高原鉄道で
乾電池で鉄道を走らせる実験、昨年(2014年)に旧小坂鉄道(2009年廃止)で実験を行い、成功を収めたのは記憶に新しいところですが、今年(2015年)は舞台を変えて現役の鉄道で走らせることになりました。
その舞台は、同じ秋田県の由利高原鉄道。「エボルタ」を動力にして、前郷-矢島間を往復します。往復で約20キロの距離を走らせるのです。
走らせるのは11月3日。「エボルタ」単1電池600個を動力にして、ギネス世界記録の取得を目指します(ギネスの条件は、(1)市販の乾電池のみで車両を動かすこと (2)車両だけで700キロ以上を要すること (3)挑戦中、車両の修理はできないこと (4)上り坂方面でスタートすること (5)20キロ以上を走ること です)。車両を製作するのは、川越工業高校電気科「電車班」の生徒(デザインはデザイン科が担当します)。2011年から「川工電鉄」という名前で、3年生が電車の製作を行っています。2014年は、実際の在来線と同じ軌道幅で架線から電気をとって走る電車をつくり、鉄道博物館で走らせました。今年走らせる車両は、鉄や木材を材料にし、外寸は幅約1.5メートル、高さ約2.9メートル、長さ約4メートル、車体だけの重量は約1.1トン、生徒ら9人が乗ると約2トンになります。
なお、当日は前郷を12:10に出発し、矢島で折り返し、再び前郷に戻ります。実験前後の3時間線路を閉鎖し、上下4本を運休させ、全線で代行バス輸送を行います。
(追記1)
その川越工業高校の挑戦ですが、11月3日に行われ、見事前郷-矢島間往復22.615キロを走りました。上り坂や踏切では時速3キロに落ちましたが、止まらずに走ったようです。
(追記2)
当初は前郷を12:30に出発し、15:20に戻ってくる予定でしたが、実際には少々遅れて12:32に出発、到着は15:19でした。
(参考:由利高原鉄道ホームページ http://www.obako5.com/info/evolta%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8/、パナソニックホームページ http://panasonic.jp/battery/drycell/evolta/challenge/2015/、http://panasonic.jp/battery/drycell/evolta/challenge/2015/result/、埼玉新聞ホームページ http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/09/04/07.html、さきがけ on The Web http://www.sakigake.jp/p/akita/economics.jsp?kc=20150904i、産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/150903/lif1509030024-n1.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/teen/news/20150904-OYT8T50050.html、http://www.yomiuri.co.jp/local/akita/news/20151103-OYTNT50231.html)
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