泉北高速に特急新設、区間急行大増発
南海と泉北高速は、12月5日にダイヤ改正を行います。
今回のダイヤ改正のメインは、泉北高速の充実。難波-和泉中央間を最速29分(現在より6分短縮)で結ぶ特急「泉北ライナー」の運行開始や区間急行の増発などがメインです。泉北高速の特急運行は、2014年に南海の子会社になったときからの検討事項でありましたが、早速実現することになりました。3月に行った、南海・泉北連絡普通運賃及び泉北線内通学定期運賃の値下げに続く、ダイヤ面の改善です。
それでは、ダイヤ改正の中身を詳しく見ていきましょう。特急「泉北ライナー」は平日上り7本、下り6本、休日は上下とも8本運行されます。プレスリリースからすると朝夕の通勤や休日の買い物・レジャーに使ってもらいたいようなので、平日と休日とでは「泉北ライナー」の運行ダイヤが異なるようです。停車駅は、新今宮、天下茶屋、泉ケ丘、栂・美木多、光明池となっていて、これまで特急を含めた全列車が停まっていた堺東を通過します。思い切った設定です。特急料金は大人510円、子供260円(全区間同額)でなっていて、泉北高速に入ったからといって高くなるわけではありません。使用する車両は、「りんかん」用の11000系、4両編成で定員は248人です。「りんかん」はどうなるのか、また11000系は1編成しかないことから検査時などはどう対応するか、分かりません。
ダイヤ改正で変わるのは、特急だけではありません。これまでラッシュ時しか運行されなかった区間急行が大増発されます。平日朝は上り6本(和泉中央発6:54~7:53)、下り3本(難波7:37~8:38)、それ以外の時間帯は一部の時間帯を除いて1時間に2往復運行されます。停車駅は現行の区間急行と変わりません。難波-和泉中央間の所要時間が最大で4分短縮します。最速31分です。
区間急行が日中時間帯も大増発されたということは、日中のダイヤパターンが大きく変わるのです。これまで泉北高速(難波-和泉中央間)は準急が毎時5本運行されていましたが、区間急行、準急、各駅停車が毎時2本ずつ運行されます。高野線(難波-河内長野間)のダイヤパターンも変わり、急行または区間急行、各駅停車が毎時5本ずつから毎時4本ずつになります。意外なことですが、難波-堺東間の各駅停車の本数が増えるようです。南海本線やJR阪和線のように、1時間に4本しかなくても不思議ではないのですから。逆に河内長野方面の本数は減りますが、本数の減る河内長野以南のダイヤパターンがわかりやすくなる可能性があるというメリットが出てきます。
そのほか、朝のラッシュ時に、急行に加えて区間急行(高野線、泉北高速ともに)にも女性専用車両を導入します。対象となるのは、平日7:20~8:30に天下茶屋に到着する急行、区間急行(上り8両編成)です。難波での御堂筋線との接続を図るため、堺東行き最終の発車時刻を5分繰り下げ、0:25発とします。
(追記1)
「泉北ライナー」は11000系のほかに、「サザン・プレミアム」用12000系も使われます。
(追記2)
南海及び泉北から、改正後の各駅時刻表が発表されました。15分パターンが基本となっていますが、難波-堺東間は不均等ながら1時間に6本の各駅停車があります。日中の難波-和泉中央間直通の各駅停車は11~13時台にあるだけで(難波発の時刻)、途中で抜かれてしまいます。難波、和泉中央発いずれも和泉中央や難波に先着するのは区間急行と準急だけです。泉北沿線の利用者に難波まで南海に乗ってもらいたいのが意図のはずなのに、1時間に4本しか使えないのはありがたみが薄いような気もします。直通の各駅停車を準急に格上げしたほうがよさそうです。また、夕方においても有料の「泉北ライナー」を除けば、和泉中央に先着する列車が20分近く空く時間帯があります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/151008.pdf、http://www.nankai.co.jp/traffic/express.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/osaka/news/20151009ddlk27020436000c.html)
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