愛川町、急行バスを1年間実証運行
神奈川県愛川町は鉄道が走っていないため、公共交通手段はバスのみとなっています。しかしそのバスですが、厚木市内で渋滞するため、時間がかなりかかってしまいます。
そこで愛川町は2月29日から約1年間の予定で、急行バスの実証運行を行います(運行会社は神奈川中央交通)。愛川町北部の半原と本厚木駅北口にある厚木バスセンターとを結ぶバスの一部のルートを変更するものです(愛川町民の行先で最も多かったのが厚木市です)。平日の朝に本厚木へ2本、平日の夜に半原へ2本を運行します。急行バスの運行は2014年6月に初当選した小野沢町長の公約だったのです。交通が不便なことによって起こる人口減少を食い止めるための手段なのです。
さて、急行バスはどのルートを通るのでしょうか? 従来のルートも急行バスのルートも走行距離は約18キロとほとんど変わりません。何が違うのかといえば、急行バスは稲荷木から国道412号バイパスを通るのです。バイパスを通ることによって、慢性的に渋滞が発生している厚木市妻田付近を避けることができます。停留所も16か所から6か所に減り、現行の所要時間は従来の40~50分から最大で約15分短縮する見込みです。また、バイパス経由だと県立厚木東高校や県立厚木商業高校に近い、林中学校入口を通ります。愛川町内からこれらの高校へ通学しやすくなります。運賃はバイパス経由でも従来のものと変わらず、570円(ICカードは566円)の予定です。
実証運行をするための初期費用は約200万円、愛川町が負担しました。バス停の変更、路線図、運賃表の作成などにかかる費用です。実証運行のバスは従来のものの振り替えのため、利用者が従来のものより増えるのかということもポイントになります。愛川町は利用状況や採算性を検証し、本格運行への問題も探し出します。
(追記)
愛川町の半原と本厚木とを結ぶ急行バスは、2017年10月16日、本格運行を開始しました。運行本数は実証運行時と同じ、平日のみの1日2往復です。
(参考:カナロコ http://www.kanaloco.jp/article/155318、https://www.kanaloco.jp/article/285098、タウンニュース http://www.townnews.co.jp/0407/2016/01/15/316577.html)
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