富山地方鉄道の観光列車「アルプスエキスプレス」では、9月5日から12月27日の休日、沿線の地酒と車窓の景色を楽しむことができる、「ほろ酔い特急の旅」を発売します。
富山の地酒が3種類飲み放題で、それにホタルイカのおつまみと富山の名水がついて、2000円です(別途、運賃と特急料金が必要です。座席指定料金は含まれます)。特急うなづき7号(電鉄富山13:04発宇奈月温泉14:12着)と特急うなづき12号(宇奈月温泉15:04発電鉄富山16:09着)で設定があります。各列車15席限定で、利用日の2か月前から予約が可能です。乗車当日でも、電鉄富山駅、宇奈月温泉駅の窓口で購入することができます。
(参考:富山地鉄ホームページ http://www.chitetsu.co.jp/?p=21752)
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今日10月31日は、大宰府でももいろクローバーZのライブが行われます。九州国立博物館の開館10周年記念ということで、男性限定のイベントです。
そのライブ会場の近く、西鉄の紫駅が期間限定でももいろクローバーZ仕様となっています。ももいろクローバーZは5人のメンバーからなっていますが、それぞれのメンバーにイメージカラーがあります。そのうち、紫は高城れにの色となっています。実は4月にももいろクローバーZがヤフオクドームでライブを開いた時も、高城れにのファンが紫駅を訪れていました。そこで今回西鉄は、ライブを盛り上げようと紫駅を期間限定でももいろクローバーZ仕様にしたのです。
それは、駅の看板を変えること。通常は「紫駅」としか書かれていませんが、左に「西鉄」、右に「だZ!」を付け加え、「西鉄紫駅だZ!」としたのです。参考にした記事にある写真で見たところ、違和感ない仕上がりになっています。この看板はライブの前日30日の午後に設置され、31日が終わると撤去されてしまいます。本当に短い時間だけの看板なのです。
なお、紫駅の由来は、駅の所在地(筑紫野市紫二丁目)によるものです。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151030-00000002-withnews-l40)
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リニア中央新幹線名古屋-大阪間のルートを巡っては、京都を経由するか奈良を経由するかでもめていますが(京都が邪魔している?)、奈良県内でも停車駅の候補は3つあります。奈良、生駒、そして大和郡山です。奈良県サイドは未だにどこにするか決めていません。
とは言っても、乗客の利便性というより、奈良県内の事情で大和郡山にしたいようです。お隣三重県の亀山同様、名古屋と大阪を直線で結んだルートに近く、京都にも近い奈良が明らかにいいことはわかっていますが、それでは県の北過ぎます。奈良には遺跡がたくさんありますから、そのあたりの都合で京都府に入ってしまうかもしれません。県内の多くの市町村の同意も得ています。
その大和郡山が、リニアの停車駅に選んでもらうための手段として浮上しているのが、車両基地を併設すること。リニアの車両基地は相模原と中津川にできますが、関西に関してはルートが決まっていないため、車両基地の場所も決まっていません。とはいえ、関西にもどこかに車両基地をつくらなくてはならないのでしょう。もし、車両基地をつくることになったら、大和郡山は奈良や生駒より有利なのです。奈良は市内に神社仏閣が多く、まとまった土地を確保しづらく、景観の問題も出てきます。生駒は大阪のベッドタウンとして宅地開発が進み、しかも平らな土地が少ないのです(もっとも、生駒市のリニア誘致のパンフレットでは、車両基地の建設が可能だとしています)。これに対して大和郡山は、平坦な大和盆地の中にあり、土地の確保が容易だというのです。
確かに奈良の中心部にリニアの車両基地をつくるのは難しいですが、少し北のけいはんなあたりなら何とかなるでしょう。奈良県内の論理ではなく、大多数の東京-大阪間を利用する人の利便性を損なわないようなルートにすることが第一でしょう。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/150911/wst1509110002-n1.html)
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マイカーに有料でお客を乗せるのは違法です。しかし、20日に行われた国家戦略特区諮問会議で、マイカーに有料で客を乗せる「自家用車タクシー」を解禁することを検討しています。首相が検討するよう指示したようです。バスやタクシーといった公共交通網が不十分な過疎地などでの観光客の交通手段として考えられていて、海外では普及しているようです。今年度中に特区内での解禁にとどめるか(仙北市や養父市などが規制緩和を求めています)、法令を改正するなどして全国的に解禁するかのどちらかを決めます。法律を改正する場合は、2016年の通常国会で関連法案の提出を目指します。
でもこれは、「白タク」と何の違いがあるのでしょうか? 観光客を誘致したいなら地元自治体がバスなどを整備すればいいだけですし、まずはタクシーの規制緩和をするのが先でしょう。「白タク」を認めるのは飛躍しすぎの話と言えます。さすがに国交相も安全性等の面で全面的な解禁には否定的です。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151020-OYT1T50141.html、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/zc?k=201510/2015102000399、http://www.jiji.com/jc/zc?k=201510/2015102500058&g=soc)
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大阪市営地下鉄・バスの民営化に向けた手続きを定めた条例が、23日の大阪市議会で成立しました。大阪維新の会のほか、自民、公明などが賛成しました。今回成立した条例は、新会社の基本方針を議会の議決事項とするためのもので、直接民営化に結びつくものではありません。新会社の基本方針などは改めて条例をつくる必要があります。これは11月の市長選の後になりますが、今まで全く前に進まなかっただけに、前進したとも言えます(もっとも、自民などが大阪市営地下鉄・バスの民営化に反対していたのは、以前にも書いたように市長が橋下氏だからで、その橋下氏が市長を退くことになれば、その最大の障害は除かれることになります)。
もっとも、自民などが橋下氏の考えている民営化をそっくりそのまま行うわけではありません。地下鉄は大阪市が100%出資する株式会社のままにして、上場はしません。バスは地下鉄会社の子会社となります。不採算路線でも見直さずに残すようです。そして、「敬老パス」の有料化ですが、年間3000円の負担金は続けるものの、2014年8月から徴収することのなった1回50円の負担は廃止します。代わりに上限を設定するようです。公共交通に乗って出かけたほうが健康には良いでしょうが、それを言うならほかの世代も同様です。選挙で票になる高齢者の受けを狙った策と言えます。高齢者が少なかった時代ならともかく、今は子供のほうが貴重です。子供の運賃を安くする施策のほうが重要でしょう。子供に公共交通に乗る習慣を身に着けさせるのです。次の選挙ではなく、次の世代のことを考えないといけません。
大阪市営地下鉄・バスが上場しようと、大阪市100%の会社になろうと、あるいは公営のままでいようと、肝心なのはサービスの向上なのです。その根本を忘れてはなりません。
(追記)
大阪市の「敬老パス」ですが、2018年度から年間3000円の負担金を廃止し、1回50円の負担だけにする方針です。
なぜこのようにするかと言えば、「敬老パス」の利用者が減っているため。無料だった2012年度末は約33万人いましたが、2015年末には約24万人に減っているのです(有料になったら減るのはある意味、当然のことですが。逆に、無料だったのがおかしかったのです)。なお、減収となる負担金相当分は、2018年4月に民営化される地下鉄の新会社が負担します。その額は約7億円です。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20151024-OYO1T50012.html、http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20171024-OYO1T50001.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHBB3DQTHBBPTIL002.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/151021/wst1510210030-n1.html)
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人口約57万人の川口市の玄関となる川口駅は、京浜東北線の電車しか停まりません。並行して東北線・高崎線、湘南新宿ラインの線路がありますが、ホームがないので通過するだけです。
そこで川口市は長年にわたって、川口駅に湘南新宿ラインの停車を求めています(東北・高崎線の停車ではないのは、東北線・高崎線が京浜東北線と並行していて、しかも上野東京ラインが開業する3月までは上野止まりであったことが影響しているものと思われます)。すでに湘南新宿ラインの川口駅停車については国の交通政策審議会の鉄道部会小委員会で話が進んでいますが、9月1日の都道府県・政令指定都市に対するヒアリングで、埼玉県の要望として取り上げられました。湘南新宿ライン川口駅停車が交通政策審議会への埼玉県の要望事項になったのは初めてです。
川口駅の1日の乗降客は16万人と埼玉県内のJRでは三番目に多いのですが(大宮、浦和、川口の順です)、各駅停車しか停まりません。ホームが一つだけしかないので、朝のラッシュ時の混雑が激しいようです。川口市自体も人口が多く、将来の増加も見込めます。50万人も人口があって、優等列車が停まらないのは珍しいようです。とは言っても、優等列車が停車するか否かは乗降客数の多さと人口の多さだけで決まるわけではありません。東北線・高崎線、湘南新宿ラインは大宮以遠の利用者のことを考えないといけないのですから、どうしても京浜東北線のある大宮までの停車駅は絞らざるを得ません。最終的には川口市がお金をどれだけ出すかにかかっていますが、単純に乗降客数と沿線人口だけで決めていいものではありません。
(参考:埼玉新聞ホームページ http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/09/11/09.html)
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JR西日本の真鍋社長は10月21日に行われた記者会見で、北陸新幹線で停車駅が多い「はくたか」について、次回のダイヤ改正(2016年3月?)で停車駅を少なくすることにより、速達化を図る考えを示しました。速達型の「かがやき」は日中に運転されず、「はくたか」ばかりだからです。一部の「はくたか」には長野県内で停車駅を絞った、やや速いものもありますが、それでも「かがやき」よりは停車駅が多いので、遅くなります。北陸新幹線は東京-上越妙高間をJR東日本が管轄していますので、そのJR東日本と調整を進めているとのことです。
しかし問題は、JR西日本エリアでは「はくたか」よりも「かがやき」のほうがよく利用されていますが、JR東日本エリアでは逆に「はくたか」のほうが利用されているということ。代替の「あさま」あたりを増発しない限り、「はくたか」を速達化するために長野県内の停車駅を減らすわけにはいきません。
そうなったら、「はくたか」の長野以遠も通過運転することによって速達化を図るしかありません。飯山と同じように、糸魚川や黒部宇奈月温泉を通過する「はくたか」をつくるとすると、これらの駅に停まる列車の数が減ってしまいます。いくら利用者が少ないとはいえ、難しいところです。
さて、新高岡には臨時列車でありながら毎日1往復の「かがやき」が停まっています。この冬も継続して停まります。しかし、利用実績はあまり芳しくないようです。もともと1年間停める予定だったのですが、この調子では定期列車の停車を望むのは厳しいようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20151022-OYT1T50009.html、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/151023_00_hokuriku.pdf)
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東京ほどではないものの、大阪市営地下鉄の路線網も結構充実しています。中心部は碁盤の目のように地下鉄が走っていて、結構便利です。
さて、その大阪市営地下鉄を利用した場合、運賃はどうやって計算するのでしょうか? さすがに路線がたくさんあるため、経路を特定することができず、乗車駅と降車駅の最短距離で決まります。ここまでは不思議ではないのですが、実は同じ駅を通ってもよいのです。極端な話、一日中地下鉄に乗り続ければ、初乗り運賃で大阪市営地下鉄のほぼ全線に乗ることができます。他社ではよく問題になるいったん始発列車の出る駅にバックし、そこから乗車する方法でもキセル乗車にはならないのです。条例で合法となっているのです。
JRの大都市近郊区間で使われる一筆書きではなく、同じところを何回も通ったり、折り返し乗車をしても問題ないのは理解に苦しむところです。折り返し乗車ができないよう、条例の見直しをしたほうが良いと思われます。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC06H1Z_X01C15A0AA2P01/?dg=1、Jタウンネット http://j-town.net/tokyo/column/allprefcolumn/209575.html?p=all)
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京急がダイヤ改正を行う12月5日、都営浅草線を介して相互直通運転を行う京成、北総もダイヤ改正を行います。
京成は有料特急中心のダイヤ改正。朝夕に京成上野-成田空港(または京成成田)間に「モーニングライナー」、「イブニングライナー」を走らせていますが、その停車駅に京成船橋を追加します。京成船橋では3号車と7号車の2か所から乗降できます。また、今回の改正から号車指定(定員制)から全席座席指定とし、チケットレスサービス(会員登録要)も利用できます。
「アクセス特急」については、成田空港発最終の発車時刻を15分繰り下げ、22:49発とするとともに、22:03発を追加します。夜に成田空港に到着した人の利便性が向上します。
なお、これまで休日に1往復していた「シティーライナー」ですが、定期列車としての運転を取りやめます。以前にも書いたように遠回りのため遅く、しかもかつての栄光が忘れられないのか特急料金が高いままでは利用されないのは当たり前です。こまめに停車し、特急料金を下げないといけなかったのでしょう。
北総も同じ12月5日にダイヤが変わります。平日の帰宅時間帯の改善が主体です。平日の夜間及び深夜時間帯(日本橋20~23時台)に下り特急を4本新設します。これにより日本橋-千葉ニュータウン中央間の所要時間を約3分短縮します。北総線内の特急停車駅は、京成高砂、東松戸、新鎌ヶ谷、そして新鎌ヶ谷から終点印旛日本医大までの各駅です。そのほか、これまで平日の18時以降に京成高砂を出る下り普通列車の運転間隔が5~23分とバラバラでしたが、改正後はおおむね約15分間隔と均等化されます。京成高砂では、都営浅草線から京成本線に向かう快速特急、通勤特急から北総の普通列車等に乗り換えができるようになり、所要時間が現在に比べて2~6分短縮します。
(追記)
12月5日のダイヤ改正で出番のなくなった「シティーライナー」ですが、年始の休日(1月1~3日、9~11日、16日、17日、23日、24日、30日、31日)に上野-成田間を1日1往復運転します。「シティーライナー」用のAE100形で運転します。
なお、大みそかの終夜運転において、上野-成田間に1往復、「シティーライナー」を運転します。こちらは「スカイライナー」用の車両で運転します。
(参考:京成ホームページ http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/151022_01.pdf、http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/151203_01.pdf、北総鉄道ホームページ http://www.hokuso-railway.co.jp/data/topics/195/20151022165855.pdf)
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若桜鉄道は10月1日から、乗客に出発を知らせる車内メロディーを導入しました。
この車内メロディーを作曲したのは、「カシオペア」の元メンバーの向谷実氏。音楽制作を行う会社の社長です。熱烈な鉄道ファンとして知られ、趣味を兼ねてなのか阪神や九州新幹線などの車内メロディーを作成しています。
車内メロディーが生まれるきっかけは、4月に行われたSL社会実験の宣伝を向谷氏に依頼したとき。向谷氏は逆に無料での車内メロディーの作曲を提案しました。どうやら代わりに受け取った報酬はSLやディーゼル機関車の体験運転だそうです。それまでメロディーはなく、発車時はアナウンスが流れるのみでした。若桜鉄道の山田社長が、雪が降り積もった若桜駅の映像をインターネットで向谷氏に見せたところ、即興で2種類の車内メロディーをつくりました。
車内メロディーはいずれも約10秒。若桜駅を出発するときに流れる上り用は鳥取市内への通勤や通学客を想定した軽快な洋風となっていて、雪のきらめきまで表現されているようです。反対に郡家駅を出発するときに流れる下り用は若桜への観光客向けとなっていて、桜や田園など日本の原風景をイメージしたものとなっているようです。車内メロディーが流れるのは若桜鉄道を走る列車のうち日中を中心とした6往復、JRの車両では流れません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/life/travel/rnews/20151001-OYT8T50095.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/09/30/261093.html)
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大阪市交通局で行われるイベントについて紹介します。
ひとつは、ハロウィンの10月31日夜に運行される「ハロウィン・ホラーナイト列車」。18:50に千日前線今里駅を出発し、各駅に停まりながら19:08に終点の野田阪神駅に到着します。しかし、この野田阪神駅、普通の野田阪神駅ではありません。「誰も見た事のない野田阪神駅」に招待されるのです。どういうものは当日のお楽しみです。走行中にもイベントを行うかどうかも不明です。
この列車に乗るのに予約などは必要なく、運賃だけで乗車できます。ただ、この「ハロウィン・ホラーナイト列車」が満員になり、安全が確保できない場合は乗車できないこともあります。また、運行状況によっては「ハロウィン・ホラーナイト列車」の運行が中止となることもあります。なお、乗車に仮装は必要なく、普段通りの服でも構いません。注意点としては、多少グロテスクな表現があるようです。苦手な人は避けたほうが無難でしょう。
話は変わりまして、もうひとつは11月21日に堺筋線天下茶屋駅で行うイベント。1番線に停まっている車両のハンドマイクを使って、1人3分以内で好きな区間の車内放送を行うという、車内案内放送コンテストを行います。アレンジを加えたり、オリジナルな内容でも構いません。コンテスト終了後、車掌スイッチでホーム側の扉開閉操作もできます。
ただ、こちらのイベントは定員が15人となっています。小学校4年生以上が参加できます(小学生は保護者の付き添いが必要)。応募多数の場合は抽選となります。応募期間は今日10月25日までで、大阪市交通局のホームページにある専用応募フォームから申し込みます。当選した人は11月2日(予定)に案内状を送付します。
(追記)
ところが、「ハロウィン・ホラーナイト列車」は事前の申し込みが不要で誰でも乗ることができたため、始発の今里駅に参加者が殺到し、半分以上が乗れないままとなってしまいました。当然ながら途中駅で乗ることはできません。しかも、あまりにも多いため野田阪神駅でも肝心のアトラクションを見ることができない人がたくさんいました。
そこで大阪市交通局は2016年、事前申込制に変更しました。250人の定員に対して6倍余りの応募があったため、2016年10月29日のイベント(森ノ宮駅始発で阿波座駅付近の連絡線を通りました)のほかに、10月30日に事前予約不要のイベントを野田阪神駅で行います。
(参考:大阪市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h27_all/20151031_horror_night_train.html、http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h27_all/20151121_syanai_housou_contest.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/10/19/015/、THE PAGE https://thepage.jp/osaka/detail/20161030-00000002-wordleaf)
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石勝線の新夕張-夕張間(通称:夕張支線)も極めて利用者が少ないところです。2014年度の輸送密度はJR北海道で2番目に少ない117人(一番少ないのは、札沼線北海道医療大学以北)、1985年度の1187人に比べて、10分の1に減っています。当然ながら、減便の対象です。分割民営化後、これまで9往復を維持してきましたが、2016年3月のダイヤ改正で5往復に減らします。以前の記事で石勝線追分-夕張間は5本減らされると書きましたが、それより増えています。減便されるのは下りが新夕張9:05発、12:56発、17:24発、21:27発。上りが夕張9:41発、13:31発、18:15発、22:02発です。いずれも乗客は数人と少ないようです。
この夕張支線ですが、減便されるだけではありません。将来的には、廃止される危険性もあるのです。原因はトンネルや橋の老朽化。このままだと安全性が確保できないというのです。この区間には清水沢-鹿ノ谷間の稚南部トンネル(161.3メートル)や、南清水沢-清水沢間の第8志幌加別川橋梁(45メートル)など14橋がありますが、いずれも1918年の完成から100年近くが経ち、老朽化が進んでいます。改修費用は稚南部トンネルが6.5億円、第8志幌加別川橋梁が9000万円と大した金額ではないように思えますが、輸送密度が100人台の鉄道に投資できるような額ではないことも事実です。夕張支線は石炭輸送を第一に考えてつくった路線であり、石炭がなくなった現状では人の流れにあっているかということから考えなければならないのです。
減便の話はほかの線でもあります。今回取り上げるのは根室線。釧路-根室間では上下22本のうち利用者が少ない7本を廃止し、1本を区間短縮します。廃止するのは根室22:05発快速「ノサップ」釧路行き、厚床6:55発根室行きなどです。厚床6:55発は時刻表に乗っていない列車ですが、根室高校の生徒が通学に使うために運転されているようです。代替として後続(釧路5:55発快速「はなさき」根室行き)の出発を早めて統合するようです。短縮するのは釧路22:06発根室行きで、厚岸止まりとなります。
釧路近郊の白糠-釧路間も減ります。白糠-釧路間には上下合わせて25本走っていますが、このうち日中の4本を廃止し(白糠10:30発、13:38発、釧路9:04発、12:30発)、夜の2往復を1往復に統合して、2本減らします。合わせて6本減るのです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0193548.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0192351.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0192264.html)
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東急は2020年度を目標に東横線、田園都市線、大井町線の全駅にホームドアの設置を進めていますが、田園都市線の宮前平駅にホームドアを設置します。田園都市線で初めてのホームドア設置駅となります。下りホームは10月中に、上りホームは12月中を目途に供用を開始します。
ところが田園都市線でホームドアの設置が進まなかったのは、4ドア車と6ドア車が混在しているため。東急は45両ある6ドア車を4ドア車に置き換えることによってホームドアの設置を進めますが、それが完了していないのにホームドアを設置するのです。一時期つきみ野駅で行っていたロープによるものではなく、ちゃんとしたホームドアです。
どうやって4ドア車と6ドア車が混在している路線でホームドアを導入できるのでしょうか? そのからくりは、ホームドアを車両から離れた場所に設置すること。ホームドアは4ドア車に対応したかたちで設置しますが、ホームドアと車両との間が離れているので、6ドア車の場合でもホームドアと車両との間を歩くことによって、4ドア車と6ドア車が混在している路線でもホームドアを導入することができるのです。そのためにはホームの幅がある程度広くなければならず、その点で比較的ホームの幅がある宮前平駅が選ばれたのです。
もちろん、この場合、安全性に問題があります。駆け込み乗車はシャットアウトできるとはいえ、ホームドアと車両との間に人がいるのですから。ただ、何もしないよりはずっと良いです。4ドア車に統一すれば通常のホームドアにすればいいのですから。
(参考:東急ホームページ http://www.tokyu.co.jp/company/news/list/?id=2320、タウンニュース http://www.townnews.co.jp/0201/2015/10/09/303081.html)
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経営状況の厳しい養老鉄道。親会社の近鉄が公有民営方式への移行を求めています。そして、その近鉄が公有民方式にした場合の収支の試算を出しました。
その前に2015年度の予算ベースでの収支見通しから説明しましょう。運賃などの収入が9.48億円であるのに対し、人件費や車両の保守などのコストに19.23億円かかり、9.75億円の経常損失となっています。
ところが、9月25日に大垣市議会の委員会で報告された内容によれば、近鉄は2017年度から2026年度までの10年間の収支試算を明らかにしています。2026年度までに近鉄からの出向者を現在の75人から38人に減らし、60歳以上の再雇用者を現在の8人から22人に増やし、プロパーの社員を現在の1人から24人に増やすことによって人件費を抑制します。このほか、車両更新時期を現在の60年から70年に延長する(ただし、養老鉄道の車両は近鉄のお古が大きな改造をせずに使えるので、それほど車両更新のコストはかからないものと思われますが)などの方法で、10年間の平均コストを年間1.74億円削減します。
ただ、運賃収入がこのまま推移するとは考えられません。今回の試算でも毎年2.5%減少するとしています。定期券の割引率を樽見鉄道と同率の通勤定期3割引き、通学定期6割引きに圧縮したとしても、収入は年間5000万円減少すると考えられています。つまり、減らすことのできる赤字の額は年間1.24億円にとどまり、赤字額は8.51億円になります。
そして、公有民営方式になった場合、沿線7市町の負担額は国や岐阜県、三重県の補助金を含めて年間6.78億円になるようです。単純に沿線市町の数の7で割ると9700万円となりますが、実際にはいろいろの要素が働き、単純な数字にはなりません。なお、養老鉄道を廃止すれば、撤去費用がかかります。その撤去費用について、新たに牧田川橋の撤去費約58億円が加わり、合計で約105億円になりました。当然ながらバス運行にも経費が掛かるので、廃止するにしても難しい判断に迫られます。
(参考:岐阜新聞ホームページ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20150926/201509260911_25800.shtml)
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ガンダムから航空機やら様々なものになる「ラピート」。次のタイアップ企画が登場しました。
それは12月18日から公開される映画、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。関空を通じて世界につながる「ラピート」のイメージと、「スター・ウォーズ」の世界観に共通する「旅立ち」「冒険」をコンセプトにデザインされた50000系1編成が、11月21日から2016年5月8日の間、難波-関西空港間を走ります。11月分に限りますが、ダイヤも公表されています。
車両の外装は黒を基調とした「スターフィールド」で覆われ、各車両には作品に登場するキャラクターが描かれます。内装には、客室扉や客室通路などにキャラクターや「スターフィールド」のラッピングが施されます。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/traffic/info/rapit_starwars.html、http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/151021.pdf)
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東海道新幹線の主力はN700系。そのN700系(N700A)が追加投入されます。JR東海が2016年度から2019年度にかけて20編成のN700Aを追加投入するのです。内訳は2016年度が1編成、2017年度と2018年度が7編成ずつ、そして2019年度が5編成です。
追加投入されるN700Aは、JR東海の小牧研究施設で技術開発された新たなブレーキライニングによって、地震ブレーキの停止距離をさらに5%程度短縮し、安全性を向上させます。パンタグラフ、台車、ATCについて(パンタグラフと台車もJR東海の小牧研究施設で技術開発されました)、走行中の車両データの監視機能を強化することにより、さらなる安定性の向上、質の高い検査を実現します。そして、これらの改良点は既存のN700系、N700A(合わせて111編成)についても行われます。2017年度から2019年度末にかけて改造工事を行うのです。この前改造が終わったばかりなのですが、N700系、N700Aも追加投入されるN700Aに合わせて再び改良がなされるのです。新車の製作費用及び既存の改造費用で合わせて約1040億円です。
この20編成のN700A追加投入により、2019年度末には700系の置き換えが完了してしまいます(現在は30編成あります)。以前の話よりかなり早くなりました。すべての車両が快適性や環境性能に優れた「N700Aタイプ」となり、最高速度が時速285キロに統一されます。加速度も700系よりN700Aのほうが良いので、「こだま」あたりが底上げされ、少しとはいえ速くなるかもしれません。
ただ、JR東海だけが新車を導入し、既存車両を改造してもいけません。JR西日本の所有している車両もあるのです。16両編成のものは23編成あります。700系を東海道新幹線から追い出し、N700系等をレベルアップさせないといけません。今のところJR西日本からはそういう話はありませんが、JR西日本も追随するのか、注目したいところです。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000028233.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20151023k0000m040046000c.html)
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JR東日本のグループ会社、日本レストランエンタプライズは、新たな場所で駅弁の販売を行います。
その場所は、フランスのパリ・リヨン駅。パリ・リヨン駅ホール2内で、日本の駅弁を販売する「駅弁 EKIBEN」を12月1日から2016年1月31日までの期間限定でオープンします。日本レストランエンタプライズは、シンガポールと台湾でイベントというかたちで駅弁の催事での販売を行ってきましたが、和食人気があり、「BENTO」の知名度が高いフランスで駅弁の販売に挑戦することにしました。
パリ・リヨン駅で販売する駅弁は、フランスのシャロレー牛をすき焼風に味付けした「パリ・リヨン弁当」(税込15ユーロ)、サーモントラウトの塩焼きなど定番のおかずが入っている「幕の内折詰弁当」(税込15ユーロ)、鮨をメインにした「日本のおもてなし弁当」(税込13ユーロ)、いなりずしなどが入っている「助六寿司」(税込8ユーロ)、日本最古の駅弁と言われるものに因んだ「おにぎり弁当」(税込8ユーロ)の5種類です。すべてお米の弁当で、パンの弁当がないのは意外ですが、和食人気の高いフランスに駅弁文化を伝え、訪日客を増やしたいとの狙いがあるようです。駅弁はフランスの日本食専門業者から食材を調達し、フランスで調理します。
売店に隣接するイベントスペースでは駅弁の歴史や魅力を紹介するためのパネルや駅弁の掛け紙を展示し、130年以上にわたり日本の食文化のひとつとして定着している駅弁文化を紹介します。
(追記1)
11月13日にパリで発生した同時多発テロの影響により、パリ・リヨン駅で12月1日から始める予定だった駅弁の販売を延期することになりました。非常事態宣言解除後(2016年春ごろ?)に駅弁の販売を行う予定です。
(追記2)
パリ・リヨン駅での駅弁販売期間は2016年3月1日から4月30日までとなりました。
(追記3)
パリ・リヨン駅での駅弁販売期間が2016年5月26日まで延長となりました。また、2016年5月1日から販売する弁当が一部変更になります。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2015/20151008.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2015/20160204.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2016/20160406.pdf、産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/151020/ecn1510200026-n1.html、乗りものニュース http://trafficnews.jp/post/46242/)
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9月5日に開業した新潟市のBRT、「萬代橋ライン」ですが、定時性の確保が問題となっています。BRTと言いながら、専用道、専用レーンがないためです。そのほかにもいろいろ問題があるようです。
もともと新潟BRTも専用レーンを整備する計画でしたが、その時期は2019年度ごろとかなり遅いものでした。ところが、BRTの遅れが発生していることから、専用レーンの設置を早めることにしました。専用レーンは新潟駅前-古町間(約2キロ)に設置されるようです。この区間は大部分が6車線道路なので、専用レーンをつくりやすいところです(ただ、この区間はほとんどが国道なので、国との調整が必要なようです)。2016年度に専用レーンを試行する社会実験などを始める予定です。
専用レーンはすぐにはできませんが、できるところから改善を図っていきます。9月26日にダイヤ改正を行い、連節バスは一部のバス停だけに停まる快速となります(平日は28往復、休日は14往復)。新潟駅前-青山間で、万代シティ、古町、市役所前にしか停まりません。これにより遅れを防ぐ効果がありますが、通過する停留所は本数が減ります。
新潟交通は2016年春に大規模なダイヤ改正を行う予定ですが、その前に12月中旬に冬ダイヤを設ける予定です。冬場の定時性確保のためです。また、改善が必要なものがあれば、冬ダイヤの前でも行う方針です。
(追記1)
12月16日から行われる冬ダイヤでは、降雪などで混雑する冬季において定時性を確保するため、BRT(新潟駅前-青山間)の平日は現行の309便から1割少ない278便に減便しています。休日は192便と変わりません。また、新潟駅前-青山間の所要時間は22~27分から23~32分に伸びています。
(追記2)
新潟交通は2016年3月26日にダイヤ改正を行います。快速の停車バス停に本町と第一高校前の2か所を加えるとともに、BRT以外でも新潟の中心部に直通することのできる直行便を増やします。平日は126便増えて226便に、休日は0便から126便になります。
(参考:日経ケンプラッツ(会員登録要) http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/cntnews/15/100900083/?bpnet&d=1444769229957、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/150919/rgn1509190016-n1.html、http://www.sankei.com/region/news/151121/rgn1511210038-n1.html、http://www.sankei.com/region/news/160227/rgn1602270022-n1.html、新潟日報ホームページ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20151016211502.html)
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信楽高原鐵道は新型車両(SKR401号)を導入しました。液晶表示による料金案内や英語での案内表示を新たに採用し、故障などをコンピュータで一括管理するシステムを取り入れ、安全性をさらに向上させています。
その新車の導入により、これまで走っていたSKR301号は10月3日で運行を終えました。1991年の衝突事故をきっかけに1995年12月に導入されたこの車両は、先頭にバネなどを使って衝撃を和らげる装置や、通常のブレーキとは別の非常用ブレーキを設置し、ひじ掛けにはソフトカバーを巻いています。ところがこのSKR301号、老朽化によって坂道の多い信楽高原鐵道で走り続けるのは難しくなりました。新車導入により廃車される予定でしたが、紀州鉄道は勾配の少ない路線ならまだ大丈夫と判断し(紀州鉄道は営業距離が2.7キロと短く、駅と駅の間が短いことからあまりスピードも出さないようです)、信楽高原鐵道に譲り受けを打診しました。信楽高原鐵道もそれを受け入れ、8月に無償での引き渡しを決定、トレーラーに載せられて20日に御坊に到着しました。
紀州鉄道は現在、レールバス2両のみを保有していますが、半年前から1両しか使っていません。もう1両は検査の時期を迎えていますが、費用が高いので休車させているのです。ですから、唯一稼働している1両に何らかのトラブルが発生すれば営業運転ができなくなります。新しく御坊に来るSKR301号は長さが16メートルと4メートル長くなり、幅も少し広くなります。シートもロングシートからボックスシート主体に代わり、収容力も優れているようです。レールバスではなく普通のディーゼルカーになりますので、乗り心地はよくなります。SKR301号は塗装を少し変え、早ければ年内にデビューすることになりますが、その後は主力がSKR301号になり、レールバスは予備用の扱いとなります。
(追記1)
旧信楽高原鐵道の車両は、2016年1月31日に紀州鉄道での運用を開始しました。御坊市に伝わる宮子姫のイラストが描かれています。
(追記2)
大型のKR301(SKR301から形式が変更されています)は基本的に月曜日から金曜日午前中まで使われ、レールバスのキテツ2は金曜日の午後から日曜日まで使われます。
(参考:日高新報ホームページ http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2015/10/post-4128.html、http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2015/10/post-4343.html、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASH9X5452H9XPTJB012.html?rm=365、http://www.asahi.com/articles/ASJ1Y3C3QJ1YPXLB001.html、「鉄道ジャーナル」2016年5月号 鉄道ジャーナル社)
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長久手市はリニモの公園西駅周辺で、土地区画整理事業を行っています。長久手市はリニモ高架下の県道をまたぐ歩道橋を架設するのですが、それに合わせて愛知県も2016年度に、公園西駅と歩道橋を直結する改札口を新たに設けることにしました。駅の大幅改修は2005年3月のリニモ開業以来、初めてのことです。
公園西駅には地上階の自動改札機や券売機がありますが、それはそのまま残ります。新たにできる改札口は、歩道橋と同じ高さの中二階にできます。中二階の改札口と高架上のプラットホームを行き来するエレベータを橋脚内に設置します。2017年3月の利用開始を目指しています。工事費は実施設計をしていないことから概算すら出ませんが、9月補正予算案に実施設計費742万円を計上しています。
また、先ほど述べた長久手市が設置する歩道橋ですが、この歩道橋は家具量販店大手のイケア(出店予定)につながるようです。工事費は4.8億円、2015年度特別会計予算に計上しています。現在は歩道の詳細設計をしていて、実際の工事は2016年度になる可能性もあるようです。2014年度の公園西口の乗降客数は1日1100人ほどとリニモの9駅の中で2番目に少ないのですが、イケアの出店によって乗降客数の増加を見込んでいるようです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20150927/CK2015092702000050.html)
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JR四国には車両の外観、内装ともに「アンパンマン」のキャラクターが描かれた、「アンパンマン列車」が土讃線にも予讃線にも走っていますが、すべてディーゼルカーで、電車ではありません。
しかしJR四国は2016年春、8000系特急電車についても「アンパンマン列車」を登場させます(運転開始日、運転時刻は決まり次第、発表されますが、1日に2~3往復するようです)。8600系導入により、一部ディーゼルカーのまま残っている予讃線(松山以東)の特急を電車に置き換えるからです。「アンパンマン列車」になるのは8両、岡山・高松-松山間で運転します。これまではディーゼルカーだったので松山-宇和島間も走っていたのですが、電車になるとこの区間は走ることができません。
デザインコンセプトは、「虹の架け橋」。本州と四国を結ぶ予讃線のコンセプトシンボルとして、「アンパンマン」の「五色の虹」を採用しました。虹には、この「アンパンマン列車」に乗る親子にとって、会話の架け橋になってほしいというメッセージも込められているようです。外装デザインは白をベースに、沿線の瀬戸内海の海や山にも映える、鮮やかな虹で各車両を結ぶというものにするようです。各車両には「アンパンマン」のキャラクターのほか、沿線に因んだ「ミカンぼうや」、「うどんちゃん」などが描かれています。また、「アンパンマンシート」などの車内デザインは後日発表されますが、1号車の指定34席のうち16席のシートに「アンパンマン」のデザインを施します(2~8号車は「アンパンマン」に興味のない人に考慮して、天井部分のデザインを変えたのみです)。事業費は2000~3000万円です。
(追記)
8000系による「アンパンマン列車」は2016年3月26日に運行を開始します。岡山-松山間は2往復、高松-松山間は3往復、新居浜-松山間も1往復します。また、これまで走っていた2000系「アンパンマン列車」は3両が残り、「宇和海」として松山-宇和島間を4往復します。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/20150928%2003.pdf、http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2015%2012%2028.pdf、四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20150929000149、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/150929/rgn1509290070-n1.html、「鉄道ジャーナル」2016年5月号 鉄道ジャーナル社)
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経営の厳しいJR北海道は、利用者の極めて少ない駅を廃止することを考えています。2016年3月に数駅が廃止されますが、その中に室蘭線の小幌駅は入っていません。以前には廃止の筆頭にも挙がっていた駅なのですが、廃止の話が出た途端、鉄道ファンが訪れだしたのです。
そこで地元豊浦町は、この「秘境駅」とも言われている小幌駅を観光振興に活かすことにしました。もともと廃止の話が出たとき、町は地方創世の柱として小幌駅を使った観光振興策をまとめていました。小幌駅は噴火湾に面した断崖絶壁のところにあり、ふたつのトンネルの間、80メートルのところにホームがあります。駅にアクセスする道路はないようで、付近に民家がないため、地元利用は見込めません。しかし、洞爺湖有珠山ジオパークのひとつである小幌洞窟は小幌駅からしか行くことができないようですし、気の遠い話ですが、2030年度には北海道新幹線が全線開業し、長万部にも駅ができます。小幌駅を訪れる観光客がさらに増えると見込んでいます。
もちろん、ただ廃止反対を訴えても効き目がありません。豊浦町はJR北海道に駅の負担をすることを条件に、小幌駅を存続させることを求めました。JR北海道から提示された駅の維持管理費は年間150万円ほどですが、老朽化した片側ホームの補修などに1000万円はかかるようです。駅存続のために当面必要な費用は2016年度予算に盛り込む予定です。お金を集める方法として「ふるさと納税」を使うことも考えています。ただ、当面はお金の用意もできるでしょうが、いつまでもお金は続くのでしょうか? 「秘境駅」ブームが消えた時が次の転機になるかもしれません。
話は変わりまして、JR北海道の普通列車削減問題。札沼線、釧網線、室蘭線に続いて、他の路線でも徐々に明らかになっています。
まず石北線は白滝9:16発遠軽行き、北見12:09発金華行きなど7本が減便され、金華13:05発網走行きは北見始発に、網走8:37発留辺蘂行きは北見行きに短縮されます。宗谷線は名寄以北の5本が減便されます。減便されるのは、上りが稚内-名寄間、稚内-佐久間、下りは音威子府-稚内間、名寄-幌延間、佐久-幌延間です。どの列車かはわかりません。石勝線追分-夕張間は5本、根室線滝川-新得間は3本を減便します。室蘭線苫小牧-岩見沢間は苫小牧発岩見沢行きの1本を減便し、反対方向の1本を2両編成から1両編成に短縮します。これで削減予定(80本)の半分ほどが明らかになりました。
(追記1)
小幌駅の存続期間は2016年度の1年間となっています。その後は利用状況を踏まえてとのことですので、ブームが消えたら廃止することができます。
(追記2)
豊浦町は2016年度当初予算案で、小幌駅の管理費用として474万円などを計上しています。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHBG3T06HBGIIPE008.html、http://www.asahi.com/articles/ASJ2Y4SQ2J2YIIPE025.html、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0190511.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0191382.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0191417.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0196226.html)
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山手線にこの秋投入されるE235系ですが、11月30日から運行を開始します。大崎を15:18に出て、外回りを7周します。
このE235系ですが、当初、中づり広告はないことになっていました。代わりに液晶画面を1両当たり28面設けることになっていました。現在の3.5倍の数字です。ところが、広告主や利用者から中づり広告の存続を求める意見が出てきました。
広告主からの意見は、液晶画面による広告は山手線だけで、その山手線だけに映像用の別広告をつくるのは手間がかかるということです。将来的にはE235系だらけになって映像用の広告しか作らなくなるということもあるでしょうから、今は過渡期ということなのでしょう。そういえば、首都圏でも関西圏でも液晶画面の広告は自社のものが多いように感じられます。利用者からの意見は、紙媒体のほうが見やすいということで中づり広告の存続を求めています。
そこでJR東日本はE235系でも中づり広告を存続することにして、広告をつるす部品を新たに設置することにしました。1両に6か所まで掲示できるようになり、1編成を1企業が半月1430万円で借り切るかたちで販売します。ちなみに山手線の中づり広告の値段は、JR東日本の車内広告の中でも利用者が多いため高額のようで、各車両に1枚ずつ2~3日掲載する場合で、180万円かかります。
(追記1)
JR東日本は営業運転開始の前日の11月29日に、E235系の初乗りツアーを実施します。横須賀線に向けて走ります。E235系は片道のみの乗車で、復路は普通列車のグリーン車に乗ります。
(追記2)
11月30日にデビューしたE235系ですが、トラブルが相次ぎ、途中で運転を打ち切りました。翌日の12月1日の運行は見合わせる予定です。その後も、当分の間はE235系の運転を見合わせるとのことです。
(追記3)
JR東日本はトラブルの原因となったプログラムを改修し、2016年3月1日から運転を再開する方針です。
(追記4)
E235系の営業運転は2016年3月7日午後から再開します。当面は1日5周程度しかしないようです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20151013k0000e040118000c.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHBF4J6YHBFUTIL031.html、http://www.asahi.com/articles/ASHD102M2HCZUTIL06D.html、http://www.asahi.com/articles/ASJ3454GMJ34UTIL03V.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/10/29/633/、東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015120502000153.html、FNNホームページ http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00316584.html)
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JR北海道は10月13日、国交相に対して、北海道新幹線新青森-新函館北斗間の特急料金について、認可申請を行いました。
今回認可申請したのは、自由席の特急料金のみです。しかも、上限の料金のみで、実際に適用される特急料金、グリーン料金、グランクラス料金は、この申請が認可された後、届出が行われます。なお、運賃、一部の割引切符を含めて明らかになっていますので、それについても紹介します。
まず、料金について説明する前に、新青森から北海道新幹線各駅への営業キロについて紹介します。奥津軽いまべつまでは38.5キロ、木古内までは113.3キロ、新函館北斗までは148.8キロです。奥津軽いまべつ-木古内間は74.8キロで、在来線の津軽今別-木古内間と同じです。どうやら北海道新幹線は地方交通線ではなく、幹線扱いとなっているのです。
北海道新幹線の料金を見て真っ先に気づくのは高いこと。新青森-新函館北斗間の特急料金は4450円(普通車指定席、通常期)、東北新幹線で同じ距離の特急料金は3110円ですから、1.43倍です(異様に高いのは新青森-新函館北斗間だけで、そのほかの新青森-木古内間などは東北新幹線より若干高いぐらいの水準です)。なお、繁忙期は通常期より200円高く、閑散期は通常期より200円安いのですが、北海道新幹線に適用される繁忙期、閑散期は、JR東日本など他社と同じものを使い、JR北海道独自のものは使いません。
北海道新幹線で走るのは、全車指定席の「はやぶさ」、「はやて」のため、自由席はありません(現在、仙台以北のみ区間運転しているものには自由席がありますが、どうやらそれも含めて全車指定席になるようです)。ただ、東北新幹線盛岡以北と同様、特定特急券、立席特急券を発売します。特定特急券は座席の指定はできないのですが、普通車の空いている席を利用することができます。立席特急券は満席の場合に発売されます。特定特急券、立席特急券は自由席と同額で、指定席特急料金の520円引きです。ただ、隣接駅間は少し安く、新青森-奥津軽いまべつ間及び木古内-新函館北斗間は1310円、奥津軽いまべつ-木古内間は1490円です(3区間とも指定席特急料金は2510円)。確かにいずれも少し安いですが、東北新幹線などほかの新幹線(九州新幹線の一部区間を除きます)に見られるような860円という安い料金ではありません。特に青函トンネルを挟む奥津軽いまべつ(現:津軽今別)-木古内間は、現行では(普通列車がないため)自由席特急料金は0円です。ところが利用者は皆無に近いでしょうが、スピードは在来線並みの時速140キロなのに、料金は一人前にかかるのです。料金がほかの新幹線に比べると異様に高い新青森-新函館北斗間で見ると、スピードの割に特急料金が高いことが目立ちます。ちなみにグリーン料金はJR東日本の安い料金ではなく、東北新幹線に比べると若干高くなります。新青森-新函館北斗間は2750円です。グリーン料金とグランクラス料金の差額は東北新幹線等と同じで、グリーン料金に5140円加えたものになります(シートのみサービスの場合は3090円)。
北海道新幹線の利用者は、北海道新幹線で完結するだけでなく、線路がつながっている東北新幹線と併せて利用するケースが多いと考えられます。この2つの新幹線を通して乗ったときの料金はどうなるのでしょうか? 基本的には山陽新幹線と九州新幹線を通して乗ったときと同じように、東北新幹線と北海道新幹線の料金を合算します。指定席特急料金は2つの新幹線の合計から520円を引きますが、グリーン料金は単純に合算します。グランクラス料金は特別の料金が設定され、2つの新幹線の合計から2060円を引くようです。新青森に隣接する七戸十和田と北海道新幹線各駅間、奥津軽いまべつと東北新幹線各駅間には指定席特急料金の特例はありますが、八戸、木古内などほかの駅の場合は特例はありません。先ほども記したとおり、520円を値引くだけです。
以上の話を踏まえると、北海道新幹線の運賃・料金は次のようになります(特に記載のない限り、「はやぶさ」普通車指定席利用、通常期)。東京-新函館北斗間は22690円、大宮-新函館北斗間は21740円、仙台-新函館北斗間は17310円、盛岡-新函館北斗間は12880円、新青森-新函館北斗間は7260円です。グリーン車で東京-新函館北斗間は30060円、「グランクラス」で東京-新函館北斗間は38280円です。しかも、新函館北斗には何もなく、函館に用事があるなら「はこだてライナー」等で函館に移動しないといけません。運賃はその分上がり、東京-函館間は23010円となります(新函館北斗-函館間は普通列車利用)。現行の新青森で特急に乗り継ぐのに比べて2810円上がりますが、所要時間が1時間程度短縮されることを考えたら、値上がり幅は妥当なところかもしれません。
北海道新幹線の料金は航空機との競争を考慮したものであり、正規料金よりは明らかに安く、実際に使われる割引運賃の動向も考えたものとなっています。とは言っても、平均的な割引料金(2万円程度)より若干高く、しかも北陸新幹線のようにスピードでも対抗できる水準にないことから(最速でも4時間半かかります)、航空機に打撃を与えるということはないでしょう。実際には、新幹線にどのような割引切符が出るのかが重要です。新青森-新函館北斗間については、すでに割引切符の設定が発表されています。早期申込、列車、席数、インターネット予約(利用登録が必要)という条件で、4350円です。約4割引です。
ただ、このようにほかの新幹線と比較して高い水準の料金であっても、北海道新幹線は赤字となるようです。JR北海道の収支見通しによれば、2016年度の収入総額は約108億円、これに対して支出は施設維持費を含む経費が約78億円、鉄道・運輸機構に支払う施設使用料(貸付料)が4.5億円(正式に決まったわけではなく、現時点の想定のようです)、これに人件費なども加えた総額は160億円にもなります。差し引き約52億円の赤字で、これは2017年度以降も続くのです。それでも並行在来線の赤字が切り離され、新幹線開業の波及効果で在来線も増収が見込まれることから、JR北海道の全体の収支が悪化することはないようです。
(追記)
北海道新幹線の料金に対する公聴会が11月26日、函館市で行われますが、出席する公述人3人とも、割高だとして反対の立場を示すことになりました。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151013-2.pdf、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2015/20151005.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20151014-OYTNT50045.html、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0191057.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0190224.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0198825.html)
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国交省は9月、羽田空港から都心部への舟運の可能性を検証するため、羽田空港船着場-秋葉原(万世橋)間で運航を行う社会実験を行ってきましたが、珍しいからか満席続きだったようです。
その流れなのか東京都は、2020年のオリンピック、パラリンピックに向けて、競技会場が集中し再開発が進む臨海部など、水辺の魅力をPRするために、2016年度から羽田空港と都心などを結ぶ船を社会実験として運航することにしました。
東京都は今年度中に中央区の浜離宮庭園の船着き場など、臨海部や都心の河川にある船着き場の施設の状況や、近くに乗り換えできる鉄道やバスがあるか調査し、具体的なルートを決めます。羽田空港と都心のアクセスは鉄道やリムジンバスが主体ですが、船も面白いかもしれません。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151012/k10010267111000.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/08/27/258768.html、http://response.jp/article/2015/09/29/260958.html)
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ローカル線だらけの中国山地の路線の中でも、江津と三次を結ぶ三江線は、かなりの閑散路線。2014年度の輸送密度はたったの50人で、30年前の1/9にも落ち込んでいます。2014年度の旅客運輸収入は約2300万円です。
その三江線ですが、災害で大きな被害を受けたたびに復活してきましたが、JR西日本は廃止する方針を沿線自治体の広島県、島根県などに伝えています。JR西日本は2017年度の廃止を考えているようです。2年間で新しい交通に移行したいと考えているようです。本州で100キロを超える路線が廃止されたことはこれまでになく(三江線は108キロ)、実現すれば初めてのこととなります。代替交通は学校や病院にも寄るバスが考えられています。
三江線が全線開通したのは1975年とかなり遅いものでした。中国地方のローカル線のひとつに木次線がありますが、木次線のように定期の優等列車が運転されたことはなく(木次線には夜行もありました)、ローカル輸送にとどまっていました。中国地方の大都市広島と、島根県西部の主要都市浜田を直結する路線ではなかったので、正直言って当初から鉄道をつくる意義があったのかは疑わしいところでした。2012年に潜在需要があるかどうかバスを設定することにより調べましたが、1.2倍とあまり増えなかったのが現実です。純粋な株式会社のJR西日本の企業努力ではどうにもならないと判断されたのです。
はっきり言って赤字が出たら地元でカバーしてもらえる第三セクターと言えども10倍ぐらいの利用客は欲しいものです。赤字が出たら黒字部門のアーバンネットワークや山陽新幹線でカバーしなければならないJR西日本が運営できるものではありません。冷静に事実を踏まえたら、廃止を受け入れなければならないのです。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151016/k10010272581000.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/151016/wst1510160038-n1.html、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=192810&comment_sub_id=0&category_id=256、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHBR33HCHBRPTIB006.html)
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今回、黒部峡谷鉄道に乗ったのは、非公開の鉄道に乗るというツアーがあったため。黒部峡谷鉄道の終点は欅平だが、線路は先まで伸びている。その先の区間に乗るツアーが企画されたので、参加することにしたのだ。欅平から専用線(途中、吉村昭の「高熱隧道」で有名になった高熱地帯を通る)などに乗って黒部ダムに行くツアーは以前から関西電力が企画しているが、人気がありなかなか当たるのは難しいようである。ところが、北陸新幹線開業に伴い企画された今回のツアーは、専用線に乗るのは短い区間だが(竪坑エレベータに乗っておしまい)、インターネットで申し込むだけでよい、お手軽版。しかも、黒部峡谷鉄道の往復乗車券込みで5000円と結構安い。黒部峡谷鉄道を往復するだけで3420円かかるのだから。非公開の鉄道に乗ることができるので、申し込むことにした。
受付は黒部峡谷鉄道宇奈月駅の2階で行う。身分証明書を見せて(氏名等は郵便で事前に知らせている)、欅平までの乗車券引換券や行程表などを受け取る。開催日(5月29日から11月30日までの金、土、日、月)は1日4回開催されるが、朝から数えて3回目となるこのコースは、40人ほどの参加のようだ。登山道を歩くところもあるので、荷物は最小限にしなければならない。駅のロッカーに荷物を入れて、トロッコ列車に乗る。列車は号車指定なので、決められた車両に座る。後ろに山ガールが2人いたが、彼女たちはモデルのようで(彼女たちは若手で、男性のマネージャーらしき人から指導を受けていた)、今回のツアー中、同行のカメラマンの被写体となっていた。10:03発で宇奈月を出発する。
滑川出身の室井滋の案内放送でトロッコは進む。険しい谷間を縫うように走り、1時間20分ほどで欅平に到着。ここからがツアーならではのところだ。欅平の改札は進行方向と反対の後ろにあるが、そのまま残るように指示される。ヘルメットを受け取り、違う列車に乗る。客車は窓のついた高級版だが、凸型の機関車は80年ほど前につくられたものらしい。これに乗って、時刻表にはない欅平の先のトンネルに入っていった。
トンネルの中を列車はゆっくりと進む。1回スイッチバックを行い、5分ほどの乗車でおしまい。次は竪坑エレベータで垂直移動だ。普通の鉄道だとあまりにも急勾配になりすぎ、列車が走ることができない。そこで出てきたのが一気に200メートル上る、竪坑エレベータだ。エレベータの中まで線路があり、貨物は積み替えすることなく、そのまま上の線路、上部軌道に直通することができる。戦前につくられたものだが、今でも現役だ。人数の都合から、2回に分けて乗車。後の組になる。竪坑エレベータを降りると、後ろにまわって、すぐのところに展望台への出口がある。まずここから黒部の山々を見る。関西電力関係者などしか見ることのできなかった景色だ。またトンネルの中に戻り、軌道に沿って歩く。しばらくして急坂を上ると、登山道の入口だ。ちょっとした広場があり、ここで出発時間を告げられてしばらくの間は自由行動。とは言っても、行くことができるのは登山道を歩いた先にある展望台ぐらい。展望台に行く人はリュックサックも下ろして手ぶらで行くことを勧められたので、荷物を下ろして行く。登山道を歩く。このツアーのために整備されたようで、真新しい。10分ほど歩くと、目指す展望台。360度、どこを見回しても山だ。関西電力関係者や登山家でなくても見ることができるようになったのだ。
竪坑エレベータ乗り場に戻る。途中、上部軌道用の機関車と客車を見る。機関車は高熱地帯を通ることができるようにバッテリー駆動となっていて、客車はロングシートになっている。ここから竪坑エレベータに乗って下に降りるのだが、前を見ると軌道が伸びている。これが黒部ダム方面に行く上部軌道だ。いつかこちらにも乗ってみたいものだ。竪坑エレベータを下りた後は、行きと同じように暗闇の中をスイッチバックして、欅平に戻る。アンケートを書き、ヘルメットを返して解散だ。帰りの列車は指定されているが、駅で変更してもよい。
お昼を過ぎているので、まず駅の2階の食堂で昼食を取る。その後は発車時間まで付近の散策。名剣温泉には行ったことがあるので、行ったことのない猿飛峡にする。駅から階段を降りると、早速温泉旅館。ここでお昼にしたほうが面白かったかもしれない。猿飛峡には歩いて20分ほどで到着。遊歩道はここで行き止まりとなっていて、再び同じ道をたどる。指定された欅平15:19発の改札が始まったので、改札口に行く。指定された車両に乗って、出発だ。帰りも抑えぎみだが室井滋のアナウンスがある。この欅平15:19発は鐘釣にも停まる。トロッコ列車は号車指定なので鐘釣から乗る客がいるかと思ったが、鐘釣からの客は違う車両を指定されているようで、私のいる車両に乗り込んでくることはなかった。
宇奈月に到着。今晩は夜行バスに乗って帰るので、どこかで温泉に入っておきたい。そこで選んだのが、宇奈月駅前のホテル。夕方からでも日帰り入浴ができるのである。きれいと言えるようなホテルではなく、温泉も浴槽がひとつだけの平凡なものだが、7階の浴室からは富山地方鉄道宇奈月温泉駅と黒部峡谷鉄道宇奈月駅がよく見える。この展望は売りだ。
宇奈月温泉17:54発の電鉄富山行きで宇奈月温泉を後にする。宇奈月温泉を出たときはガラガラであったが、東三日市からは帰宅する高校生がたくさん乗ってくる。高校のあるところで増え、その後だんだん減っていくという繰り返しだ。上市や富山市内では増えなかったが、それは帰宅時間からは遅いということだろう。電鉄富山には19:37着。
富山駅でお土産を買い、夕食を食べたが、夜行バス(「北陸ドリーム名古屋号」)の発車が23:59なので、まだ時間がある。待合室みたいなところもない。そこで思いついたのが、まだ有効な「全線2日フリー乗車券」を使うこと。電鉄富山21:48発の南富山経由岩峅寺行きに乗る。富山市内では乗る客もいるが、基本的には降りる一方。岩峅寺に着いたが、電鉄富山行きは寺田経由しかないので、それに乗る。岩峅寺から電鉄富山まで、客は私しかいなかった。
富山地方鉄道で岩峅寺まで行ったことで、それなりに時間をつぶすことができた。最後に乗るのは、名古屋までの夜行バス、「北陸ドリーム名古屋号」。金沢始発なので、バスは直前にしか来ない。富山駅前で4、5人乗り、全部で20人余りになった。富山駅前が北陸側の最終停留所だ。ところが動き出したと思ったら、北陸道に入ったばかりの呉羽パーキングエリアで開放休憩。富山からだと早いが、金沢からだと休憩に適当な時間になるのだろう。その後は東海北陸道に入り、深夜2時台のひるがの高原サービスエリアでも開放休憩。こんな深夜に開放休憩を行うとは思わなかった。それなのに明け方の関サービスエリアでは開放休憩はなし。ひるがの高原と関を逆にしたほうがよさそうだ。終点の名古屋駅には定刻(6:00)より5分ほど早く着いた。
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昼に水戸岡氏のデザインした「アルプスエキスプレス」に乗ったが、富山地方鉄道ではもうひとつ水戸岡氏のデザインした車両がある。路面電車の「レトロ電車」だ。改札を出て路面電車の富山駅に行く。新幹線の高架下に停留所があり、新幹線や在来線からのアクセスは良好。雨にも濡れない。「レトロ電車」の運行ダイヤは公表されていて、次は富山駅19:47発の南富山行き。水戸岡氏デザインの車両にもよく見られるが、木をふんだんに使っている。小さいながらも木のテーブルがある。ただ、客は少ない。富山駅発車時点で私を含めて3人しかいなかった。途中の停留所でそのうち2人が降り、ひとりになると思ったが、そこから乗る人がいて、ひとりぼっちは免れた。ただ客が少ないことには変わりがない。終点南富山に着く。「レトロ電車」は今日の運用を全て終えたようで車庫に引き上げた。再び路面電車に乗って富山駅に戻るのだが、代わりに現れたのが超低床車両の「サントラム」。20時過ぎなのに、郊外に向かった行きの「レトロ電車」より客は多かった。空いていることには変わりがないが。
富山駅で夕食。新幹線駅の下には飲食店や土産物店などがあるショッピングセンターがあり、そこで食べる。白海老天丼を食べたが、値段が上がっている。15年ぐらい前に初めて食べたときは600円ぐらいだったと記憶しているが(店は改築前の駅ビルにあった)、倍の1260円になっている。新幹線開業で富山名物の白海老の需要が増えたのに不漁で、値段が上がってしまったのだ。
富山-金沢間の公共交通手段で急速に伸びてきたのが高速バス。北陸道は昔からあるし、どうして急に出てきたのかわからないが、930円という安さと、市の中心部に行くという便利さから、好評のようだ。最後にこの高速バスに乗って、宿のある金沢に行こうと思う。バスは富山駅前のバスターミナルを21:00に出発する。バスは北陸道に入るまでに何か所かに停まる。繁華街の総曲輪はわかるが、「こんなところから?」と思うようなところからも乗車があり、20人ほどが乗ることになった。金沢市内に入り、高速を出てからはこまめに停まり、今度は客を降ろして行く。金沢駅東口には22:05に着いた。
4日目(9月14日)も朝早く動く。金沢6:01発の富山行きに乗り、夜までいた富山に戻る。乗った列車は521系、しかしこれはIRいしかわ鉄道のものだ。今日は新たな週が始まる月曜日、通勤ラッシュにさしかかるため、4両編成である。金沢を出た時点ではガラガラであったが、富山県に入ると急に客が増えてくる。高岡でいったん空くが4分停車している間に再び乗ってくる。高岡到着時以上に増える。高校の朝練だろうか? 乗客は終点富山で一気に降りた。
改札を出てまず目につくのが、行列。路面電車に乗るための行列だ。大学前方面は短いが、南富山方面はかなり長い。北陸新幹線開業に伴い新幹線駅高架下に乗り入れるようになった富山地方鉄道の路面電車に乗りたかったので、行列の短い大学前方面から乗る。富山駅7:06発の大学前行きに乗り、次の停留所、新富町で降りる。もっとも、新富町に用がある訳ではなく、すぐ南富山行きに乗る。富山駅に寄り、多くの客を乗せて出発。次の電鉄富山・エスタ前で新規開業区間の乗車を達成。新規開業区間でまだ乗っていないのは仙石東北ラインだけだ。ところで、新富町から電鉄富山・エスタ前までは8分、200円かかる。富山駅でスイッチバックするのが原因で、歩いたほうが速いぐらいだ。「全線2日フリー乗車券」を持っているからできる話で、その都度現金払いならちょっともったいない。次に乗るのは富山地方鉄道なので(電鉄富山7:44発の宇奈月温泉行き)、電鉄富山・エスタ前で降りるのは正解なのだが、朝食用のパンを買おうと思ったら近くになく、結局富山駅まで戻る。なお余談だが、朝のラッシュ時なので、路面電車もたくさん走っている。限定運用のはずの「レトロ電車」も走っていた。
電鉄富山から富山地方鉄道に乗る。朝のラッシュと逆方向だが、座ることはできない。電鉄富山を出発する。複線の線路は次の駅でおしまい。後は終点の宇奈月温泉まで単線だ。客は降りていくが、転換クロスシートの相席を嫌って立つ人が多い。スイッチバックの上市で空き、昼間の列車になった。あいの風とやま鉄道の滑川でホームを見ると、こちらはガラガラなのに、あいの風とやま鉄道のほうは列車を待つ客が多い。上市でスイッチバックして時間のかかる富山地方鉄道より、富山まで速いあいの風とやま鉄道が選ばれているのだろう。なお、富山地方鉄道の列車は原則ワンマン列車、一番前の扉からしか降りることのできない無人駅では、どうしても乗降に時間かかる。そこでラッシュ時限定で駅員を配置する駅がいくつかあるようだ。列車は山のほうに入っていく。新幹線接続駅の新黒部だが、朝早いため乗ってくる人はいない。だんだん山に入っていき、終点の宇奈月温泉に到着。しばらく列車は宇奈月温泉に停まっていると思ったら、たった3分で西魚津に折り返していった。(続く)
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再びあいの風とやま鉄道に乗って、魚津から西に向かう。富山で乗り換え。富山15:55発の金沢行きは、出かけた帰りにちょうどよい時間の列車だからか、かなりの混雑。座ることができないのはもちろん、立つのにも苦労するほどだ。本当なら新幹線が開業し、特急が減ったのをきっかけに、これまでできなかった普通列車の増発を行い、地元の需要に応えた経営をしないといけないところだが、貨物列車運行による補助金に頼り、赤字を抑えることを考えた経営では多くは期待できない。旅客列車を増やすと、その分貨物列車による補助金が減るのだ。「安かろう、悪かろう」路線の継続だ。高岡で私を含めて多くの人が降りたが、乗る客も多く、立っている人もいる。
高岡で万葉線に乗り換え。かつては駅前広場の中にあるとはいえ、若干歩く必要があったが、駅のすぐ近くまで伸びた(法的には停留所の移転扱い)。延伸されてからは初めての乗車である。橋上の改札を出て、駅の北側の階段を降りると、そこは路面電車の乗り場。雨に濡れることはない。ただ、この万葉線の延伸、惜しいところがある。新幹線の駅は高岡にはないからだ。新幹線が停まらず、特急が来なくなった高岡は、単なるローカル列車のターミナル。新幹線の駅は、高岡から若干南の新高岡であり、そこからわざわざ高岡まで移動して路面電車に乗ろうとは思わない。新幹線が来ることはわかっていたのだから、それを踏まえたものでないといけなかっただろう。万葉線に乗る。高岡駅16:30発の越ノ潟行きは「ドラえもんトラム」、超低床の新型路面電車「アイトラム」の外観、内装ともに「ドラえもん」のキャラクターが描かれている。
高岡駅を出た路面電車は駅前広場を半周し、もともと路面電車乗り場があったところを通り過ぎる。路面電車は高岡の市内を走るが、片原町の停留所は道路の真ん中に白線で書いただけ。まるで電車ごっこだ。車が少ない郊外ならともかく、中心部では困る。道路が狭いのに交換できるところに停留所を設けたのが原因である。交換場所と停留所は分けないとどうにもならないだろう。万葉線はほかの都市と同じように、幅の広い道路の真ん中を走る区間もあるが(複線でちゃんとした停留所もある)、氷見線を越えたあたりからは、ローカル鉄道の雰囲気。新湊の町の中を揺られながら進む。趣きのあるところだ。高岡駅から50分ほどで、終点の越ノ潟に着いた。
もともと万葉線は、高岡と新湊を結ぶだけの鉄道ではなかった。富山まで伸びていたのだ。かつての新富山、今の富山トヨペット本社前まで伸びていたのだ。それが港の建設で分断され、東は後に廃止(代わりにバスが運行されている)、西は経営危機になったが、地元に支えられて万葉線になった。そして港になった部分には富山県営の渡船がある。無料だ。万葉線に合わせて運航されているので接続はスムーズ、万葉線を降りて船に飛び乗ればすぐ出発だ。
港を横切るだけなので、大した距離はない。渡船はすぐ東の堀岡に着いた。実はこの渡船に並行して、橋が架けられているのだ。新湊大橋という。歩いて渡ることもできるので、帰りはここを通ることにする。橋は船の通行を阻害しないようにするためか、かなりの高さとなっている。付近のランドマークであり、案内に従って行けば、迷うことはない。橋は車道と歩道の二層構造となっており、歩道へはエレベータで上がる。ついに港の上空を歩いて横断するのだが、自殺防止のためか金網が張られていて(おまけに夜間は歩道は閉鎖され、歩くことができない)、眺望がきかない。上に車道があるため、薄暗い中を歩く(ただし、雨が降っても濡れないというメリットがある)。堀岡の港を出てから20分ほどで越ノ潟に戻ったが、ある程度体力がないと歩いていけないだろう。正直、歩道はなくてもよく、せいぜい観光客向けに展望台があれば十分だ。地元の足としては、渡船を継続するか、今でも夜間でやっているように、無料のジャンボタクシーを走らせたらいい。
越ノ潟から再び万葉線に乗って、高岡に戻る。乗ったのは越ノ潟17:52発の高岡駅行き。万葉線の車両は新しいのが多いがこれは古く、「コカ・コーラ」の広告車両となっている。段差のある、昔の路面電車だ。発車すると、車内放送が流れるが、声の主は落語家の立川志の輔氏、新湊の出身なのだ。行きはなかったので、旧型車両だけのサービスだろうか? ただ、旧型ということは、冷房がない。窓を開けている。吊り掛けモーターの音などが聞こえてきて、なかなか車内放送が聞き取れない。高岡へ向かっているうちにあたりは暗くなり、夜になった。高岡からはあいの風とやま鉄道で富山に戻る。(続く)
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魚津で富山地方鉄道に乗り換え。富山地方鉄道(駅名は新魚津)はあいの風とやま鉄道の駅の海側にあるが、連絡通路はなく、いったん改札を出て左側にある地下通路に入らないといけない。地下通路の途中で狭い階段を上ると富山地方鉄道の駅だ。今日(9月13日)、明日の2日間、富山地方鉄道に乗るので、路面電車を含めて全線2日間乗り放題の、「全線2日フリー乗車券」を買い求める。渡されたのは、消費税率が5%だったときのもの。値段を訂正しておらず、富山駅や新黒部はない。次の宇奈月温泉方面は13:42発だが、せっかくフリーきっぷがあるので、迎えに行くことにする。反対の新魚津13:02発電鉄富山行きに乗る。線路の整備がよくないようで、よく揺れる。
中滑川で下車。ここから「アルプスエキスプレス」(中滑川13:31発)に乗るわけだが、とても特急が停まる駅とは思えない。休日だからか、無人駅である。隣の、あいの風とやま鉄道に併設された滑川のほうが賑わっているようにも見える。「アルプスエキスプレス」がやってきた。西武特急「レッドアロー」を改造した3両編成である。真ん中の2号車は特急料金のほかに座席指定券が必要な車両で、売店もある。持っている「全線2日フリー乗車券」には特急料金は含まれているが、座席指定券は別払いなので、自由席に乗る。自由席とは言ってももともと有料特急用車両であり、さらに水戸岡氏によって床をフローリングにするなどリニューアルされているので、特急料金を取る特急らしくなっている。デッキの近くにはテーブルのある席もある。2号車の指定席と売店に行く。指定席にはなぜかところどころに本棚があり、「鉄道ジャーナル」などの鉄道関係の本が充実している。座席指定料金を払っていないので、見るのはやめておく。売店は誰でも利用できるようで、名水でつくられたサイダーを注文する。3号車に戻って飲む。サービスは結構充実している。
北陸新幹線黒部宇奈月温泉に隣接する、新黒部で下車。もともと新幹線駅の仮称は新黒部で、それに合わせて富山地方鉄道も新幹線駅の接続駅を新黒部と命名したのだが、新幹線のほうは観光客の誘致を狙ってか、黒部宇奈月温泉とした。富山地方鉄道もそうしたいところだが、終点の宇奈月温泉と混同してしまうため、仮称のままにしたのだ。両駅の間には道路があり、車に注意しながら渡らないといけないが、横断歩道(信号はない)は新幹線の下にある。両駅の間は、雨に濡れずに移動することができるのだ。黒部宇奈月温泉に着いてしばらくすると、東京と金沢の両方から「はくたか」がやってきた。いくつかの旅館が出迎える。観光地らしい光景だ。次に乗る列車までもう少し時間があるので、駅近くの土産物屋などがある、黒部市地域観光ギャラリーに行く。接続待ちの時間つぶしにはよさそうだ。もう少し時間があったら、2階にあるいろいろな展示をじっくりみたいところだ。乗りたい列車の少し前に、宇奈月温泉行きの列車(新黒部14:29発)が到着。宇奈月温泉への客が乗り込む。いくら鉄道があるとはいえ、宇奈月温泉の旅館から送迎バスを出さず、ローカル鉄道に乗せるのは地理に明るくない客にとって不親切のようにも思えるが、宇奈月温泉への客が乗らなくなって鉄道が廃止されたら困るのだろう。富山地方鉄道の鉄道線の輸送密度は1660人(2012年度)、1989年度の3710人に比べると半減している。区間に区切って見ると、電鉄富山−東新庄間は5000人もいるが、末端の浦山−宇奈月温泉間は500人以下らしい(数字は2011年に富山県議会で報告されたもの)。結構危機的な状況だ。
次に乗る列車がやってきた。真ん中に2階建ての車両を連結した、「ダブルデッカーエキスプレス」(新黒部14:32発)だ。最初は乗車時間が10分ほどと短いこともあり、追加料金のいらない平屋の自由席に座っていたが(しかも車内はガラガラ)、ここで2階建てに乗らないと意味がないということに気づき、真ん中の指定席に行く。2階建てのダブルデッカーは富山地方鉄道に1両しかないが、京阪旧3000系の車両は富山地方鉄道にたくさん走っているのだ。車掌がやってきたので、座席指定料金220円を払う(ちなみに指定席の2号車は、座席指定料金を払わないと乗車できない。写真を撮ろうとすると追い払われる)。指定席はもっとガラガラ。2人しか座っていない。これで2階建て車両に乗ることができたが、正直言ってこれでは座席指定料金を払うには値しない。もともと京阪では2階建て車両を含めて運賃だけで乗車できたのであり、「アルプスエキスプレス」のような特別さがないのだ。「ダブルデッカーエキスプレス」を特急料金や座席指定料金を徴収する列車にしたいなら、もっとリニューアルしなければならないだろう。本家京阪の取り組みが参考になるかもしれない。
新魚津に戻る。このままあいの風とやま鉄道の列車(魚津15:26発)が来るのを待ってもよかったが、まだ時間がある。そう思っていたら、向かいに元東急の車両がやってきた。2扉クロスシートが原則の富山地方鉄道にあっては、4扉ロングシートは異色の車両だ(ただし、使用する扉は車端部の2つだけで、中ほどの2つは使わない)。事前にダイヤを調べていなかったので、乗り遅れないよう、次の経田までとする。経田で待っているとしばらくして反対の電鉄富山方面がやってきた。こちらも元東急の4扉ロングシート。実はロングシートの2つとも、宇奈月温泉発着なのだ。富山近郊の上市ぐらいならともかく、いくら経営が厳しいとはいえ、はるばる宇奈月温泉までロングシートに揺られるのは考えものだろう。(続く)
(参考:「鉄道ジャーナル」2015年8月号 鉄道ジャーナル社)
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3日目(9月13日)は早朝の新潟からスタート。新潟6:05発の長岡行きに乗る。115系の4両編成。乗り場は1番線の東にできた9番線、高架化によるホーム不足を補うためにできたところだ。朝帰りなのか、新潟を離れるにつれて、だんだんと降りていった。
乗り継いだ長岡7:43発の越後湯沢行きも115系(3両編成)。結局、新型のE129系を見ることはあったが乗ることはできなかった。話を元に戻す。長岡7:43発の越後湯沢行きは、湘南色に塗られている。この湘南色に塗られた車両は綺麗だが、ほかの115系は廃車が近いせいか、くたびれているように見える。
3月に北陸新幹線が開業するまでは、北越急行が東京と北陸を結ぶルートとして使われていた。「はくたか」が在来線最速の時速160キロで走り抜けていた。しかし、北陸新幹線開業に伴い北越急行経由の特急は廃止され、「はくたか」という列車名も新幹線用に取られてしまった。ところが、北越急行は新たな列車を生み出した。越後湯沢−直江津間で停車駅は十日町ただひとつという、「超快速」だ。直江津までたったの57分、北越急行内の表定速度は時速99キロという化け物の列車である。「はくたか」から逃げることができるように、というコンセプトで設計されたとはいえ最高速度110キロの普通列車用車両でこれほどのスピードが出せるとは驚きだ。越後湯沢9:17発の超快速直江津行きは0番線から発車する。北越急行ローカル列車用のホームで、かつての「はくたか」用ホームではない。普通列車なので2両編成は当たり前だが、トイレがないのは意外だった。ただ、普通列車用車両なので、開業直後の18年前に「はくたか」に乗ったときにはできなかった、かぶり付きができる。ワンマン列車のため、前は迷惑になるので、後ろの助士側に立ってかぶり付くことにする。
「超快速」は新幹線からの乗り継ぎ客を乗せて発車した。実は今日(9月13日)は、まつだいなど北越急行沿線で行われている、「大地の芸術祭」の最終日である。そのため、この「超快速」はまつだいにも停車する。ワンマン列車ということもあり、前のほうが混んでいて、立つ人もいる。六日町を通過し、北越急行に入った。いよいよ本領発揮。出せる限りのスピードで突っ走る。本来、唯一の停車駅となる十日町に停車した。沿線唯一の市であるため降りる人が多いが、先ほど述べた「大地の芸術祭」のためか、同じぐらい乗ってくる。次の駅(ただし距離はかなり離れている)、まつだいで多くの人が降りる。とは言ってもボックスシートに誰かは座っている。私は引き続き後ろでかぶり付きをし、流れていく景色を見ている。まつだいに臨時停車した遅れは取り戻せず、終点の直江津には3分遅れで着いた。
直江津から乗ったのは、昨日(9月12日)と同じ列車、直江津10:50発の泊行き。しかし車両はキハET122形のオリジナル、転換クロスシートだ。発車近くになったやってきた昨日とは違い、発車30分前に来たので、誰も乗っていない。発車が近づくとだんだん人が集まってきたが、昨日よりは少なく感じられる。糸魚川で多くの人が降りたのは昨日と同じだ。車内で駅弁を食べる。今日は越後湯沢の駅弁だ。直江津で買ってもよかったが、違う駅のを食べてみたいと思い、越後湯沢にしたのだ。越後湯沢に行く機会はそうないだろうから。
新潟と富山の県境に近い市振がえちごトキめき鉄道とあいの風とやま鉄道の境界の駅であるが、事実上の境界は、それより若干富山県側に入った泊。朝晩の一部を除いて泊が乗り換え駅となる。乗り換え客の利便のため、直江津方面からのえちごトキめき鉄道のディーゼルカーとあいの風とやま鉄道の電車は、中線の2番線に一緒に停まる。直江津方がえちごトキめき鉄道、富山方があいの風とやま鉄道と縦列で停車するのだ。私はここであいの風とやま鉄道の1日乗車券(「1日フリーきっぷ」)を買いたいと考えたため、階段を上り下りし、改札に行く。「えちごツーデーパス」で乗ることができない市振からの運賃を払い、改めて「1日フリーきっぷ」を買おうとするが、窓口は閉まっている。かなり頻繁に休憩を取るようだ。しかも、改札係の話によれば、「1日フリーきっぷ」は利用当日の発売は行わないとのこと。前日までに買わないといけないのだ。ただ、これはおかしい話。以前に書いたが、広範囲の鉄道で事前に特急や宿の予約をしなければならないようなのはともかく、普通列車の日帰り需要をあてにした切符で当日発売不可とは解せない。天候次第で出かける気になっても対応できないのである。これなら、雨の降る中、わざわざ階段を上り下りする必要はなかったのだ。市振からの運賃は下車する駅で払えばよく、泊では少し前に歩けば、乗り換えの列車が停まっているのだから。
幸い、泊で切符を分けてもそれほど損にはならず、「1日フリーきっぷ」も少し得する程度にしか使わない。また、いったん改札を出たことによって、あいの風とやま鉄道内は「ICOCA」が使えるようになった。現金がなくても乗り降りできるのだ。ICカードリーダーはあいの風とやま鉄道の各駅に設置されていて、自動改札にはなっていない。富山や高岡でも有人改札だ。階段を上り下りし、中線に停まっているあいの風とやま鉄道の列車に乗る。泊12:22発の金沢行きだ。瞬く間に北陸の普通列車の代表的存在となった521系の2両編成。アーバンネットワークの新快速車両を交直流にした車両で、実は乗るのは初めて。塗装はあいの風とやま鉄道カラーに変わっている。あいの風とやま鉄道は先ほど述べた通り、「ICOCA」が利用可能になっていることから、無人駅(あいの風とやま鉄道は大体の駅に駅員がいて、完全な無人駅は少ない)であっても全ての扉を開く、都市型ワンマンとなっている。富山に近づくにつれ、だんだん増えていく。私は魚津で降りたが、ホームでは多くの人が乗り込んできた。(続く)
(参考:「鉄道ジャーナル」2015年8月号 鉄道ジャーナル社)
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糸魚川から南に伸びるのは大糸線、今はキハ120が走っているが、かつてはキハ52が走っていた。そのうちの1両が、駅の南(アルプス口)に保存されているので、それを見に行く。隣には鉄道模型のコーナーもあり、お金を出せば運転することもできる。キハ52の見学はすぐに終わり、駅の北側にある観光客向けの売店もすぐに見終わったので、ここでお昼にしてもよかったのかもしれない。糸魚川で降りるということはそうないのだから。時間が余ったので、日本海を見に行く。実は駅から北に400メートルほど歩けば、日本海にたどり着くのだ。在来線なら日本海に面している駅はあるが、新幹線では糸魚川が一番日本海に近い駅なのだ。
当初の計画では糸魚川13:08発の直江津行きに乗る予定だったが、日本海まで行ってもまだ時間がある。一本早い糸魚川12:30発のに乗っても直江津での接続が悪く、結局糸魚川13:08発と同じ列車になる。そこで糸魚川12:30発には乗るが、どこかで途中下車することにした。糸魚川12:30発直江津行きは、なぜか糸魚川で35分も停車している。ホームにはキハ122形の単行が停まっている。オリジナルの転換クロスシートで、混んでいて座ることができない。ワンマンのはずだが、なぜか車掌がいる。
途中下車駅として選んだのは、筒石。トンネルの中にある駅として有名だ。利用者の数から考えたら当然無人駅のレベルだが、トンネルの中の駅という特殊性から駅員が配置されている。また、ホームと地下待合室の間には扉がある。扉がないと通過列車の風圧で危険だからだ。地上に出るにはひたすら階段を上る必要がある。5分ほど歩き続けてようやく地上の駅舎に出る。駆け込み乗車はとてもできない。利用者の数から考えて当然だが、エレベータなどのバリアフリーの類はない。駅近くを少し散歩し(当然ながら商店はない)、次の列車が来るまで駅舎で待つ。トンネルの中からだろうか、涼しい風が吹き込んでくる。列車の走行音も時折聞こえる。貨物列車だろうか? そうこうしているうちに次の列車の時間が来たので、階段を降りて地中のホームに行く。次の列車(筒石13:31発)は、直江津から糸魚川まで乗った列車の折り返しで、イベント兼用のボックスシート車だった。
直江津14:24発の長岡行きは、115系の3両編成、終点まで空いていた。そして終点の長岡で乗り継いだのは、長岡16:16発の新潟行き。同じ115系だが、7両編成と長い。ところが、新潟に近づくにつれ、だんだん乗ってくる。相席を嫌って立つ人もいる。新津で乗り換えのため降りたが、その新津でさらに乗ってきた。
新津で次に乗ったのは、磐越西線。新津17:38発の会津若松行きは、キハ110系とキハE120形からなる3両編成。乗る機会の少ないキハE120に乗る。時間帯がよいためか、新潟から帰る人が多いようだ。彼らは各駅で降りていく。無人駅の北五泉で多くの人が「Suica」をカードリーダーにたたいて降りていったのは印象的だ。「Suica」がここでも使えるのだ。次の五泉で降りる。五泉市の中心となる駅で、さらに多くの人が降りていった。車内はガラガラになり、1両で十分なぐらい。さて、五泉で降りた人たちは、迎えの車に乗り消えていった。さて私は駅からまっすぐ歩き、市役所の向かいにある鶏料理の店へ。ここは何回か訪れたことがあり、夕食にする。
五泉からさらに新潟に向かう。五泉19:37発の新潟行きに乗るつもりだったが、店にゆっくり居すぎて、時間がなくなる。時々走りながら急ぎ、何とか間に合った。次なら1時間ほど遅くなる。五泉19:37発の新潟行きは、キハ47の4両編成。馬下始発の区間便なので空いている。半分回送みたいなものだろう。しかし、新潟に近づくにつれ、だんだん増えていく。もう20時なのに、今から何をするのだろうか?
新潟でホテルに入る前に、もうひとつ乗る。9月5日に運行を開始したばかりのBRTだ。トラブル続きという話があるが、どういうものか見ておきたい。BRT乗り場はすぐにわかった。駅の正面にあるし、揃いのジャンパーを着た係員がいるから。係員は新潟駅前以外でも、都心部の停留所にもいた。新潟駅前20:32発に乗る。新潟駅前出発時点で客は15人ほどいたが、途中で乗ってきて、20人以上になったであろうか? 白山駅前で下車。夜遅い時間だからなのか、遅れはほとんどなかった。白山から新潟へは、JRで戻る。白山は綺麗になっていて、2面3線の駅になっている。2面の島式ホームが中線を挟む格好だ。越後線には快速がなく、待避設備は必要ない。それなのに白山が2面3線であるということは、白山に(高架化で用地が少なくなっている)新潟のバックアップ機能を持たせているためだろうか?(続く)
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予約した「かがやき502号」の発車(金沢7:00発)まで1時間ほどあるので、朝6時にオープンした、駅構内の喫茶店で朝食にする。ワッフルが売りの店だが、朝食のセットもある。せっかくワッフルの店に来たので、ワッフルのついたセットにした。
JR西日本のインターネット予約で購入した、ちょっぴり安い切符(「eきっぷ」、長野-金沢間なら指定席料金相当額だけ安い)で、新幹線ホームに入り、「かがやき502号」の入線を待つ。来た車両はJR西日本のW7系だ。客が乗り込み発車するが、車内はガラガラ。長野で乗ってくることを前提にダイヤを組んでいるため、金沢発車時点では多少は空いておかないといけないのだが、これほどまでに空いているのは意外だ。
ところが、富山で様子が変わる。ここで大量に乗り込んで来た。車内は賑やかになる。「かがやき502号」は走る。今まで在来線しかなかったところを新幹線が走るのであるから、速く感じる(旅行では普通列車に乗ることが多いから、なおさらだ)。トンネルを抜けるとひとつワープしたみたいだ。ところどころフェンスが高いところがあり、眺望がきかないところがあるのは残念だが、たったの1時間余りで長野に着いた。新幹線開業前の信越線は普通ばかりであったので、そういう面でも速く感じられる。
長野に着いたら、在来線ホームに乗り換えるだけで、そのまま折り返す。北陸新幹線開業とともにJRから分離され、しなの鉄道北しなの線となった区間だ。長野8:13発の妙高高原行きに乗る。115系で、車両だけみるとJRそのままだ。ワンマン列車だが、全ての扉から乗降できる。無人駅の古間でも全ての扉から乗降できるので、都市型ワンマンを採用しているようだ。長野を出て次の駅は北長野。しなの鉄道の駅だが、東側の車両基地はJR東日本のままのようで、「北斗星」の車両などが解体を待っていた。
しなの鉄道とえちごトキめき鉄道の境界は妙高高原、長野と新潟の県境だ。高原だけに涼しい風が吹く。長野から乗ってきた列車はここで乗り換え。接続はスムーズなことが多いが、今回は40分ほど待つ。しかし、接続が悪いからこそ、ここからの切符を買うことができる。窓口で買ったのは、「えちごツーデーパス」。新潟県内のJR東日本のほか、北越急行、えちごトキめき鉄道に週末等の2日間乗ることができる。新幹線や特急も特急料金を払えばいい。「えちごツーデーパス」を買うために、わざと接続の悪い便を選んだのだ。
えちごトキめき鉄道の列車に乗る。妙高高原9:33発の直江津行きは、ET127系の4両編成。2両編成で十分だが、運用の都合だろうか? ET127系はもともとJR東日本のE127系。新幹線開業により車両を譲り受けたのだ。まだJR東日本の塗装のままで、車体にある車両番号をシールか何かで書き換えているが、作業が雑なようで、JR東日本時代のものが顔を出している。
そのまま直江津まで乗ってもよかったが、新たに新幹線停車駅になった上越妙高で途中下車。次の列車に乗っても、直江津から乗る列車は変わらない。新幹線開業前は脇野田と称していた駅であり、直江津はもちろん、高田よりも南にあるので、上越市の町外れ。何もないところにできた新幹線駅だ。ただ、売店は当然として観光客向けか、地酒を飲ませるカウンターもある。直江津の駅弁も売っていたので、「鱈めし」を買う。
上越妙高からは「しらゆき3号」に乗る。北陸新幹線開業に伴い誕生した、新潟と上越妙高(一部は新井)を結ぶ特急で、新幹線開業前の「北越」を代替する役割を持つ。本数も「北越」と同じ1日5往復だ。ただ車両は、国鉄型の485系ではなく、E653系。もともと常磐線で使われていた車両だが、E657系の導入で常磐線を追われ、新潟にやってきたのだ。7両編成のものは「いなほ」になり、4両編成のものは「しらゆき」になっている。転用にあたって改造がなされ、「しらゆき」の座席はE7系、W7系を連想させる赤色のシートになっている。えちごトキめき鉄道内の特急料金210円を払って「しらゆき3号」に乗ったが、車内はガラガラ。たったの2駅、直江津で降りる。自由席のところだけは行列ができていて、それなりに利用されているようだ。あまりにも短い区間での特急利用だが、それでも特急に乗ったのは改造されたE653系に乗りたかったからなのだ。しかも先ほど述べたように、直江津までなら特急料金は210円と安い。
同じく新幹線停車駅となった糸魚川も見たかったので、えちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインに乗る(直江津までの旧信越線は妙高はねうまライン)。改札から離れた1番線で待っていたのは、ディーゼルカーの単行。日本海ひすいラインも全線電化だが、妙高はねうまラインに比べて需要が少なく、しかも糸魚川手前で交流に変わる。電車なら短くても2両必要だが、ディーゼルカーなら1両でも走ることができる。妙高はねうまラインの車両はJR東日本から譲渡を受けたものだが、日本海ひすいラインの車両は新しくつくったもの。姫新線で走っているキハ122系をベースにしたもの(ET122形)だ。妙高はねうまラインと日本海ひすいライン、新幹線が開業するまでどこの会社だったかうかがえる。しかし、これから乗る直江津10:50発は、イベント対応車で、2列+1列の転換クロスシートではなく、ボックスシートだった。接続時間が短いため座ることはできず、立つことになる。
幸い、次の谷浜で座ることができた。上越妙高で買った駅弁を食べる。塩辛く感じる。昼食用というより、お酒も一緒に買って酒のつまみとして食べたほうがいいのかもしれない。車内を観察すると、ほかの駅でもパラパラと降りていき、上越市がこのあたりの拠点であることがうかがえる。しかし、糸魚川市内に入ると逆に乗る客が出てくる。糸魚川に到着。ここで降りる客がたくさんいた。(続く)
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北総鉄道の運賃があまりにも高いため、変わった商売もある。自販機で、回数券をバラ売りするのだ。昼間用や休日用の回数券がある関西ではよく見られるが、ここ北総鉄道沿線にもそういう自販機があるのだ。千葉ニュータウン中央で設置されているのは、駅から南西に7〜8分ほどの「TSUTAYA」の一角。知らないとわからない存在だ。ここで成田空港までの切符を買ったのだが、普通の11枚綴りの回数券のバラ売りなので(区間によっては割引率の高い、昼間用や休日用の回数券のバラ売りもある)、あまり安くはない。820円のところを780円なので、40円安いだけだ。この切符を持って、成田空港行きの電車に乗る。自販機で買った切符は裏が黒いが、自動改札を通ることができない。有人の改札を通るのだが、何とスタンプではなく、鋏を入れるのだ。M型の鋏を入れてもらったが、今どき鋏が入るとは驚きだ。さて、千葉ニュータウン中央15:33発の「アクセス特急」は、京急のステンレス車両であった。
検問がなくなって初めての成田空港(ただし、依然として警察官が多数いて、目を光らせている)。4月にできたばかりの第3ターミナルに行くには、空港第2ビルで降りればよい。しかし、駅と直結しているのは第2ターミナルで、第3ターミナルに行くには、無料の連絡バスに乗るか730メートルほど歩かないといけない。駅から歩いてもよかったが(床にペイントがなされていて、その通りに歩けば迷わずに着く)、重たい荷物があるのでバスにする。行列ができている。
しばらくするとバスはやってきた。バスに乗り込むが、積み残しが出る。待っている客が多いのではない。奥のほうまで入っていかないのだ。ただ、客を責める訳にはいかない。国際線に乗るためだろうか、彼女たちはトランクを持っている。荷物が重たいので、一段高くなっている後部座席に行けないのだ。前のほうはトランク置き場があるが、先ほど述べた通りトランクが重たく、トランク置き場に荷物を置くこともできない。貴重な立席スペースとなるところが、トランク置き場のおかげでデッドスペースとなっている。バスの構造は再考の余地がありそうだ。バスは第3ターミナルに向かったが、ルートの都合上遠回りとなる。歩いたほうが速そうだ。第3ターミナルに到着。関空の第2ターミナル同様、簡素な建物だが、こちらにはフードコートがあり、食料事情は充実している。
しかし、第3ターミナルに来たのは、ここから航空機に乗るためではない。第3ターミナルを見ることと、もうひとつの格安リムジンバスに乗ることだ。第3ターミナルの中にリムジンバスの切符売り場がある。東京駅までの切符を求めようとすると、先に出る「東京シャトル」を勧められる。しかし、「東京シャトル」は以前に乗ったので、乗っていない「THEアクセス成田」を選ぶ。第3ターミナル16:45発だ。バス乗り場に行くと、ジェイアールバス関東のバスが停まっていた。「東京シャトル」が先発するので、まだ車内には誰もいない。切符売り場で購入した切符を出したが、料金箱にはICカードリーダーもある。知っていたら、「ICOCA」で払ったところだ。余談だが、座席にはコンセントがあり、携帯電話等の充電ができる。「東京シャトル」が出た後は、こちらにも乗ってきた。「THEアクセス成田」は第3ターミナルを出て、第2ターミナルに立ち寄る。ここでも乗ってくる。その後、第1ターミナルにも寄るのかと思ったら、高速道路に入っていた。新空港道から東関東道に入る。「東京シャトル」みたいに京葉道路を経由しない。そのまま首都高速湾岸線に入る。湾岸線から別の首都高速に入った箱崎で渋滞があったが、大したものではないようで、定刻より10分ほど早く東京駅に着いた。
今日(9月11日)の宿は夜行バス。当然風呂はないので、銭湯に入っておく。金沢行きの夜行バス、「金沢エクスプレス7号」は新宿発。しかし、新宿と言っても、実質的には代々木だ。山手線の代々木で降り、南側の改札を出てから急な階段を上り下りし、少し左に行けばジェイアールバス関東のバス乗り場だ。大都会のバスターミナルとは思えない狭さで、バスを待っている人がたくさんいる。
「金沢エクスプレス7号」がやってきた。西武バスで、濃い青をベースとしているため、夜は黒く感じられる。車内は標準的な3列独立シート。池袋など、都内を何か所か回り、関越道に入る。「金沢エクスプレス7号」は途中、乗務員交代を兼ねての休憩がある。上里サービスエリア、松代パーキングエリア、そして越中境パーキングエリアだ。3か所とも外に出ることができる。就寝前の上里と早朝の越中境はともかく、2時台の松代まで開放休憩をするのは意外だ。開放休憩自体はありがたいが、バスにトイレがついているのだから、深夜の開放休憩はいらないだろう。「金沢エクスプレス7号」が遅れてもいいように計画を組んでいたが、定刻(5:55)に金沢駅に到着。残念ながら、よく眠ることができなかった。(続く)
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北陸新幹線の陰に隠れて目立たなかったが、この3月14日のダイヤ改正から、東海道新幹線の最高速度が時速285キロに引き上げられた。ただ、時速285キロを出す便は1時間に1本程度に限られ、しかも最速は1日に上下合わせて10本もない。今回乗った名古屋6:41発「のぞみ288号」はその数少ない便のひとつだ。事前に「エクスプレス予約」の「EX−IC」で予約したので(早朝の便なので、金券ショップで買うよりも若干安い)、駅で切符に引き換える必要はない。「EX−IC」のカードを自動改札にかざせば、勝手に乗車列車と座席番号を記した紙が出てくる。指定された座席に着いたらすぐに発車、直前に駅で予約状況を調べたら十分空席があるとのことだったが、ほぼ座席は埋まっていた。隣も座っている。
名古屋を出たら、次の停車駅は新横浜。1時間以上の間、どこにも停まらずに朝の静かな時間が流れていく。富士山も見えた。さて、「のぞみ288号」が新横浜に着こうとするとき、車内にアナウンスが流れた。朝のラッシュ時は自由席特急券しか持っていなくても、新横浜からは指定席の空席に座ってもいいとのこと。新横浜で降りる客は少なからずいるが、新横浜からは値段の問題から指定席に乗る人はいない。新横浜までは満席でも、そこから先は必ずどこかは空きが出る。しかし、自由席は少ない上に、通勤客で混む(もちろん、自由席でも特急料金はかかるが、東京にダイレクトに行くことを考えたらそれなりの価値はあるのだろう)。そこで朝のラッシュ時に限り、(自由席の少ない)「のぞみ」「ひかり」の指定席も開放することにしたのだ。最初からそれを見込んで指定席のところに並ぶ人がいて、車内に入ってくる。朝の便に乗ったから気づく話だ。8:09、朝のラッシュの品川に着く。結論から言えば、時速285キロの速さは感じられなかった。
品川からは京急に乗って羽田空港へ。乗ったのは主要駅に停まる「エアポート急行」(品川8:22発)。ノンストップか京急蒲田のみ停車の「エアポート快特」に乗ることが多いから、このようにこまめに停まる列車はある意味新鮮だ。空港まで行く列車にしては荷物の少ない人が多いと思ったら、最初の停車駅の青物横丁で降りる人が多く、座ることができた。沿線の会社に行くためだろうか? そのほか降車客が目立ったのは天空橋。モノレールへの乗り換え駅としか思っていなかったが、空港の施設があるのだろうか? 羽田空港国際線ターミナルで降りる。
外国人向けだろうか、江戸情緒が再現された一角もある羽田空港国際線ターミナルをちらっと見てから、リムジンバスで新宿に行く。3月に開通した中央環状線山手トンネルを通ってみたかったからだ。リムジンバス乗り場の前に券売機があったので、現金で購入。9:05発は、かなり空いた状態で国際線ターミナルを出た。ところが国内線ターミナルでたくさんの人が乗ってくる。国内線ターミナルで客を乗せたら、いきなり首都高速湾岸線に入る。空港と直結しているのだ。ただ、交通量が多いようで、リムジンバスはノロノロ運転。様子が変わったのは、中央環状線山手トンネルに入ってから。これまでの遅れを取り戻すかのように、ぐねぐね曲がった山手トンネルを走り抜けていく。このリムジンバスの運転士は結構飛ばすようで、少し怖い。ただ、首都高速を出てからが時間がかかり、結局、定刻より5分ほど遅れて新宿に着いた。
用事を済ませて、中野から再びスタート。まず始めに東京メトロ東西線に乗る。乗ったのは中野12:43発の快速東葉勝田台行き、東葉高速の車両で運行される。中野を出たときはガラガラだったが、高田馬場で乗ってきて座席が埋まる程度に。しかしそれも徐々に減っていき、大手町に着くころには元通りに。大手町で再び座席が埋まるぐらいに乗ってきた。快速は東陽町以東で通過運転する。地下の南砂町は遠慮がちに通過していたが、高架になってからは思いっきり飛ばす。
さて、東京メトロ東西線に乗った目的は、妙典で行われているホームドアの実験を見るため。妙典は快速通過駅なので、手前の浦安で普通に乗り換える。3駅目が妙典。しかし、あるはずのホームドアはない。階段を降りて駅員に聞いたところ、実験を終えて9月7日の月曜日に撤去したとのこと。仕方ない。西船橋に向かう。
西船橋からJR東日本と東武を乗り継いで新鎌ヶ谷へ。東武野田線は古い車両が使われることで知られていたが、最近はイメージアップで「アーバンパークライン」とか言うどこの国かわからない名前を付けられ、車両も新しいのが投入されつつある。乗った船橋14:07発も中古とはいえ、ステンレスだ。
新鎌ヶ谷で遅い昼を食べ、次に乗ったのは、千葉ニュータウン中央へのバス。新鎌ヶ谷と千葉ニュータウン中央の間は北総鉄道があり、成田空港への「アクセス特急」もある。しかし、問題は運賃が高いこと。東京に直結するときに用地買収に手間取り、黒字であるにもかかわらずそのときの借金に苦しめられているのだ。ニュータウンの運賃が高いのは半ば自慢のようなものだが、都心まで片道1000円もかかるようでは問題だ。地元自治体が補助を出して運賃を下げるしか方法はないのだが、地元自治体の動きは鈍く、少ない補助もカットする始末。これに業を煮やした地元住民が考え出したのが、北総鉄道に並行して走るバスを運行すること。次のバスは新鎌ヶ谷14:50発、駅の南東にポツンとあるロータリーから発車する。ところが、発車時刻になってもバスはやって来ない。遅れているようだ。
しばらくしてバスはやって来た。余裕がない、タイトなダイヤのようだ。小型のバスから7人が降りて、代わりに私を含めて3人が乗った。300円均一で、ICカードに対応していないので、運賃箱は簡素なもの。透明なプラスチックの箱があるだけだ。入金された金額を数える機能はなく、原始的に運転士の眼で確認する。両替機はなく、運転士が行う。新鎌ヶ谷を出るといくつか交差点を曲がった後、バスは北総鉄道に並行して走る国道464号線に入る。駅の近くには郊外型の店があるが、駅と駅の間は何もない。とても東京のベッドタウンとは思えない。大体、新鎌ヶ谷から5分もしないところに梨畑が広がっている。バスはほぼ定刻に着いた。(続く)
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3月に長野-金沢間が開業した北陸新幹線ですが、ようやく乗車する機会を得ましたので、乗ってきました。
明日から何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。
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9月で運航を終えたハートランドフェリーの稚内-サハリン航路。この航路について稚内市が新会社を設立し、航路を維持する意向であることは以前にも書きましたが、その続報です。
稚内市が10月1日の稚内市議会全員協議会で示した内容によれば、稚内市と市内外の民間企業が共同出資する資本金3億円の第三セクターを年内に設立し(稚内市の出資比率は1/3です)、実際の運航は交渉中の船舶管理会社に委ねます。船はハートランドフェリーが使用していた貨客船、「アインス宗谷」を4.1億円で買い取ります。その費用は北海道などから財政支援があるようです。
運航本数は増やします。2015年度は6~9月に28往復するだけでしたが、2016年は6~12月の50往復に増え、最終的には4~12月に75往復になります。ロシア人向けに72時間までのビザを免除したり、船内、稚内市内に免税制度を導入したり、逆に日本人に対しては観光誘致を行い、旅客数を2015年の4401人から5年後の2020年には7500人に増やします。貨物は道北の農産物の輸出やサハリンの水産物の輸入を拡大し、2015年の192トンから6年後の2021年には3000トンに増やします。これで6年後、2021年の単年度黒字を目指すとのことです。
貨物は15倍にも増やすというバラ色の計画で、実現可能なものかは疑わしいですが、ともかくこの計画で運航するようです。実際には、運航に必要な船員の確保がうまくいっていないようで、2016年度からの運行を危惧する声もあります。また、例年、ハートランドフェリーは11月上旬に翌年の運航計画をロシア当局に提出していましたが、この状況ではそれが出せるのか不透明で、そういう点からも危惧する声があります。
(追記1)
ところがこれまでサハリン航路で使われてきた「アインス宗谷」を外国船籍に切り替えることは難しかったようで、工藤稚内市長は12月18日、サハリン航路の2016年度の定期運航を断念することを明らかにしました。2016年度は別の貨客船をチャーターして、貨物主体で運航することを目指します。
(追記2)
2016年については、ロシアの船会社がシンガポールの船会社から270トンの双胴型客船(定員80人)をレンタルして運航する方向です。7月中旬から9月中旬にかけて、週2便程度運航する予定です。ただし、双胴型客船なので、車両は運べません。
(追記3)
2016年のサハリン航路は、7月25日から9月16日の間、16往復運航する計画です。なお、使用される船は本来200人乗りのものを80人乗りに改造し使用するようです。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO92348560R01C15A0L41000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20151002-OYTNT50027.html、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0214776.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/dohoku/1-0287752.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/saharin-4/)
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12月6日に開業する仙台市営地下鉄東西線(13.9キロ)ですが、そのダイヤの概要が決まったようです。
東西の両端の八木山動物公園、荒井の始発はともに5:35、そして仙台からの最終は両方向ともに23:59です。これは南北線と同じで、南北線の両端(富沢、泉中央)からの始発、仙台から両方向への最終はそれぞれ5:35、23:59となっています。東西線も南北線と同じく、東北新幹線の上り始発と下り最終に接続できるように設定されます。なお、仙台23:52着の新幹線が設定される金曜日は、地下鉄の最終も仙台0:11発となります。
東西線の所要時間は八木山動物園-仙台間が12分、仙台-荒井間が14分です。運行間隔は朝のラッシュ時は5分、日中は7.5分、夕方のラッシュ時は6分とほぼ南北線並みとなっています。仙台市交通局は現在試運転を行っていますが、そこで各駅間の走行時間を再確認し、ダイヤを確定します。国交省に届け出たのち、開業1か月前の11月6日ごろに正式発表する予定です。
(追記)
南北線も12月6日にダイヤ改正が行われます。平日の朝夕ラッシュ時の運行間隔は変わらないものの、日中や休日は7.5分間隔となり、若干ながら本数が減ることとなります。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201510/20151004_13017.html、仙台市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.sendai.jp/subway/pdf/subway_daiya.pdf)
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2016年3月の北海道新幹線開業に伴い「はまなす」が廃止されることは以前に書きましたが、その代替策があるようです。
それは札幌と室蘭を結ぶ特急「すずらん」の運行。札幌22:00発の「はまなす」が廃止されると、このままでは室蘭方面への最終は札幌20:32発の「すずらん」となります。そこで、「はまなす」の発車するころに代替の「すずらん」を走らせるのです(22時よりは少し早く発車するという話もあります)。
それなりの利用者がいると思われる室蘭方面には、代替策となりますが、函館はもちろんのこと、伊達紋別や長万部まで行かないようです。沿線自治体は長万部方面への列車運行を要請するようですが、厳しいでしょう。というのも、室蘭線にも普通列車削減の話があるからです。乗客数が平均20人以下のものが対象になるようで、長万部方面は東室蘭発5:50、10:09、17:39の長万部行きはいずれも豊浦行きに短縮されます。苫小牧方面は長万部6:53発室蘭行きが豊浦発となり、長万部発13:24、17:37の東室蘭行きは廃止(運行時刻の変更や車両を減らして存続する可能性はあります)、長万部20:17発苫小牧行きは長万部19:30発室蘭行きになります。特に豊浦-長万部間が減るようです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0188278.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0188135.html)
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北越急行の看板列車といえば普通列車でありながら特急なみの走りを見せる、「超快速スノーラビット」。ところが11月7日に、それとは反対のイベント列車「超低速スノータートル」が運行されます。
「超低速」は犀潟10:44発六日町14:48着の1本限り、全席指定の列車です。犀潟へは直江津10:36発の臨時列車が接続し(直江津10:14着の「超快速」から乗り継ぐことができます)、六日町からも六日町15:04発越後湯沢15:20着の臨時列車が運行されます。なぜ「超低速」なのかといえば、超低速走行やトンネル内信号場体験、信濃川橋梁見学を行いながら、亀のようにゆっくりと進んでいくからです。料金は普通乗車券に座席指定券100円を足すだけで済み(座席指定券は事前予約または当日車内で販売します)、定員は80人です。駅や車内で駅弁を販売するとともに、予約時に「鱈めし駅弁」(1200円)を予約することもできます。
しかし、この臨時列車、もう乗ることができません。10月7日9時から予約を受け付けたのですが、たったの30分で満席のため受付を終了したとのことです。
(追記1)
2016年8月28日に行われた「スノータートル」の第2弾に続いて、第3弾は2016年11月6日に運行されます(イベント列車の扱いで、旅行代金は中学生以上5000円です)。この「スノータートル」、第2弾同様途中まつだいで下車し、鍋立山斜坑で列車通過の風圧体験を行います。
(追記2)
北越急行は2016年5月に旅行業登録をしました。イベント列車の充実のためで、これによりオリジナルの弁当を提供したり、体験メニュー充実のためのバス移動を加えたりすることができるようになりました。
(参考:北越急行ホームページ http://www.hokuhoku.co.jp/pdf/turtle_end.pdf、http://www.hokuhoku.co.jp/pdf/turtle160828.pdf、http://www.hokuhoku.co.jp/pdf/turtle161106.pdf、http://www.hokuhoku.co.jp/press/20160707.pdf、上越タウンジャーナル http://www.joetsutj.com/articles/04443368)
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日高線は1月の高波で盛り土が流出し、ほぼ全線が運休したままとなっています。流出した厚賀-大狩部間の復旧にかかる工費について、これまで26億円と試算していましたが(ただしこれは必要最小限の復旧で、被災箇所は時速25キロで徐行します)、30億円に増えるようです。JR北海道が4月から詳細な被害状況の調査を行ったところ、消波ブロックの増設が必要な個所が出たり、護岸のひび割れが新たに見つかったりしたためです。
しかし、逆に工期は短縮されます。被災した区間の約4キロの線路をいったん取り外して、重機が作業現場に入る通路を確保します。これにより工期が10か月短縮され、4年2か月から3年4か月に短縮できるようです。これまで作業できなかった11月からの冬季も、落石防止網の設置など海が荒れてもできることを行います。
ところが、9月に台風17号で土砂が流出しました。豊郷-清畠間と厚賀-大狩部間(1月の被災箇所の様似寄り約500メートルのところ)の2か所です。10月2日に急速に発達した低気圧によりさらに状況が悪化しました。JR北海道は約5000万円かけて10月6日から応急措置を行いますが(2週間程度かかります)、本格復旧にかかる工費はまだ算出されていません。数億円になるとみられています。
1月に被災した区間を含めて合計で30億円台になると考えられますが、問題は費用の負担を誰がするかということです。JR北海道にお金はありません。それなりに利用されている区間なら公費を投入しても価値があるのでしょうが、日高線の現状は厳しいです。あまりにも利用者が少なく、鉄道を維持することが不適切なぐらいです。第三セクターでも運営は厳しいでしょう。早く現状を認識し、鉄道での復旧をあきらめたほうが良いでしょう。早くJR北海道から支援金をもらってバス転換したほうが賢明です。鉄道が対応する分野は札幌近辺の通勤輸送と、都市間特急であり、ローカル輸送はではありません。
話は変わりますが、JR北海道は閑散期対策として新たな割引を行うようです。ただ、詳細はわからず、続報が待たれます。
(追記)
JR北海道によれば、9月に被災した箇所の復旧としてさらに8億円かかるようです。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151009-3.pdf、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0189085.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0189099.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0223151.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20151010-OYTNT50026.html)
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北陸新幹線敦賀以西のルートについて、名古屋方面も利用しやすい「米原ルート」にするよう主張する人がいますが、現状でどれぐらい利用されているのでしょうか? 国交省が新幹線開業前の2013年度にまとめたものですが、意外な結果が出ました。
関西圏(2府4県)と北陸3県の1日当たりの鉄道旅客流動数は16512人、内訳は福井県が7201人、石川県が6155人、富山県が3155人です。これに対して中京圏(3県)は3806人しかありません(内訳は福井県が1159人、石川県が1745人、富山県が901人)。4.3倍にもなっているのです。もちろん、滋賀県と福井県が隣り合っているので、単距離の需要があるかもしれませんが(福井県と関西圏の流動は、中京圏の6.2倍)、その影響がない石川県や富山県でも3.5倍ありますから(逆に富山県の場合は、飛騨地方との流動が中京圏との流動にカウントされています)、関西圏のほうが需要は圧倒しています。関西圏のほうが中京圏よりも多いことは当然でしょうが、ここまで差がつくとは思いませんでした。これまで言われてきた、2倍程度と思っていましたから。中京圏のほうが近く、しかも車社会ですから、車に流れているかもしれませんが。
「米原ルート」でも東海道新幹線に乗り入れて新大阪まで直通すれば、それでもかまいません(収益が減るJR西日本への対策は必要でしょうが)。しかし、それは期待できません。東海道新幹線は本数が多すぎて、JR東海が乗り入れることに否定的です。また、東海道新幹線と北陸新幹線は同じ新幹線でありながらシステムが違うので、両方のシステムに対応させる必要が出てきます。新幹線と在来線ならともかく、新幹線同士で乗り換えをさせられるという事態になります。リニアができ、リニアと「米原ルート」を組み合わせることによって、首都圏と北陸3県とを結ぶことを考えている人もいますが、名古屋と米原で乗り換えさせられるのです。北陸新幹線を運営するJR東日本、JR西日本は損する話ですし、JR東海も北陸程度の需要はどうしても欲しいものではなく、だれも得しない話なのです。お金のある愛知県や名古屋市が景気よく北陸新幹線「米原ルート」実現のためにお金を出すという話もありません。愛知県や名古屋市にとって北陸新幹線は重要な話ではないのです。
そうなったら、わざわざ中京圏のために「米原ルート」を選ぶ必要はなく、関西と北陸をダイレクトに結ぶルートを選定すればいいのです。わざわざJR東海やJR西日本が否定的な見解を示している、「米原ルート」を選ぶ必要はありません。
(参考:北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ http://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000004114)
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南大東島で1983年までサトウキビを運んできた「シュガートレイン」を復活させるという話は以前に書きましたが、南大東村は事業計画を見直しました。
当初は鉄道事業法に基づいた本格的な鉄道にする予定でしたが、鉄道整備に必要な法律上の制約や線路用地の確保の難しさ、予算不足、採算などの問題から事業計画を見直し、公園内を走る遊具として観光列車を走らせることとなりました。遊具扱いなので、正式な意味での鉄道ではありません。
遊具扱いの鉄道でも、一括交付金を利用し、ふるさと文化センターから池之沢の西港を結ぶ南大東村所有の「フロンティアロード」に約2.7キロの線路を整備します。観光列車の動力はバッテリーです。また、「シュガートレイン」の歴史を伝える鉄道博物館も建設します。2016年度に着手し、2018年度の完成を目指します。
(参考:@niftyニュース http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/ryukyu-20150909-248622/1.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH945WY6H94TIPE02R.html)
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西日本ジェイアールバスとジェイアールバス関東は10月1日から、大阪・京都と長野を結ぶ格安高速バス「青春ドリーム信州号」の運行を始めます。
長野へ行く1号は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン21:30発、大阪駅JR高速バスターミナル22:20発、京都駅烏丸口23:30発、長野駅6:09着、千曲川さかきバスストップ6:49着、上田駅7:10着、東部湯の丸バスストップ7:32着、佐久平駅7:53着です。大阪・京都へ行く2号は、佐久平駅20:50発、東部湯の丸バスストップ21:10発、上田駅21:40発、千曲川さかきバスストップ22:01発、長野駅22:50発、京都駅烏丸口5:31着、大阪駅JR高速バスターミナル6:43着、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン7:23着です。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン-京都駅間及び長野駅-佐久平駅間のみの利用はできません。運賃は乗車日によって異なり、4段階に分かれます。高いほうから、6800円、6000円、5500円、5000円です。乗車区間にかからわず同一の運賃です。乗車日の5日前あるいは前日までに購入した場合それぞれ500円、300円安くなる、「早売5」、「早売1」があります。「早売5」、「早売1」については、座席位置並びに販売座席数について制限があります。車両は「青春」と名前がついているため、トイレ付4列ハイデッカー車両を使います。各座席コンセント付きで、女性専用席の設定もあります。
関西と長野を結ぶ夜行バスは、西日本ジェイアールバス・ジェイアールバス関東のほかにも阪急バス・アルピコ交通と南海バス・長野電鉄があります。運賃を比較すると正直言ってそう安いわけではなく、京都あたりだと逆に高くなることもありますので、「青春」の名前に飛びつかないようにすることが必要です。ただ、近鉄バス・千曲バスと競合する東信方面は安いようです。
(追記)
「青春ドリーム信州号」は年末年始に臨時便が運行されます。12月29日、30日、2016年1月2日、3日です。このうち12月29日と2016年1月2日の大阪発、12月30日と2016年1月3日の佐久平発は3列シートの「ドリーム信州号」として運転され、運賃が上がります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7609.html、西日本ジェイアールバスホームページ http://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/show/id/293?jrb_usr=73de218b197e306b680b7655f805101f)
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通常は予土線を走っている「鉄道ホビートレイン」、「海洋堂ホビートレイン」ですが、10月24日、25日の2日間、土讃線と土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の高知-奈半利間を運行します。高知県東部地域で開催されている「高知家・まるごと東部博」の賑わいづくりのイベントとして運行します。
「鉄道ホビートレイン」、「海洋堂ホビートレイン」の2両編成は、24日、25日の両日、5本ずつ運行します。高知8:57発奈半利11:14着、奈半利11:33発夜須12:15着、夜須12:34発安芸13:02着、安芸14:46発奈半利15:06着、奈半利15:19発高知17:04着の5本です。このうち、高知を発着する2本(2日間で4本)については、愛称名がつけられています。坂本龍馬生誕180周年を記念したもので、24日高知8:57発は「龍馬となかまたち号」、24日奈半利15:19発は「中岡慎太郎号」、25日高知8:57発は「岩崎弥太郎号」、25日奈半利15:19発は「お龍と君枝号」と名付けられています。このうち、「龍馬となかまたち号」は貸切団体列車となり、残る9本は乗車券だけで乗車することができます。
なお、「龍馬となかまたち号」が高知駅を出る前には、出発式が行われます。高知駅にて、24日8:30ごろから行います。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/15-09-14/post-15.html)
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南海と泉北高速は、12月5日にダイヤ改正を行います。
今回のダイヤ改正のメインは、泉北高速の充実。難波-和泉中央間を最速29分(現在より6分短縮)で結ぶ特急「泉北ライナー」の運行開始や区間急行の増発などがメインです。泉北高速の特急運行は、2014年に南海の子会社になったときからの検討事項でありましたが、早速実現することになりました。3月に行った、南海・泉北連絡普通運賃及び泉北線内通学定期運賃の値下げに続く、ダイヤ面の改善です。
それでは、ダイヤ改正の中身を詳しく見ていきましょう。特急「泉北ライナー」は平日上り7本、下り6本、休日は上下とも8本運行されます。プレスリリースからすると朝夕の通勤や休日の買い物・レジャーに使ってもらいたいようなので、平日と休日とでは「泉北ライナー」の運行ダイヤが異なるようです。停車駅は、新今宮、天下茶屋、泉ケ丘、栂・美木多、光明池となっていて、これまで特急を含めた全列車が停まっていた堺東を通過します。思い切った設定です。特急料金は大人510円、子供260円(全区間同額)でなっていて、泉北高速に入ったからといって高くなるわけではありません。使用する車両は、「りんかん」用の11000系、4両編成で定員は248人です。「りんかん」はどうなるのか、また11000系は1編成しかないことから検査時などはどう対応するか、分かりません。
ダイヤ改正で変わるのは、特急だけではありません。これまでラッシュ時しか運行されなかった区間急行が大増発されます。平日朝は上り6本(和泉中央発6:54~7:53)、下り3本(難波7:37~8:38)、それ以外の時間帯は一部の時間帯を除いて1時間に2往復運行されます。停車駅は現行の区間急行と変わりません。難波-和泉中央間の所要時間が最大で4分短縮します。最速31分です。
区間急行が日中時間帯も大増発されたということは、日中のダイヤパターンが大きく変わるのです。これまで泉北高速(難波-和泉中央間)は準急が毎時5本運行されていましたが、区間急行、準急、各駅停車が毎時2本ずつ運行されます。高野線(難波-河内長野間)のダイヤパターンも変わり、急行または区間急行、各駅停車が毎時5本ずつから毎時4本ずつになります。意外なことですが、難波-堺東間の各駅停車の本数が増えるようです。南海本線やJR阪和線のように、1時間に4本しかなくても不思議ではないのですから。逆に河内長野方面の本数は減りますが、本数の減る河内長野以南のダイヤパターンがわかりやすくなる可能性があるというメリットが出てきます。
そのほか、朝のラッシュ時に、急行に加えて区間急行(高野線、泉北高速ともに)にも女性専用車両を導入します。対象となるのは、平日7:20~8:30に天下茶屋に到着する急行、区間急行(上り8両編成)です。難波での御堂筋線との接続を図るため、堺東行き最終の発車時刻を5分繰り下げ、0:25発とします。
(追記1)
「泉北ライナー」は11000系のほかに、「サザン・プレミアム」用12000系も使われます。
(追記2)
南海及び泉北から、改正後の各駅時刻表が発表されました。15分パターンが基本となっていますが、難波-堺東間は不均等ながら1時間に6本の各駅停車があります。日中の難波-和泉中央間直通の各駅停車は11~13時台にあるだけで(難波発の時刻)、途中で抜かれてしまいます。難波、和泉中央発いずれも和泉中央や難波に先着するのは区間急行と準急だけです。泉北沿線の利用者に難波まで南海に乗ってもらいたいのが意図のはずなのに、1時間に4本しか使えないのはありがたみが薄いような気もします。直通の各駅停車を準急に格上げしたほうがよさそうです。また、夕方においても有料の「泉北ライナー」を除けば、和泉中央に先着する列車が20分近く空く時間帯があります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/151008.pdf、http://www.nankai.co.jp/traffic/express.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/osaka/news/20151009ddlk27020436000c.html)
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JR西日本のICカード、「ICOCA」。累計の発行枚数は1100万枚を超え、「Suica」や「PASMO」ほどではありませんが、よく使われています。
その「ICOCA」ですが、10月1日からチャージの入金額の種類を増やします。「ICOCA」だけでなく、「ICOCA」エリアで利用することのできる全国相互利用交通系ICカードも同様にできます。まずひとつは、「500円チャージ」の開始。これまで、「ICOCA」のチャージ額は1000円、2000円、3000円、5000円、10000円の5種類でしたが、これに500円が加わります。「500円チャージ」ができるのは「ICOCA」マークのある自動券売機、のりこし精算機であり、チャージ機能付きの無人駅自動券売機は対象外です。また、「SMART ICOCA」のクイックチャージは、3000円、5000円、10000円の3種類のみです。
もうひとつは、のりこし精算機における「不足額チャージ」。これまで降車時に「ICOCA」の残額が不足している場合は、のりこし精算機で不足額を精算し、そのときに出力される磁気券の「出場証」を自動改札機に入れて改札を出ましたが、それが不足額だけをチャージして、そのまま「ICOCA」で自動改札機を利用することができるようになります。これも「ICOCA」だけでなく、「ICOCA」エリアで利用することのできる全国相互利用交通系ICカードも同様にできます。チャージする金額は不足額を10円単位で切り上げた金額となります。例えば120円区間で残額が105円のとき、120-105=15なので、10円未満の端数を切り上げた20円をチャージすれば、ICカードのまま改札を出ることができるのです。ただし、鶴橋や加古川にあるのりつぎ精算機や新大阪などにある新幹線のりつぎ精算機では「不足額チャージ」はできません。のりこし精算機で「ICOCA」とほかのきっぷや「オレンジカード」を組み合わせて精算する場合も「不足額チャージ」はできません。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7636.html)
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東海道・山陽新幹線の検測車、「ドクターイエロー」はあまりにも有名ですが、在来線にもそういう車両があります。線路設備、電力設備、信号通信設備の検測専用車両である、「ドクター東海」です。キハ75系をベースとした3両編成で、最高速度は時速120キロです。軌道狂いやレールの締結状態、パンタグラフや電車線設備の状態、レールに流れる信号電流や無線設備の状態等を検測します。JR東海は2編成を所有し、検測を行っています。毎月2回、管内12路線を検測しています。
この「ドクター東海」ですが、検測装置が取り替えの時期を迎えたので、センサやカメラ等の機能を向上させることにしました。約24億円をかけ、2016年度初と2017年度初に1編成ずつ取り替える予定です(これに合わせて、Ⅰにある設備のうち、電力設備の機能をⅡに移します。取り替え後は、Ⅰが線路設備と信号通信設備を、Ⅱが線路設備と電力設備を検測することになります)。センサについては、これまでカメラ画像を用いて線路設備の状態を把握していましたが、二次元レーザを用いる方法に変更し、形状を直接測定します。測定データは自動的に処理され、レール締結ボルトの状態など、線路設備のわずかな変化でもはっきりと把握できます。これまで、レール締結ボルトのゆるみを検知するための付属部品(ボルトキャップ)が必要でしたが、それが不要となり、メンテナンスコストを削減することができます。約1600万円の削減になるようです。
電力設備を監視するためにあるカメラは、現在はパンタグラフ用の監視カメラが1台あるだけですが、電車線金具監視カメラ3台を新設することによって、多方向から設備状態を把握することができるようになります。今までは係員による目視でしか点検方法はありませんでしたが、これからは「ドクター東海」でもできるようになります。また、運転台には沿線状況監視カメラがありますが、これを高画質のものに取り替えます。沿線の各種設備や樹木の状況をより的確に把握することができます。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000027896.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH9B547SH9BOIPE018.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/aichi/news/20150925-OYTNT50210.html)
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1日~連続した3日間に東京メトロ全線及び都営地下鉄全線を利用することができる乗車券、「Tokyo Subway Ticket」。これまで首都圏1都7県(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、山梨)以外の旅行会社で東京向けの旅行商品とセットで購入する場合に限り販売されました(訪日外国人は空港等でも購入可)。
しかし10月1日から、JR東海、JR西日本で「エクスプレス予約」、「プラスEX」を利用した人も、この「Tokyo Subway Ticket」を購入することができるようになりました。静岡県以西の駅(熱海-博多間)から東京、品川まで「エクスプレス予約」、「プラスEX」を利用した人も、「Tokyo Subway Ticket」を購入できるようになるのです。
「Tokyo Subway Ticket」は、名古屋・新大阪・博多などでは販売されません。東京に着いてから購入することになります。東京メトロ丸ノ内線東京駅、銀座線・東西線日本橋駅の定期券売り場で購入するのです(営業時間は7:40~20:00、年中無休です)。「エクスプレス予約」、「プラスEX」を利用した証拠として、IC乗車サービスを利用した人は入場時に新幹線自動改札機から出力される「ICご利用票(座席のご案内)」、切符で乗車した人は指定席券売機等で切符を受け取ったときに発券される「ご利用票」を東京メトロの発売箇所で提示するのです。購入できる「Tokyo Subway Ticket」の数は人数分に限られ、新幹線の乗車は「Tokyo Subway Ticket」購入日の当日、前日、前々日のいずれかでないといけません。「Tokyo Subway Ticket」購入の際には、「ICご利用票(座席のご案内)」または「ご利用票」に発売したことの証明がされます。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000027879.pdf)
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京都四条通渋滞問題については何度か取り上げていますが、ついに京都市交通局は9月19日から、四条通の2か所のバス停に移動式の運賃箱を置き、乗客を降ろしてからバス停で運賃を回収することにしました。四条通の渋滞の原因はバスの乗降に時間がかかるためであり(降車時に1日乗車券を購入したり、観光案内などを求める観光客が多くいます)、しかもバス停が車道に張り出しているので、バスの停車中にほかの車が追い越すことができません(逆にバス停がくぼんでいるのなら、渋滞が激しくてなかなかバスが本線に戻ることができないので、この方法をとることはできません)。春の花見シーズンには大規模な渋滞が発生し、現在も昨年度(2014年度)同期に比べて平均1~3分程度遅れています。
バス停で運賃を回収するのは、四条河原町(西行)、四条高倉(東行)の2か所。バス停の降車口付近にベルトで区切ったスペースを設け、バッテリー付きの移動式に改造した運賃箱で運賃を回収します。同じ停留所に複数のバスが停まっているときは、一番前のバスだけ路上で運賃を回収します(後は通常通り、車内で運賃を回収します)。休日のほか、観光シーズン(11月下旬、2016年3月下旬~4月上旬)平日の14~19時に行います。なお、運賃箱の製作費と運搬費、バス停係員の業務委託費で約2000万円かかるようです。
この結果、バスの停車時間は短くなっています。9月23日夕方で見ると、20人以上が降りたバスの停車時間は実施前の週末(9月5日、6日)に比べて、29秒短い平均49秒になりました。ただ、バス停のスペースが運賃回収スペースで減るため、バス待ちの客が歩道にあふれてしまうこともありました。また、京都府公安委員会がタクシーや自家用車の乗降も渋滞原因となっているため、四条通の烏丸-川端間を駐車禁止から駐停車禁止としましたが、タクシー関係者の不満は大きいようです。自由に乗り降りすることができないからです。タクシーは理解できるところもありますが、逆に自家用車に関しては通行禁止などの措置を考えてもよいでしょう。渋滞を解消するためには、車の総量を減らすしかないのです。当然ながら真っ先に制限されるのは、公共交通ではなく、自家用車です。観光客のマイカーは高速道路のインター近くの大駐車場に停め、そこから電車かバスで移動してもらえばよいのです。バスに関しても、前払いに変えるとか、1日乗車券を事前に買いやすくするなどの対策がいるかもしれません。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20150915000023、http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20150929000087)
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以前、2016年1月1日に青函トンネルを通る列車がすべて運休するということは記事にしましたが、その詳細が明らかになりました。
2016年1月1日に全面運休するのは、北海道新幹線開業準備の最終段階として、開業直前に予定されている「地上設備最終切替」の「事前確認」を行うため。この間は、青函トンネル等が新幹線仕様になり、在来線列車は運行できないのです。
「事前確認」により列車が運行できなくなるのは、海峡線のほか、津軽線蟹田-三廐間、江差線木古内-釜谷間。12月31日21時ごろから2016年1月2日6時ごろの間、旅客列車の運休、時刻変更等が発生します。12月31日発の列車では、夜行列車の「はまなす」のほか、夜間の江差線の普通列車4本が運休します(函館22:00発木古内行きの臨時バスを運行します)。津軽線(普通列車)は青森-蟹田間において、一部の列車の時刻を変更します。2016年1月1日発は、海峡線を通る「スーパー白鳥」、「白鳥」(合わせて10往復)、「はまなす」が全面運休します(青森-新青森間については、「スーパー白鳥」、「白鳥」と同じ時刻で普通列車を運行します)。津軽線(普通列車)は蟹田-三廐間の全列車(5往復)が運休し、そのうち4往復について代行バスを運行します。青森-蟹田間において、一部の列車の時刻を変更します。江差線(普通列車)は、木古内-釜谷間の全列車(9往復)が運休するとともに、釜谷-函館間でも6往復が運休します。釜谷-上磯間でも運行されるのは、日中を中心とした3往復だけで、木古内-釜谷間の代行バスも、その3往復に接続するかたちで運行されます。影響は2016年1月2日発についても残り、早朝の江差線普通列車1本(木古内6:03発、函館行き)が全区間運休します。津軽線(普通列車)は青森-蟹田間において、一部の列車の時刻を変更しますが、「スーパー白鳥」、「白鳥」、「はまなす」は通常運転となります。この間の本州-北海道間の移動はフェリーや航空機に頼らざるを得なくなります。
そして、2016年3月26日の新幹線開業直前には、「地上設備最終切替」を行います。3連休明けの2016年3月22日未明に切り替えを行い、その後は青函トンネルを通るすべての旅客列車を運休させます(詳しい運転計画は決まり次第発表されます)。2016年3月22日から2016年3月25日の4日間、「スーパー白鳥」、「白鳥」、「はまなす」は完全運休するのです。詳細が分からないのではっきりとは言えませんが、これらの旅客列車を車両基地に戻さないといけないことから、前日の2016年3月21日あたりは運用の変更等があるかもしれません。なお、物流は4日間も止めるわけにはいかないので、貨物列車は通常通り運行する予定です。
(追記1)
はじめて日中に新幹線車両が全区間を走行することになる2016年1月1日は、新青森-新函館北斗間を8往復しました。開業後のシステムに対応させた貨物車両は14往復しました。
(追記2)
「スーパー白鳥」、「白鳥」が運休した区間のうち、新青森-青森間は東北新幹線利用客のため臨時の普通列車が運転されましたが、車両は「スーパー白鳥」、「白鳥」用の485系、789系でした。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150916-4.pdf、JR貨物ホームページ http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/info/20150918-01.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHD05CXCHD0IIPE007.html、railf.jp http://railf.jp/news/2016/01/02/201500.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016010101001322.html)
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磐越西線で郡山の隣の駅は、喜久田。郡山から7.9キロも離れています。
そこでJR東日本は、磐越西線郡山-喜久田間に新駅を設置することにしました。福島県内にJRの駅が設置されるのは、1987年3月に開業した、いわき市の磐越東線江田以来です。郡山市内に限って言えば、1929年の水郡線磐城守山、谷田川以来です。新駅の名前は、郡山富田<こおりやまとみた>。郡山から3.4キロ、喜久田から4.5キロのところにあります。市道内環状線との立体交差から東に約100メートルのところです。近くに奥羽大や郡山北工業高校があり、住宅地の開発で人口が増えています。2016年秋ごろには福島県のふくしま医療機器開発支援センターが開所する予定で、災害公営住宅も建設されます。JR東日本は1日の利用者を1000人と想定しています。
2017年春ごろの開業を予定している新駅は、地元自治体の要望によりJR東日本が整備する請願駅の扱いとなっています。事業費約20億円は、郡山市が負担します。6両対応のホーム1本で、上屋は3両分のみです。交換設備はありません。待合室と倉庫が線路の南側にありますが、無人駅となっています。地元郡山市は、交通広場、駐輪場、トイレ、跨線人道橋(線路の北側に行くためのもの)を整備します。車いす利用者や自転車も乗ることができる、24人乗りの大型エレベータもあるようです。
(参考:JR東日本仙台支社ホームページ http://www.jr-sendai.com/wp-content/uploads/2015/09/koriyamatomita.pdf、郡山市ホームページ http://www.city.koriyama.fukushima.jp/shise/citysales/sineki.html、福島民報ホームページ https://www.minpo.jp/news/detail/2015091625339、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150916_63044.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/life/travel/rnews/20150916-OYT8T50053.html)
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JR西日本は、2016年春の「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」をきっかけとして、岡山県に2種類の観光列車を走らせることにします。
ひとつは、以前にも記事にした、213系を改造した観光列車。当面は「瀬戸内国際芸術祭2016」、「岡山国際現代芸術祭(仮称)」を念頭に、宇野線(愛称は「宇野みなと線」、岡山-宇野間)を中心に運行します。
列車の名称は、「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」、旅行デザインのモチーフとなった、旅行鞄(トランク)をフランス語で表現しました。フランス語は「ベル・モンターニュ・エ・メール」に続くもので、JR西日本は国内のみならず海外の客にもわかりやすい名前だとしていますが、フランス語は言いにくく、何らかの略称が出てきそうです。観光列車ということは割り引いても、日本の列車名の原則からは大きく逸脱しています。できる限り、列車名は日本語にしたいところです。
「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」は、旅行鞄の名の通り、列車の行き先に応じて、中身を積み替えて走ります。列車名を変わり、2016年春に宇野線を走るときは、「La Malle せとうち(ラ・マル せとうち)」の名前で走ります。
先ほども書いたとおり、「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」は213系を改造した2両編成で、定員は52人。サイクリング自転車等を組み立てた状態で搭載することが可能なサイクルスペースを車内に設置します。また、車内にサービスカウンターを設け、地域の特産品とコラボした商品や飲料などの販売を行う予定です。
もうひとつは、反対に北部に向かう観光列車。ノスタルジックな外装、内装を施した列車であるため、「ノスタルジー」という名前にしました。主な走行路線は津山線で、2016年春に津山線で運行するときは、「みまさかノスタルジー」という名前になります。
車両デザインは、昭和30年代から40年代にかけて、普通列車用のディーゼルカーで使われていた、一般色。キハ47系を改造し、2両編成の座席定員136人です。客室設備は国鉄時代を再現し、瓶ジュース用の栓抜きや青色のモケットなど、懐かしいインテリアを復刻しています(国鉄時代のキハ47にはなかったはずの、窓向きのカウンターもあります)。客室内の窓上部では岡山県北部エリアの観光スポットを紹介するとのことですが、景色を見るときに邪魔にはならないでしょうか? シンプルに国鉄時代の車内を再現したほうがよく、余計な取り組みのようにも感じられます。車内吊り広告やパンフレットで対応すればよいでしょう。
両列車ともダイヤや車内サービスの詳細については、決まり次第発表されます。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7663.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7665.html、「鉄道ファン」2016年6月号 交友社)
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2017年春に運行を開始する予定の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ですが、3月まで運行していた「トワイライトエクスプレス」同様、美しい車窓を眺めながら、車内で調理されたフレンチのディナーを楽しみ、上質で快適な客室でゆったりした時間を過ごすという、鉄道の旅の醍醐味を楽しむことができます。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ではそれに加えて、上質さの中に懐かしさを感じられるデザインとしました。
列車のコンセプトは「美しい日本をホテルが走る」ですが、デザインコンセプトは洗練された上質さと心休まる懐かしさを感じることができる、「ノスタルジック・モダン」です。車体の色は、「トワイライトエクスプレス」の伝統を受け継ぎさらに上質さを演出した「瑞風グリーン」をベースとし、金色のエンブレムとラインを配しています。先頭車は展望デッキと5本のラインからなる流線形です。運転室は2階にあります。かつてのボンネット型特急をイメージしたようで、懐かしさを演出しているとのことです。
インテリアは昭和初期に流行したアールデコ調をベースに、沿線の魅力をちりばめたものとなっています。窓は大きく、そこから景色を楽しむことができます。客室には中国5県の県産材を使ったドアや沿線の伝統工芸品があります。客室にいながら大きな窓から列車の左右両側を眺望することができ、開閉できる窓からは沿線の風を感じることもできます。昼間のリビングスペースを確保するために収納式ベッドを採用し、ユニバーサル対応の客室もあります。そして、この「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」には「シングル」もあります。4号車に2部屋用意されています(残りの1室はユニバーサル対応の「ツイン」)。この類の列車では2人用ばかりで、1人だけの客はお断りということが多いのですが、ここなら1人でも乗車できるのです。列車に1室しかない「スイート」は、7号車を独占します。1両を独占するのは、世界的にも珍しいようです。エントランスやプライベートバルコニー、リビング・ダイニング、寝室、バスタブ付バスルームを備え、「スイート」と呼ぶにふさわしいものとなっています。
食堂車はフォーマルな雰囲気がありながらも、心地よい空間となっています。オープンキッチンになっていて、車内で調理します。大きな窓から美しい車窓を眺めながら、食の匠による料理を楽しむことができます。テーブルにはIHヒーターがあり、鍋を楽しむこともできます。ラウンジカーはバーカウンターや立礼の茶の卓などを備えたものとなっていて、木を多用した落ち着いた空間をなっています。展望車は窓が天井部分にも伸びていて、空まで見ることができます。雄大な車窓を楽しむことができます。展望デッキでは沿線の風を感じることもできます(走行中に展望デッキに立つこともできるようです)。ドリンクの用意もあるようです。
車窓を楽しむための努力は、車内だけではありません。JR西日本米子支社は、大山が見える伯備線岸本-伯耆大山間の約1.5キロで、電柱間にぶら下がっている信号機や電話のケーブルを地面に移設します。ケーブルが景観を妨げているためです。JR西日本では初めての試みで、約3000万円かけて工事を行います。11月上旬に完了予定で、ほかの場所でも景観向上策を検討しているようです。
さて、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」がデビューするまでのつなぎの存在となっている特別な「トワイライトエクスプレス」ですが、当初の予定通り2016年3月で運行を終了します。2016年3月21日の下関発が最後のようです。特別な「トワイライトエクスプレス」もこれまで運行した33本はほぼ満席でしたが、老朽化のため、完全に引退することになりました。原則として大阪-下関間を山陽線あるいは山陽線、伯備線、山陰線を経由するコースで運行されますが、2016年1月16日10:37ごろに下関を出る「京の冬の旅50回記念号」だけは、大阪からも走り続け、琵琶湖を一周したのち、京都に17:43ごろに到着します。編成はこれまで通り、客室は「スイート」、「ロイヤル」だけで(サロンカー、食堂車、乗務員室、電源車、機関車がつきます)、定員は40人です。食事に関しては、「山陰コース」の復路において、朝、仙崎漁港で水揚げされた魚(キジハタ、剣先イカ、山口県産トラフグ)、沿線野菜を長門市で積み込み、その日のディナーで提供されるなど、食事がさらにグレードアップします。途中駅で食材を積み込むのは初めてです。
(追記1)
「トワイライトエクスプレス」をけん引する機関車のひとつ、EF65 1124ですが、「トワイライトエクスプレス」塗装になりました。12月6日には特別な「トワイライトエクスプレス」の牽引も行いました。
しかし、先ほども書いたように「トワイライトエクスプレス」の運行は2016年3月まで。それ以降はどうするのでしょうか?
(追記2)
「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」に「シングル」があるのは、特別な「トワイライトエクスプレス」の乗客や旅行会社からの要望があったからです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7645.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7673.html、日本海新聞ホームページ https://www.nnn.co.jp/news/151002/20151002002.html、産経ニュース http://www.sankei.com/west/news/150919/wst1509190054-n1.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201509/0008413948.shtml、railf.jp http://railf.jp/news/2015/11/13/150000.html、http://railf.jp/news/2015/12/07/170000.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170101-00000009-maiall-soci&pos=1、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/160950?page=3、「鉄道ジャーナル」2017年5月号 鉄道ジャーナル社)
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山田線(盛岡-宮古間)にはキハ110(100番台)が使われていますが、今日(10月3日)から、そのキハ110にテーブルを取り付けることになりました。ボックスシート(2人用、4人用)にテーブルを設置し、車内で車窓の風景を眺めながら、弁当を食べることがしやすくなります。天然木を使ったテーブルで、ペットボトルなどの飲み物を置くことができるくぼみがあります。
テーブルを設置する最初の列車は、10月3日盛岡11:08発の快速リアス宮古行きです。10月4日からは、盛岡発が11:08発の快速リアス宮古行き、19:06発の普通宮古行き、宮古発が9:34発快速リアス盛岡行き、15:53発盛岡行きがテーブル設置列車となります(このほか、川内-宮古間に朝運行する1往復もテーブルが設置されます。なお、車両運用の都合によりテーブル設置列車が変更になる場合もあります)。テーブルが設置されるのは2両編成のうちの1両です(1両で運転する列車もあります)。今はテーブル付の車両は1両だけですが、好評ならば増やすようです。
また、山田線のキハ110にテーブルを設置することにより、鉄道の旅を楽しむことができるように、10月3日から12日までの10:00ごろから11:10ごろまでの間、盛岡駅改札内の跨線橋について三陸名産のものを使用した弁当や特産品を販売します。快速リアスの発車に合わせてのもので、弁当等を買ってそのまま列車に乗り込むことができるのです。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1443507896_1.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20151002-OYTNT50161.html)
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JR西日本広島支社は、2015年3月のダイヤ改正で、新型車両227系を投入しました。その後、7月4日に227系を追加投入し(7月時点で33両増えて76両になりました)、227系で運転する列車を増やしましたが、今日(10月3日)と12月12日の2回に分けて、227系の追加投入を行うことになりました。
227系で運転される列車の本数と割合はそれぞれ次のようになります。山陽線糸崎-広島間はこれまでの28本、19%から10月3日以降は54本、35%に、12月12日以降は64本、42%になります。広島-岩国間はこれまでの47本、27%から10月3日以降は74本、42%に、12月12日以降は86本、49%になります。呉線三原-安浦間はこれまでの13本、30%から10月3日以降は16本、36%になります(12月12日以降も同じです)。広-海田市間はこれまでの60本、45%から10月3日以降は74本、55%に、12月12日以降は78本、58%になります。そして新たな投入区間に可部線が加わります。可部線広島-可部間の10月3日以降の本数、割合はそれぞれ10本、7%です(12月12日以降も同じです)。山陽線でも、半数近くが227系で運転されることになります。なお、現在227系で運転されている列車が227系以外に代わる場合があり、また、利用状況に合わせて、一部列車の編成両数が変更になります。
227系は増備を続け、2016年3月のダイヤ改正時には158両、2018年度末には276両になり、広島都市圏の電化路線はほぼ227系に統一されます。今までの旧型電車だらけを考えると、驚くべき変化です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7623.html、産経ニュース http://www.sankei.com/west/news/150827/wst1508270049-n1.html)
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10月14日の「鉄道の日」を記念して、JR西日本は例年通り、JR西日本の普通列車普通車自由席及びJR西日本宮島フェリーを自由に乗り降りすることのできる、「鉄道の日記念 JR西日本一日乗り放題きっぷ」を9月19日から10月18日まで発売しています。この「鉄道の日記念 JR西日本一日乗り放題きっぷ」は今日(10月3日)から10月18日まで利用できるのですが、利用可能エリアが拡大されることになりました。
JR西日本、JR西日本宮島フェリーのほかに利用できるようになったのは、IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道の金沢-糸魚川間。当然ながら、途中駅でも乗降できます。3月まではJR西日本の北陸線だったところですが、北陸新幹線開業により分離され、IRいしかわ鉄道等の第三セクターになりました。
「青春18きっぷ」の10月版と言える「秋の乗り放題パス」(ただし、子供料金があり、連続する3日間有効という点が、「青春18きっぷ」と違います)には、IRいしかわ鉄道の金沢-津幡間、あいの風とやま鉄道の高岡-富山間についても通過利用できるという特例があります。飛び地となっている七尾線、氷見線、城端線を利用できるようにするための特例です。しかし、JR西日本だけの「鉄道の日記念 JR西日本一日乗り放題きっぷ」の場合、それでは不十分なのです。七尾線はともかく、氷見線と城端線は別料金を払わないといけないのです。というのも、富山までは高山線経由で行くことになりますが、猪谷以南はJR東海のエリアなのです。このことは、大糸線についても言えます。大糸線も南小谷以南はJR東日本のエリアで、このままでは別料金を払わないといけないようになるのです。
要するに、氷見線、城端線、高山線、大糸線も追加料金なしに利用できるようにするために、IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道の金沢-糸魚川間もエリアに加えたのです。このことにより値上げはなく、大人3000円、子供1500円のままです。金沢以遠も糸魚川まではJR時代と同様に使えるので、富山方面に出かける際には朗報です。本家の「青春18きっぷ」でも並行在来線は利用できるようになってもらいたいところですが、値上げは必要でしょう。特例が増えて、ルールが複雑になるという問題も出てきます。なかなか難しいところです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7655.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7583.html)
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JR北海道の非電化区間の主力はキハ40ですが(普通列車用ディーゼルカー217両中、約2/3を占めています)、老朽化・劣化が激しく(製造してから30年以上経過しています。ちなみに、普通列車用ディーゼルカーで一番新しいキハ201でも、19年経過しています)、車両の故障や使用不能等が頻発しています。しかも、増加傾向にあります。運休及び30分以上の遅延を起こす車両故障の数を見ると、2014年度は前年の1.5倍近い、32件にもなっています。新型車両を投入する予定はありますが、もう少し先のことです。
このような調子の悪い車両を廃車すれば(とりあえず老朽化の進んだ10両を廃車するようです)、残った車両でダイヤを組まないといけません。しかも、ディーゼルカーで運転される普通列車については、乗客の減少傾向が続いています。それなのに、分割民営化以来ほとんど本数の見直しはなく、1列車あたりの乗車人員はかなり少なくなっています。2014年度の調査によれば(対象はディーゼルカーで運転されている普通列車548本)、1列車あたりの乗車人員が5人以下の列車が10%、5~10人の列車が11%もあります。100人を超えるのは9%しかありません。
そこで、2016年3月のダイヤ改正において、設定本数で15%程度(各線区平均)の見直しを行います(具体的な実施内容は冬ごろに改めて発表されます)。本数にして80本程度です。20人以下の列車(10人以下のものを含めて全体の約4割)が見直しの対象となります。運転本数のほか、編成両数を減らすところもあります。例えば、札沼線の浦臼-新十津川間は現在の1日3往復から1日1往復になります。このように本数を減らせば、新しくつくる車両を減らすこともできます。10両減らすことができ、20億円弱の節約になります。本数の減少によって燃料費や修繕費も減り、年間1.4億円の収支改善につながると考えられています。
また、JR北海道には利用者がほとんどいない駅、駅周辺に民家がない駅が多数あります。JR北海道の453駅のうち、1日平均乗車人員が1人以下が16%(71駅)、1~10人が20%(90駅)あります。100人もいれば、上位1/3に入ることができるのです(乗車人員の数字は異常値の影響を避けるため、5年間の平均値を使用しています)。驚く数字です。このように利用者がほとんどいなくても、駅がある限り、定期的に巡回及び施設の維持管理を行っています。人件費のほか、電気代、除雪費、修繕費が発生し、特に除雪については、要員の確保も難しいのです。施設の老朽化が進み、近い将来にはホームや駅舎の抜本改善、立て直しなどが必要になることもあります。そこで、以前にも書いたとおり、2016年3月に極端に利用者が少ない駅を廃止ことにします。10人以下の駅(161駅)が対象のようで、小幌を含めた9駅を廃止するようです。年間計約1500万円の除雪費のほか、1駅につきホームや駅の更新費500~1000万円が節約できるようです。無人駅化も進めます。10月1日に上幌向、清水沢を無人化し、鷲別、奈井江、赤平、芦別、留辺蘂、美幌、美深でも無人駅化を検討します。人件費など年間約9000万円が節約できるようです。
相変わらず地元マスコミはのんきに非難していますが、このような状況では経営できないことは明白でしょう。どうしても減便や廃止をされたくなかったら、口を出すのではなく、お金を出さないといけないのです。
(追記1)
釧網線も普通列車上下27本のうち、少なくとも6本について、2016年3月に減便するようです。減便の対象となるもののうち2本は、釧路11:46発川湯温泉行きと、その折り返しの13:40川湯温泉発釧路行きです。
(追記2)
室蘭線の鷲別駅は、10月31日で窓口の営業を終了します。
(追記3)
根室線の赤平駅は、窓口業務などを赤平市がJR北海道から受託することにより、無人化は免れることになりました。現在の駅員2人のうち1人を嘱託として雇用し、切符の販売、駅舎の管理などを行います。定期券や指定券も発売します。営業するのは平日の7:10~15:25だけで、駅員が出勤できないときは赤平市の公共施設の職員が対応します。
切符の販売手数料や駅舎管理の委託料がJR北海道から赤平市に支払われるので、赤平市の実質的に負担する人件費は年間約40万円程度です。
(追記4)
赤平と芦別の「みどりの窓口」は、2016年3月25日で廃止されます。それ以降は、赤平市、芦別市によるきっぷ販売が行われます。赤平は3月28日から、平日(年末年始は休み)の7:00~14:30のみきっぷの販売が行われます。芦別の営業開始日、営業時間、休業日は未定です。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150930-1.pdf、http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151015-1.pdf、http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160219-3.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO92277800Q5A930C1L41000/、http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30HY5_Q5A930C1TJC000/、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/10/01/261157.html、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0185530.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0029351.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0187810.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20151001k0000e040167000c.html、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/CMTW1512110100002.html?rm=150)
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京阪の看板列車といえば、2階建て車両のある8000系。かつては車内にカラーテレビを設置した、「テレビカー」も運行していました。その京阪特急が2017年、新たなサービスを始めます。
それは、有料の座席指定車両を導入すること。「(仮称)京阪特急プレミアムカー」といいます。どうやら、有料でもいいから確実に座りたい需要があるようです。訪日外国人の利用も増えているようです。「(仮称)京阪特急プレミアムカー」はこの声に応える車両で、通勤客にも観光客にも利用できるものとなっています。
具体的に見ていきましょう。8000系特急は8両編成で、現在10編成あります。このうち、京都側から見て6両目の6号車を改造して、「(仮称)京阪特急プレミアムカー」にします。ちなみに、2階建て車両は4号車にあります。「(仮称)京阪特急プレミアムカー」は座席指定車両で、途中駅からでも事前に予約した席に座ることができます。インターネットの専用サイトで予約や決済を行う予定です。座席は上質なものになっており、2列+1列の3列シートです(現行は2列+2列)。最大20度傾く、京阪初のリクライニングシートです。シートピッチが現行の転換クロスシートより100ミリ広い1020ミリになることもあって、座席数は58程度から40程度に減ります。大型テーブルやコンセントを設置することを予定しています。扉は1つに減らします。「(仮称)京阪特急プレミアムカー」は座席だけがいいのではありません。人的サービスも充実します。客への案内を行う専属のアテンダントが乗車する予定です。これまでの京阪特急では考えられません話です。ただ、利用方法、特別車両料金(500円以下の見通しです)、サービス内容の詳細などは未定で、今後変わることがあります。
「(仮称)京阪特急プレミアムカー」は2017年度上期に導入する予定です。約16億円かけますが、改造に時間がかかります。改造期間中は6号車を抜いた、7両編成で運行します。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/info/upload/2015-09-30_premium-car.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO92296350R01C15A0LDA000/、「鉄道ジャーナル」2016年11月号 鉄道ジャーナル社、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/70987/2/)
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