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ひたちなか海浜鉄道、2024年度に延伸か?

 ひたちなか海浜鉄道の延伸については以前にも取り上げましたが、そのルート案が決まりました。「ひたちなか海浜鉄道湊線の延伸を実現する会」が3月下旬にルート案を決め、ひたちなか市が4月18日のひたちなか市議会全員協議会で報告しました。正式決定ではないですが、この案をベースに話が進みます。

 決まったルート案は阿字ヶ浦駅から北上し、国営ひたち海浜公園の南側外周に沿って進み(県道の南側を走ります)、公園中央口を経て公園西口付近を終点とします。3.1キロです。ほかの3案に比べて比較的距離が短く、車窓から海を見渡すことができるため、選ばれました(ほかの3案は、公園内を走る特別な理由がない、景観がよくない、海岸沿いに走ると全線高架となりコストが上がる、などという理由で落選しました)。新駅は、公園外に1駅、公園に沿って2駅つくります。通勤や買い物にも使ってもらうことを考えています。終着駅は県有地を使います。バスと接続するためのターミナルや、物産品販売や飲食の店がある観光拠点の整備も行います。終着駅周辺には、アウトレットモール、ホームセンター、家電専門店などの大型ショッピングセンターもありますので、公園だけでなくこういう需要も期待できます。

 総工費は約65億円と試算しています。当初は鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の実績を基に約11~28億円と想定していたのですが、延伸ルートの距離が長くなり、高架区間が半分を占めることから大幅に高くなったのです。

 ひたちなか市は2016年度中に基本計画や施設計画を策定する方針です。2017年度以降は地域公共交通活性化再生法に基づく法定協議会を設けて協議し、測量や地質調査、設計を進めます。地元の合意形成や都市計画決定、環境影響評価の手続きなどを経て、2021年に用地買収や工事に着手する予定です。早ければ2024年度に開業する予定です。ローカル鉄道としては異例の延伸が実現するのです。

(追記)
 延伸のほかの案は、国営ひたち海浜公園内を走るルート、公園外の県道を走るルートがありました。公園内を走るルートは都市公園法により高架か地下を走る必要があり、県道内を走るルートは軌道法が適用され、車両の長さは30メートル以内、最高速度は40キロと制約を受けるので却下されました。
(参考:茨城新聞ホームページ http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14609909315222、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/hitatchinaka/、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/08/02/)

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