東武のSL運行はJR各社からの協力、500系は会津田島乗り入れへ
東武が2017年夏をめどに日光・鬼怒川地区において走らせるSLと、2017年春に導入予定の新型特急車両500系の続報について記事にしたいと思います。
まずSLについてですが、先頭から、SL、車掌車、客車(3両)、DLの順番で走ります。座席定員数は約200席の予定です。そして、JR北海道から貸与されるSL(C11-207)のほか、ほかの車両もJR各社から譲渡を受けます。6月ごろから12月ごろまで受け入れ、試運転は2017年4月から始めます。車掌車はJR貨物(ヨ8634)及びJR西日本(ヨ8709)から、客車はJR四国(スハフ14-1、スハフ14-5、オハフ15-1、オハ14-1、オロ12-5、オロ12-10)から、DLはJR東日本(DE10-1099)から譲渡を受けます。DLは東武鉄道が譲り受けの主体となり、その他のSLなどは車両等の産業文化遺産の保存実績のある東武博物館が譲り受けの主体となります。SLの向きを変える転車台も10月ごろにJR西日本から譲渡を受けます。長門市にあるものを下今市に、三次にあるものを鬼怒川温泉に設置します。また、SLの発着の拠点となる下今市は、かつてSLが走っていた時代を思い出させるような、昭和レトロ感のあるものに改修します。構内にはSLを間近に見ることのできる場所を整備します。なお、検修庫は運行区間からかなり離れた南栗橋車両管区に設置されます。回送とはいえ(煙も出さないでしょうが)、東京に近いところでもSLを恒常的に見ることができます。運行日が休日を中心とした年間最大140日程度(運行日は下今市-鬼怒川温泉間を片道約35分かけて1日3往復程度運転します)ということですから、それなりに見ることができるでしょう。それから、乗務要員の養成については、これまでのJR北海道、秩父鉄道、大井川鐵道のほか、真岡鐵道も加わり、併せて4社の協力によって訓練を行うことになります。
話は変わりますが、新型特急車両500系。東武の起点の浅草から野岩鉄道を経由し、会津鉄道の会津田島まで乗り入れることが決まりました。この区間は1990年から快速等での直通運転を行ってきましたが、私鉄としては異例の約191キロを特急でも直通することになります。ダイヤがどうなるか、東武以外で特急料金がかかるかは未定です。
(追記1)
大井川鐵道から車掌車の譲渡を受けています。緩急車として使うようです。
(追記2)
東武のSLが車掌車と一緒に走るのは、車掌車に新型ATSを搭載させているためです。C11は小型のタンク式蒸気機関車なので、搭載させる場所がなかったのです。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/b1aa63bbdbbedc2f1f8e1b16523e14e7/160421_3.pdf?date=20160421123657、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/bd704e38cd530a64f1fdfb5b10031ebf/160421_2.pdf?date=20160422092215、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO99933120R20C16A4L60000/、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/12/02/286338.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/series/trivia/417/)
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