都電、7000形を大幅リニューアル
以前予告していた、都電荒川線車両のリニューアルについてです。
都電には老朽化した7000形という車両があります。1954年から1956年にかけて導入しましたが、1977年に車体を交換してワンマン化改造が行われています。その改造時に乗降時の段差解消や車椅子スペースの導入がなされ、1978年に鉄道友の会のローレル賞を受賞しました。その7000形ですが、8800形や8900形の導入により廃車が進んでいます。ところが、その一部8両について、廃車にはせず、大規模な改修を行い、7700形として生まれ変わることになりました。
大規模な改修とは、老朽化した7000形車両の車体や冷暖房装置、放送装置等の一部の装置類を再利用するとともに、台車、駆動装置、シート等を更新し、車体デザインの見直しを図ったもの。配色は「荒川線アピールプロジェクトチーム」(東京都交通局の40代までの職員を中心に2015年に結成されたもので、都電荒川線のさらなる魅力向上や観光客の掘り起こし等に取り組んでいます)の発案により、都電の全盛期をイメージした、クラシックモダン調にしています。色は3色あり、緑が2両、えんじが3両、青が3両です。戦前の都電の色などから選びました。今回5月に登場するのは緑ですが、その後今年度中にえんじ、青の順に導入します。車内表示器はLEDから液晶2画面になり、視認性を向上させています。乗車口の開口幅は90センチから1メートルに拡大しています。車内設備については、縦手すりの設置、降車押しボタンの増設、ロングシート横に大型袖仕切りの設置を行い、安全性等を向上させています。制御装置は、エネルギー効率を向上させるため、VVVF制御装置を搭載しています。車内照明はLED照明へ変更し、省エネルギー化を推進しています。台車は8900形でも使用している新型台車を採用し、乗り心地を向上させています。これだけ大幅な改修をやっても1両当たりのコストは約1.3億円で、新車を導入するよりも安くつきます。8900形は1両当たり約1.8億円でした。
(参考:東京都交通局ホームページ http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/toden/2016/tdn_p_201603175689_h.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/03/18/271810.html、東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201603/CK2016032902000172.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/160329/rgn1603290066-n1.html)
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