北海道内の割引切符も大幅見直し
北海道新幹線開業に伴い、JR北海道内の在来線の割引切符も見直されます。
これまで道内の割引切符の主力は、「指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)」、「自由席往復割引きっぷ(Sきっぷ)」という特急券付きの往復割引きっぷでしたが、一部の区間(「指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)」は札幌市内-稚内、札幌市内-網走など5区間、「自由席往復割引きっぷ(Sきっぷ)」は札幌-岩見沢、札幌-旭川など14区間)を除いて廃止されます。3月25日に発売を終了し、3月30日に利用を終了します。代わりに発売されるのは、乗車券だけの往復きっぷ。「乗車券往復割引きっぷ」といいます。特急券等を買えば特急に乗ることができるもので、JR東日本によくみられるものです。
「乗車券往復割引きっぷ」の発売期間は2月26日~2017年3月31日、利用期間は3月26日~2017年4月5日です。有効期間は6日間で、途中下車はできません(札幌市内-根室間のみ、釧路で途中下車が可能です)。主な区間の値段は、札幌市内-新函館北斗、函館間が9000円、札幌市内-釧路間が10640円です(子供の設定もあります)。往復特急指定席に乗った場合、それぞれ15220円、16860円になります。ちなみに、正規の料金は17660円、18740円です。
区間によっては、「乗車券往復割引きっぷ」と併用する場合のみ利用できる、お得な特急券があります。特急「すずらん」に使える「すずらんオプション特急券」、特急「スーパー北斗」、「北斗」に使える「北斗オプション特急券(発売箇所限定)」です。「すずらんオプション特急券」の発売期間は2月26日~2017年4月5日、利用期間は3月26日~2017年4月5日です。片道だけの利用もでき、有効期間は1日間です。特急「すずらん」の自由席に限り有効で、指定席は利用できません。「すずらんオプション特急券」は札幌-東室蘭間など4区間の設定がありますが、いずれも安く、札幌-東室蘭間は360円です(子供の設定もあります)。「乗車券往復割引きっぷ」と併用すると、4630円となります。正規の料金は8580円です。「北斗オプション特急券(発売箇所限定)」の発売期間は2月26日~2017年4月5日、利用期間は3月26日~2017年4月5日です。片道だけの利用もでき、有効期間は1日間です。特急「スーパー北斗」、「北斗」の自由席に限り有効で、指定席は利用できません。「北斗オプション特急券(発売箇所限定)」は札幌-伊達紋別間など4区間の設定がありますが、2030円の札幌-長万部間を除いて安く、札幌-洞爺間は750円です(子供の設定もあります)。「乗車券往復割引きっぷ」と併用すると、6590円となります。正規の料金は10800円です。なお、「北斗オプション特急券(発売箇所限定)」は伊達紋別発着のものは伊達紋別のみ、洞爺発着のものは洞爺のみ、長万部発着のものは長万部のみで発売します。札幌等では発売しませんので、帰りのきっぷも事前に買っておく必要があります。
道東方面については、インターネット限定の格安特急券があります。「北海道ネットきっぷ(特急券のみ)」です。発売期間は2月26日からの通年、利用期間は3月26日からの通年です。乗車日前日の23:00まで申し込みが可能ですが、利用日・列車・席数・区間限定です。片道だけの利用もでき、有効期間は1日間です。特急「スーパーとかち」の指定席に限り有効です。「乗車券往復割引きっぷ」と併用するときに限り有効な「北海道ネットきっぷ(特急券のみ)」は札幌-帯広間のみの設定で、1590円です(子供の設定もあります)。「乗車券往復割引きっぷ」と併用すると、10330円となります。正規の料金は14440円です。また、富良野からは富良野から札幌に行くのに便利な「富良野・札幌往復きっぷ」を発売します(札幌では発売しません)。発売期間は2月26日~2017年3月31日、利用期間は3月26日~2017年4月5日です。有効期間は6日間で、途中下車はできません。札幌との往復には、片道1回特急自由席を利用することができます。大人4350円で、子供の設定もあります。
このほか、これまでJR北海道の特急の普通車自由席が乗り放題だった(指定席は6回まで可能)「北海道フリーパス」は、フリーエリアから新幹線が除外されます。値段は26230円のままです。
話は変わりますが、3月26日からは在来線の座席指定料金を通年520円とします。繁忙期や閑散期によって値段を変えることはしません。快速「エアポート」等の座席指定料金も520円になります。なお、SLの座席指定料金は820円のままです。座席指定料金の通年520円化で年間4000万円の減収となりますが、快速「エアポート」の値上げで年間約2.4億円の増収を見込んでいます。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160105-4.pdf、http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160105-1.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO95784060V00C16A1L41000/)
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