北陸新幹線の終着駅は新大阪、京都-新大阪間には2ルート
北陸新幹線の敦賀以西のルートについては、「米原ルート」、「小浜-京都ルート」、「舞鶴ルート」の3つに絞られました。いずれも京都駅を通ることになります。
さて、人口が密集する京都から西はどうなるのでしょうか? まず、西の終着駅については、4月27日の北陸新幹線敦賀以西のルートを決める与党の委員会で、新大阪に決まりました。東海道・山陽新幹線への接続、リニア中央新幹線(2045年予定)との接続を重視したためです。ただ、関空も重要な場所であるため、北陸新幹線とは別に、関空への接続についても早期に調査、検討するように求めています。話を元に戻しますが、京都-新大阪間については、2案が考えられています。箕面市付近を通過する「北回り」と、京阪奈学研都市を経由する「南回り」の2つです。「北回り」は「小浜-京都ルート」を推すJR西日本が検討し、「南回り」は4月11日に開かれた与党の委員会で、内閣官房参与の藤井京大教授が提案したものです。公費を投入するなら沿線開発効果が大きいほうが望ましいという考えです。「舞鶴ルート」を推す京都府も、京都、大阪、奈良にまたがる京阪奈学研都市を経由することから、評価しています。
JR西日本が検討している「北回り」は、実際に運営する事業者が検討していることから自然な案なのでしょう。速達性を重視した、最短距離で結ぶルートです。「南回り」だと京阪奈学研都市に駅をつくることになります。当然建設費も増えますし、所要時間もかかります。奈良県内にできるといわれるリニアの駅との整合性も考えないといけません。そう考えると、「南回り」は「北回り」に重大な欠点がない限り、考えないようにしたほうがよいかもしれません。
与党の委員会は、所要時間や距離、事業費、需要予測、経済波及効果などについての国交省の調査結果がまとまる10月以降に、ルートの決定の議論を再開する予定です。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/politics/news/160427/plt1604270054-n1.html、京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160427000161、チューリップテレビホームページ http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20160427165252)
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Comments
京都ー新大阪間は東海道新幹線との共用案が消えつつあるようで喜ばしいことです。建設費は嵩みますが、恐らくリニア中央新幹線の新大阪開業は北陸新幹線の新大阪開業より後になります。リニア開業まで、いやそれ以降も京都ー新大阪間で"東海道・北陸の共用"という新幹線の安定運用への大きな不安要素を排除するためには、場所柄1兆円の追加投資は致し方ありません。
Posted by: 日置りん | 2016.05.05 08:52 AM
日置りん さん、おはようございます。
* 建設費は嵩みますが、恐らくリニア中央新幹線の新大阪開業は
後10年ぐらいでリニアが全線開業し、JR東海が頭を下げて、北陸新幹線の東海道新幹線への乗り入れをお願いするのならともかく、そうではないのですから、北陸新幹線はお金をかけてでも単独で新大阪に乗り入れるのが望ましいでしょう。
そう考えると、東海道新幹線やリニアを名古屋の会社に与えたのは悔やまれるところです。
Posted by: たべちゃん | 2016.05.05 09:43 AM