四国と九州をトンネルで結ぶ構想
橋やトンネルで結ばれていない四国と九州の間ですが、かつて愛媛県伊方町と大分市との間を橋やトンネルで結ぶ構想がありました。新幹線も通る計画でした。当然ながら採算がとれるわけではなく、具体的な建設予定がありません。
しかし、今なお建設をあきらめない人がいます。1月25日のことですが、自民党国会議員でつくる議員連盟は大分市でシンポジウムを開きました。このシンポジウムでは自治体や経済団体の関係者など約400人が集まり、建設に向けた調査を国に求めることになりました。
この区間にフェリーでは賄えないほどの需要があればともかく、そうではないのですから、財政の厳しい中、あえてつくる必要はありません。自分たちでお金を用意するならともかく、国にお金を求めるだけですから。1974年度から1982年度にかけて行われた国の調査によれば10年ほどで建設は可能なようですが(トンネルが海底下100メートルのところを通り、勾配は鉄道を考慮して1.5%とした場合、総延長は52キロになります。トンネルの最深部は335メートルのようです)、技術的に可能なことと実際にプロジェクトとして適当なこととは違います。トンネルが四国電力伊方原発で事故が起きたときの避難路になる(地震で事故ができたら、津波の問題で船での避難はできない)という話もありますが、そんなに原発は頻繁に深刻な事故を起こすものでしょうか? もしそうなら原発をあきらめたほうが賢明です。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/160126/rgn1601260003-n1.html、大分合同新聞ホームページ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/01/26/225025846)
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Comments
伊方原発の近くを通るルートなのに大丈夫なのか、と書き込もうとしたらトンネルを避難経路に使うつもりなんですか。伊方原発を廃炉にしても四国の電力供給を維持できる手段を考えるほうがよほど建設的です。
Posted by: 日置りん | 2016.04.04 01:21 PM
日置りんさん、こんばんは。
* 伊方原発の近くを通るルートなのに大丈夫なのか、
トンネルをつくりたいために、原発事故の可能性を想定しています。
最悪の事態を想定することはよいでしょうが、そんな深刻な事態を想定しなければならない原発があることのほうが問題とも言えます。
Posted by: たべちゃん | 2016.04.04 10:33 PM
管理者と同じように、四国ー九州間のトンネルを作っても今更感がある。
四国ー本州間の橋、個人的には最初にできた瀬戸大橋だけで十分と思うが、3つも作るくらいなら、1本は四国ー九州でもよかったのではないが。
原発・避難云々はただの建前であり、公共事業がほしいだけ。シンポジウム自体が大分市で開かれているのを見ると、四国(愛媛県・松山)と陸路で直結したい考えだけだろう。
仮に、豊後水道にトンネルを作って、鉄道(新幹線含む)も通すとなると、鉄道部分はJR四国の管轄になると思うが、JR四国の経営状態を考えれば、現在の瀬戸大橋のほかに、このトンネルを背負うのはかなり厳しいのではないか。
Posted by: たかちゃん | 2016.04.10 05:31 PM
たかちゃんさん、こんばんは。
* 四国ー本州間の橋、個人的には最初にできた瀬戸大橋だけで
明石海峡大橋は鉄道併設でつくっておきたかったところです。大阪、神戸から淡路島、徳島、高松、松山と高速鉄道で直結できたのですから。四国-九州間はお金に余裕があっても肝心の需要が少なく、厳しいでしょう。
* 原発・避難云々はただの建前であり、公共事業がほしいだけ。
公共事業がすべて無駄とは言いませんが、精選する必要があります。
* 仮に、豊後水道にトンネルを作って、鉄道(新幹線含む)
金持ちの会社でも、お断りしたいです。
Posted by: たべちゃん | 2016.04.10 05:58 PM