札幌市電、2017年4月に200円に値上げへ
2015年12月から路面電車の環状運行を開始し、乗客が増えている札幌の路面電車。2015年12月のループ化から3月末までの札幌市電の1日当たり乗客数は約2.6万人と、前年度同期を8.7%上回っています。
しかし、収支は厳しいようです。札幌市電の経常収支は2013年度、2014年度についてはわずかとはいえ黒字が続いていましたが、2015年度は予算ベースの数字で2.3億円の赤字、2016年度はさらに3.1億円の赤字になると見込まれています。赤字の原因として挙げられるのが車両と施設の修繕、更新費の増加です。市電の車両は古く、33両あるうち7割に当たる24両が、製造から50年を過ぎています。当然ながら修繕費等もかかり、2016年度は2.9億円になると見込まれています。10年前より約1.2億円増えることになります。電力代も北海道電力が値上げしたため、9400万円もかかります。値上げ前の2013年度に比べて3000万円以上多いです。赤字は過去の運賃収入を積み立てた資金などで穴埋めします。資金残高は2015年度末時点で4.4億円ありましたが、2016年度末には1.7億円に減る見通しです。このまま赤字が続けば、市電の運転資金が不足してしまいます。
そこで札幌市電は2017年4月から運賃を現行の170円から30円値上げして、200円にする方針です。子供も90円から100円になり、定期券(1か月7550円)も値上げする方針です。ただ値上げした場合の収支改善効果は現時点では明らかにされてはおらず、また大人の運賃でみた場合、値上げ率が17.6%になることから、ループ化以降増えている乗客が減るとみられています。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0262110.html)
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