« 山田線用キハ110にテーブルを設置 | Main | JR西日本、岡山県に2種類の観光列車を運行 »

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」には「シングル」もある

 2017年春に運行を開始する予定の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ですが、3月まで運行していた「トワイライトエクスプレス」同様、美しい車窓を眺めながら、車内で調理されたフレンチのディナーを楽しみ、上質で快適な客室でゆったりした時間を過ごすという、鉄道の旅の醍醐味を楽しむことができます。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ではそれに加えて、上質さの中に懐かしさを感じられるデザインとしました。

 列車のコンセプトは「美しい日本をホテルが走る」ですが、デザインコンセプトは洗練された上質さと心休まる懐かしさを感じることができる、「ノスタルジック・モダン」です。車体の色は、「トワイライトエクスプレス」の伝統を受け継ぎさらに上質さを演出した「瑞風グリーン」をベースとし、金色のエンブレムとラインを配しています。先頭車は展望デッキと5本のラインからなる流線形です。運転室は2階にあります。かつてのボンネット型特急をイメージしたようで、懐かしさを演出しているとのことです。

 インテリアは昭和初期に流行したアールデコ調をベースに、沿線の魅力をちりばめたものとなっています。窓は大きく、そこから景色を楽しむことができます。客室には中国5県の県産材を使ったドアや沿線の伝統工芸品があります。客室にいながら大きな窓から列車の左右両側を眺望することができ、開閉できる窓からは沿線の風を感じることもできます。昼間のリビングスペースを確保するために収納式ベッドを採用し、ユニバーサル対応の客室もあります。そして、この「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」には「シングル」もあります。4号車に2部屋用意されています(残りの1室はユニバーサル対応の「ツイン」)。この類の列車では2人用ばかりで、1人だけの客はお断りということが多いのですが、ここなら1人でも乗車できるのです。列車に1室しかない「スイート」は、7号車を独占します。1両を独占するのは、世界的にも珍しいようです。エントランスやプライベートバルコニー、リビング・ダイニング、寝室、バスタブ付バスルームを備え、「スイート」と呼ぶにふさわしいものとなっています。

 食堂車はフォーマルな雰囲気がありながらも、心地よい空間となっています。オープンキッチンになっていて、車内で調理します。大きな窓から美しい車窓を眺めながら、食の匠による料理を楽しむことができます。テーブルにはIHヒーターがあり、鍋を楽しむこともできます。ラウンジカーはバーカウンターや立礼の茶の卓などを備えたものとなっていて、木を多用した落ち着いた空間をなっています。展望車は窓が天井部分にも伸びていて、空まで見ることができます。雄大な車窓を楽しむことができます。展望デッキでは沿線の風を感じることもできます(走行中に展望デッキに立つこともできるようです)。ドリンクの用意もあるようです。

 車窓を楽しむための努力は、車内だけではありません。JR西日本米子支社は、大山が見える伯備線岸本-伯耆大山間の約1.5キロで、電柱間にぶら下がっている信号機や電話のケーブルを地面に移設します。ケーブルが景観を妨げているためです。JR西日本では初めての試みで、約3000万円かけて工事を行います。11月上旬に完了予定で、ほかの場所でも景観向上策を検討しているようです。

 さて、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」がデビューするまでのつなぎの存在となっている特別な「トワイライトエクスプレス」ですが、当初の予定通り2016年3月で運行を終了します。2016年3月21日の下関発が最後のようです。特別な「トワイライトエクスプレス」もこれまで運行した33本はほぼ満席でしたが、老朽化のため、完全に引退することになりました。原則として大阪-下関間を山陽線あるいは山陽線、伯備線、山陰線を経由するコースで運行されますが、2016年1月16日10:37ごろに下関を出る「京の冬の旅50回記念号」だけは、大阪からも走り続け、琵琶湖を一周したのち、京都に17:43ごろに到着します。編成はこれまで通り、客室は「スイート」、「ロイヤル」だけで(サロンカー、食堂車、乗務員室、電源車、機関車がつきます)、定員は40人です。食事に関しては、「山陰コース」の復路において、朝、仙崎漁港で水揚げされた魚(キジハタ、剣先イカ、山口県産トラフグ)、沿線野菜を長門市で積み込み、その日のディナーで提供されるなど、食事がさらにグレードアップします。途中駅で食材を積み込むのは初めてです。

(追記1)
 「トワイライトエクスプレス」をけん引する機関車のひとつ、EF65 1124ですが、「トワイライトエクスプレス」塗装になりました。12月6日には特別な「トワイライトエクスプレス」の牽引も行いました。

 しかし、先ほども書いたように「トワイライトエクスプレス」の運行は2016年3月まで。それ以降はどうするのでしょうか?

(追記2)
 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」に「シングル」があるのは、特別な「トワイライトエクスプレス」の乗客や旅行会社からの要望があったからです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7645.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7673.html、日本海新聞ホームページ https://www.nnn.co.jp/news/151002/20151002002.html、産経ニュース http://www.sankei.com/west/news/150919/wst1509190054-n1.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201509/0008413948.shtml、railf.jp http://railf.jp/news/2015/11/13/150000.html、http://railf.jp/news/2015/12/07/170000.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170101-00000009-maiall-soci&pos=1、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/160950?page=3、「鉄道ジャーナル」2017年5月号 鉄道ジャーナル社)

| |

« 山田線用キハ110にテーブルを設置 | Main | JR西日本、岡山県に2種類の観光列車を運行 »

鉄道」カテゴリの記事

JR西日本」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」には「シングル」もある:

» 【JR西日本】「TWILIGHT EXPRESS瑞風」の車両デザインを発表。シングルルームも設置。 [阪和線の沿線から]
JR西日本が導入を計画している「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ですが、列車名や運行ルートは発表されていますが、この度その車両デザインについて発表がありましたので、ご紹介したいと思いま ... [Read More]

Tracked on 2015.10.05 08:05 PM

« 山田線用キハ110にテーブルを設置 | Main | JR西日本、岡山県に2種類の観光列車を運行 »