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March 2016

秋田内陸縦貫鉄道、利用しないが廃止は嫌だ

 県庁所在地の秋田市を無視して走る秋田内陸縦貫鉄道。当然ながら利用者は少なく、厳しい経営が続いています。そのような秋田内陸縦貫鉄道ですが、沿線住民はどのように思っているのでしょうか?

 少し前の2015年8、9月のことですが、秋田内陸縦貫鉄道の沿線自治体などでつくる秋田内陸地域公共交通連携協議会は住民意識調査を行いました。北秋田、仙北両市の高校生以上の住民から無作為に抽出した3000人を対象に、郵送で調査を行いました(回収率は55.5%)。

 この調査によれば、秋田内陸縦貫鉄道が利用されていない状況がよくわかります。年数日レベルでも使っていると回答したのは27.4%、これに対して、「過去には利用した」、「ほとんど利用しない」、「全く利用したことがない」と回答したのは、72.2%もいました。年齢別でみると、「ほぼ毎日」と答えたのは車の免許を持っていない高校生が主体の10代に多く、30代以上は年代が上がるにつれ利用頻度が下がる傾向にありました。免許を持てば、ローカル線の秋田内陸縦貫鉄道は使いものにならない存在なのでしょう。

 先ほども述べたように秋田内陸縦貫鉄道は赤字続きのため、秋田県、北秋田市、仙北市は毎年2億円を補てんしています。このことを知っていた人は80.5%もいました。そんな赤字続きの秋田内陸縦貫鉄道でも、廃止を求めるのは少数派です。5年後の運行の姿について聞いたところ、現状通り廃止せずに運行することを求めたのが55.9%、廃止もやむを得ないとしたのが25.0%、一部区間のみの廃止を容認したのが15.3%でした。そして現状通り廃止せずに運行することを求めた928人に対して赤字の補てん額について尋ねたところ、減らすことを求めたのが33.4%いましたが、2億円程度を妥当とするのが29.3%、さらに補てん額が2億円より増えることを容認するのも28.0%いました。

 明らかに利用されていないとしか言えない秋田内陸縦貫鉄道ですが、それでも廃止には反対する人が多いです。ただ救いなのは、国や東京などの黒字路線に甘えるのではなく、地元沿線自治体で支えるという覚悟があるということです。本来は利用者が増えて黒字になることが望ましいでしょうが、地元が負担して維持するということも悪くはありません。鉄道があること自体に価値がある以上、そういうカバーの方法はありなのです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/articles/20151203/ddl/k05/020/086000c)

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山万、4月2日ダイヤ改正で始発約1時間繰り上げ

 4月2日、新交通システム山万ユーカリが丘線のダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正の目玉は、始発の大幅な繰り上げ。京成のユーカリが丘駅の始発列車に合わせるかたちで始発を設定するため、58分繰り上げます。ユーカリが丘発で見て、4時台に2本、5時台に1本増発します。ユーカリが丘4:31発がぐるっと一周して再びユーカリが丘に到着するのは4:45。京成のユーカリが丘始発列車は4:50発(普通京成上野行き)ですので、それに間に合うことになります。この始発の繰り上げにより、羽田、成田の両国際空港を発着する早朝の航空便や、東京からの新幹線始発便への乗継が可能になります。

 日中については、平日、休日ともに同一ダイヤとします。ユーカリが丘11:41発から17:02発までの17本が対象です。また、22時以降については、ユーカリが丘発着時刻に多少の変更があります。
(参考:山万ホームページ http://town.yukarigaoka.jp/yukariline/5301/)

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降車ブザーは猫の声

 ワンマン運転の路面電車では、次の駅で降りる乗客は、そのことを運転士に知らせるためにブザーを鳴らします。しかし、そのブザーの音が違う会社があります。

 それは岡山電気軌道。系列に駅長猫たまで知られる和歌山電鐵があります。岡山電気軌道にもたまの絵が描かれた車両があり、22日からその車両のブザーの音を猫の声にしました。声の主はたまの後継者のニタマなのです。

 なお、押しボタンはニタマの顔と肉球も描かれているとのことです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160323/k00/00m/040/063000c)

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札幌市電、ループ化で乗客増えラッシュ時に増便

 2015年12月20日にループ(環状)化した札幌市電、好調のようです。2月の1日平均乗客数は前年同月比5.1%増の約2.7万人と好調さを維持しています。札幌市交通局によれば、中島公園周辺から大通方面への通勤通学客が、地下鉄から路面電車に切り替えているようです。

 そこで4月11日から始まる夏ダイヤにおいて(夏ダイヤは11月15日までです)、市電を増発するようです。主に増えるのは平日の朝夕、通勤通学の時間帯です。前年同期より1時間当たり最大4本増えます。

 増便するのは7~10時の内回りと、17~19時の内回り、外回り。それぞれ運行本数は1時間当たり2本増えて11本程度となります。運行間隔で言えば、現行の7分前後から最短3分になります。ループ化以前から乗客が多い朝の外回りは、従来通り1時間当たり20本あります。

 なお、このループ化された札幌市電ですが、環状運転しないことがあります。YOSAKOIソーラン祭りや北海道マラソンなどのイベント開催時です。6月から10月にかけて合計10日間は西4丁目-すすきの間を走行することができません。この区間を除いて折り返し運転をすることになります。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0249566.html)

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ホームページ更新のお知らせ(16年3月27日)

 トップページのアクセスカウンタを削除しました。

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由利高原鉄道、「エボルタ」ラッピングに

 由利高原鉄道に関して話をいくつか。

 由利高原鉄道は昨日3月26日、ダイヤ改正を行いました。本数は人件費を増やさないために1日14往復のままですが、羽越線との接続にはできるだけ配慮したものとなっています。夕方の一部列車の時刻を多少繰り下げています。改善点は臨時列車の増発。多客期やイベント列車運転期間の休日を中心に臨時列車を出していますが、その本数が増えます。現行では37本から120本に増えます。

 臨時列車は3種類。まず一つ目の午前便は、鳥海高原などに宿泊した人が帰るための列車。矢島9:04発羽後本荘行き、羽後本荘9:56発矢島行きです。ゴールデンウィーク、お盆、秋の連休に運行します。現行の34本から36本に増えます。二つ目の午後便は、列車アテンダントが乗務する「まごころ列車」(矢島11:25着)に乗った人がすぐに折り返さなくても済むように設定された列車です。矢島12:54発羽後本荘行き、羽後本荘13:54発矢島行きです。現行の2本から74本に増えます。イベント列車運転期間の休日を中心に運行します。最後の夜間便は9月に矢島で行われる八朔祭の帰路用と12月の忘年会シーズンの金曜、土曜に運行するもので、矢島22:00発羽後本荘行き、羽後本荘22:45発矢島行きです。現行の1本から10本に増えます。このほか、2017年2月の矢島冬まつり(酒蔵開放)の当日にも午前、午後に臨時列車を運行する予定です。

 次の話題は、YR2002号車のラッピング変更。現行は緑色の車体に大きな鳥海山が描かれています。これが3月30日から変わるのです。2015年11月に埼玉県立川越工業高校の生徒が「エボルタ電池鉄道」に取り組み、見事成功しましたが、それをラッピングで表現するのです。「エボルタ電池鉄道」ラッピング車両の出発式は3月30日に羽後本荘駅で行われ、直後に走る羽後本荘9:56発には関係者のみの臨時列車のため乗れませんが、次の矢島10:46発からは乗ることができます。ラッピング車両は2年間走行する予定です。

 最後は、以前にも取り上げた貸切バスの話。順調に進み、3月17日に東北運輸局秋田運輸支局で、一般貸切旅客自動車運送事業の許可証交付式がありました。

 由利高原鉄道は2014年度夏からバス事業参入の準備を進めてきました。春田社長や社員が国交省の運行管理者の資格を取得し、地元のバス会社で管理職を経験した安全統括管理者や運転士を新たに3人採用し、4月に貸切バス事業部を新設します。貸切バス事業で使う29人乗りマイクロバス3台と矢島駅裏の車庫は、由利本荘市が秋田県の交付金約6070万円を活用して準備し、由利高原鉄道に無償で貸与したものです。最初のバスツアーは4月下旬、鳥海山麓の景勝地や産直施設を周遊するものです。
(参考:由利高原鉄道ホームページ http://www.obako5.com/info/%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%93%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%96%E6%97%A5%EF%BC%88%E5%9C%9F%EF%BC%89%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/、http://www.obako5.com/info/yr2002%E5%8F%B7%E8%BB%8A%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B/、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201602/20160202_42002.html、http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160318_42001.html、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/_326.html、http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2016/03/post_1425.html)

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大型トラックが奈良公園を通る理由

 奈良の観光名所のひとつである、奈良公園。ここを通るトラックがたくさんあります。しかし、これらのトラック、奈良公園に用事があるわけではありません。名古屋-大阪間の抜け道として通っているのです。

 名古屋-大阪間を高速道路で走るルートとして、新名神経由が挙げられます。大型車で伊勢湾岸道飛島インターチェンジ-第二京阪門真インターチェンジ間を走ると7860円かかります。ところが、新名神を通らずに無料の名阪国道を通り、天理インターチェンジから奈良市内を通ってこれまた無料の阪奈道路を使うとたったの2330円で済みます。5000円以上節約できるのです。この天理インターチェンジから阪奈道路に行くには、国道169号線を使います。これが奈良公園を通り、問題を引き起こしているのです。奈良公園には修学旅行の観光バスなどがもともと多く通るうえ、このような通過するだけの大型トラックが通ります。2014年に奈良公園で行った調査によれば、トラックの8割が他県ナンバーとのことです。片側1車線の道路も多く、渋滞が頻発しています。

 奈良県はこの状況を解決するため、すでに2012年11月に、国交省に対して、料金が安いために大型車が奈良市街地を通ることを是正することを目的として、TDM(交通需要マネジメント)に取り組むことを要望しました。TDMは渋滞緩和や排ガス削減などのため、道路利用者に経路や手段の変更を促し、交通量の抑制や分散を進める方法のことです。料金見直しを含めた施策の検討を求めています。

 名阪国道を有料化できれば簡単な話ですが、建設当時の経緯によりそう単純にはいかないでしょう。影響が広範囲に及びという欠点もあります。奈良県単独できる方法としては奈良公園付近でトラックを通行禁止にする方法もありますが、どうなることでしょうか?
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160327/k00/00m/040/145000c)

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大阪モノレールのコンビニも「セブン-イレブン」に

 かなり前の記事ですが、備忘録を兼ねて書きます。

 駅の売店をコンビニに転換する例は各地で見られます。大阪高速鉄道(大阪モノレール)もそのひとつで、駅構内のコンビニ、「モノウェル」を順次「セブン-イレブン」に転換していきます。セブン-イレブン・ジャパンと業務提携契約を結んだのです。

 大阪モノレール駅構内での「セブン-イレブン」転換スケジュールは次のようになっています。2015年11月17日に万博記念公園駅に1店舗出店し、2015年11月中には千里中央駅と門真駅にもでき、合計3店舗になります。
(参考:大阪モノレールホームページ http://www.osaka-monorail.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/press1510261.pdf、http://www.osaka-monorail.co.jp/ekimono/shop.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/151117/wst1511170088-n1.html)

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旧津山扇形機関庫は4月2日にリニューアルオープン

 かつて蒸気機関車が活躍していたころ、蒸気機関車を収容するための機関車庫が各地につくられました。蒸気機関車は基本的に反対向きに走ることは考えられていないため、向きを変えるための転車台が真ん中に置かれ、それを取り囲むように扇形の車庫がつくられました。電車の時代になってそれらの機関車庫は役目を終えましたが、一部は残っています。現存する扇形機関車庫は全国で14棟です。

 岡山県の津山にもそういう機関車庫がありました。1936年につくられた旧津山扇形機関車庫です。経産省の近代化産業遺産に指定されています。津山は津山線、姫新線、因美線が集まるところで、鉄道の要衝とされています。今でも岡山県山間部の主要都市となっています。ここにあった旧津山扇形機関車庫を博物館として有効的に活用することとし、公益社団法人津山市観光協会を運営主体に通年開館することにしました(これまでは年間40日程度、無料で一般公開してきました)。

 その博物館の名前は、「津山まなびの鉄道館」、「ノスタルジー」が運行を開始する4月2日にオープンします。開館時間は9時から16時、最終入館受付は閉館時刻の30分前です。毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)と12月29~31日が休館日です(4~6月の「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」期間中は毎日開館)。入館料金は高校生以上が300円、小学生、中学生が100円、乳幼児は無料です(30人以上の団体は2割引)。現金のみの対応です。なお、校外学習による団体申し込みの場合は無料です。アクセスは津山駅から徒歩10分、館内には駐車場もありますが、オープン直後の4月2日と3日は、混雑が予想されるため、駐車できません。

 収蔵される車両は、これまで旧津山扇形機関車庫に収蔵されているDE50-1(1両しかない希少な存在)など9両のほか、蒸気機関車のD51など4両を加え、13両となります。2014年4月に閉館した交通科学博物館から移設された車両もあります。ディーゼル機関車が主体ですが、キハ58などのディーゼルカーもあります。そのほか展示スペースなども再整備されています。津山の街並みや扇形機関車庫のあるジオラマもあります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/10/page_7843.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/02/page_8326.html、乗りものニュース http://trafficnews.jp/post/45124/2/、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/151031/wst1510310042-n1.html)

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新東名等、時速110キロ走行試行へ

 最高速度が時速100キロの新東名について制限速度を引き上げるというがありますが、それが2017年以降に試行というかたちで実施されることになりました。最高速度が110キロになります(トラックなどの大型貨物車は現行の80キロのままです)。

 試行が行われるのは新東名御殿場ジャンクション-浜松いなさジャンクション間の一部と、東北道花巻南インターチェンジ-盛岡南インターチェンジ間の一部。新東名はともかく、かなり前に開業した東北道が選ばれたのは意外です。規格がよいのでしょうか?

 なぜ見直すのでしょうか? そもそもの理由は、制限速度が実態に合っていないからです。最高速度100キロなら、100~120キロぐらいで走っているのです。高速道路自体も最近できたものは、高速走行に適したつくりになっています。新東名が典型的ですが、車道や路肩が広く、カーブや勾配が少ないのです。また、警察庁が2012年から2014年にかけて、120キロでも安全に走ることのできる高速道路7か所と、100キロを想定した2か所を比較調査しました。実際に車が100~120キロで走っている区間では、120キロでも安全に走ることのできる高速道路の死傷事故の発生率は100キロを想定したところよりも4割低かったのです。また、120キロでも安全に走ることのできる高速道路では、100~120キロで走った場合と100キロ未満で走った場合の死傷事故の発生率に大差はありませんでした。

 制限速度を引き上げる時期及び区間は、それぞれ岩手県、静岡県の公安委員会が決めます。新東名では片側3車線となっている、数十キロの区間が対象になるようです。この試行を踏まえて、最高速度をさらに引き上げ、対象区間も拡大します。

(追記)
 新東名では、新静岡-森掛川間(50.5キロ)が2017年11月1日から最高速度が110キロになります。
(参考:朝日新聞3月25日朝刊 中部14版、静岡新聞ホームページ http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/223035.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20170928-OYT1T50043.html)

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北海道新幹線の貸付料はJR東日本も負担

 整備新幹線はJRの持ち物ではありません。営業するJR旅客会社は開業後30年間、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に対して貸付料を払い続けます。

 その貸付料の額は整備新幹線開業日の前日に公表されることが慣例となっています(2015年に開業した北陸新幹線の状況はこちら)。そして北海道新幹線も開業日の3月25日、公表されました。

 それによれば、北海道新幹線の貸付料は年間1.14億円です(ちなみに、東北新幹線は149.3億円、北陸新幹線のうちJR東日本部分の高崎-上越妙高間は340億円、JR西日本部分の上越妙高-金沢間は80億円、九州新幹線は102億円です。いずれも年額です)。

 貸付料は、建設費をそのまま分割払いするわけではなく、受益の範囲を限度に負担します。新幹線を整備した場合の損益から新幹線を整備しなかった場合の損益を差し引いた額が受益となります。北海道新幹線は赤字が予測されていますが、在来線も赤字です。2014年度の営業損益(管理費含む)は海峡線中小国-木古内間が8.8億円の赤字、江差線五稜郭-木古内間が18.6億円の赤字です。在来線時代より新幹線のほうが赤字が減るということなのです(ただし、貸付料算定の根拠となる損益の数字はこれらと違うようです)。

 北海道新幹線の貸付料を払うのはJR北海道だけではありません。JR東日本も受益分として年間22億円を払います。北海道新幹線は全区間がJR北海道のエリアとなり、JR東日本の部分はありませんが、北海道新幹線の開業によって東北新幹線の利用が増えるのは確かなので、整備新幹線として建設された東北新幹線盛岡-新青森間があるJR東日本が貸付料を払うのも理にかなっています。実質的にJR東日本が「根元受益」部分を支払うということですから、望ましいこととも言えます。
(参考:東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/111026)

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鹿島臨海鉄道、8000形を導入

 鹿島臨海鉄道は、1985年の開業以来これまで使用してきた6000形を置き換えるため、新形式8000形1両を導入します。3月26日(つまり、今日)のダイヤ改正から使用されています。

 この8000形の外観は上半分をダークブルー、下半分をライトブラウンに塗り、双方の色の境目と運転席後位の側面に赤い帯を配しています。車体の長さは6000形と同じ20メートルです。

 大きく変わるのが、座席配置。6000形は2扉転換クロスシート(車端部はロング)ですが、8000形は3扉ロングシートになります。中扉は両開きのドアで、混雑時の輸送に適したものになっています。定員は6000形の120人(うち座席56人)から135人(うち座席44人)と立席が増加したために増えています。ホームとの段差を縮小させるため床面の高さを180ミリ下げて1140ミリとし、冷房能力も向上しています。なお、トイレはありません。また、ブレーキの違いから6000形との併結もできません。

 この8000形は当分の間1両だけですが、増備計画があります。2016年度に2両、その後は毎年1両ずつ増やし、2026年度までに13両導入し、導入から30年以上が経過して老朽化が進んだ6000形を順次置き換えていくことになります。総額約21億円の投資です。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ224HCHJ22UJHB00B.html、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/02/16_28.html、「鉄道ジャーナル」2016年5月号 鉄道ジャーナル社)

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名鉄バス、福岡町のバス専用道廃止

 岡崎には、バス専用道があります。鉄道の廃線跡を活用したもので、岡崎駅前-福岡町間を走っています。BRTの一種とも言えるものです。かつて乗車したこともあります(そのときの乗車記はこちら)。

 ところが岡崎市が都市計画道路整備事業、区画整理事業、下水道整備事業等を行うため、この福岡町のバス専用道を通行できなくなります。そこで、3月31日をもって岡崎市内線岡崎駅前-福岡町間の運行を終了します。大樹寺、康生町方面からのバスは岡崎駅前発着となります。

 代替措置として4月1日からは、一般道を通行する新路線、福岡町線が開設されます。東岡崎-岡崎駅前-福岡町間を走るものですが、大半は岡崎駅前-福岡町間のみを走ります。福岡町から岡崎駅前まで平日は60便(日中20分間隔)、休日は35便(日中30分間隔)で運行されます。岡崎駅前-福岡町間の所要時間は10分(バス専用道より遠回りとなるため、時間がかかっています)、運賃は190円です。
(参考:名鉄バスホームページ http://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/339)

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函館に「nimoca」

 今日開業した北海道新幹線を利用して、函館を訪れる人も多いと思います。

 函館市内の足としては市電や函館バスがあります。これらについてICカードを2017年3月に導入するということは以前にも書きましたが、そのICカードのシステムを担当する事業者に函館市企業局は、西鉄のICカード「nimoca」を運営する福岡市のニモカ、西鉄など4社でつくるグループを選びました。九州の「nimoca」が函館で採用されるのです。当然ながら「Suica」など全国主要10カードに対応する交通機関と相互利用が可能になります。ニモカ、西鉄等との契約は5月下旬に行います。

 ICカードは市電全30両と函館バス全約240両で使えるようになり(定期券については2017年度中のサービス開始を目指します)、乗車に応じたポイント還元を行ったり、買い物にも使える電子マネーを付加したりする方向です。入金できるのは大手コンビニやスーパーなど渡島、檜山管内で約270か所、函館市内だけでみると約180か所となるようです。

(追記1)
 函館市電と函館バスが導入するICカードの名称が「ICASnimoca」に決まりました。「Intelligent Card System」の頭文字からとりましたが、現在の磁気カード「イカすカード」の名称の一部を利用しています。

(追記2)
 「ICASnimoca」は2017年3月25日に導入します。「nimoca」を利用して函館市電や函館バスを乗り継いだ場合、乗り継ぎ時間が60分以内であれば最大160円が割引になります。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0250561.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/25/272180.html、http://response.jp/article/2016/11/18/285633.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2017/02/28/128/)

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新函館北斗の駅弁は自分でおかずを選ぶ

 今日3月26日、北海道新幹線が開業しました。

 北海道新幹線の終着駅は新函館北斗、もちろんここでも駅弁を販売します。55年間販売している有名駅弁、「八戸小唄寿司」で知られる八戸の吉田屋が進出しています(もともと吉田屋の創業者、故吉田亀五郎氏は北斗市の出身です)。吉田屋は1892年創業の老舗です。

 この吉田屋、新函館北斗に併設されている北斗市観光交流センターの2階に弁当カフェ、「41゜GARDEN」をオープンさせています。「41゜」は北斗市の緯度に因んでいます。広さは約80平方メートルです。店内では、白米にカニ、サーモン、イクラを載せた「函館朝市海鮮丼」など、東北や道南の食材をふんだんに使った12種類の駅弁を発売します。そのほかにイクラ丼、ポテトサラダ、ビーフシチューなど34種類の小さめの御飯や惣菜も並べるようです。客が好みのおかずを選んで、オリジナル弁当をつくるというユニークな取り組みです。400~900円の2~3個をセットにして販売します。店内には調理場があるので、出来立てのものを食べることができます。コーヒーや抹茶などの飲み物のほか、世界的に活躍しているパティシエの辻口氏と共同開発した焼き菓子、「新函館北斗バターミルクサブレ」なども並べます。また店内には休憩スペースがあり、その場で食べることもできます。

 この「41゜GARDEN」の総事業費は3500万円、北洋銀行と青森銀行の「青函活性化ファンド」から2000万円を調達しています。「青函活性化ファンド」は青函地域の産業観光につながる事業に充てられるもので、函館市の老舗レストラン「五島軒」に次いで2件目です。
(参考:HOKKAIDO NEWS LINK http://www.hokkaido-nl.jp/detail.cgi?id=31555、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0248655.html)

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北陸新幹線、小浜-京都間の途中駅はなし

 北陸新幹線敦賀以西の駅はどこにできるのでしょうか? JR西日本の真鍋社長は24日、それを明らかにしました。

 JR西日本が提唱している「小浜-京都ルート」の場合、小浜-京都間には全く駅ができないようです。距離が短いことを理由としていますが、この間には目立った都市がないので、駅がないのは妥当なところでしょう。「小浜-京都ルート」が滋賀県内を通れば、大津市の北部あたりに駅をつくってもよいのですが、「小浜-京都ルート」は滋賀県を全く通りません

 また、北陸新幹線の大阪のターミナルは新大阪を考えていますが、その場合でも山陽新幹線に乗り入れることはせず、乗り換えが必要になります。「米原ルート」でも問題になったシステム上の問題があるからです。山陽新幹線のシステムが東海道新幹線と同じである以上、山陽新幹線への直通は厳しい話でしょう。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160324/wst1603240083-n1.html)

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南海、汐見橋駅の沿線観光案内図を廃棄

 南海汐見橋駅はもともと1900年、高野鉄道のターミナル駅、道頓堀駅として開業しました。しかし1925年に高野線も難波駅に乗り入れるようになり、汐見橋-岸里玉出間は都会の中のローカル線となっています。30分間隔で2両編成の電車が行ったり来たりするだけです。

 レトロな雰囲気が残るターミナルの汐見橋駅、改札口の上に大きな沿線観光案内図を掲げていました。幅3メートルを超えるものです。昭和30年代に掲げられたこの沿線観光案内図は、当然ながら描かれているのは昭和30年代のもの。和歌山県や徳島県の名所や旧跡がイラストで紹介されていますが、今は廃止されて存在しない和歌山市内の路面電車、淡路島の鉄道、深日港と洲本を結んでいた汽船の航路も描かれています。汐見橋駅の名物ともいえる存在でした。

 その沿線観光案内図ですが、もう見ることはできません。1日のことですが、案内図の劣化が進行し、剥がれ落ちた部分が目立つなど見栄えが悪かったため、撤去されてしまったのです。その後、南海は案内図の修復は困難と判断したため、廃棄してしまったのです。

 本当にもったいない話です。確かに沿線観光案内図は半世紀以上前のもので古く、適切な案内はできないでしょう。とはいえ、史料としてはかなりのものであり、博物館などで展示するという方法もあったのです。拙速な判断だったとも言えます。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160323/wst1603230038-n1.html)

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JR北海道、留萌線留萌-増毛間の11月末廃止を提案

 JR北海道の赤字ローカル線のうち、廃止の話が進んでいるのは留萌線の末端区間、留萌-増毛間。JR北海道は2016年度中に廃止する方針を示しています。

 ただ、2016年度のいつに廃止するかは決まっていません。もともとJR北海道は10月末に廃止する予定でしたが、増毛町は受け入れませんでした。そこで今月上旬、JR北海道は改めて増毛町に対して11月末に廃止することを提案しました。

 もっとも、堀増毛町長はこの提案に対しても同意することなく、今月中としていた廃止提案に対する意向表明を先送りする方針のようです。廃止時期や地域振興への支援を巡ってJR北海道との協議がまとまっていないためなのです。JR北海道はすでに2015年12月の時点で、廃止後の代替交通はすでに並行して走っている路線バスで、そのバスが運行していない早朝夜間については、タクシーを利用した事前予約制の輸送を考えています。JR北海道が運行費を一定期間支援します。増毛駅は木造駅舎が観光スポットとなっていて、それについては周辺の施設とともに増毛町に無償譲渡し、周辺整備費の一部を支援します。なお、隣の留萌市は増毛町の最終判断を受けて廃止に同意するか判断するとのことです。

 とは言っても、増毛町としてはできるだけ廃止を先送りにすれば、その間は自分の懐を傷めずに、JR北海道に赤字を出させながら運営させることができます。しかし、留萌線留萌-増毛間の状況は、鉄道を維持する必要性があるとは全く言えないのは明らかです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0248314.html、毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160319/k00/00e/040/198000c)

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JR北海道、北海道新幹線に車内誌を置かず

 新幹線などに乗ると、各座席の前に鉄道会社の車内誌を置いていることがあります。観光に関する情報などが載っているものです。

 東北新幹線では、JR東日本が自社の車内誌「トランヴェール」を置いています。北海道新幹線開業後は、自社のE5系のみならず、JR北海道のH5系にも置くことにします。乗客には原則として同じサービスを提供するためです。

 しかし、JR北海道はこれまで特急列車などに置いている車内誌「THE JR Hokkaido」を北海道新幹線の車内に置かないことにしました。北海道新幹線に置いた場合、1編成の座席数が多いので、毎月約8万部の発行部数を約13万部まで増やす必要があり、出発前の積込みや持ち帰り分の補充のことを考えると多額の経費がかかることが想定できます(JR北海道は具体的な試算すらしていません)。JR北海道には厳しい話です。

 北海道に行く新幹線で、北海道の魅力を伝える車内誌がないのは残念ですが、厳しい状況を考えるとやむを得ないでしょう。JR北海道はJR東日本に頼んで北海道のコーナーをつくってもらうようにしたほうがよさそうです。北海道新幹線の利用者が増えれば、新青森まではエリアであるJR東日本の収入増につながりますから。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0246469.html)

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米子支社エリアにもラインカラー

 JR西日本では海外からの利用者や国内でも不慣れな人に対して、分かりやすくするよう、路線を色とアルファベットで表現する「ラインカラー・路線記号」を導入しています。すでにアーバンネットワークや広島地区等で導入していますが、このたび、米子支社エリアでも導入することになりました。

 導入するのは7路線、山陰線城崎温泉-米子間は鳥取二十世紀梨から黄緑で路線記号はA、因美線は智頭杉から茶色で路線記号はB、境線は日本海の海から青で路線記号はC、山陰線安来-益田間は日本海や宍道湖の夕日からオレンジで路線記号はD、木次線は沿線の紅葉から山吹色で路線記号はE、三江線は江の川から水色で路線記号はF、伯備線(新見以北)は山並みから緑で路線記号はVです。廃止の話がある三江線でも御丁寧にラインカラー・路線記号があるのは意外です。なお、伯備線の路線記号Vは、岡山支社エリアの新見以南と整合性を持たせたものです。

 これらの「ラインカラー・路線記号」は2月ごろから順次使用を開始します。駅や車両に掲出する路線図については、「ラインカラー・路線記号」を活用したデザインにします。駅の案内サインは駅名標や発車時刻標を中心に2016年度以降順次取り替えます。車両の種別表示はキハ40・47系について、新たなデザインのものにします。3月26日からはワンマン列車の行先案内、次駅案内、到着前案内などの自動放送に英語も追加します。対象となる車両はキハ121・126系、キハ40・47系で、山陰線鳥取-出雲市間の主要特急停車駅、由良駅(漫画「名探偵コナン」作者の出身地)、米子空港駅、境港駅です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/02/page_8251.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7661.html)

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小田栄駅開業で南武線205系、駅名標をリニューアル、小田栄駅に営業キロの設定なし

 3月26日のダイヤ改正で、南武線に小田栄駅が開業します。この小田栄駅の開業を記念してJR東日本横浜支社は、南武線浜川崎-尻手間を走る205系と川崎新町、小田栄、浜川崎の駅名標をリニューアルします。駅名標は「音楽のまち・かわさき」と「海」とをイメージしたものです。

 205系のリニューアルは、車体側面の帯と座席シートの変更。帯は五線譜を波立たせることで音楽と海を表現し、小田栄駅開業により浜川崎-尻手間が5駅になることから、5羽のカモメをクリーム色のシルエットで配置したものです。3月19日から運行を開始しています。そのほか、車内照明をLED化し、吊革は抗菌タイプになります。

 そして新駅の小田栄駅ですが、営業キロの設定がなされないのです。浜川崎方面からは、次の川崎新町までのキロ数で計算します。尻手方面から利用するときは、ひとつ手前の川崎新町までのキロ数で計算します。小田栄-川崎新町間のみのICカードの利用はできません。川崎新町と同一駅の扱いになるようです。小さな駅と言えども、新駅を設置すれば、運賃プログラムの設定が必要となります。そこで営業キロを設定せず、隣の駅のを流用することによって、コストの削減を狙ったのでしょうか?

(追記)
 小田栄-川崎新町間のみを利用するときは、川崎新町からは140円の乗車券で、小田栄からは現金での下車時精算になります。
(参考:鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/post_455.html、JTB時刻表 2016年4月号、川崎市ホームページ http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/cmsfiles/contents/0000073/73212/houdouhaltupyousiryou.pdf、railf.jp http://railf.jp/news/2016/03/27/191000.html)

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富山地鉄、電鉄黒部-宇奈月温泉間に特急「くろべ」

 富山地鉄は3月26日にダイヤ改正を行います。このダイヤ改正の目玉は、電鉄黒部-宇奈月温泉間のみ運行する特急、「くろべ」の新設。富山地鉄の特急は電鉄富山か立山を発着するものだけでしたが、今回のダイヤ改正で初めて登場することになります。

 この「くろべ」の狙いは、北陸新幹線で訪れる人。新幹線との接続を考慮したダイヤとなっています。従来から宇奈月温泉方面への特急はありましたが、午後発が主体でした。宇奈月温泉行の「くろべ」は昼までの便が多く、新幹線で宇奈月温泉や黒部峡谷を訪れる観光客の利便性を高めます。普通だと約25分かかっていた新黒部-宇奈月温泉間が、特急だとノンストップで最短16分です。全車自由席で平日に4本、休日に5本を運転します。途中停車駅は新黒部のみ、乗車するには従来通り運賃に加えて特急料金110円が必要です。

 このほか立山線においては、これまで季節列車の運行期間は7月20日から8月31日まででしたが、これを4月16日から11月30日までに拡大します。これも初めての試みで、新幹線開業後に春や秋にもアルペンルートを訪れている人が増えていることに対応するものです。路面電車でも増発がなされ、始発の繰り上げや最終の繰り下げがなされるとともに、環状線は休日の10~16時に3両編成で運行し(現行は2両編成)、約10分間隔で運転します。環状線の休日は10本増発されるのです。
(参考:富山地鉄ホームページ http://www.chitetsu.co.jp/?p=24030、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160308-00047561-kitanihon-l16、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO98145710X00C16A3LB0000/)

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南海バス、全路線でICカード導入

 南海バスはICカードの導入をすすめていますが、4月1日から未導入であった南海バス空港営業所(リムジンバス、深夜リムジンバスを除きます)と南海ウイングバス南部全域においてICカードシステムを導入します(南海バス空港営業所は5:00以降の出発便から使用可能)。これにより、南海バス、南海バスウイング南部では、路線バスでのICカード利用が可能になります。

 4月から導入される導入される南海バス空港営業所と南海ウイングバス南部においても、「PiTaPa」利用者限定の利用額割引と登録型割引(国際貨物地区プランが追加されました)があります。また、「ICOCA」や「Suica」というほかのカードでも適用される、乗継割引があります。1回目の精算から2回目の精算までの間が2時間以内であれば何度でも50円(子供は20円)の割引が受けられるもので、南海バス同士のみならず、南海バスと阪堺電車との間でも受けられます。ただし、南海バス同士、あるいは南海バスと阪堺電車を乗り継ぐ間にほかの交通社局を挟む場合は受けられず、南海電車や泉北高速など、ほかの鉄道線との割引はありません。JR西日本はともかく、南海電車や泉北高速との間の乗継割引は検討してもらいたいところですが。
(参考:南海バスホームページ http://www.nankaibus.jp/info/20160325.html)

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JR貨物、「青函付加料金」を導入

 北海道新幹線が開業しても、青函トンネルを貨物列車は走り続けます。しかしそのためには、青函トンネル専用のEH800形式交流電気機関車の投入、機関区改修工事、駅基地整備、地上設備駅作業等、総額160億円にものぼる設備投資をしなければなりません。

 そこでJR貨物は、この先例のない共用運行の安全性を最大限確保するとともに、将来にわたって北海道物流における鉄道貨物輸送を維持・発展させていくために、青函トンネルを通る貨物列車に「青函付加料金」を導入することにしました。160億円の設備投資は無利子貸付と助成金が半分ずつで行われましたが、JR貨物には減価償却費等で毎年10億円の負担が継続的に発生します。それを補うのが「青函付加料金」です。

 「青函付加料金」の対象となるのは、東北、関東、東海、関西、九州各支社管内発北海道支社管内着貨物及び北海道支社管内発東北、関東、東海、関西、九州各支社管内着貨物のすべてで、割増・割引適用貨物を含みます。ただし、危険品等で東青森-函館貨物間を連絡運輸するものは除きます。「青函付加料金」の金額は12フィートコンテナ換算1個当たり1000円(税抜き)です。この値段は10億円の負担増を青函トンネルを通るコンテナの数、年間102万個で割ったものです。「青函付加料金」は4月1日から2019年3月31日までの間実施します。2019年4月1日以降はその時の状況により決めます。
(参考:JR貨物ホームページ http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/20160316-03.pdf、カーゴニュースホームページ http://cargo-news.co.jp/contents/code/160310_2)

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東急、「平成27年度 慶應義塾大学卒業記念乗車券」発売

 東急は、沿線の東横線・目黒線日吉駅に隣接する、慶應義塾大学の卒業式を祝って、3月23日に「平成27年度 慶應義塾大学卒業記念乗車券」を発売します。

 この記念乗車券の発売は、日吉駅の地域連携施策の一環。日吉駅ではカブトムシを飼育していいて、毎年夏休みにコンコースで展示をしています。「平成27年度 慶應義塾大学卒業記念乗車券」の発売はこれに続く第2弾で、日ごろ日吉駅を利用している慶應義塾大学塾生に対して感謝の気持ちと卒業を祝いたいということから行いました。

 「平成27年度 慶應義塾大学卒業記念乗車券」は日吉駅から250円区間の普通乗車券(D型硬券)2枚1組を「慶應義塾のあゆみ」や福沢諭吉の銅像がある記念台紙にセットしたもの。500円で、2000部のみの限定販売です。日吉駅で3月23日から31日までの間発売するとともに(5時から24時の間発売)、23日は慶應義塾大学日吉キャンパスでも販売します(ただし、大学構内のため大学関係者のみ購入できます)。ひとり3部まで購入でき、なくなり次第販売は終了します。
(参考:東急ホームページ http://www.tokyu.co.jp/information/list/?id=827)

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371系改造の富士急「富士山ビュー特急」は4月23日運行開始

 富士急がJR東海から譲り受けた371系のうち3両を改造した「富士山ビュー特急」、その運行開始の日が決まりました。4月23日です。

 「富士山ビュー特急」は平日2往復、休日3往復します。基本的には毎日運行しますが、月に1日程度、車両整備のため代替車両で運転します。停車駅は従来通り、都留文科大学前、富士山、富士急ハイランドです。特別車両の1号車は指定席(26席)、2、3号車は自由席となります。指定席は1か月前から予約を受け付けます。

 特急料金は自由席が運賃のほかに400円(3月26日にダイヤ改正があり、特急料金等はそのときに値上げされます)、指定席(3月26日からこれまで座席定員制だった1号車は指定席となります)は特別車両となり、運賃、特急料金(400円)のほか、900円の特別車両料金がかかります。ゆったりとした懐かしいホテルのような空間でコーヒーや紅茶などのウェルカムドリンクサービスが付きます。休日のうち2往復は、「スイーツプラン」設定列車となります(1号車は「スイーツプラン」専用となります)。1号車で富士急ハイランドオフィシャルホテル「ハイランドリゾートホテル&スパ」のシェフパティシエによる特製スイーツの提供があります。値段は運賃や特急料金等も含まれて4000円です。なお、都留文科大学前発着の特急料金は200円、富士山-河口湖間の特急料金は0円です。特別車両は富士山-河口湖間のみの利用はできず、「スイーツプラン」を利用するときは、大月-富士山・富士急ハイランド・河口湖間を利用することになります。

 ここで3月26日のダイヤ改正について簡単に触れておきますと、特急は「富士山ビュー特急」の運行開始を前提としたものになり(運行開始までは代替車両で運転)、一部特急列車の運転時間帯が変更になります。休日上りの「成田エクスプレス41号」の河口湖発車時刻が4分遅くなります(14:14発→14:18発)。終点成田空港到着は17:29で変わりません。観光電車の「富士登山電車」は下吉田での停車時間を延長することにより(ただし短い列車では3分しかありません)、駅ホームでの記念撮影や「下吉田駅ブルートレインテラス」の見学時間を確保します。平日も休日もほぼ同じ時間帯を走ることになります。

(追記)
 「富士山ビュー特急」には全便、女性アテンダントが乗車します。
(参考:富士急ホームページ http://www.fujikyu-railway.jp/fujisan-view-express/、http://www.fujikyu-railway.jp/upload/file/02292016%E5%B9%B4%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9(1).pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/16/271634.html、産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/160406/lif1604060021-n1.html、「鉄道ジャーナル」2016年6月号 鉄道ジャーナル社)

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京王、2018年春に有料の座席指定列車の運行開始

 ロングシートの通勤電車しかないという京王が、「有料座席列車」の運行を検討するという話の続報です。

 京王は初めてとなる有料の座席指定列車の運行を行うため、新型車両を導入することになりました。17年ぶりにつくられるその新型車両は5000系といい、10両編成を5本製作します。制作会社は総合車両製作所です。クロスシートからロングシートへ転換することができます。座席指定列車のときはクロスシート、そのほかのときは6人掛けのロングシートにして運行します。東武の「TJライナー」のような、通勤型車両としても使える車両となります。なお、相互乗り入れを行っている都営新宿線には乗り入れないようです。

 座席指定列車は2018年春に運行を開始します。平日、休日の夜間帰宅時間帯に、新宿発京王八王子行きあるいは新宿発橋本行きとして運行します。高尾山への行楽客用に座席指定列車を運行する予定はないようです。投資額は座席指定システムの導入費用も含めて約100億円、料金及び愛称は未定です。

 それでは、5000系の特徴を簡単に説明しましょう。外観は既存車両との違いを出すためシャープな正面形状となり、スマートさを出すため、正面のカラーリングに黒を用いています。内装は高尾山の木々の深いブラウンと繊維の街である八王子の絹糸をモチーフにして、華やかで上質な室内空間を演出しています。各車両に車いすスペース、ベビーカースペースを設置します。ロングシートのときもクロスシートのときも画面が見やすいように、ドア上だけでなく天井部にも液晶画面を用いた車内案内表示器を設置します。ほかに空気清浄機や無料公衆無線LAN、電源コンセントなども備えます。電源コンセントはクロスシートの場合にのみ使えます(座席指定列車にならない限り、電気が供給されないようです)。消費電力の削減を図るため、新型VVVFインバータ制御装置やLED照明そして新技術の車上蓄電池システムを導入します。車上蓄電池システムとは、電車がブレーキをかけたときに発生する回生電力を車両に搭載した蓄電池に充電し、電車が走行する際の電力として供給するシステムのことで、停電時には自力走行で移動させることもできます。

(追記)
 クロスシートは手動で向かい合わせにすることもできます。
(参考:京王ホームページ http://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2015/nr160316_zasekishiteiressha.pdf、東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201603/CK2016031902000245.html、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/109874、http://toyokeizai.net/articles/-/181161?page=2、「鉄道ジャーナル」2017年10月号 鉄道ジャーナル社)

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叡山電鉄に消防車や救急車

 叡山電鉄はすでに2013年から、下鴨警察署との共同企画で、警察車両のパトカーと大型輸送車をイメージしたラッピング車両「シモガーモ・パトレイン」(732号)を運行します。そして3月18日から、京都市左京消防署と共同で、消防車や救急車をラッピングした、「えいでんまとい号」の運行を始めます。

 消防車や救急車がラッピングされるのは、700系のうち712号。片面(鞍馬側の前面と鞍馬方面に向かって左側)は消防車両のはしご車をイメージし、もう片方(出町柳側の前面と鞍馬方面に向かって右側)は救急車をイメージしたデザインとなっています。当然ながら車両点検等の理由で運休することがあります。

 叡山電鉄はこの「えいでんまとい号」の運行によって、左京区域の防火意識の高揚に寄与し(叡山電鉄は左京区内を縦断します)、安全安心なまちづくりに貢献したいと考えています。
(参考:叡山電鉄ホームページ https://eizandensha.co.jp/wp/wp-content/uploads/news_20160315.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/15/271582.html)

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西武に世界的建築家妹島氏デザインの特急

 西武鉄道は2012年度から「西武鉄道100年アニバーサリー」として観光車両「52席の至福」、新型通勤車両40000系とともに、次の100年に向けたこれからの西武鉄道のフラッグシップトレインとして、特急車両を新造します。特急車両の新造は、現在特急用として活躍している10000系「ニューレッドアロー」の登場から25年ぶりです。

 この新しい特急車両は、世界的な建築家妹島和世氏にデザインコンセプトの策定、内外観のデザインを依頼しました。妹島氏が鉄道車両のデザインを行うのはこれが初めてです。そしてそのデザインは、風景に溶け込むようなやわらかいデザインを目指すとのことです。参考にしたプレスリリースにも風景が車両に映り込んで、まるで影武者のような列車の姿が描かれています。前面は球面になり、1人当たりの座席空間を増やし、大型の窓を設けて景色を眺めやすくします。

 導入する車両数は56両(8両編成7本)、2018年度に運行を開始する予定です(具体的な運行開始日は後日発表されます)。日立製作所がつくります。沿線の景色が映りこむようアルミ製で、現在特急用として走っている10000系と置き換えます。現在の10000系は7両編成ですが、有料列車のニーズが増えているため、8両にして、定員を現在の10000系の406人から増やします。投資額は100億円強とのことです。また、新しい特急は8両になるので、池袋など一部の駅の特急用ホームを拡張します。将来的には横浜方面への乗り入れ運転も検討するとのことです。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2015/__icsFiles/afieldfile/2016/03/14/20160314shingatatokkyu.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ3G5VY5J3GUTIL04K.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ14HID_U6A310C1TI5000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160314-OYT1T50186.html)

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阪和線の新車は転換クロスの225系

 223系、225系に置き換わった快速はともかく、普通は旧型の103系が幅を利かせている阪和線に、2017年度までに新車122両を投入するというニュースは驚きをもって迎えられましたが、その新車とは何かはわかりませんでした。

 その新車が明らかになりました。225系です。ただ、2010年に導入したときから6年経っています。この間に投入された北陸線向け521系3次車、広島地区向け227系で行ってきた安全性・快適性向上の施策を取り込んでいます。先頭の形状も521系3次車や227系と同じようなデザインになり、先頭部の編成間転落防止ホロも採用されています(6両編成のものは、併結が考えられていないことから、先頭部の編成間転落防止ホロはありません)。車内での特徴として挙げられるのは、「アシストレバー付貫通扉」。車両間の貫通扉は重たいことが多く、体重をかけないと開かないことも多かったのですが、取手を工夫することにより、開けやすくなっています。海岸沿いに走る区間があることから、避難用はしご、非常灯などを備え、客室内の照明はLED化されています。車内Wi-Fi、ドア誤扱い防止装置、戸挟み検知機能、車両異常挙動検知装置などが備えられ、安全機能やサービス機能を強化しています。行先表示器もフルカラーLEDです。

 225系2次車は4両編成14本と6両編成11編成の合わせて122両を導入します。羽衣線は3両までしか入らなかったはずなので、4両編成から短くして使うのでしょうか? そして、一番肝心なことですが、阪和線にすでに投入されている223系、225系同様、2列+1列の転換クロスシートが並べられます。快速のみならず、普通列車も3扉転換クロスシート車両が使われるのです。意外なことです。

(追記1)
 阪和線の安全機能やサービス機能を付加した新車225系は、2016年7月1日に運転を開始します。阪和線のほか、大阪環状線や関西空港線でも走る予定です。最終的には122両投入しますが、2016年7月1日時点では28両です。

(追記2)
 225系2次車は2015年度に8両、2016年度に96両、2017年度に18両投入されます。
(参考:マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2016/03/14/537/、railf.jp http://railf.jp/news/2016/04/06/120000.html、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/06/page_8832.html、「鉄道ファン」2016年12月号 交友社)

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「さんりくしおかぜ」は2016年3月31日ラストラン

 三陸鉄道のお座敷列車、「さんりくしおかぜ」が3月31日でラストランとなります。

 この車両、最初からお座敷車両だったわけではありません。1984年に宇都宮の富士重工でつくられ、南リアス線に配置されました。三陸鉄道初のお座敷車両に改造されたのは2002年です。公募で「さんりくしおかぜ」という愛称がつけられました。北リアス線で「お座敷列車さんりくしおかぜ」(東日本大震災以降は「お座敷列車北三陸号」)として運転されていました。2005年2月には「こたつ列車」の試行がなされ、2006年冬季から本格的に「こたつ列車」として運転されるようになりました。ところが、新型お座敷列車「さんりくはまかぜ」が2014年に登場したため、先ほども書いたとおり「さんりくしおかぜ」は3月31日でラストランとなりました(「あまちゃん」の人気で引退が遅れていたようです)。

 これに伴い、様々なイベントが企画されています。3月中の休日は「こたつ列車」を「さんりくしおかぜ」で運転します(19日を除きます)。3月19日は「さんりくしおかぜ」を使ったイベント列車、「しおさいのメモリーズ号」のさよなら運転を行います(3月14日時点で完売しています)。29日から31日までの最後の3日間は「プレミアムファイナル」と称したイベント列車を運転します。昼食は「さんりくしおかぜ」登場時に予約販売していた「大漁舟唄」御膳です。

 さて、3月31日で引退した後、「さんりくしおかぜ」はどうなるのでしょうか? 実は、4月に新潟トランシス株式会社に有償で引き取られるのです。新潟トランシスは富士重工を引き継ぐ会社で、新潟トランシスでどうするのかは未定です。

 話は変わりますが、三陸鉄道は3月26日にダイヤ改正を行います。南リアス線は1往復増発し、1日10往復になります。増発するのは釜石12:05発と盛15:45発です。これによりほかの列車も若干ダイヤの修正があります。また、4月23日から11月末までの間は、休日に臨時列車1往復を増発します。盛14:00発と釜石15:14発です。釜石15:14発は釜石15:07着の「SL銀河」の接続を受けます。北リアス線の最終の久慈20:27発田野畑行きと田野畑21:35発久慈行きは、土曜日も運休することになります。

(追記)
 8月6日のことですが、「しおさいのメモリーズ号 ~復活バージョン~」が運行されました。
(参考:三陸鉄道ホームページ http://www.sanrikutetsudou.com/?p=4056、http://www.sanrikutetsudou.com/?p=3987、http://www.sanrikutetsudou.com/?p=4156、http://www.sanrikutetsudou.com/?p=4268、http://www.sanrikutetsudou.com/?p=4305、http://www.sanrikutetsudou.com/wp-content/uploads/2016/07/5b7cb9b7dd691c38e6bb86421c6fb8dd.pdf、新潟日報ホームページ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20160220236329.html)

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西武「52席の至福」は著名シェフの共演

 4月17日に運行を開始する西武の観光列車、「西武 旅するレストラン 52席の至福」についての続報です。

 1か月以上前のことですが、西武は4月から6月までの監修シェフや運行スケジュールなどの詳細を明らかにしました。監修するシェフは4人、和食担当の「La BOMBANCE」オーナーシェフ岡元信氏、洋食担当の「Restaurant La FinS」オーナーシェフ杉本敬三氏、中華担当「海鮮名菜 香宮」料理長篠原裕幸氏、そして総合監修「つきぢ田村」代表取締役田村隆氏です。この3か月間の食事のテーマは埼玉県産の牛肉、そのほか豊かな自然に囲まれた関東屈指の農産物宝庫である埼玉県の食材を中心に使います。

 「西武 旅するレストラン 52席の至福」は休日を中心に、年間100日程度の運行を予定しています。池袋-西武秩父間を走る日と、西武新宿-西武秩父間を走る日があります。池袋-西武秩父間を走る日は、ブランチコースが池袋10:50ごろ発西武秩父14:00ごろ着、ディナーコースが西武秩父17:40ごろ発池袋20:00ごろ着というダイヤで走ります。西武新宿-西武秩父間を走る日は、ブランチコースが西武新宿10:45ごろ発西武秩父14:00ごろ着、ディナーコースが西武秩父17:40ごろ発西武新宿20:00ごろ着というダイヤで走ります。4月から6月までの間はありませんが、西武新宿-本川越間を走る日は、ブランチコースが西武新宿10:45ごろ発本川越13:15ごろ着、ディナーコースが本川越17:15ごろ発西武新宿20:00ごろ着というダイヤで走ります。料金はこのルートでもブランチコースが税込10000円、ディナーコースが税込15000円です。乗車券は西武全線の1日フリーきっぷです。ソフトドリンクは含まれますが、アルコール類は別料金です。子供料金の設定はなく、飲食物の持ち込みはできません。ディナーコースのみお土産がつきます。

 予約は2月1日から専用Webサイトのみで受け付けています。2~4人で申し込むことになり、グループごとに席が割り当てられます。相席にはなりません。決済方法はクレジットカードによるオンライン決済のみとなっています。なお、最初の便の4月17日ブランチコースは抽選予約制となっていて、2月14日で受け付けは終了しています。すでに当選者も発表されています。

(追記)
 「52席の至福」は原則として途中下車はできませんが、西武秩父行きの芦ヶ久保での降車はできます。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2015/__icsFiles/afieldfile/2016/01/25/20160125kankodennsyasyefu.pdf、「鉄道ジャーナル」2016年7月号 鉄道ジャーナル社)

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東九州新幹線で博多-大分間が60分

 新幹線の建設構想は全国各地にあり、九州には東側を通る東九州新幹線というものもあります。大分県によれば、東九州新幹線が開通すれば、大幅な所要時間の短縮が見込めるようです。

 大分県と宮崎県が500万円ずつ払い、2015年10月に野村総研に委託して調べたところによれば、東九州新幹線によって博多-大分間は今の在来線特急より1時間5分短縮した60分、小倉-大分間は39分短縮した44分になるようです。博多-宮崎間は3時間5分短縮して2時間9分に、大分-宮崎間は2時間短縮されて1時間9分になります。この数字は現在の在来線の距離を基にしたものであり(平均速度は北陸新幹線の時速180キロを使用)、新幹線らしい直線的なコースだとさらに所要時間が短縮しそうです。

 今回の調査では、需要規模も試算されています。大分県内と県外を行き来する鉄道利用客は2013年の約443.5万人から東九州新幹線開業により141万人増えて584.4万人になるようです。首都圏から大分に来る人の約4%、関西圏から大分に来る人の約17%は航空機から新幹線に移行するとのことです。

 今の建設費の少なさを考えれば、東九州新幹線は夢の話でしょうが、「ソニック」の本数を考えれば、大分までに関してはフル規格新幹線ができるだけの需要があると言ってもいいでしょう(小倉近辺を除いては在来線を切り離す必要はあるでしょうが。また、JR西日本が運営する小倉-博多間にどうやって乗り入れるかという話も出てきます)。鉄道が得意とするところは大都市での通勤輸送か新幹線のような高速輸送であり、その特性を活かすという意味では、大分以北の東九州新幹線の建設も考えてよいでしょう。

(追記)
 東九州新幹線のルートを新幹線らしく直線的なものにした場合、博多-大分間は47分に、小倉-大分間は31分になります。
(参考:朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASJ1L4TYKJ1LTPJB00P.html?rm=352、大分合同新聞ホームページ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/03/24/002703719)

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京葉線新習志野-海浜幕張間に新駅か?

 京葉線新習志野-海浜幕張間(約3.4キロ)に新駅を設置するという話があります。新駅の候補地は、習志野市と千葉市の境界付近にあり、海側にはイオンモールや幕張新都心、幕張メッセがあるところです。幕張メッセで大型イベントがあると、最寄りの海浜幕張駅は非常に混雑します。千葉運転免許センターにも近いです。2019年度には1万人規模の若葉住宅団地の入居が段階的に始まり、2020年の東京オリンピック、パラリンピックの会場にもなっています。7競技が幕張で行われるのです。駅はイオンモール幕張新都心ファミリーモールの近くにつくる計画です。

 ここに新駅を設置することについて地元自治体(千葉県企業庁、千葉市、習志野市)とイオンモール株式会社が協議する「幕張新都心拡大地区新駅設置調査会」の初会合が1月19日、千葉市美浜区の千葉県企業庁でありました。5月初旬までに測量や地質調査を行い、11月末までに駅舎規模、概算事業費のほか概算工費を盛り込んだ基本調査結果をまとめる方針です。なお、乗降者数予測や必要な駅通路の幅などについてはJR東日本に協力を依頼している段階です。

 実はこの動き、過去にもありました。千葉県企業庁は25年前の1991年にJR東日本に駅設置を要請していたのです。JR東日本も駅舎用地の無償提供と、費用の地元負担を条件に了承し、設置へ進んでいましたが、景気の低迷により途中で止まってしまいました。今回も地元が費用を負担する請願駅としてつくられます。また、先ほども述べたように東京オリンピックやパラリンピックの会場への最寄り駅となることから、2020年に暫定的な状態で開業させるという考えもあるようです。

(追記1)
 「幕張新都心拡大地区新駅設置調査会」が2017年1月31日に発表した調査結果によれば、新駅の建設には7年かかり、どう考えても東京オリンピックには間に合わないとのことです。

(追記2)
 新駅のできるあたりは、上りが高架、下りが地上を走っています。そのため、上下線でホームの高さが異なることとなります。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ1M43LZJ1MUDCB00R.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/160120/rgn1601200035-n1.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB31H6X_R30C17A1L71000/、日経ケンプラッツ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/knpnews/14/660651/00044/?n_cid=nbpncr_mled)

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神戸市垂水区にタクシーを使ったコミュニティバス

 神戸市垂水区の塩屋地域では、坂が多く、住民から路線バスの運行が要望されていますが、道路の幅が狭いため、設定が難しいのが現状です。そこで神戸市は、タクシーを使ったコミュニティバスを試験運行することにしました。実際に運行するのは山陽タクシー、2月1日から4月30日までの毎日運行します。都市部では珍しい試みです。

 「しおかぜ」と名付けられたタクシーによるコミュニティバス、路線バスみたいに決められたダイヤに従い運行する路線型と事前に予約すると来てくれる予約型(乗合タクシー)の2種類があります。路線型は塩屋駅を発着する系統など6系統あります。タクシーなので定員は未就学児を含めて4人ですが、満員の場合は待機している車両が出ることになります。予約型はおおむね塩屋小学校、塩屋北小学校の校区内の発着に限られ、利用する2時間前に予約センターに電話が必要です。運行時間帯は7~20時です。運賃は路線型が1人300円(子供は200円)、予約型が1人500円です。神戸市敬老パス、福祉パス、「PiTaPa」、「ICOCA」などのICカードは使えませんが、専用の回数券が用意されています。

 5月以降は利用率や採算性などのデータをもとに本格運行するかどうかを検討しますが、どうやら1便で3人以上の乗車があれば採算が取れるようです。
(参考:神戸市ホームページ http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2016/01/20160122161301.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/201601/0008765063.shtml、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASHDP7S03HDPPIHB04D.html)

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宇都宮LRTは2019年12月開業予定

 1月22日のことですが、宇都宮のLRT計画について、宇都宮ライトレール、宇都宮市、芳賀町の3者は、地方公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく軌道運送高度化事業の実施計画認定を申請しました。

 今回3者が申請したのは、宇都宮市宮みらい(宇都宮駅東口)-芳賀町下高根沢間(14.6キロ)の軌道の整備及び運営で、宇都宮市及び芳賀町が軌道を整備し、宇都宮ライトレールは両市町から施設を借り入れて電車を運行します。この実施計画が認定されると、軌道法に基づく軌道事業の特許を受けたものとみなされます。7月に着工し、開業は2019年12月の予定です。

 収支計画の上では、毎年度人口が0.5%減少、人件費が0.3%上昇、物価が0.2%上昇するとしています。2020年には単年度黒字、2027年には累積赤字も解消し、開業開始30年目の2048年には営業収益12.2億円、費用便益比は1.12と見込んでいます。需要予測についてはこれまで0としていた休日の通勤通学者を入れて、休日の利用者数を5648人としました。宇都宮ライトレールには停留場19か所、車両基地1か所、変電所4か所、追越施設2か所を整備します。車両はバリアフリーの超低床式17編成を用意します。最高速度は時速40キロですが、将来的には併用軌道の区間は時速50キロ、専用軌道は時速70キロを目指します。概算工事費は458億円です。バスなどと乗り換えられるトランジットセンターやICカードの導入も考えています。

 話は変わりまして、LRTは最終的には宇都宮駅の東口からJRを越えて、西側に出ます。それではどうやってJRを越えるかと言えば、宇都宮駅の北側を回るようです。3月4日の宇都宮市議会一般質問での佐藤宇都宮市長の発言によれば、宇都宮の東に延びる鬼怒通りから宇都宮駅東口手前で北上し、宇都宮市営駅東口第1自転車駐車場付近で西向きに曲がり、駅ビルパセオ北側付近の2階を横断します。西側については宇都宮市営駅西中央駐車場付近で南に曲がり、駅前広場から大通りに出るとのことです。西口の停留所は2階部分にでき、大通りを進む間に地上に降りていきます。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/01/25/268437.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/160120/rgn1601200036-n1.html、産経新聞ホームページhttps://www.sankei.com/politics/news/201127/plt2011270034-n1.html、下野新聞ホームページ http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160305/2255329)

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「リレー方式」で博多-長崎間1時間26分

 長崎新幹線を新幹線と在来線でつなぐ「リレー方式」でつくるというは以前に書きましたが、国交省は8日、長崎新幹線を「リレー方式」でつくることを佐賀、長崎両県に提案しました。

 「リレー方式」は武雄温泉-長崎間のみ新幹線で建設し、博多-新鳥栖-武雄温泉間は在来線をそのまま使うもの。現在、最速で1時間48分の博多-長崎間は「リレー方式」により22分短縮し、約1時間26分で結ばれます(武雄温泉で同一ホーム上での乗り換え)。前の記事で書いた1時間35分という試算は遅かったようです。ちなみに、フリーゲージトレインが実用化すれば、博多-新鳥栖間も新幹線を走行するようになり、博多-長崎間の所要時間は1時間20分となるようです。

 車両については、開業当初はフリーゲージトレインの先行車(1~2編成)を2022年度前半に投入しますが、それでは到底本数が足りませんので、基本的には武雄温泉で乗り換えます。武雄温泉での乗り換え時間は約3分です。フリーゲージトレインの先行車は九州新幹線博多-新鳥栖間の運行システム改修が間に合わないため、在来線を走行します。その後、フリーゲージトレインの量産車が2025年春に導入され、全面開業するとのことですが、もしその通りうまくいったとしても、3年程度のためのフル規格新幹線車両をどうやって用意するのでしょうか? フリーゲージトレインの先行車を投入することと並んで、地元のメンツを保つことを主眼にしただけの訳の分からない話です。本来なら、フリーゲージトレインが実用化するまで開業を遅らせるか、フリーゲージトレインをあきらめるかのどちらかですから。

 また、「リレー方式」を採ることによって約70億円の追加工事費がかかります。佐賀県は追加費用を請求せず、フリーゲージトレインが実用化するまで今の特急の本数を維持することを国交省に要請していますが、無茶な話でしょう。長崎新幹線開業により嬉野温泉にも駅ができますから、メリットがないとは言えません。長崎県に頼んで出してもらうならともかく、国に頼むのは筋違いでしょう。運行本数については「かもめ」が移ってくる長崎新幹線については心配が要らないでしょうが、長崎新幹線が通らなくなる肥前鹿島については大きな期待はできないでしょう。

(追記1)
 「リレー方式」にすることによる追加負担約70億円は、実質的に国が負担することになりました。

(追記2)
 博多-肥前鹿島間の特急については、「リレー方式」の運行開始から3年間、上下14本を走らせます。3年を経過した後は上下10本になります。普通列車は現行の水準を維持します。また、「リレー方式」の開業後23年間、JR九州が運行を維持します。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016030902000110.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC08H59_Y6A300C1LX0000/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ3R5FPNJ3RTTHB00J.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160329/wst1603290056-n2.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160329-OYS1T50000.html)

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伊豆に651系改造の観光列車、「IZU CRAILE」

 以前、伊豆方面への観光列車のことを記事にしましたが、それが実現することとなりました。その名前は「IZU CRAILE」、「CRAILE」とは大人、成長したを意味するイタリア語の「Cresciuto」、列車の「train」、「~に適した」という意味がある接尾辞「ile」を組み合わせた造語で、「大人に適した列車」という意味が込められています。景色と食、お酒を楽しむクールでエレガントな大人のリゾート列車で、「伊豆に来てくれーる」という意味もあるようです。

 車両は「スーパーひたち」などで使われた、651系を使用します。4両中、1号車、3号車、4号車は座席車(定員は98人の予定)、2号車はカウンターを備えたラウンジ車となります。車体は651系の真っ白なボディに、ピンクゴールドのラインで伊豆ゆかりの桜、海風、さざ波を描いています。

 1号車と4号車は海側が青、山側が緑の配色となっています。1号車の海側は海を見ることができるように、海側に座席を並べています。山側は2人で向かい合わせに座るボックスシートです。4号車は回転式リクライニングシートとボックスシートになっています。3号車は海側に面したコンパートメントです。座席は夕陽をイメージしたオレンジです。2号車はバーカウンターとラウンジがあり、景色を眺めながらくつろぐことができます。通路のカーペットは桜の花びらが川面を流れる様子をイメージしたデザイン、天井は朝日に照らされた竹林が織りなす影をイメージしたデザインとなっています。

 この「IZU CRAILE」、夏以降に小田原-伊豆急下田間で運転します(運転区間が中途半端な気もしますが、何か意図があるのでしょうか?)。全車グリーン車指定席の快速として休日を中心に1日1往復します。小田原11:40ごろ発伊豆急下田14:06ごろ着、伊豆急下田15:09ごろ発小田原17:12ごろ着の予定です。途中停車駅は熱海、伊東、伊豆高原、伊豆熱川、伊豆稲取、河津です。

(追記)
 「IZU CRAILE」で普通の切符で乗ることができるのは定員52人の4号車のみで、1号車、3号車は食事がセットになった旅行商品として発売されます(4号車も旅行商品として発売されることがあります)。
(参考:マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2016/01/25/396/、鉄道新聞ホームページ http://tetsudo-shimbun.com/article/topic/entry-606.html、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/04/27/)

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名鉄バスの名鉄バスセンター-中部空港間リムジンバス、8往復に増便

 名古屋市内中心部と中部空港とを結ぶ公共交通機関は名鉄の圧勝でした。

 しかし、名鉄バスセンターから栄や名古屋市内の主要ホテルを回って中部空港に行くリムジンバスがあります。名鉄バスが運行しています。2015年7月から本格運行を始め、これまで6万人を運んできました。片道1200円と少々高く、所要時間も栄-中部空港間が55~58分とかかりますが、名古屋の中心部の栄や市内のホテルに直行できるのが売りのようです。

 3月26日からは増便されます。これまでは1日4往復だったのが8往復になります。基本的には2時間に1本の割合で、大きい荷物を持った人にとっては鉄道以外の選択肢としても考えられます。

(追記)
 11月1日からはさらに増え、1日14往復になります。3月に増便したことにより利用者が前年同期の倍の月6000人に増えたからです。

 これに合わせて中部運輸局は、中部空港に来た人が手ぶらで名古屋市内等を観光することができる「手ぶら観光サービス」の拡充を行います。台湾などからの航空便に合わせて、中部空港14:15発のバスに手荷物を積み、名古屋駅からは配送会社が駅周辺や栄地区のホテルまで届けます。2017年2月28日までの期間限定で、5個限りです。
(参考:名鉄バスホームページ http://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/330、国交省中部運輸局ホームページ http://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/kisya015/kousei20160229-3.pdf、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161029-00000002-mai-soci)

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東京のタクシー、7月から初乗り値下げの社会実験

 東京(東京23区、武蔵野市、三鷹市)のタクシーの初乗り運賃は、多くの場合、2キロまで730円です。この金額は国際的に見て割高で、短い距離では使いづらいと言われています。そこで国交省は7月から2か月間、東京のタクシーの初乗り運賃を1.16キロ460円とすることで値下げをする社会実験をすることにしました。

 この値下げは短距離だけが安くなるものです。初乗り運賃は1.16キロ460円から始まりますが、その後は280メートルごとに90円ずつ上がり、2キロの段階では現行の730円になります。その後の運賃の上がりかたは今まで通りです。全てのタクシーや地域で安くなるのではなく、実験に参加する業者は公募し、値下げの対象となる乗り場は駅、繁華街、スーパーなどに限られるようです。

 国交省は実験を行うことにより、高齢者や訪日客などが利用し、タクシー会社の収益増につながり、このことをもってほかの全国の都市でもタクシーの初乗り運賃の値下げをさせたいとのことです。しかしタクシー会社のほうは初乗り値下げにより減収を危惧する声が強く、実際にタクシーに乗ろうとすると拒否されたり嫌な顔をされそうです。

(追記1)
 東京のタクシー大手日本交通は、東京23区、武蔵野市、三鷹市の初乗り運賃を2キロ730円から1キロ強410円に変更を求める申請を4月5日、国交省に対して行いました。初乗りは安くなりますが、初乗りで乗ることのできる区間が短くなるので、2キロ以上では今とほぼ同じ運賃になります。日本交通としては客単価が下がっても、利用者が増えるために収入は変わらないと考えています。

 この日本交通の動きに追随するところがあります。ほかの大手も同様の申請を行うようです。日本交通の申請から3か月以内に、地域の車両台数の7割を超えるタクシー会社が同様の申請をすれば、国交省は認可に向けた審査を始めます。国交省も通常の値上げに比べて手続きを簡単にする方針で、認可されたら2017年4月からはこの社会実験と同じような内容が恒常的なものになります。

(追記2)
 タクシーの初乗り運賃値下げの社会実験は、8月5日から9月15日までの間、行われます。初乗り運賃が従来の2キロ730円から1.059キロ410円になります。新橋駅東口など4か所に専用の乗り場を設け、40台のタクシーを用意します。

(追記3)
 東京の初乗り運賃の値下げは2017年1月30日から行われました。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H3Y_R10C16A3EE8000/、日テレNEWS24 http://www.news24.jp/articles/2016/03/11/07324510.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ453525J45ULFA006.html、朝日新聞7月27日朝刊 中部14版、Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/170130/bsd1701300500005-n1.htm)

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「かなやのかにめし」北海道新幹線バージョン発売

 先日は北海道新幹線「グランクラス」の車内サービスについて説明しましたが、今日は在来線についてです。

 JR北海道でグリーン車サービスと車内販売を行っている列車はずいぶん減っていて、「スーパー北斗」、「北斗」、「スーパーおおぞら」しかありません(一部列車を除きます)。ところが、3月25日でおしぼり、ドリンクサービス、毛布、雑誌といったグリーン車サービスが廃止されてしまいます。グリーン車はただ椅子がいいだけというようになってしまうのです。

 車内販売は残ります。車内販売を行う列車は若干変わります。「スーパー北斗」、「北斗」は終わりの2往復ずつを除いて車内販売がありましたが、それが始発と最終を除いた10往復において車内販売を行うようになります。「スーパーおおぞら」はこれまでと同じく、始発と最終を除いた4往復で車内販売を行います。

 北海道新幹線開業を記念して、在来線の車内販売も企画商品ができます。長万部の有名駅弁、「かなやのかにめし」は、車内販売限定かつ期間限定で、北海道新幹線H5系が描かれた掛け紙で包装されます。1080円です。3月1日から8月下旬までで、掛け紙がなくなり次第終了となります。車内販売を実施する「スーパー北斗」、「北斗」で販売します。

 そのほかの商品もあります。ハムやソーセージを製造・販売する株式会社函館カール・レイモンの人気商品「一口サラミ」を販売します。30グラム入っていて350円です。車内販売を実施する「スーパー北斗」、「北斗」で販売します。北海道新幹線H5系をモチーフとした「北海道新幹線弁当」を販売します。1300円で、札幌駅立売商会が製造・販売するため、上りの車内販売を実施する「スーパー北斗」、「北斗」のみで販売します。おやつとしては夕張メロンを使った「夕張メロンゼリー」を販売します。「一口ゼリー」が540円、ボリュームの大きな「エスト」が650円です。車内販売を実施する「スーパー北斗」、「北斗」、「スーパーおおぞら」で販売します。3つとも、3月1日から通年での販売です。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160219-1.pdf)

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「湖西ルート」、「若狭ルート」落選

 北陸新幹線の敦賀以西には5つの案があります。与党の委員会は10日、この5案のうち、JR西日本が提案した「小浜-京都ルート」、京都府と京都市が要望する「舞鶴ルート」、滋賀県などが求めている「米原ルート」の3案に絞り込むことにしました。

 ということは、落選したのは湖西線沿いに走る「湖西ルート」と亀岡市付近を通る「若狭ルート」。「湖西ルート」は支持する府県がなく、横風も心配されること、「若狭ルート」は京都を通らないことが落選の理由です。なお、大阪側のターミナルは新大阪と天王寺の2案があるため、関係者(JR西日本、大阪府、大阪市など)の意見を聞いたのちに5月までに決定します。関空への延伸は今回の議論からは外れます。

 残った3案については、国交省が4月以降に建設費や時間短縮効果、需要予測などについて半年かけて調査します。詳細なルートを決めるため、駅の設置位置についても議論を行います。とは言っても、「米原ルート」は現状では米原での乗り換えを迫られ、「舞鶴ルート」は大回りになることから、JR西日本が推す「小浜-京都ルート」にするのが望ましいでしょう。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160310000187、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H4S_Q6A310C1EE8000/、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20160311/CK2016031102000019.html)

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「グランクラス」で「サッポロクラシック」

 北海道新幹線も東北新幹線同様、「グランクラス」を連結した車両が走ります。このうち、東京-新函館北斗間を直通する列車において、専任アテンダントによるサービスを行います(仙台・盛岡・新青森-新函館間のものはシートのみで、スリッパや雑誌ぐらいしかサービスはありません)。

 北海道新幹線の「グランクラス」では、東北・北海道新幹線の沿線をイメージしたオリジナルなサービスを行います。軽食は和食と洋食が用意され、東京発の和軽食は東京など関東をイメージしたものとなり、新函館北斗発の和軽食は東北や北海道をイメージしたものとなります。茶菓子(パウンドケーキ等)は沿線の素材を取り入れたものとなります。開業当初は北海道ゆかりの素材を取り入れたものになります。おつまみも沿線の素材を取り入れたものとなり、開業当初は北海道ゆかりの素材を取り入れたものになります。

 そして、ドリンクは飲み放題。アルコールも例外ではありません。ビールは通常「プレミアムモルツ」が出されますが、開業から4週間の期間限定で、北海道のビール、「サッポロクラシック」も出されます。せっかく北海道の新幹線ですから、4週間だけとは言わず、ずっと「サッポロクラシック」を出してもらいたいものです。日本酒やスパークリングアルコールは、東北・北海道新幹線沿線のものが出されます(ワインは長野産)。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160127-1.pdf)

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「青春高知エクスプレス号」運行開始、関西-四国間の高速バスでも自転車積み込み可能に

 京阪神-高知間にはJRバスの「高知エクスプレス号」が運行されています。快適な3列シートで、乗り換えなしに直行します。

 その「高知エクスプレス号」に3月11日から、廉価版の「青春高知エクスプレス号」が走り始めます。金曜、土曜、日曜、祝日、祝前日のみ運行するこの「青春高知エクスプレス号」は、JR大阪駅行きが夜行、はりまや橋行きが昼行となります。関西地区ではJR大阪駅、湊町BT、三宮バスターミナル(はりまや橋行きのみ)に、高知地区では高知駅、はりまや橋、高知インター南BTに停まります。上下とも西日本ジェイアールバスにて運行します。4列シートの廉価版なので、運賃は若干安く、大阪-高知間は5650円です。ただし、往復割引、学生割引、回数券等の設定はありません。

 話は変わりますが、ジェイアール四国バスで「自転車積込み&事前予約サービス」を1月12日から始めました。対象となる路線は「観音寺エクスプレス号」(大阪・神戸-坂出・観音寺間、ジェイアール四国バス運行便のみ)と「なんごくエクスプレス号」(松山-高知間)。「なんごくエクスプレス号」については有料です。2路線とも、輪行袋に入れる必要があり、先ほど書いた記事のようにそのまま持ち込めるわけではありません。

(追記)
 「青春高知エクスプレス号」ですが、2016年8月28日の運行をもって休止していました。
(参考:ジェイアール四国バスホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/bus/businfo/seisyun_kochi_ex/osaka.htm、http://www.jr-shikoku.co.jp/bus/news/bus/16-01-08/01.html、http://www.jr-shikoku.co.jp/bus/news/bus/16-08-15/01.htm)

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「宇和海」に自転車持ち込みサービス、予土線では混乗実験

 以前、予讃線の特急「いしづち」で自転車を輪行袋に入れずに持ち込むことができるサービスを期間限定で行っていましたが、今度は「宇和海」でそのサービスを始めることになりました。「宇和海」の車内を改造し、自転車を収納することができるサイクルルームを新たにつくりました。自転車を解体したり折りたたまなくても列車に載せることができます。

 3月26日から始めるこのサービスは、期間限定ではなく、繁忙期のお盆(8月10日~17日)、年末年始(12月28日~2017年1月4日)を除いて通年で行います。なお、お盆や年末年始以外でも利用の多い日には、このサービスを実施しないことがあります。

 利用できる車両は、「宇和海」のうち14往復(休日の場合。平日は朝夕のラッシュ時に一部利用できない列車があります)。早朝から深夜に及び、1列車につき自転車2台まで利用できます。利用できる駅は松山と宇和島の2駅だけです。もっとも、事故や故障によってサイクルルームのない車両になった場合は、原則通り自転車を解体したり折りたたまなくてはなりません。利用するには「宇和海」の専用指定席特急券、「サイクル宇和海」を買う必要があります(愛媛県内のJR四国の「みどりの窓口」で発売します)。松山-宇和島間の通常の普通運賃、指定席特急料金で利用できます。

 そして、宇和島から先の予土線において、3月26日から12月18日までの休日、自転車をそのまま持ち込むことができるサイクルトレインの混乗実験を行います。実施するのは上下合わせて5本で、通過列車のある北宇和島と若井を除くすべての駅で乗降できます。乗客の運賃以外に余分なお金は必要なく、事前予約もいりません。持ち込むことができるのは1列車につき5台までですが、それ以下でも混雑状況により断られることもあります。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2016%2002%2025%2002.pdf、http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2016%2003%2001.pdf)

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道南いさりび鉄道、「ながまれ号」を運行

 北海道新幹線開業とともに江差線が分離されて発足する道南いさりび鉄道ですが、以前にも書いたように観光用の車両が用意されます。北海道の補助事業を活用して、JR北海道から譲り受けるキハ40形2両を改装して、開業日の3月26日から運行を開始します(実は、そのうちの1両は5日にJR北海道の普通列車として使用されました)。3月26日は函館12:00発の上磯行きに合わせて出発式を行い、3往復運行します。

 この観光用の車両、「ながまれ号」といいます。「ながまれ」とは道南地方の方言で、「ゆっくりして」、「のんびりして」の意味です。車両は濃紺をベースとしています。日没後の函館山のシルエット、津軽海峡にきらめく漁火、道南の街の灯、空には星が光っています。内装には道南杉を使用しています。

 実はこの車両、通常は普通列車として運行します。観光団体列車として運行するときは(観光団体列車としての運行情報は決まり次第発表されます。5月下旬から10月までの週末に運行するようです。「道南いさりび食堂ながまれ号」(仮称)として函館を16時台に出て、木古内で約1時間の途中下車タイムがあり、20時ごろ函館に戻るようです。料金は8300~9800円です)、車内で食事を楽しむことができるようにテーブルやヘッドレストを設置した特別仕様とします。

(追記1)
 この「ながまれ号」、観光列車の企画からサービス提供までを日本旅行が一括で担います。旅行会社が一括して請け負うのは珍しいケースです。

(追記2)
 「ながまれ号」では行きは函館の洋菓子店がつくったスイーツ(「函館海鮮スイーツ丼」)、帰りは道の駅「みそぎの郷 きこない」にあるイタリア料理店が地元産食材を使ってつくったタイとヒラメのテリーヌを食べることができます。途中の茂辺地ではホームで海鮮バーベキューがふるまわれます。
(参考:道南いさりび鉄道ホームページ http://www.shr-isaribi.jp/wp-content/uploads/2016/02/NEWSRELEASE13.pdf、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/donan/1-0243040.html、「鉄道ジャーナル」2016年4月号 鉄道ジャーナル社、毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160318/k00/00m/040/076000c、産経フォト http://www.sankei.com/photo/daily/news/160316/dly1603160032-n1.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016051401001581.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20160515-OYTNT50012.html)

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九州新幹線開業5周年で記念きっぷ

 九州新幹線はこの3月12日で全線開業から5周年を迎えます。そこでJR九州は、以前にも同様のものが発売されましたが、「九州新幹線全線開業5周年記念・お隣ワンコインきっぷ」と「九州新幹線開業5周年記念・九州新幹線フリーきっぷ」を発売します。

 「九州新幹線全線開業5周年記念・お隣ワンコインきっぷ」は、九州新幹線の隣の駅まで、九州新幹線の普通車自由席が片道500円(子供も同額)で利用できるもの(グリーン車や指定席は利用できません。所定の乗車券、特急券を買わないといけません)。発売期間は2月12日から3月12日までの間(利用前日までに購入する必要があります)、利用できるのは3月12日もしくは13日です。九州新幹線12駅、大牟田駅、玉名駅、JR九州旅行支店(博多・久留米・熊本・鹿児島支店)、駅旅行センター(大牟田・新玉名・新八代・川内)のみで発売します(購入できるのは、その駅を発駅とするものに限ります)。

 フリーきっぷタイプのものもあります。「九州新幹線開業5周年記念・九州新幹線フリーきっぷ」です。九州新幹線の普通車自由席が1万円(子供は半額)で1日乗り放題になります(グリーン車や指定席は利用できません。所定の乗車券、特急券を買わないといけません)。発売期間は2月12日から3月12日までの間(利用前日までに購入する必要があります)、利用できるのは3月12日もしくは13日です。JR九州の駅、JR九州旅行支店、駅旅行センター、九州内の主な旅行会社で発売します。
(参考:JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/730/shinkannsenngoshunennhp.pdf)

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筑豊電鉄、3月12日からワンマン運転開始

 路面電車タイプの車両が走る筑豊電鉄はこれまで車掌も乗るツーマンで運行してきました。しかし、以前にも書いたとおり、筑豊電鉄の利用者は減っています。モータリゼーションの進展、少子化の影響、経済情勢の変化が原因で、2014年度の鉄道輸送人員は約475万人と1995年の約半分です。

 これまで筑豊電鉄は、安全確保のため鉄道施設を改修するとともに老朽化した2000形を取り替えています。経営努力も行ってきましたが、鉄道の利用者は減り続けているため、3月12日のダイヤ改正からワンマン運転を行うことにしました。

 ワンマン運転を行うのは、平日の朝夕を除く早朝、昼間、夜間と、休日は終日。5000形と3000形でワンマン運転を行い、置き換え予定の2000形では行いません。乗車するときは現行と同じく、5000形はすべての扉から乗ることができ、3000形は前から2番目、3番目の扉から乗ります。降車するときはワンマン運転の場合、運転台横の1番前の扉から降ります。ツーマンの場合は現行通り、前部扉、後部扉から降りることになります。

 筑豊電鉄はワンマン運転開始のために、車掌が不在でも不便にならないよう、バリアフリーに配慮した低床車両5000形を導入するとともに(3月1日からは2編成目の運行を開始しています。沿線3市の緑豊かな自然と明るい未来をイメージするライトグリーンです。今後も2016年度と2017年度に1編成ずつ追加します)、全国相互利用可能ICカードの「nimoca」を導入しました。また、運転士異常時列車停止装置、運転状況記録装置、車内カメラの設置など安全設備の設置・改修を実施し、安全確保上問題ないことを確認しました。今後も乗務員の教育や訓練を徹底するとのことです。
(参考:筑豊電気鉄道ホームページ http://www.chikutetsu.co.jp/data/topics/108_160210wanman.pdf、http://www.chikutetsu.co.jp/data/topics/109_160219chikutetsu5002.pdf)

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杉原千畝記念館に無料タクシー

 八百津町の杉原千畝記念館は、八百津町出身の外交官、故杉原千畝氏の関連資料を展示しています。八百津町は関連資料のユネスコ記憶資産への登録を目指していて、その影響もあってか、杉原千畝記念館への来場者が増加しています。2015年9月以降、例年の3倍の来場者がいるようです。

 しかし、この杉原千畝記念館へのアクセスは貧弱です。公共交通機関はコミュニティバスだけで、平日だけしか運行されていません。休日には公共交通手段が全くありません。杉原千畝記念館は路線バスがある八百津町ファミリーセンターからも離れていて、歩いていくわけにはいきません。タクシーで行く人もいますが、混んでいるときは1時間も待つことがあるようです。

 そこで八百津町は1月9日から、八百津町ファミリーセンターと杉原千畝記念館などとを結ぶ無料の臨時シャトルタクシーの運行を始めました。地元のタクシー会社に委託し、3月末までの休日に1日9往復運行します。杉原千畝記念館からの帰りは始発を除いて旧八百津発電所資料館を経て、八百津本町(八百津商店街)に行くので(八百津町ファミリーセンターには行きません)、お土産を買うこともできます。

 なお、4月以降については、3月までの利用状況を見て、八百津町の公共交通政策に反映させるとのことです。
(参考:岐阜新聞ホームページ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20160119/201601190847_26553.shtml、八百津町ホームページ http://www.town.yaotsu.lg.jp/contents/info_view.cfm?id=1421、http://www.town.yaotsu.lg.jp/temp/info/88/20160119175924/syatotu.pdf)

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東京メトロ丸ノ内線にCBTC

 現在東京メトロで使われているATCでは、軌道をいくつかに分け、車軸で左右のレールを短絡させることによって列車の位置を知らせ、それに応じて後続の列車に信号を送信、そして後続の列車はその信号に基づきブレーキの制御を行います。

 ところが東京メトロはさらなる安全性の向上や質の高い安定した運行サービスを提供するため、無線通信技術を利用した次世代列車運行システムの研究を進めています。その研究が進み、東京メトロは2022年度末に丸ノ内線にCBTCを導入することになりました。

 CBTCはJR東日本の常磐線で導入に向けて動いていますが、日本の地下鉄では丸ノ内線が初めてです。ただヨーロッパ等ではすでに導入されています。CBTCでは、列車は自らの位置を地上装置に送信し、地上装置は先行列車の位置から計算した停止限界点を後続列車に伝えます。後続列車は停止限界点までの減速パターンを計算してブレーキの制御を行います。これまで閉塞は固定されていたのが移動するようになるのです。これにより列車間隔を詰めることができ、遅延回復にも効果があります。今までなら次の閉塞をすぎないと進めなかったのが、距離を計算して動くことができるようになるのですから。東京メトロが導入するシステムは、高セキュリティーで妨害を受けても安定的に通信を維持する機能を持っています。かつ、高密度で安定的に列車を運行させる日本の鉄道環境に合わせて、細かな運転指令を列車に伝達することで等間隔運転や駅間での停止を防ぐことができます。また、事故等の発生で片側が不通となった場合には、もう一方の線路で双方向通行を行い、事故現場の近辺での乗り換えは要りますが極力運転見合わせを回避するという単線並列運転が可能となります。しかも、都市鉄道における安全性や安定性向上のためにこの仕様は公開し、他社でも使えるようになります。
(参考:東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/news/2016/article_pdf/metroNews20160128_04.pdf)

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岐阜市、バス路線を再編へ

 岐阜市内には、岐阜バスの路線バスが40路線もあります。これらのバスは岐阜駅を発着するため、岐阜駅、名鉄岐阜駅、柳ケ瀬を結ぶ長良橋通りは多くの路線が重複し、バスは過剰に運転されています。2台以上のバスが連なっていますが、先頭のバスにしか客の乗り降りがないということもあります。非効率です。また、岐阜市内のバス利用者はICカード導入などの利便性向上策により、2007年以降、実は微増傾向にあります。しかし、人口は減少するので、今後も利用増の期待は難しいです。そもそも、現在でも岐阜バスの路線の一部は赤字で、その穴埋めの一部として、岐阜市は年間1億円余りの補助金を支出しています。高齢化が進むと収入は増えないのにほかの支出が増え、バスへの補助金を出しにくくなります。そこで岐阜市は2020年度をめどに、バス路線の再編を行います。将来にわたって多くの路線を維持するためで、すでに運行会社の岐阜バスの同意も得ています。

 それでは、どういうものになるのでしょうか? 現在は、どのバスも岐阜駅を目指しています。しかし、再編後は岐阜駅と郊外のトランジットセンターとを結ぶ幹線と、トランジットセンターから郊外の住宅地に行く支線を組み合わせたものになります。トランジットセンターは何か所かつくられ、需要に応じて一定の頻度で運行されます。2016年度以降にトランジットセンターの候補地を決める作業を行います。大型のショッピングセンターなどが候補に挙げられています。支線の運行本数は幹線より減りますが、学校や病院に行く人が多い時間帯は増便するなどのきめ細かな対応ができます。トランジットセンターには、各地域がタクシー会社などに委託して運行しているコミュニティバスも乗り入れます。

 バス路線はどうしても都心部に多くのバスが無駄に集中してしまいます。効率よく走らせるためには幹線と支線に分け、途中で乗り換えさせることが必要ですが、なかなか難しいというのが現実です。鉄道とバスを乗り換えさせるのすら難しいのに、バス同士だとなおさらです。2015年9月には新潟でBRTが運行を始めましたが、バスを乗り換えさせることに強い抵抗があります。とは言っても、バスの効率化は欠かせません。反対意見があるからと言って、中心部へ非効率にバスを走らせるわけにはいかないのです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20160208/CK2016020802000030.html)

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JR四国、津波避難用にシューター

 四国の南部は南海トラフ地震で大きな津波が押し寄せてくると予想されています。地震が起きれば、いち早く避難しなければなりません。

 列車から避難するための道具として従来から使われてきたのが、はしご。しかしはしごでは、足の不自由な人たちにとっては時間がかかります。そこでJR四国高知運転所にいる社員たちが考え出したのが、滑り台式のシューター。航空機で見かけるものです。

 ところが航空機用のものを持ってきても、うまくいきません。スピードが出すぎるのです。試行錯誤の末できたのが、幅80センチ、長さ2.5メートルのもの。トラック荷台の雨よけシートに使われるものと同じ、ポリエステル製です。普段は座席下にあり(赤色の袋に入っていて、目立ちます)、非常時には車両の正面扉下部と線路にロープで結び付けて使用します。ワンマン列車で運転士1人だけで取り付けられるように工夫され、1分弱でできます。このシューターは2014年11月の訓練で使用され、良好な結果を残しました。

 JR四国は土讃線高知-窪川間や牟岐線のワンマン列車113両にシューターを備えます。JR各社でこのようなシューターを採用するのは初めてのようです。設置費用は1000万円程度で、4月中には設置を完了させます。グループ企業で生産を行い、他社への販売も考えています。
(参考:高知新聞ホームページ http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=352703&nwIW=1&nwVt=knd、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO97855470Z20C16A2LA0000/、徳島新聞ホームページ http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/03/2016_14567988608173.html)

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日高線に上下分離案

 日高線は2015年1月に起きた高波による線路流出により、鵡川-様似間(116キロ)が不通となっています。この区間には代行バスが運行されていますが、3月26日にダイヤ改正が行われます。このダイヤ改正では静内11:11発鵡川行きと静内10:33発様似行きが増便され、昼過ぎに運行されていた浦河発様似行きは、静内始発となります。鵡川-静内間は8往復、静内-様似間は様似方面が8本、静内方面が6本となります(区間運転便を含みます)。列車運行時は鵡川-静内間が8往復、静内-様似間が7往復だったので、本数はそれに近いものになっています。そのほか、絵笛と西様似のバス停が国道沿いに移設されることにより所要時間が16分短縮されるなどの変更があります。改正後のダイヤを見ると、接続の悪かったところが増発されています。

 ただ、鉄道が復活するかどうかはまだ不透明です。いくら鉄道として残す需要がない路線であることは明らかと言っても、これまでJRに甘え続けた地元は廃止に反対します。そんな中、JR北海道は2月中旬に行われたJR日高線沿線自治体協議会の事前協議において、上下分離案を出しました。車両や鉄道施設は沿線自治体が保有し、JR北海道は運行だけを行います。車両や鉄道施設は無償で貸し出しします。施設の維持修繕は自治体側が費用を負担します。ところが、(明らかに利用者が少ない路線であるにもかかわらず鉄道を残すという)このような地元に甘い案でさえ、沿線自治体側はいい返事をしていないようです。負担が増えるからです。

 はっきり言って、輸送密度が300人程度の日高線は鉄道として残すに値しません。どうしても鉄道として残したければ第三セクターでもよいですが、それでも厳しいでしょう。バスで十分です。しかし、上下分離案はほかで採用してよい案です。利用者は少ないものの、特急が走り、幹線機能のある宗谷線あたりは廃止するのに躊躇するところがあります。こういうところに取り入れてもよいでしょう。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0241275.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0241198.html、JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160301-1.pdf)

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リニモの「manaca」サービス開始、あおなみ線、ガイドウェイバスでの全国交通系ICカード使用開始は3月12日

 名古屋近郊の鉄道のICカードについて、まとめて書きます。まずは藤が丘と八草を結ぶリニモから。

 リニモは藤が丘で接続する名古屋市地下鉄が「manaca」を導入したのちも、自動改札機を更新する体力がなかったからか、わざわざ「リニモカード」という独自のプリペイドカードをつくっていましたが、以前にも記事にした通り、ついにこの3月12日から「manaca」を導入することになりました。「manaca」を利用した場合は、利用金額及び利用回数に応じて、最大14%のマイレージポイントがたまります。なお、「リニモカード」の発売は3月11日で終わり、5月末で自動改札機の利用や自動券売機での購入等が一切できなくなります。3月12日から当分の間は手数料なしで払い戻しに応じます。普通回数券も3月11日で発売終了となりますが、こちらは3か月の有効期間内なら問題なく使えます。

 そして、リニモの「manaca」導入に伴い、3月12日から市バス、地下鉄とリニモのIC連絡定期券を発売します。地下鉄とリニモの組み合わせ(藤が丘駅で乗り換え)のほか、地下鉄とリニモの組み合わせ(藤が丘駅で乗り換え)に市バスを加えたものも発売します。市バスも加えたものは名古屋市交通局のみでの発売です。市バスとリニモの連絡定期券は発売しませんが、それぞれの定期券を1枚の「manaca」に搭載することはできます。もちろん、市バスの定期は名古屋市交通局で、リニモの定期はリニモで買わないといけません。発売額は名古屋市交通局とリニモの合算で、連絡定期にしたからと言って安くなるわけではありません。

 さて、これまで「manaca」以外は「Suica」と「TOICA」しか使えなかったあおなみ線とガイドウェイバスですが、両社とも3月12日から「PASMO」、「ICOCA」など全国交通系ICカードが使えるようになります。あおなみ線の全国交通系ICカード対応可能の話については以前に書きましたが、どうやら早くなったようです。特にあおなみ線は「リニア・鉄道館」のような集客施設がありますから、遠方の利用者にとっては便利な話です。
(参考:愛知高速交通ホームページ http://www.linimo.jp/oshirase/280129manacaopen1.pdf、名古屋市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/info/2007/009256.html、あおなみ線ホームページ http://www.aonamiline.co.jp/pc/pdf/zenkoku.pdf、ガイドウェイバスホームページ http://guideway.co.jp/news/20160129.pdf)

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「ななつ星in九州」で結婚式

 もう申込期限は過ぎていますが(3月1日まで)、備忘録を兼ねて書きます。

 JR九州と三越伊勢丹は、2016年春のブライダルフェアの目玉商品として、「ななつ星in九州」を使った、特別なウェディング列車を走らせます。「ななつ星in九州」を貸し切ってのウェディング列車は初めてのことです。

 この列車に乗るのは新郎新婦とお互いの家族のみ。1泊2日をともに「ななつ星in九州」の中で過ごすことになります。運行日はすでに決まっていて、11月19日(土)から20日(日)。長崎方面へのコースです。グラバー園での家族写真撮影(1日目午後)、創業400年、有田を代表する窯元、15代酒井田柿右衛門邸でのナイトガーデンウェディング(1日目夜)、阿蘇草千里での新郎新婦写真撮影(2日目朝)、由布院の亀の井別荘、湯の岳庵での家族での会食(2日目昼)が盛り込まれています。車内でのサプライズイベントもあるようです。

 参加できるのは1組限り、最大16人まで参加できます。費用は消費税込みで1280万円です。この列車に乗る新郎新婦は選考のうえ、3月下旬に決まります。

 「ななつ星in九州」関連では、こちらも申込期限を過ぎていますが(すでに抽選結果が出ています)、「ななつ星in九州」(1泊2日コース)の前に3日間の「プレミアムな九州の旅」をつけたツアーがJR九州から発売されました。2回催行され、5月に行うのが屋久島、7月に行うのが高千穂と奥黒川温泉をセットにしています。値段は2人1室使用の1人当たりで、屋久島が64万円から、高千穂と奥黒川温泉が53万円からとなっています。
(参考:JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/718/nanatsuboshiwedding.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/703/nanatsuboshipremium.pdf)

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函館市電、3月26日と27日に一部便を無料

 北海道新幹線が開業する3月26日とその翌日の27日、函館市電は合計27往復を無料運行します。北海道新幹線の開業を記念してのことです。

 無料運行するのは3月26日が15往復、27日が12往復。26日のうち3往復は、3月26日のみ運行される「はこだてライナー」早朝臨時便に接続するものです。駒場車庫前4:37発函館どつく前行き、駒場車庫前4:42発谷地頭行き、湯の川5:00発函館駅前行きの3本で、折り返しの列車も回送とならずに駒場車庫前まで運行されます。残りの12往復は湯の川-谷地頭間、湯の川-函館どつく前間をそれぞれ6往復します。

 この2日間は、運行する市電の1割ほどが無料運行となります。なお、この無料運行にかかる費用約50万円は、協力企業等が負担します。
(参考:函館市ホームページ https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2016020200045/、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO98000620T00C16A3L41000/)

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原ノ町に5年間停まったままの「スーパーひたち」

 常磐線は東日本大震災の津波や原発事故の影響で、東日本大震災から5年経った今も一部区間は不通のままです。原ノ町-相馬間(約20キロ)は運転を再開していますが、どことも接続していない離れ小島の区間です。

 その離れ小島の区間の南端、原ノ町には「スーパーひたち」の651系(4両編成)が停まったままとなっています。1月にこの地を訪れたときに目にしたのですが、真っ白い車両は汚れ、ところどころさびています。

 この停まったままの651系、本来は震災当日の15:09、上野に向けて出発する「スーパーひたち50号」だったのです。しかし出発の20分ほど前に起きた大震災によって出発できなくなり、そのままの状態で置かれ続けたのです。

 5年が経ちました。「スーパーひたち」はなくなり、常磐線の特急は長距離のものが「ひたち」、短距離のものが「ときわ」に再編されました。車両もE657系が導入され、651系は高崎線方面に転用されました。さすがに5年も適切なメンテナンスがなされていないのに使い続けるのは難しく、JR東日本は3月中旬からこの原ノ町に停まったままの651系の撤去を行うようです。

(追記)
 3月14日から、原ノ町に停まったままとなっていた651系と415系の撤去作業を始めました。郡山総合車両センターに運ばれて解体される予定です。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ333RSTJ33UQIP00B.html、http://www.asahi.com/articles/ASJ3J7HX4J3JUQIP03G.html)

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大井川鐵道、11月に全線復旧か?

 大井川鐵道の末端部分、接岨峡温泉-井川間は2014年9月に起きた大雨による土砂崩れにより、不通のままとなっています。

 利用者の少ない区間であり、このまま廃止されることを危惧する声もありましたが、どうやら運転再開の方向に向かっているようです。のり面・土留め工事が3月末までに終了し、11月ごろに運転再開する予定です。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/03/270861.html)

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養老鉄道、上下分離方式で存続へ

 養老鉄道は揖斐と桑名とを結ぶ全長57.5キロの鉄道。もともと近鉄の一路線でしたが、採算の悪化により、2007年に完全子会社の養老鉄道に引き継がれました。

 しかし、その養老鉄道の経営もよくありません。2014年度の経常損失は10.3億円もあります。そこで以前にも書きましたが、養老鉄道の廃止についての話も出ていました。

 ところが、養老鉄道沿線3市4町の首長で構成される養老鉄道活性化協議会は、養老鉄道の親会社である近鉄と話し合い、鉄道を存続させることとしました。3月1日に基本合意された内容によれば、運行はこれまで通り養老鉄道が行いますが、施設を管理するのは沿線自治体などが出資して設立される法人です。2017年末までに近鉄から引き継ぎ、第三セクターのほか一般社団法人にする可能性もあるようです。

(追記)
 近鉄から養老鉄道の鉄道施設や車両を引き継いで保有・管理する新会社は、一般社団法人養老線管理機構となりました。この一般社団法人は2017年2月に設立され、運用資金は3.5億円です。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016030290233555.html、岐阜新聞ホームぺージ https://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20161119/201611190918_28459.shtml)

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掛川のショッピングセンター前に天竜浜名湖鉄道新駅か?

 掛川市にあるショッピングセンター、アピタ掛川店には増床計画があります。南側の駐車場に専門店などが入ったショッピングセンターを建設する計画で、2019年春以降の開業となるようです。

 このショッピングセンターの北側には、天竜浜名湖鉄道の線路があります。そこで掛川市は、ショッピングセンターの運営会社、ユニーとともに天竜浜名湖鉄道の新駅を誘致することにしました(天竜浜名湖鉄道と新駅の設置について協議中です。天竜浜名湖鉄道も前向きのようです)。新駅の設置費用はユニーが負担します。

 新駅の候補地はアピタ北側駐車場付近、天竜浜名湖鉄道西掛川駅から西に約600メートルのところです。ホーム1本のみの小さい駅で、無人駅となるようです。新駅の候補地と店の敷地との間には高低差があるため、エレベータを設けることを考えています。2015年度中に新駅の事前調査を行い、2016年度に都市計画の変更を行います。工事の着手は2017年度で、2018年度の開業を目指しています。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20160211/CK2016021102000097.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO97433550Y6A210C1L61000/)

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龍神自動車、護摩壇山-栗栖川間にバスを運行

 世界遺産として人気のある高野山と熊野。この2つを直結するバスはなく、いったん紀伊田辺まで出る必要があります。

 ところが龍神自動車は4月2日から、護摩壇山-栗栖川間にバスを運行することにします。南海りんかんバスの高野龍神線と龍神自動車の本宮線を組み合わせて、紀伊田辺まで出なくても、高野山と熊野を行き来することができるようになります。

 新設される高野中辺路線は春から秋までの季節運行。今年(2016年)の場合、4月2日~11月20日の休日(9月11日を除く)と5月2日、6日、8月1日~26日の平日、9月23日、10月17日~11月20日の平日の合計123日の運行です。急行バスの扱いとなり、護摩壇山-栗栖川間(55.1キロ)で途中停まるのは、季楽里龍神と龍神温泉のみです。護摩壇山-栗栖川間の運賃は大人片道2240円、子供片道は1220円です。いずれも急行料金200円が含まれています。全便事前予約制(龍神自動車に電話予約します)で、空席がある場合に限り、予約なしでも乗車できます。ルートは国道371号線と県道198号線を経由するので、2014年に乗った「高野・熊野アクセスバス」と重なるところがあります。このバスを発展させたのが高野中辺路線なのでしょうか? 「高野・熊野アクセスバス」の利用が振るわないというがあったので、意外です。

 先ほども述べたとおり、高野山と熊野を短絡するこのバス路線の開通により、高野山と熊野の行き来が便利になります。護摩壇山や栗栖川での接続も配慮されるので、高野山駅前-本宮大社前間の最速が4時間10分となります。今まで1日がかりの移動だったのが、2時間以上も短縮されることになります。本当に便利な路線です。

(追記1)
 南海りんかんバスとの乗継運賃も検討しているとのことです。

(追記2)
 田辺市、高野町、JR西日本でつくる「高野・熊野アクセスバス推進協議会」は、南海りんかんバスの高野山駅前-護摩壇山間、龍神自動車の護摩壇山-栗栖川間の利用者に対して割引を行います。これにより、本来4090円かかる高野山駅前-栗栖川間は2590円、3190円かかる高野山駅前-龍神温泉間は1900円などとなります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/groupinfo/news/pdf/160301.pdf、龍神自動車ホームページ http://www.ryujinbus.com/common/20160326_koya_nakahechi.pdf、紀伊民報ホームページ http://www.agara.co.jp/news/daily/?i=312191&p=more)

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空港急行に新型車両、「泉北ライナー」にオリジナル車両か?

 備忘録としてこの記事を書きます。

 2016年初めのことですが、南海の遠北社長は、産経WESTのインタビューに答えました。どうやら訪日外国人客の増加の恩恵を受けているようで、空港線の2015年度上期の利用客数は20%増、全体でも5%増となっています。南海としては大きなカバンを持った観光客のために、2016年度に新しい車両を空港急行などに導入します。座席数を減らして荷物置き場を設けた車両ということですが、新たな形式の車両をつくるとは考えにくく、2015年にデビューした8300系を投入するということでしょうか? 4か国語に対応した車内案内表示器もあるのですから。また、関空は24時間空港で、LCCの増加に合わせて深夜便も増えています。しかし、鉄道は24時間運転できず、深夜は休んでいます。それについても、騒音やメンテナンスの問題もありますが、鉄道の運行時間拡大が可能か検討しています。

 2015年12月に運行を開始した「泉北ライナー」については、オリジナル車両の導入を検討しているようです。そもそも、「りんかん」用の車両を使っているのはあくまでも仮の姿なのでしょう。「泉北ライナー」の利用が増えれば、特急用車両も増備されるのでしょう。

(追記1)
 11000系の塗装が若干変わり、帯の一部が「泉北ライナー」をイメージさせる、金色の帯になっています。また、前面の帯は赤のままですが、側面が赤から金色のグラデーションになり、金色の部分には白色で「泉北ライナー」のロゴが入ります。

(追記2)
 座席数を減らして荷物置き場を設けた車両は、2017年度から毎年約20億円かけて投入します。また、2016年度中に、6両編成から8両編成に増やします。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160121/wst1601210008-n1.html、railf.jp http://railf.jp/news/2016/03/08/170000.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD10H4X_S6A111C1AM1000/)

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