北海道新幹線、倶知安までを先行開業か?
北海道新幹線の新函館北斗-札幌間は2030年度末に開業する予定です。15年ほど先の話です。
そこで北海道商工会議所連合会の中で浮上しているのが、新函館北斗-倶知安間(約140キロ)を先行開業させるという案。北海道新幹線新函館北斗開業の効果を見極めたうえでの話となりますが、2025年度の開業を目指して政府や与党に働きかける方針です。
なぜ倶知安までかといえば、倶知安の近くに世界的なスキーリゾートで知られるニセコがあること。新幹線ができたら、新函館北斗-倶知安間は約40分、東京からでも4時間台で結ばれます。倶知安-札幌間に接続列車を設定すれば(札幌まで新幹線が開業すれば用済みになりますから、5年程度しか使わないものに高速化などの改善は見込めないでしょう。特に小樽以西は分離されそうですから)、東京-札幌間の所要時間も6時間台になりそうです。そして、ライバルの航空機は、新千歳空港から倶知安、ニセコへの移動に3時間近くかかるので、新幹線のほうが速いのです。新函館北斗開業の段階で外国人観光客が新幹線にシフトするという話がありますが、それがさらに強化されるのです。
確かに倶知安まで開業すれば外国人観光客の誘致が図られるでしょう。函館-札幌間も乗り換えが2回ありますが、(乗り換え時間が異様に長くならない限り)現行より若干は速くなりそうです。ただ、外国人観光客が日本人を圧倒するほどいるわけではなく、北海道内のユーザーに2回も乗り換えさせることを考えると、倶知安までの部分開業を急ぐべきかといえば微妙なところです。札幌で2030年冬季オリンピックが実現すれば(札幌市は2026年のオリンピック招致を目指していますが、2018年の韓国平昌、2022年の北京と東アジアでの冬季オリンピックが続くこと、2026年の開催地が決まる2019年には日本オリンピック委員会が2020年東京オリンピックの準備で札幌までは手が回らないことから、2030年が現実的だとされています)、それより前の2029年秋ぐらいに札幌までの全線開業をさせるようにするほうが現実的です。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0220753.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0221460.html)
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