JR西日本、岡山県に2種類の観光列車を運行
JR西日本は、2016年春の「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」をきっかけとして、岡山県に2種類の観光列車を走らせることにします。
ひとつは、以前にも記事にした、213系を改造した観光列車。当面は「瀬戸内国際芸術祭2016」、「岡山国際現代芸術祭(仮称)」を念頭に、宇野線(愛称は「宇野みなと線」、岡山-宇野間)を中心に運行します。
列車の名称は、「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」、旅行デザインのモチーフとなった、旅行鞄(トランク)をフランス語で表現しました。フランス語は「ベル・モンターニュ・エ・メール」に続くもので、JR西日本は国内のみならず海外の客にもわかりやすい名前だとしていますが、フランス語は言いにくく、何らかの略称が出てきそうです。観光列車ということは割り引いても、日本の列車名の原則からは大きく逸脱しています。できる限り、列車名は日本語にしたいところです。
「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」は、旅行鞄の名の通り、列車の行き先に応じて、中身を積み替えて走ります。列車名を変わり、2016年春に宇野線を走るときは、「La Malle せとうち(ラ・マル せとうち)」の名前で走ります。
先ほども書いたとおり、「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」は213系を改造した2両編成で、定員は52人。サイクリング自転車等を組み立てた状態で搭載することが可能なサイクルスペースを車内に設置します。また、車内にサービスカウンターを設け、地域の特産品とコラボした商品や飲料などの販売を行う予定です。
もうひとつは、反対に北部に向かう観光列車。ノスタルジックな外装、内装を施した列車であるため、「ノスタルジー」という名前にしました。主な走行路線は津山線で、2016年春に津山線で運行するときは、「みまさかノスタルジー」という名前になります。
車両デザインは、昭和30年代から40年代にかけて、普通列車用のディーゼルカーで使われていた、一般色。キハ47系を改造し、2両編成の座席定員136人です。客室設備は国鉄時代を再現し、瓶ジュース用の栓抜きや青色のモケットなど、懐かしいインテリアを復刻しています(国鉄時代のキハ47にはなかったはずの、窓向きのカウンターもあります)。客室内の窓上部では岡山県北部エリアの観光スポットを紹介するとのことですが、景色を見るときに邪魔にはならないでしょうか? シンプルに国鉄時代の車内を再現したほうがよく、余計な取り組みのようにも感じられます。車内吊り広告やパンフレットで対応すればよいでしょう。
両列車ともダイヤや車内サービスの詳細については、決まり次第発表されます。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7663.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7665.html、「鉄道ファン」2016年6月号 交友社)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- JR北海道のキハ40、2025年3月に引退か?(2023.11.26)
「JR西日本」カテゴリの記事
- 昼間に保線工事をすれば、1か月分が1日で(2023.11.20)
- 敦賀の「サンダーバード」、「しらさぎ」ホームは31~34番線(2023.11.13)
- 「あめつち」の木次線乗り入れは日曜日と月曜日(2023.11.09)
Comments