リニア体験乗車記(2)
リニア体験乗車の集合場所は都留市の山梨実験センター。大月駅からバスも出ているが(臨時も出ていたようだ)、時間があるので禾生から歩くことにする。事前に調べた通り中央道に沿って歩いたら、20分ほどで着いた。
集合時間まで2時間近くあるので、実験センターの近くにある、「どきどきリニア館」に入る。リニア体験乗車の案内はがきを見せると、団体割引料金が適用になった。ここからは、実験走行しているリニアを間近に見ることができる。いったん時速430キロで大阪方面に走り去るのを見たのち、しばらくして東京方面に時速500キロで目の前を通過していった。あまりにも速すぎて、写真をうまく撮ることはできない。隣にある、無料の「わくわくやまなし館」は、売店がメインの施設。今回の旅行のお土産を買っておく。
ちょうどいい時間になった。今回の旅のメイン、リニア体験乗車の時間だ。まず、リニアにはバッグのような大きな手荷物を持ち込むことはできないので、「わくわくやまなし館」の隣にある無料コインロッカーに入れる。買ったばかりのお土産も入れる。その後、少し歩いて山梨実験センターに行き、手続きをするのであるが、まるで航空機の搭乗手続き。金属探知機でチェックを受け、その名も搭乗券発券コーナーで搭乗券を手に入れる。ここには座席番号も記載されている。その後、QRコードが印刷された搭乗券を改札機にかざし、トイレを済ませてから待合室に入る(リニアの車内には使えるトイレはない)。待合室は座席番号ごとに座るところが指定されている。今回の体験乗車では2号車と3号車が開放され、乗車できるのは最大で約120人。家族連れや夫婦が結構多く、ひとりで来ている人は意外と少ない。時間になり、説明を受けてから指定された座席の順番でリニアに乗車する。長い通路を通って行く様は、まるで空港。新幹線とは別の乗り物と考えたほうがよい。ただ、座席は新幹線と似ていて、シートベルトはない。
リニアは走り出した。いったん東京方面に時速285キロ(東海道新幹線の最高速度)で走る。山梨実験センターが実験線の中ほどにあり、時速500キロを出すためには端のほうまで行かないと行けないからだろうか? リニアは最初はタイヤを出して走るが、ある程度のスピードが出ると航空機みたいにタイヤを引っ込める。その感覚は車内でもわかり、航空機と同じように浮いた感じになる。停止するときもある程度までスピードを落としたら、タイヤを出して停止させる。距離を稼いで東京方面に行った後は、いよいよ本番。時速500キロを体験するときだ。座席の向きは誰も変えず、後ろ向きに走り出す。山梨実験センターを過ぎてしばらくすると最高速度の時速500キロを出した。車内での走行音は、いったん浮上走行すると小さくなるが、時速500キロになると少し大きくなる。揺れも少し出てくるが、どちらも新幹線より速いこともあり、気になる水準ではない。また、明かり区間も外が見え、ストレスは感じない(開業したら数少ない明かり区間もコンクリートで覆うという話があり、そうなったらストレスは感じるだろうが)。やがてリニアは甲府盆地に出た。リニアは折り返す。だんだんスピードを上げ、再び時速500キロを出す。帰りは行きより走行区間が長く(行きは実験線の端まで行かずに、途中で折り返している)、時速500キロまでの加速に15キロ、トップスピードの維持も同じぐらい、停止に10キロぐらい要していた。つまり、少なくとも駅間が25キロないと、時速500キロは出せないのだ。リニアは実験線の東端近くまで行き、そこから時速320キロ(国内の営業中の鉄道の最高速度)で山梨実験センターに戻った。20分ほどのリニアの体験乗車を終えたら、アンケートを書いて、そこで終了。集合時間から50分ほどしか経っていない。2時間ぐらいかかるものと思っていただけに、あっけない。
山梨実験センターから大月駅へのバスがあったからそれに乗ってもよかったが、富士急のフリーきっぷを持っていたので、再び禾生まで歩くことにする。想定より1時間以上も早く終わったので、富士急のダイヤは調べていない。行き当たりばったりで禾生まで歩くと、なんと大月行きの電車が停まっていた。交換待ちで停まっているようで、慌てて跨線橋を渡り、京王色の電車に乗る。禾生17:32発だ。大月で中央線に乗り換え(211系のセミクロスシート車であった)、今晩も「ムーンライトながら」に乗るので事前にインターネットで調べておいた銭湯で汗を流し、再び東京駅に戻る。大垣行きの「ムーンライトながら」は満席であった。(続く)
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