三江線、ついに廃止か?
ローカル線だらけの中国山地の路線の中でも、江津と三次を結ぶ三江線は、かなりの閑散路線。2014年度の輸送密度はたったの50人で、30年前の1/9にも落ち込んでいます。2014年度の旅客運輸収入は約2300万円です。
その三江線ですが、災害で大きな被害を受けたたびに復活してきましたが、JR西日本は廃止する方針を沿線自治体の広島県、島根県などに伝えています。JR西日本は2017年度の廃止を考えているようです。2年間で新しい交通に移行したいと考えているようです。本州で100キロを超える路線が廃止されたことはこれまでになく(三江線は108キロ)、実現すれば初めてのこととなります。代替交通は学校や病院にも寄るバスが考えられています。
三江線が全線開通したのは1975年とかなり遅いものでした。中国地方のローカル線のひとつに木次線がありますが、木次線のように定期の優等列車が運転されたことはなく(木次線には夜行もありました)、ローカル輸送にとどまっていました。中国地方の大都市広島と、島根県西部の主要都市浜田を直結する路線ではなかったので、正直言って当初から鉄道をつくる意義があったのかは疑わしいところでした。2012年に潜在需要があるかどうかバスを設定することにより調べましたが、1.2倍とあまり増えなかったのが現実です。純粋な株式会社のJR西日本の企業努力ではどうにもならないと判断されたのです。
はっきり言って赤字が出たら地元でカバーしてもらえる第三セクターと言えども10倍ぐらいの利用客は欲しいものです。赤字が出たら黒字部門のアーバンネットワークや山陽新幹線でカバーしなければならないJR西日本が運営できるものではありません。冷静に事実を踏まえたら、廃止を受け入れなければならないのです。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151016/k10010272581000.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/151016/wst1510160038-n1.html、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=192810&comment_sub_id=0&category_id=256、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHBR33HCHBRPTIB006.html)
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Comments
特定地方交通線で代替道路未整備で
存続できた路線は
いつかは廃止になるのは避けられないのでしょうね
木次線もいつかは廃止されるのでしょうか?
Posted by: フリーダム | 2015.10.20 07:42 PM
フリーダムさん、こんばんは。
* 特定地方交通線で代替道路未整備で
このあたりの路線で利用者が増えているとは考えられないです。とても鉄道としての特性を発揮できるとは考えられず、廃止はやむを得ないでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2015.10.20 08:26 PM