ドイツで夜行列車廃止の動き
3月26日のダイヤ改正で最後の定期夜行列車「はまなす」が廃止され、残り定期夜行列車は電車形式の「サンライズ出雲」、「サンライズ瀬戸」のみとなりました。絶滅寸前です。
この動きは日本だけのものではありません。ヨーロッパでも見られます。2015年12月、ドイツ鉄道子会社で夜行列車を運行するシティナイトラインが、2016年12月のダイヤ改正をもって夜行列車を全廃することを発表しています。他国が運行している列車を除き廃止されることになります。
個室もあって快適なのに(座席車も3列シートです。ちなみに、ヨーロッパの高速バスは4列シートが主体です)、なぜ夜行列車は廃止されるのでしょうか? LCCの急速な台頭や夜行バスの低価格化が原因とされています。夜行列車も対抗して割引運賃を設定しましたが、それによって収益を悪化したという見解もあります。2014年12月には食堂車が廃止されるなどのサービスの低下もありました。
ただ、ドイツから夜行列車が全くなくなるわけではありません。ドイツ鉄道はシティナイトライン廃止後に、高速鉄道ICEの車両を使った夜行列車を運行する考えのようです。車両の有効活用を図ることはできますが、ICEは昼行用の列車なので当然ながら寝台車はなく、リクライニングも小さいです。また、ヨーロッパの鉄道はオープンアクセスです。鉄道業に限らず、ほかの業界からでも参入できます。外国の鉄道会社も含めて、参入を考えているところがあるようです。すでにオーストリア連邦鉄道は、シティナイトトレインの一部の列車を引き継ぎたいという意向を示しているようです。
(参考:東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/103127、http://toyokeizai.net/articles/-/152397?page=2)
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