京急、油壺への延伸を断念
京急久里浜線はもともと三浦市の三崎地区まで延伸する計画でした。1966年7月までに堀ノ内-三浦海岸間が開業しましたが、1970年7月には末端の油壺-三崎間の計画が中止され、油壺が計画の終点となりました。1975年4月には三崎口まで延伸され、残るは三崎口-油壺間2.1キロとなりました。
京急は2005年10月に三崎口-油壺間の事業廃止を届け出ました。しかしそのときは沿線の土地区画整理事業が進展すれば鉄道事業の許可を再申請する考えであり、計画は残っていました。
しかし、三浦半島は人口が減少し、地価も下落しています。横須賀市や三浦市どころか、横浜市でも東南部の金沢区や港南区などで人口が減少しています。三浦半島の先で住宅を開発しても売れる見込みは少なく、将来明るい展望がありません。そこで京急は3月16日の取締役会で三崎口-油壺間の久里浜線延伸事業と、三浦市三戸・小網代地区の土地区画整理事業などによる大規模宅地開発事業の凍結を決定しました。今まで京急はこれらの事業に投資をしてきたのですから(宅地造成工事も2009年に開始しています)、損失を計上する必要が出てきます。2016年3月期の業績予想を修正し、棚卸資産の評価損約150億円と減損損失約30億円を計上します。これまで連結ベースで130億円の黒字としていましたが、逆に40億円の赤字となりました。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/17/271710.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/keikyu/)
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