JR北海道、ローカル線見直し対象列車79本を発表
JR北海道は、非電化区間の主力であるキハ40系が老朽化しているため使用に耐えないものがあり、車両が足らない状態にあります。また、ディーゼルカーで運転される普通列車の利用者は少ないです。実は利用者は長期的に減っているのにもかかわらず、分割民営化以降ほとんど運転本数の見直しをしていなかったのです。
そのため、以前にも記事にした通り、JR北海道は次の2016年3月のダイヤ改正時に普通列車の運転本数の見直しをすることにしています。ただ、朝の通学時間帯には迷惑がかからないようにするため、日中や夜間の時間帯で乗車人員が10人以下の列車を中心に見直すこととします。どうしても朝の列車を減便しないといけない場合は、2本の列車を統合するかたちをとり、減便のために通学できないような事態はないようにしています。見直しの対象となるのは79本。全区間廃止するのは55本、部分廃止するのは24本です。これだけ廃止すれば、燃料費など年間1.4億円の経費削減ができます。ディーゼルカーで運行する普通列車の15%に当たり、普通列車利用者の3%に当たる840人が影響を受ける予測です。2016年に部分廃止を検討している留萌線、高波被害で一部区間で運休が続いている日高線、利用者が多い富良野線は減便の対象から外れています。減便に関係する市町村は57にも上り、今自治体に対して説明を行っている段階です。年内には最終決定する予定です。
それでは、どの列車が対象となっているのでしょうか? 線区別にみていきます。函館線(函館-長万部間)は49本中4本が見直し対象となっています。ほぼ全線で1往復分が廃止となります。函館線(長万部-小樽間)は35本中5本が見直し対象となっています。倶知安以西で見直し対象があります。室蘭線(長万部-苫小牧-岩見沢間)は102本中14本が見直し対象となっています。東室蘭以西(特に豊浦以西)と糸井-苫小牧間が主な見直し対象です。石勝線(千歳-夕張間)は25本中8本が見直し対象となっています。追分-夕張間、特に新夕張-夕張間が見直し対象となっています。宗谷線(旭川-稚内間)は58本中8本が見直し対象となっています。名寄以北で見直し対象があります。札沼線(石狩当別-新十津川間)は15本中5本が見直し対象となっています。石狩月形以北で見直し対象があり、特に浦臼-新十津川間は1日1往復となります。残る便が現行ダイヤのままとすると、9:30ごろに新十津川に姿を現すだけとなります。根室線(滝川-釧路間)は78本中10本が見直し対象となっています。滝川-新得間と音別-釧路間が主な見直し対象です。根室線(釧路-根室間)は21本中8本が見直し対象となっています。釧網線(網走-釧路間)は27本中8本が見直し対象となっています。石北線(旭川-網走間)は59本中9本が見直し対象となっています。白滝-遠軽間と金華-北見間が主な見直し対象です。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151127-1.pdf、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0206961.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20151128k0000e020242000c.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20151128-OYTNT50030.html)
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