気仙沼市も気仙沼線の鉄路復旧を断念
東日本大震災で大きな被害を受けた、JR東日本の鉄路。そのうち、気仙沼線柳津-気仙沼間と大船渡線気仙沼-盛間はもともとの利用者が少なかったこともあり、BRTというかたちで復旧しています。
JR東日本は2015年7月に東京都内で行われた国交省主催の沿線自治体首長会議で、気仙沼線と大船渡線の鉄路での復旧断念を沿線自治体に説明しました。BRTのまま固定されることになります。2015年12月の会議では多くの自治体が鉄路断念を容認しましたが、気仙沼市だけは気仙沼線について判断を保留していました。3月18日、その残っていた気仙沼市も決断しました。JR東日本が提案したBRTの継続を受け入れることにしたのです。これで気仙沼線についてもBRTのまま固定されることになりました。
気仙沼市が一時判断を保留していたのは、JR東日本に対していくつかの要望事項があったため。その要望事項とは、運行速度と速達性の確保、仙台へのアクセスの確保、地域振興・観光振興への貢献、地域事情への配慮と利便性向上の追求など6項目。具体的には、運行頻度の現状維持、鉄道に近い速達性の確保、大船渡線経由で仙台に直通する快速の設定、一ノ関での東北新幹線との接続改善、東北新幹線・大船渡線を利用することのできる割引切符の設定などを求めています。これに対してJR東日本は、運行頻度の確保や速達性の維持向上(専用道の延伸も含めます)など、さらなる利便性の向上に努めることを約しました。また、直通快速の運行(個人的には仙台まで直通の快速を運行しても、時間がかかりすぎてしかも運賃はバスより高いので、あまり意味はないと思われます。新幹線の割引切符で対抗したほうが良いでしょう)や割引切符の設定(期間限定のようです)などについても検討することにするとのことです。地域振興面では気仙沼市本吉町の道の駅、大谷海岸の再建に計画段階から参加します。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160318_11014.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/18/271805.html)
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