リニア体験乗車記(3)
終点の大垣から列車を乗り継いで新大阪へ。ちょうど関西では通勤ラッシュに当たる時間帯。ところが、意外なことに、そんな時間帯の新快速でありながら、それほど混んではいない。もちろん立っている人は多いが、押し合いへし合いのラッシュではないのだ。「こんな時間に転換クロスを走らせて大丈夫か?」と思う人がいるかもしれないが、この時間帯の新快速に乗ってはじめて気づく、意外な事実だ。
新大阪からは「青春18きっぷ」を使わずに、特急に乗る。新大阪8:08発の「こうのとり1号」だ。10月30日で引退する381系の特急であるが、「こうのとり」など北近畿方面に使われる381系は、振り子機能をスピードアップのためではなく、乗り心地向上のために使っている。それを体験するために来たのだ。なお、北近畿方面への381系は、振り子機能を乗り心地向上のために使うため改造が施されていて、番号も変更されている。元々の番号に1000を足すのであるが、ステンレスの文字を塗りつぶし、その近くに黒で書いている。改造当初から381系はワンポイントリリーフと考えていたようだ。盆明けの平日(8月21日、金曜日)に遊びに行く人は少なく、自由席でもよかったが、JR西日本の「チケットレス特急券」(専用のクレジットカード所有者限定)のほうが安いので(指定席がついて620円、ちなみに新大阪-篠山口間の正規の自由席特急料金は970円)、前日に携帯電話で買い求めた。携帯電話の画面が切符になるので、駅で引き換える必要はない。さて、肝心の振り子機能を乗り心地向上のために使うのは、新三田以遠。新三田-篠山口間の短い区間しか体験できない。実のところ、振り子が働いているかどうかはよくわからなかった。カーブの多い篠山口から先のほうがよかったかもしれないが、「チケットレス特急券」の設定があるのは、篠山口まで。やむを得ない。
篠山口から先は、再び「青春18きっぷ」を使った旅。篠山口から福知山までの普通(篠山口9:27発)、そして福知山から園部までの普通(福知山10:55発)ともに2両編成だが、223系。ワンマン対応のローカル仕様だが、比較的新しい車両がローカル区間でも走っているというのは意外だ。
園部から嵯峨野線の快速で京都へ。そして京都からは琵琶湖線、東海道線で名古屋に戻る。盆明けの平日だがこちらは「青春18きっぷ」で旅する人が多く、車内は混んでいた。
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