京成京成上野-日暮里間の隠れた廃駅
京成の京成上野-日暮里間に博物館動物園という駅があった(1997年営業休止、その後廃止)のは、記憶している人がいるかもしれません。しかし、この区間にはまだ駅があったのです。
その駅の名は、寛永寺坂。博物館動物園-日暮里間にありました。京成が日暮里から京成上野(当時の駅名は上野公園)に伸びた1933年12月に、博物館動物園とともに開業しました。この区間は地下だったので、戦争末期の1945年6月に運輸省によって強制運休され、寛永寺坂の上りホームはネジの軍需工場、下りは鉄道省の客車の保管場所になりました。鉄道車両を空襲から守るための防空壕として使われたのです。戦後の1946年に寛永寺坂は営業を再開しましたが直後の1947年8月に休止になり、その後1953年2月に廃止されてしまいます。駅が廃止された後、駅舎は倉庫会社に賃貸されました。
2015年末のことですが、倉庫会社が退去して施設が京成に戻りました。この寛永寺坂の駅の遺構がどうなっているか、ようやく調べることができるようになったです。それでは、どうなったのでしょうか? 毎日新聞が京成の許可を得て取材したところ、地上には木造駅舎があり、事務室や切符売場が残っていました。15段の階段を下りたところに連絡通路があり、上下線のホームにつながる階段がありました。29段の階段が2つあります。地下の壁はモルタルと漆喰で仕上げられています。実際に使われている駅ならその後の状況の変化によって改築されるので、こういう昔の姿が残るのは珍しいです。当然ながら使われなくなったら適切なメンテナンスがなされず、劣化していくのですから。
ただ、今のところこの寛永寺坂の公開予定はなく、活用方法も決まっていないとのことです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160208/k00/00e/040/169000c)
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