ここではJR九州の割引きっぷについて取り上げたいと思います。
JR九州は地域の人とともに、「元気に!九州」をテーマに九州の観光業を盛り上げたいと考えています。そこでJR九州が期間限定で出しているのが、九州新幹線を含めたJR九州全線が乗り放題の「元気に!九州パス」です。
「元気に!九州パス」の概要を簡単に説明しますと、九州新幹線を含めたJR九州全線の普通車自由席に1日乗り放題のきっぷです。翌日にまたがっても、下車するまで有効です。利用期間は6月4日から7月18日までの休日、発売期間は6月1日から7月17日で、利用日の前日まで発売します。普通車指定席やグリーン車に乗りたいときは指定料金券やグリーン券を買えば乗車できますが、「みずほ」で普通車指定席やグリーン車に乗るときは運賃部分のみ有効です。JR西日本、福岡市交通局、肥薩おれんじ鉄道など他社線に乗るときは別途運賃が必要です。値段は大人13000円(子供半額)、JR九州の主な駅及び九州内の主な旅行会社等で発売します。
そして、7月1日からは割引きっぷの見直しが行われます。インターネット予約の「九州ネット早特3」は7月1日乗車分から若干安くなります。博多-熊本間が3090円から3000円などと若干安くなります。普通車指定席用は切りのいい数字になります。反対に、「九州新新幹線2枚きっぷ」、「4枚きっぷ」の一部は7月1日発売分から若干値上がりします。福岡市内-熊本、水前寺、上熊本間が7200円から7460円などとなります。なお、6月30日までに購入した「九州新新幹線2枚きっぷ」、「4枚きっぷ」は7月1日以降も有効期限内は使えます。これもネット割引の強化を狙う動きなのでしょうか?
最後に若者向けの「ガチきっぷ」の話。例年、夏休み期間中等に発売しているものですが、2016年は観光や帰省、復興支援にも使えるように発売開始日を大幅に前倒ししました。発売期間は6月1日から9月30日(利用日の3日前まで発売)、利用期間は6月4日から10月3日です。乗車日に18~24歳の人のみ利用可能で、購入や乗車の際には年齢を確認できる証明書が必要です。九州新幹線や在来線特急の自由席に乗ることができます。主な区間の値段は、福岡市内-熊本、水前寺、上熊本間が2570円、福岡市内-鹿児島中央間が7710円です。
(追記)
この「ガチきっぷ」ですが、継続発売されることになりました。冬休み期間中に発売するものを前倒しするかたちで延長するもので、発売期間は9月4日から2017年1月6日(利用日の3日前まで発売)、利用期間は10月4日から2017年1月9日です。
(参考:JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/852/genkinikyuusyuu.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/847/160524kippu.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/849/gachikippuhatubai.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/954/160829gachikippu.pdf)
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4月の熊本地震で南阿蘇鉄道は大きな被害を受けました。被害が比較的小さなかった高森方は7月中旬に再開する方針ですが、立野に近いところは大きな被害を受けています。
その南阿蘇鉄道ですが、復旧に向けての被害状況の把握、復旧方法の調査、検討は国が行います。2016年度補正予算に計上した「熊本地震復旧等予備費」のうち関連費用約2億円は28日に閣議決定されています。まずは復旧に向けての第一歩を歩き始めたといったところでしょうか?
「熊本地震復旧等予備費」はほかの用途にも使われます。「熊本地震復旧等予備費」のうち国交省関連は169億円あります。そのうち約67億円を計上したのが、国道57号について。国道57号は熊本地震で大きな被害を受けましたが、地震前の通りに復旧させることは困難で(車線を減らして復旧させるようです)、なんと北側に長大トンネルを掘るようです。もともとこのあたりには地域高規格道路の計画があり、その計画を流用してバイパスをつくるのです。大津町東部と阿蘇市西部を結ぶもので、長さは約13キロ、トンネルは約4キロに及ぶものとなるようです。完成には数年かかるようです。7月4日まで九州地方整備局道路部のホームページで意見を受け付けています。
(追記)
熊本地震による土砂崩れで崩落した阿蘇大橋は、元の場所から600メートルほど下流で再建するようです。国交省が出した4つの案から、活断層の影響を受けにくいことや、安全性、工期の短さなどの観点で選ばれました。橋の長さは従来の3倍以上の600~700メートルとなり、谷底からの深さも従来より深い約100メートルとなります。なお、設計を終えて本格的に着工するまで数年程度かかるようです。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ6X436BJ6XTLVB008.html、http://www.asahi.com/articles/ASJ755J94J75TLVB00Y.html、朝日新聞7月6日朝刊 中部14版、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/06/28/277615.html、http://response.jp/article/2016/06/15/276923.html、くまにちコム http://kumanichi.com/news/local/main/20160624010.xhtml)
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新潟の枝豆はおいしいといわれています。その新潟の夏の風物詩とされる枝豆ですが、JA全農にいがたの協力の下、7月1日から9月30日までの間(予定)、上越新幹線の一部列車の車内において販売します。
「朝採り枝豆」を販売するのは、新潟を14時以降に出る上越新幹線。「Maxとき326号」(新潟14:19発)から「とき342号」(新潟18:12発)までの9本です。一部の下り列車でも販売予定ですが、1日50パックの販売予定で、商品が無くなり次第終了となります。
販売するのは枝豆1パック(約100グラム)税込300円、新潟限定ビール(350ミリリットルの缶ビール)とのセットもあります。税込500円です。夕方なら、ビールとセットで頼みたいところです。代金の支払いには「Suica」も使えます。
なお、当日の天候や収穫状況、列車状況等により、朝採ったものでないものになることがあります。
(参考:JR東日本新潟支社ホームページ http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20160701asadoriedamame.pdf)
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0系新幹線風の「鉄道ホビートレイン」、予土線を1両で走っています。
今年2016年、12月25日まで「2016奥四万十博」が行われています。それに合わせて、この0系新幹線(本当はキハ32)を運転体験することができる「予土線、鉄道ホビートレイン運転体験」を10月21日から23日の3日間、行います。
「予土線、鉄道ホビートレイン運転体験」は2組に分かれて行います。21日から22日にかけての第1クルーと22日から23日にかけての第2クールです。土佐大正駅に14:30(第2クールは14:10)に集合し、翌日12:10に土佐大正駅で解散します。第1クール、第2クールとも各14人です(これに加えて地元体験者若干名が参加します)。参加できるのは15歳以上の人(中学生は除きます)、7月11日10時から8月10日10時の間にインターネットで申し込みをしますが、申し込みが定員を超える場合は抽選となります。
体験のメニューは、1日目が事前講習(運転法規、車両構造)約30分と現車講習(機器操作、見本運転)約50分、2日目が「鉄道ホビートレイン」の運転体験約10分です。土佐大正駅構内の側線約100メートルを1往復運転します。費用は1泊夕朝食もついて1人20000~21000円です(運転しない同伴者の場合は大人10000~11000円、子供6000~6500円となります)。土佐大正駅までの交通費は別払いです。
予土線で0系新幹線(?)の運転体験をするのも面白いでしょう。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2016%2006%2027%2001.pdf)
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「ななつ星in九州」は熊本地震で豊肥線が不通となったため、迂回運転をしています。7月9日には豊肥線阿蘇-豊後荻間が復旧しますが、まだ肥後大津-阿蘇間は不通のままですので、状況は変わりません。豊肥線を通ることができないままです。
その「ななつ星in九州」ですが、6月28日から7月15日まで小倉総合車両センターで検査を行ったうえで、8月2日出発分から、3泊4日コースの運行ルートを一部変更します(1泊2日コースと、7月19日出発分、26日出発分の3泊4日コースは現行の代替ルートで運行します)。
3泊4日コースの8月2日から8月23日まで出発分は、4日目の八代発(8:59発)以降が変わります。八代を出てすぐの有佐(9:09着)で停まり、「ななつ星in九州」を降ります。バスとシークルーズ船で天草観光を行います。お昼は地元食材を使ったイタリア料理を天草の松島港近くのホテルで味わいます。帰路はバスと「A列車で行こう」で宇土に戻ります。「ななつ星in九州」が宇土を出発するのは14:37、博多到着は17:31です。柳川の代わりに天草に立ち寄るのです。「ななつ星in九州」の観光コースに天草が入るのは初めてのことで、地震で大きな被害を受けたわけでもないのに地震から2か月たっても低迷している天草観光を支援する狙いがあります。
さらに3泊4日コースの8月30日から9月27日まで出発分は、3日目の鹿児島中央発(15:30発)以降が変わります。8月23日出発分までは鹿児島中央を4日目の未明に出ていたのですが、8月30日出発分からは大幅に繰り上がり、鹿児島中央15:30発となります。肥薩おれんじ鉄道は3日目夕方に入りますが、中ほどの水俣で18:30から翌7:20までの13時間弱、停まり続けます。大幅に停まる駅が鹿児島中央から水俣に変わるのです。4日目の水俣以降は8月2日から8月23日まで出発分と同じで、有佐で降りての天草観光も行います。
JR九州は「ななつ星in九州」を走らせることによって、地震の影響が出ている九州各地を支援する考えで、今後、ほかのルートについても検討を行うとのことです。
(追記)
肥後大津-宮地間には5月9日から代行バスの運行がありますが、瀬田と立野には停まらず、平日(土曜日も含む?)の朝夕のみの運行となっています(上下19本)。8月1日から20日の間は夏休みで通学需要が少ないためか、上下7本に減ります。日曜日とお盆は運休します。
(参考:JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/880/160624003sevenstarsamakusa.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/878/160624001houhihonnsen.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ6S5H4CJ6STIPE02P.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160624/wst1606240092-n1.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160624-OYS1T50000.html、JR九州熊本支社ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/kumamoto/pdf/160722_jikoku.pdf、阿蘇市ホームページ http://www.city.aso.kumamoto.jp/kumamoto_eq/public_transportation/bus_transportation_miyaji/)
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首都圏に近く様々な観光資源に恵まれた、伊豆急の沿線。そのような沿線を持つ伊豆急と東急は2017年に、新しい観光列車を誕生させます。
伊豆急及び東急から発表されたプレスリリースには詳しいことは書かれていませんが、その新しい観光列車は首都圏と伊豆急下田を結ぶものであり、「リゾート21」を改造するようです。車内で料理も提供するようです。
(参考:伊豆急ホームページ http://www.izukyu.co.jp/ir/newsletter/280622.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160623/k00/00m/040/003000c)
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名古屋市営地下鉄のメイン路線、東山線ですが、ホームドアが整備されました。それを受けてのことでしょうが、7月1日から東山線の一部区間において、ワンマン運転を行います。桜通線及び上飯田線に続く、ワンマン運転区間となります。
ワンマン運転を行うのは、高畑-亀島間及び池下-藤が丘間。両端の区間で、利用者の多い亀島-名古屋-栄-池下間は車掌も乗るツーマン運転を行います。亀島は名古屋の西隣の駅です。名古屋で多くの人が降りることから亀島-名古屋間の利用者は少ないですが、乗降客の多い名古屋で車掌を降ろしてワンマンで発車するのが難しいことから、亀島で車掌を降ろすことにしたのでしょう。ワンマン運転中、乗客から車内非常通報装置により通報を受けたら、運転士が応答するか、それができなければ運転指令室に転送され運転指令員が対応します。
(追記)
2017年7月1日からは、東山線の全線でワンマン運転となります。
(参考:名古屋市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0001708.htm、http://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0002141.htm)
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和歌山電鐵は7月9日、ダイヤ改正を行います。
ダイヤ改正の内容は、(1)帰宅時間帯の時刻の見直し (2)最終列車の繰り下げ です。まず(1)については、JRのダイヤ改正に合わせて、主に平日の19時台以降、休日の16時台以降の運転時刻を見直します。また、平日の伊太祈曽止まりの1本を貴志行きに延長します。これにより、平日の19~20時台及び22時台で最大42分間となっていた貴志行き列車の運転間隔が30分程度に短縮されるとともに、阪和線下り特急・快速との接続について、改善を図ります。これまで平日19時以降で貴志行き列車との待ち合わせが20分以上になるのは、特急3本快速11本ありましたが、それが特急0本快速7本になります。(2)の最終列車繰り下げについては、平日、休日ともに現行の和歌山発23:30から23:40になります。1日の運行本数は平日は95本で変わらず、休日は81本から83本に2本増えます。
(参考:和歌山電鐵ホームページ http://www.wakayama-dentetsu.co.jp/images/timetable_summary060709.pdf)
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京阪交野線が通る枚方市と交野市は、「七夕伝説ゆかりの地」とされています。その枚方市、交野市、北大阪商工会議所、京阪ホールディングスの4者は、京阪の特別協力の下、大阪府、特定非営利活動法人枚方文化観光協会、交野市星のまち観光協会、摂南大学、関西外国語大学と連携して7月2日から、産官学連携プロジェクト「星のまち 枚方・交野 天の川ツーリズム」を実施します。
このプロジェクトは、枚方市、交野市における地域資源の活力やまちの魅力創造、情報発信の強化により、両市で人と人が出合い交流する機会を創出するとともに、七夕伝説ゆかりの天の川と並走する京阪交野線での来訪促進と沿線活性化を目指すものです。
交野線では、枚方市・交野市の産業振興キャラクター、「ひこぼしくん」(枚方市)、「おりひめちゃん」(交野市)や双子のきょうだい星で知られるサンリオのキャラクター、「リトルツインスターズ(キキ&ララ)」をデザインしたラッピング電車を運転します。10000系1編成(4両)について、7月2日から10月30日の間(予定)、ラッピング車両が走ります。交野線などを走ります。ラッピング電車には、特製ヘッドマークも付きます。車内には星型のつり革もあります。運行開始日の7月2日には臨時列車が運転され、枚方市と私市でオープニングイベントが行われます。
そのほか、枚方市、交野市、私市の3駅では、7月2日から10月30日の間(予定)、駅舎の一部を「リトルツインスターズ」のキャラクターデザインで装飾します。7月23日から10月30日まで、交野市沿線の名所や史跡など10か所のスタンプポイントをめぐる「スタンプラリー」が行われます(スタンプラリーに便利な企画乗車券「キキ&ララ 京阪線フリーチケット」が発売されます。7月23日から10月31日までの1日、京阪線、男山ケーブルが1日乗り放題で、大人1500円です)。両市内の名所や史跡、グルメ、体験などを行う「日帰りバスツアー」も開催します。11月か12月のいずれか2日間で行います。
(追記)
7月30日、「星のまち 枚方・交野 キキ&ララトレイン夏まつり」が行われます。これに合わせて、「キキ&ララ電車」による中之島発私市行きの臨時快速急行を1本運転します。中之島14:53発、私市15:44着です。
(参考:京阪ホームページ http://www.keihan.co.jp/info/upload/2016-06-10_amanogawa-tourism.pdf、http://www.keihan.co.jp/info/upload/2016-06-24_hoshinomachi.pdf、http://www.keihan-holdings.co.jp/news/upload/2016-07-22_%E2%91%A0natsumatsuri.pdf)
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指宿枕崎線の山川駅は、JR九州の鉄道事業の赤字削減のため、3月26日に無人化されました。山川駅はこれまで日本最南端の有人駅であったのですが、無人化によって日本最南端の有人駅は隣の指宿駅に移ったのです。
しかし、山川駅は1日59便が発着し、約450人が乗降します。鹿児島中央方面からの列車の大部分が折り返し、通勤通学客だけでなく観光客も利用する主要駅です。そこで山川駅のある指宿市は、10月から駅員を置くことにしました。日本最南端の有人駅が再び山川駅に戻るのです。JR九州から指宿市が簡易委託を受け、管理するのです。それに必要な予算は指宿市議会に提案しています。可決されたら、7月にも駅舎管理の受託者を公募します。
10月以降、駅員がいるのは平日(年末年始を除く)の7~9時と16~18時の合計4時間。この間に上下14本の列車が発着し、切符や定期券の販売、駅舎の清掃のほか、山川港を発着する根占行きのフェリーへの乗り継ぎ案内なども行います。
指宿市は2017年春までの半年間の利用状況などをもとにして、必要に応じて駅員がいる時間の変更なども検討します。JRの駅を市町村が受託管理しているのは、鹿児島県内だけでもすでに西頴娃駅(指宿枕崎線、南九州市)など6駅があります。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/odekake/railway/20160607-OYS1T50041.html)
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長崎新幹線にフリーゲージトレインを導入する予定ですが、それを使って佐世保にもフリーゲージトレインを走らせるという話があります。
ところが、長崎県新幹線・総合交通対策課が長崎県議会総務委員会で報告したところによれば、佐世保線にフリーゲージトレインを導入した場合の費用対効果が0.33~0.47にとどまることがわかりました。採算がとれるかどうかの判断基準が1なので、大幅に下回ることになります。
費用対効果の調査は2015年、長崎県と佐世保市が共同で行いました。最高速度を時速95キロ、110キロ、130キロの3パターンで試算したところ、時間短縮効果は7分15秒~12分45秒ありました。これによって得られる便益は59~100億円あります。ところが、フリーゲージトレイン導入に必要な事業費が125~167億円かかるため、採算ラインを割り込んでいるのです。
それでは、フリーゲージトレインではなく、在来線の線路を改良して高速化したときはどうでしょうか? 最高速度は時速110キロと130キロの2パターンで検討しています。その場合の時間短縮効果はそれぞれ5分30秒と11分15秒、どうやらフリーゲージトレインを導入しても1分半しか速くならないのです。便益は29億円と51億円と小さくなりますが、事業費がそれほどかからないため、費用対効果は1.48と2.16とかなり良いものになります。
フリーゲージトレインの採算が悪い理由として、新幹線区間が博多-新鳥栖間とあまりにも短いことが考えられます。距離が短いので、在来線を走り続けてもあまり時間の差がつかないのです。軌間変換装置自体は長崎新幹線で設置してくれるので新たな投資はいりませんが、車両は総入れ替えが必要です。佐世保にフリーゲージトレインを導入するのは、長崎新幹線が全線フル規格で開業したときでしょう。博多-武雄温泉間を新幹線で走れば、それなりに時間短縮効果があり、フリーゲージトレインを導入する価値があるでしょう。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160617-OYT1T50024.html)
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以前、大分や宮崎に行く東九州新幹線についての記事を書きましたが、その続報です。
鉄道ファンは宮崎県庁にもいるようです。その宮崎県庁内の職員10人で「新幹線自主研究会」をつくり、3つの宮崎への新幹線のルートを考えました。一つ目は、久留米で九州新幹線から分岐し、日田、大分、宮崎、鹿児島と結ぶルート(整備費用1兆9100億円)。二つ目は、熊本から高千穂を経由して延岡、宮崎と結ぶルート(9250億円)。そして最後の三つ目は、新八代から人吉、西都を経て宮崎と結ぶルート(6240億円)です。
高速鉄道が整備されるのは喜ばしいことですが、需要は少なくて宮崎は厳しいでしょう。大分までなら需要があるので、フル規格新幹線の整備が望ましいです。常識的に考えたら日豊線沿いにできるでしょうが、そのときの問題は分岐点がJR西日本の山陽新幹線小倉付近になること。博多-大分間の新幹線がJR西日本を通ることとなり、JR西日本に利益が流出してしまいます。「米原ルート」と同じような問題が起こってしまうのです。ところが、「新幹線自主研究会」の案では、久大線沿いを通ります。これならJR九州で完結するのです。並行在来線の問題も日豊線より久大線のほうが利用者が少ないので、問題は小さいでしょう。ただ、日豊線には中津などの都市がありますので(別府は新幹線を経由させて対応?)、新幹線が開通しても1時間に1本程度は「ソニック」を走らせ続ける必要があるでしょう。
(参考:読売プレミアム http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160529-118-OYT1T50014、stacknews http://stacknews.net/news/www.yomiuri.co.jp/economy/20160529-OYT1T50014.html)
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以前、このblogでも紹介した、東海道新幹線の次期車両。2020年度に投入されるその次期車両について、JR東海から確認試験車(16両)製作の発表がありました。
2018年3月に完成する予定の確認試験車は、N700系以来のフルモデルチェンジとなる次期車両に反映する技術の最終確認を行うもの。次期車両の名称は、東海道・山陽新幹線車両として定着した「N700」の名称に「S」をつけて、N700Sとします。「S」とは、N700系シリーズ中、最高の新幹線を意味する「Supreme」(最高の)の「S」です。車両はあとで述べる改良により大幅に軽くなり、16両編成でも700トンを下回るようになりました。N700Aに比べても約20トン軽く、0系と比べると300トン近く軽くなっています。なお、東海道新幹線での最高速度は時速285キロのままです。
N700Sの主な特徴としては、(1)技術開発による新技術の採用(地震時のブレーキ距離の短縮(N700A3次車よりも5%短縮)や「台車振動検知システム」の機能の向上、駆動システムの大幅な小型化・軽量化) (2)徹底した小型・軽量化による「標準車両」の実現 (3)さらなる環境性能の向上 (4)さらなる安全・安定輸送の実現(車両に搭載している機器の状態監視機能の強化、車内防犯カメラのリアルタイム画像の指令等での確認可能化など) (5)快適性・利便性の向上 です。注目するのは(2)で、小型・軽量化の徹底により、これまで実現できなかった最適な車両の床下配置の実現を行います。16両編成の基本設計をそのまま用いて12両編成や8両編成などにも対応させることができます。これまでは変圧器ありの車両が3種類、変圧器なしの車両が3種類あり、そのままでは12両編成等に短縮できなかったのです。この「標準車両」の実現により、高品質の車両を低コストかつタイムリーに国内外を問わず提供することができるようになります。国内では山陽・九州新幹線用の8両編成(2020年代だと「さくら」等も置き換え車両の話が出てくるでしょう)、海外(テキサス、台湾)への輸出に力を発揮するのでしょうか? 目立つところとしては先頭形状が変わります。N700系を踏襲しつつ、三次元形状を考慮したシミュレーション技術を活用して進化させたデュアル スプリーム ウィング形(双対の翼を広げたような形状です)の採用によりトンネル突入時の騒音を低減し、さらに車体の平滑化や形状見直しにより走行抵抗の低減も図ります。ほかの要素と合わせて、N700Aと比較して消費電力量を7%削減する見込みです。グリーン車にはより制振性能の高い「フルアクティブ制振制御装置」を搭載し、乗り心地の向上を行います(量産車ではさらに気流の影響が大きい先頭の1、16号車、パンタグラフのある5、12号車にも「フルアクティブ制振制御装置」を搭載しています)。モバイルコンセントは、普通車においても全座席に設置します。小型・大容量のリチウムイオンバッテリーの採用により、停電時でも一部のトイレが使えるようになり、時速30キロで走行してトンネルなどから脱出することができます。東海道新幹線で一番長い新丹那トンネル(約8キロ)を抜ける程度の性能を目指すようです。地震などによる停電のほか、車両の検修や整備作業のときにもバッテリーの機能は使われるようです。
(追記1)
N700Sも定員はN700系などと同じく1323人に揃えています。そのため、定員が減る要因になる荷物置き場の設置はできません。
(追記2)
N700Sは4両でひとつのユニットを構成しますが、4両編成での運転は想定していないようです。故障の際に動力車ユニットが1組だけではユニットカットでの運転ができないからです。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000030982.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO04060170U6A620C1TI5000/、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180101-00010003-newswitch-ind、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20180521-OYT1T50043.html、「鉄道ジャーナル」2019年1月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ジャーナル」2020年9月号 鉄道ジャーナル社)
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バスは決められたルートを走るものです。
しかし、ICカードを使ったバス運賃収受システムや運行管理システムを手掛けているレシップホールディングス(本巣市)は、利用者の要望に応じて路線を変更することのできるバス運行システムを開発しました。公共施設や大型商業施設など利用者の多い場所に通常のバス停を設け、それに加えて住宅街などにバス停を設けます。これら追加のバス停は要望のある時だけバスが寄ってくれるのです。地方では人口が減少し、バスの利用者も減ることによって、バスが廃止や減便になっています。利用者が少ないのにバスを運行しても燃料費や人件費がかかるだけです。そこで考え出されたのが、必要な時にバスを呼び出すシステムなのです。
それではどうやってバスを呼ぶのでしょうか? 追加されたバス停には呼び出しボタンがついています。これを押すと最寄りのバスに信号が伝わり、寄ってくれるのです。走行中のバスの位置情報はGPSで常時把握されています。利用者が呼び出しボタンを押すことによって自動で最寄りのバスを選び出し、無線で運転士に寄るように伝えるのです。バス停には表示器があり、バスがどのあたりにいるかを把握することができます。システム導入費用は2000~2500万円で、バス停1か所あたり200万円程度別途かかります。
このたび、このシステムを関東地方のバス運行会社が導入しました。今後も地方のバス会社に売り込み、2020年までに10社に導入することを目標としています。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXMZO03738340X10C16A6XD1000/)
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1963年当時、厚床駅には1番線から6番線までありました。2番線は標津線、1番線、3番線は根室線、4~6番線は貨物列車が使っていました。そのころの厚床は酪農で栄えていたのです。しかし、1979年に貨物の取り扱いをやめ、1989年には標津線が廃止になり、1995年には無人化されてしまいました。
そして3月26日のダイヤ改正で、それまで1日1回あった厚床での行き違いがなくなりました。ダイヤ改正で大幅な減便になり、行き違いをする必要がなくなったのです。その後、5月下旬に2番線への通路を鉄板でふさぎ、ロープを張りました。標津線廃止後は根室線の行き違い用として使ってきた2番線を使えなくしたのです。これからはすべての列車が1番線に停まります。
かつては乗換駅としても使われ、駅弁もあった駅ですが、利用者が少ないとはいえ厚床で行き違いできなくなるとは寂しくなりました。
(追記)
ただし、信号設備はそのまま残っていますので、厚床での折り返しは可能です。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0284313.html、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/07/25/)
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北陸新幹線敦賀-新大阪間の建設費はいくらになるのでしょうか? 福井県は「小浜-京都ルート」と「舞鶴ルート」の2パターンについて、建設費の独自試算を行い、16日の福井県議会新幹線対策特別委員会で報告しました。
それによりますと、「小浜-京都ルート」は1.36兆円、「舞鶴ルート」は2.04兆円と「舞鶴ルート」のほうが7000億円近く多くかかります(京都-新大阪間は箕面市付近を経由するとします。学研都市を経由すると距離が18キロ伸び、所要時間も5分は伸び、大深度地下を通るため建設費が膨らむのです)。しかも、「舞鶴ルート」のほうが60キロほど遠回りなので(「小浜-京都ルート」は小浜駅と京都駅を最短距離でつなげ、「舞鶴ルート」は舞鶴市から綾部市や福知山市などを経由せず、京都駅にまっすぐ南下するとします)、所要時間もその分かかり、運賃・料金も多くかかります。福井-新大阪間でみると、20分弱余計にかかり、2000円ほど高くなるとしています。「舞鶴ルート」を選ぶメリットがないのは明白です。
北陸新幹線敦賀以西のルート候補はほかにもあります。敦賀-米原間のみを建設し、米原で東海道新幹線に接続する「米原ルート」ですが、こちらの試算はしていません。「米原ルート」だと米原でのフル規格新幹線同士の乗り換えが発生しますし、米原でJR西日本とJR東海に分割されるために貸付料の話が出ます。さらに、この「米原ルート」、JRからの支持がないのです。整備新幹線の建設にはJRの同意が欠かせないので、これは致命的でしょう。いくらリニアの全線開業が前倒しになるとは言っても、一気に全線開業するのではなく、8年程度です。敦賀までできた勢いで米原までつくっても、新幹線同士の乗り換えを余儀なくされるだけです。
ここまで見ると「小浜-京都ルート」が最強と思われるのですが、難しい話が出てきました。京都府が負担金の支払いを渋っているのです。「小浜-京都ルート」では京都府内に京都駅以外に設置される駅はなく、南丹市や京都市の山間部を縦断します。そのため、通過距離などによって決まる負担金は京都府の受ける受益に見合わないというのです。もし、この「小浜-京都ルート」に決まった場合は、負担金の減額を求めるとのことです。
京都府としては、京都府北部に多大な経済効果をもたらす「舞鶴ルート」なら、相応の負担をするとしています。しかし、関西と北陸を行き来する人にとって、京都府北部を通る必要はありません。多くの人を不便にするルートです。京都府北部については、北陸新幹線とは別に高速化を図ればよい話で(ただし需要を考えたら在来線の高速化程度が適正でしょう)、多くの利用者を犠牲にしてよい話ではありません。「小浜-京都ルート」で京都駅を通ること自体が、京都府にとって多大なメリットがある話なのです。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/super_expless/97811.html、京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20160621000147、中日新聞ホームページ )http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20160617/CK2016061702000009.html
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リニアの名古屋-大阪間は1973年の国の基本計画で、奈良市付近を経由することとされていました。しかし、京都側はリニアを京都経由にするよう求め、京都府、京都市、京都商工会議所などでつくる府リニア中央新幹線推進協議会は2014年1月、経済効果が大きいことを理由に京都駅を経由するように求める共同宣言を行いました。
ところが、名古屋と大阪を直線で結ぶと、京都駅経由はかなりの北回りになってしまいます。よってリニア京都駅経由の支持は広まらず、京都商工会議所の立石会頭も2015年1月、リニアが京都駅を通ることに固執しないという趣旨の発言をしました。京都府内を通ればいいというのです。最近では、内部から京都が京都駅に固執することがリニア早期完成の障害になるという見かたがあり、京都市に対して京都駅経由に固執しないように求める声すら上がってしました。
そんな中、門川京都市長は20日の定例記者会見で、条件付きながら京都駅を通らないことを容認する考えを示しました。学研都市でリニアと北陸新幹線がつながるのが条件なので、北陸新幹線を学研都市経由にするのが前提のようですが、リニアの学研都市経由を容認したともいえます。北陸新幹線についてはともかく、リニアの学研都市経由は奈良市付近を通るという国の基本計画を阻害することなく、名古屋と大阪を直線で結ぶ合理的なルートをとることができるという観点から、評価したいところです。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160620000132)
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昔からある青函間の交通機関、船。その船の利用者が増えているようです。
北海道運輸局函館運輸支局がまとめた青函航路のフェリー(津軽海峡フェリー、青函フェリーの2社)の5月の一般旅客数(車なしで乗った旅客数)は、前年同月比18%増の約1.26万人でした。3月、4月の旅客数が前年同月比で74%増、80%増と増えたのは、前年の2015年に大型船が法定検査に入った影響がありますが、それがなくなった5月も伸びているのです。この原因として青函フェリーは、鉄道からフェリーに流れている客がいることを指摘しています。北海道新幹線の新青森-新函館北斗間は7260円、割引切符でも4350円しますが、フェリーの場合は津軽海峡フェリーが2220円、青函フェリーだとたったの1600円です。しかも、新幹線の駅は、青森、函館ではなく、新青森、新函館北斗なので、新幹線により速くなるわけではありません。少なくとも青函間に関しては、新幹線化によるありがたみはないのです。
そうなると北海道新幹線はお先真っ暗そうですが、北海道新幹線も今のところ順調なようです。6月14日に札幌市内で行われた北海道新幹線建設促進期成会において島田JR北海道社長は、北海道新幹線の5月の利用実績が1日平均約7600人であったことを明らかにしました。4月の約5600人より3割以上多い数字で(在来線時代の前年5月に比べると約2倍)、乗車率も3割程度に増えています。北海道が観光シーズンを迎え、大型連休のみならずそのほかの日も観光客の利用が増え、大型連休が終わった後の休日でも1日平均7000~9000人の利用があったようです。この勢いを持続させたいところです。
ところで、これまでスピードの面から強気だった航空機ですが、4月のデータでは輸送実績は落ち込んでいるようです。JALは前年同月比12.4%減、ANAは前年同月比4.2%減だそうです。なお、大型連休や6月以降の予約状況は、前年並みだそうです(5月の時点での話です)。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0282132.html、http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0282177.html、産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/160527/ecn1605270049-n1.html)
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北陸新幹線の福井県内を中心とした話題をいくつか。
北陸新幹線福井駅は、主要駅であるにもかかわらず、1面2線の島式ホームだけです。幅は約20メートルほどしかありません。新幹線の高架下に駅務室や待合室をつくると、ホームに向かう通路が狭くなってしまいます。
そこで東村福井市長は、4月に新幹線駅の一部を東側に張り出すことを与党建設推進プロジェクトチームの検討委員会に提案しています。新幹線駅の東側にはえちぜん鉄道の福井駅がありますが、南側には伸びません。ですから、えちぜん鉄道駅の南側を新幹線が使うことができるのです。張り出す部分はえちぜん鉄道に合わせて幅約17メートル、長さは最大80メートルを想定しています。拡張したスペースには駅務室などを入れ、広い通路を確保することができます。
そのほか福井市長の提案としては、(1)在来線との中2階での乗り換えは段差をなくす (2)ホームには3か所の階段を設ける (3)ホームドアを設置するときはホーム幅が広くなるように特例措置を設ける があります。東側への張り出しを含めたこれら4つの提案は、鉄道・運輸機構が旅客流動調査を踏まえて検討するとのことです。
北陸新幹線の次の開業区間は金沢-敦賀間ですので、敦賀駅では在来線との乗り換えが出てきます。在来線特急は新幹線の下に乗り入れる話がありますが、普通列車は現行の駅を使います。ところが、新幹線と在来線は200メートルも離れているため、乗り換えの不便さを軽減させるために「動く歩道」を設置する方向です。「動く歩道」を設置するのは、在来線から新幹線につなぐ60メートルの通路で、すでにある在来線の通路55メートルには設置しません。技術的な問題から既存の通路には「動く歩道」を設置するのは難しいようです。そして、その「動く歩道」なのですが、17日に鉄道・運輸機構が明らかにしたところによれば、設置費用は幅、長さ各1メートル当たり230万円になるようです。敦賀駅に「動く歩道」を設置するかどうかは、混雑時の歩行者密度などの調査をしてから判断するようです。
なお、同じ17日、山田白山市長が与党建設推進プロジェクトチームの検討委員会に出席し、白山駅設置を正式に要望しましたが、国交省の担当者はその要望を石川県から受けていないことを理由に、回答を留保しました。さほど遠くはないところに新幹線の駅(金沢、小松)があり、金沢-福井間にはすでに3つも駅ができます。小松、加賀温泉、芦原温泉は現在の特急停車本数から新幹線駅をつくるのは妥当ですが、白山市内にある松任駅はそれらに比べると特急の停車本数は明らかに少なく、追加する必要はないでしょう。
話は変わりまして、新幹線が開業したら、特急が通る今の在来線はJRから経営分離され、第三セクター鉄道となります。その中で、越前市は武生-王子保間に新駅を設置するように求めます。この駅間は距離が長く、途中に高校があるからです。第三セクターがこまめに駅を設置するのは望ましい方向でしょうが、(需要の多そうな)県庁所在地の福井からは若干離れているような気もします。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/super_expless/94244.html、http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/97920.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20160618/CK2016061802000022.html)
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北陸新幹線長野以遠で、唯一通過する定期「はくたか」のある、飯山。長野県は1日当たり1300人という目標乗車人数を出していましたが、開業1か月間でみたところ、その4割の約500人しかいませんでした。
ところが、この飯山、冬季になったら利用者が増えていたのです。増えた原因は、スキー客。1月16日から2月28日の休日に飯山市が調査したところ、新幹線の乗車人数は1日平均約1600人、一番多い日は2月28日の約2800人でした(このうち、東京方面が約2100人で、夕方の利用者が多かったです。この日に限らず、東京方面の利用者は全体の9割近くを占めていました)。ちなみに、平日(同期間に2日調査)は週末の3割ほどでした。この期間の休日の降車数の平均は約1500人で、一番多いのは2月6日の約2200人でした。この日の9:32着の下り列車では、536人が飯山で降りました。
雪が解けたそのあと、飯山はどうなったのでしょうか? また開業2年目の今年の冬はどうなるのでしょうか? この冬の勢いを持続させるのが肝心でしょう。
(参考:北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ http://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000006250、産経ニュース http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm1603190004-n1.html)
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全国の交通機関でICカードが使えるところは多いですが、10年間使わない場合、ICカードは失効してしまいます。
しかし富山ライトレールは1月25日のことですが、自社のICカード、「passca」について、最後の利用日から10年を経過すれば失効するという規定を撤廃しました。長期的、継続的に利用してもらうのが狙いで、カード裏面に「このカードは機器等で最後のご利用日から10年間ご利用がない場合は失効します。」という文言があっても、失効することはありません。
「passca」は全国相互利用サービスには対応していないので、持っている人は富山の人ぐらいに限られ、多くはないとは思いますが、参考のために紹介しました。
(参考:富山ライトレールホームページ http://www.t-lr.co.jp/news/news0273.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/01/25/268446.html)
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北陸3県の県庁所在地の中で、金沢だけが路面電車などの都市内の鉄道交通がありません。市内の公共交通機関はバスが中心となり、自動車に過度に依存するものになってしまいます。
金沢市は以前から交通政策を検討してきましたが、5月31日に市役所内で新たな交通システムの導入を探る検討委員会の初会合を開きました。検討委員会は大学教授や西日本ジェイアールバス、北陸鉄道、国、石川県、石川県警の関係者ら9人で構成されます。
検討委員会は今年度中に機種(LRT、BRT、ミニ地下鉄、モノレール)とルートを決め、山野金沢市長に提言します。しかし、ルートはここまで読んできた人の興味をなくすものです。金沢で一番重要なところは金沢駅から武蔵ヶ辻、香林坊、片町方面なのですが(金沢と野町を結ぶルート)、今回メインで取り上げているルートは、金沢駅から金沢港へのルートなのです。金沢駅から石川県庁を経て金沢港方面へは、広い道路があります。そこにバスを走らせれば済むだけで、わざわざ検討委員会を開くほどのことではないのです。そういう意味では、残念な話です。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00370885-hokkoku-l17)
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北総鉄道の高い運賃に耐えかねて住民たちが動き、千葉ニュータウン中央と新鎌ヶ谷駅をノンストップで結ぶ「生活バスちばにう」が運行を開始して、9日で2年になりました。1年目の利用者は約8.3万人、2年目の利用者は5月末現在で約8.8万人ですが、わずかに採算ベースには届かなかったようです。
その「生活バスちばにう」を運行する鎌ケ谷観光バスですが、秋までに2路線を新規開設します。開設する2路線は、ビジネス街を経由して千葉ニュータウン中央と印西牧の原駅間を結ぶ「牧の原巡回ルート」と、千葉ニュータウン中央から白井市役所前、白井駅前を経由して新鎌ヶ谷駅を結ぶ「北環状線ルート」。現行の千葉ニュータウン中央と新鎌ヶ谷駅をノンストップで結ぶ路線は1日46便で途中のバス停はありませんが、「牧の原巡回ルート」は1日15便でバス停は21か所、「北環状線ルート」は1日9便でバス停は14か所あります。通勤や通学のほか、通院や買い物で利用しやすいようにバス停を多く設ける方針です。運賃は現行路線と同程度に抑える方針です。
鎌ケ谷観光バスが保有する乗合バスは現在5台。新路線の開設に合わせて、59人乗りの中型バス2台(1台約2000万円)をメーカーに発注しています。バスが6台以上になると、ルートの認可に際して地元自治体や既存のバス会社などが入る「地域公共交通会議」にかける必要がなくなるというメリットがあります。鉄道会社系のバス会社に邪魔されることが無くなり、自由度が高まります。
(追記)
予定より大幅に遅れましたが、2017年7月18日から新規路線の運行を始めます。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160610/ddl/k12/040/336000c、https://mainichi.jp/articles/20170705/ddl/k12/040/167000c、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ634WBDJ63UDCB010.html)
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6月22日から25日の4日間、京阪の中之島駅のホームと電車が、酒場に変わります。「中之島駅ホーム酒場」です。
酒場に変わるのは3番ホーム、そして使われる電車は通常は営業運転に使われる2200系です。古い車両(1964年製)ということで選ばれました。「ノスタルジー」をテーマに、電車内に立ち飲み・テーブル席・ちゃぶ台・囲炉裏席・野点席など様々なタイプの席が用意されます。ちゃぶ台は、ロングシートの上に畳のような板を乗せ、そこに座る構造となっています。
お酒は、サントリーの「ザ・モルツ」や、伏見などのえりすぐりの日本酒等を販売します。食べ物も、火を使っての調理ができない(ホームと電車が会場となっているため)という制約を乗り越えて、大津線で大好評の「おでんde電車」のおでんを始め、全国のカップラーメン、中之島エリア人気店のメニューなど充実しています。出店するのはお酒、食べ物合わせて9業者です。また、ホームや車内には、中之島エリアのフリーペーパー「月刊島民」の協力を得て、中之島の歴史や文化を伝える写真等を展示します。
「中之島駅ホーム酒場」の営業時間は17時から21時30分までです(入場は21時まで、土曜日の25日の営業開始は14時から)。入場料は一人1000円(子供料金はありません。また、乗車券や駅の入場券は不要です)ですが、1000円分の飲食チケットがついてきます。
(追記1)
初日の22日は多くの人でにぎわい、入場制限を行うほどでした。なお、中之島駅で行うのは、利用が低迷している中之島線の認知度を高めるためということもあるようです。
(追記2)
「中之島駅ホーム酒場」は12月にも行われます。座席が昇降する5000系を使って、14日から17日までの4日間開催されます。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/info/upload/2016-05-24_nakanoshimaeki-home-sakaba.pdf、http://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2016-11-24_nakanoshimaeki-home-sakaba.pdf、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/06/14/、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/123991)
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北海道新幹線では、青函トンネルなど一部区間において、在来線と共用しています。標準軌の新幹線と狭軌の貨物列車が同じレールの上を走ります。
ところが、3月の北海道新幹線開業後、青函トンネル内で北海道新幹線が緊急停止している例があるのです。これまで4回緊急停止していて、6月12日は2回も起きました。いずれの場合も、運行システムが、実際には走っていない貨物列車が前方にいるという電流を感知して、新幹線の信号が赤になったからです。
新幹線と在来線が同じレールの上を走るため、今までの新幹線よりも高いレベルの保守が求められます。JR北海道の島田社長も15日の記者会見で、そのことに触れています。根本的な解決は、新幹線と在来線が同じレールを共有する三線軌条を見直すことです。貨物列車も新幹線車両で運ぶ、「貨物新幹線」にしないといけないのです。国やJR貨物などとともにその「貨物新幹線」の導入を進めていく必要があると考えています。なお、当面の対策としては、新幹線と在来線の両レールの間を絶縁物で仕切り、電気が誤って流れないようにするとのことです。新幹線と在来線の両レールの間の絶縁物は今でもありますが、背の高いものに代えるとのことです。
確かに、青函トンネル等の共用区間が標準軌に統一されれば、運行システムは今よりは簡単なものになるでしょう。しかし、「貨物新幹線」はこれからの技術で、確実に実現するとは限りません。少なくとも実現するまでは三線軌条で新幹線と在来線が同じレールを使います。一連のトラブルも、事故を起こさない方向に働いたという意味では最悪の事態は防げたのです。反対に前方に列車があるのにいないとシステム上判断されたら、深刻な事態を招きます。当面は現行のシステムを磨き上げることが求められるでしょう。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160615/3566791.html、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0282694.html)
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新宿の新しいバスターミナルが注目を浴びていますが、実は2015年12月に大崎駅西口バスターミナルが開業していたのです。既存のバス会社ではなく、旧ツアーバス系のウイラーなので、どうしてもわかりにくいのですが。ただ、本数があまり多くないので、迷いにくいというメリットはありそうです。
もう少し先の10月の話ですが、その大崎駅西口バスターミナルから、成田空港への格安リムジンバスが誕生します。東京駅からはともかく、山手線の西側からは初めての成田空港行き格安リムジンバスです。大崎駅西口から成田空港を経て、芝山町役場までで、大崎駅西口-成田空港間は最短75分、大崎駅西口-芝山町役場間は成田空港経由で最短90分です。首都高速(都心環状線等)、東関東道、新空港道を経由し、成田空港には第1ターミナル、第2ターミナル、第3ターミナルに、芝山町内では芝山中学校入口と芝山町役場に停まります。運行本数は上下合わせて約30本程度です。
大崎駅西口-成田空港・芝山町役場間の運賃は大人1200円、子供600円(成田空港-芝山町役場間のみの利用はできません)。席数限定、事前にインターネットにて予約・決済が必要な、「WEB割」もあります。大人のみの設定で、1000円です。芝山町の人が日常の足として利用しやすいように回数券等の導入を検討しているとのことです。
(参考:ウイラーアライアンスホームページ http://www.willer.co.jp/press/pdf/218.pdf、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/osaki-narita/)
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東京-熱海間は在来線がJR東日本、新幹線がJR東海と会社が分かれています。新幹線は特急料金の分だけ高いですが、速いという特徴があります。
そこでJR東海は、東京メトロと共同で、小田原、熱海から東京まで2人以上で往復した場合にお得になる、「新幹線&メトロ 東京日帰りきっぷ」を発売しています。小田原、熱海、函南のJR東海の窓口で、5月9日から通年発売していて(利用当日でも購入できます)、お盆、ゴールデンウィーク、年末年始を除く通年で利用できます。ただし、有効期間は1日のみです。
値段は東京までの新幹線普通車自由席往復に、東京メトロ1日乗り放題がついて、小田原発着が5130円、熱海発着が5950円です(大人のみの設定です)。東京-小田原間、東京-熱海間の新幹線普通車自由席の正規運賃・料金はそれぞれ6440円、7340円ですので(もちろんこれらには東京メトロ24時間券(600円)は含まれていません)、2000円程度お得ということになります。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000030464.pdf)
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2017年5月から運行を始める、JR東日本の豪華寝台列車、「TRAIN SUITE 四季島」。(実際に乗る機会はないでしょうが)3泊4日で1人100万円近くするその豪華なスイートルームの原寸大模型が16日、公開されました。原寸大模型は車両の精度を高めるためにつくったのです。
公開されたのは1編成に1室ずつしかない最上級の「四季島スイート」(2人利用で1人95万円)と「デラックススイート」(2人利用で1人90万円)。メゾネットタイプの「四季島スイート」は、1階にベッドが並ぶ寝室、和紙や漆などで格子状に飾られています。2階が掘りごたつのある和室です。中2階にはひのき風呂があります。1層構造の「デラックススイート」もともに広さは幅1.9メートル、長さ7.5メートルです。全体的に木や和紙、漆など和の素材を取り入れ、日本の伝統技術や建築様式をモダンに表現しているのが特徴のようです。
今後は、模型を通じて把握した課題を解決し、デザインを洗練させる予定です。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ16HP6_W6A610C1TI5000/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ6H5G36J6HUTIL03F.html、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0282799.html)
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実は今回の社会実験の参加費は4500円もする(平日だと3000円)。所要時間も船に乗っているだけで1時間50分、鉄道やリムジンバスに比べて高くて、遅い。観光目的ならともかく、実用的な交通機関ではない。船着場に防災用の桟橋を利用していることから災害時の交通手段として考えているかもしれないが、キャパが小さ過ぎ、使えないだろう。すでに小規模ながら行っていることだが、サービスを充実させて、観光用として使うしかなさそうだ。
水道橋からは中央・総武線と山手線を乗り継ぎ渋谷へ。渋谷からは地下に降りて、東横線に乗る。乗ったのは渋谷始発の各駅停車(渋谷13:25発、元町・中華街行き)、横浜方面からの折り返しだ。3駅目の祐天寺で降りる。追い越し設備をつくろうとしている駅だ。
祐天寺で降りたのは、鉄道グッズがたくさんあるカレー屋、「ナイアガラ」に寄るため。祐天寺から渋谷方面に線路沿いに歩き、商店街が途切れたところに店がある。店の前で踏切の警報器が鳴っているので、目立つ。店の前には店主(ここでは鉄道グッズがたくさんある店らしく、店主のことを「駅長」と言う)が立っていた。13時半過ぎだが、店内は若干混んでいるようで(店が狭いのですぐ満席になってしまう)、店の外にある鉄道グッズを見るよう、勧められる。蒸気機関車の動輪は店から2、3分ほど歩いた幼稚園の敷地にあり、それも収集したものだ。ちなみに、収集した鉄道グッズを散逸しないように、店主は一般社団法人を設立し、法人組織としている。
店に入ることができた。20系を転用した扉を開けると、中も鉄道グッズがたくさん。席は昔の客車のボックスシートだし、いろいろな鉄道グッズが店を覆い尽くしている(時々展示品の入れ替えを行っているらしい)。テーブルには福神漬けなどがあるが、店が店だけに「峠の釜めし」に入っている。ここは辛口が標準的な辛さということなので、辛口を注文。辛さも鉄道に因んで、「特急」となっている。しばらくすると、追加で頼んだサラダから先に来る。しかし、ここは「ナイアガラ」、サラダは鉄道模型に乗せられて運ばれるのだ。カレーも同様にやってきて、少し遅いランチとする。ところが、カレーは辛い。日ごろ子供に合わせて甘口のカレーを食べているため、かなり辛く感じるのだ。中辛(「急行」)ぐらいでよかったのかもしれない。次に行ったときは「急行」にしよう。
再び祐天寺に戻り、祐天寺14:32発の各駅停車に乗る。自由が丘で大井町線に乗り換え。階段を降りたらすぐ大井町線のホームがあるのは便利だ。しかもすぐに急行(自由が丘14:41発)が来たので、それに乗って終点の溝の口へ。田園都市線に合流する二子玉川で向かいの田園都市線に乗り換える人多く、最後の区間はガラガラ。
新横浜へは横浜線か地下鉄で行けばよいのだが、溝の口からは第三京浜を経由するバスがある。1時間に1〜2本の割合で走っている(平日の朝、平日・休日の夕方以降は本数が増える)。それに乗ることにする。見た目は普通の路線バスだが、座席がよく、シートベルトもついている。運賃は現金で払うと490円だが、ICカードだと440円、当然「ICOCA」で払う。10人ほどの客を乗せて溝の口駅15:15発のバスは出発。このバス、溝の口地区と新横浜地区でいくつかの停留所に停まるが、溝の口地区は乗車のみ、新横浜地区は降車のみとなっている。高津中学校入口でひとり乗せ、第三京浜に入る。第三京浜は初めて通る道路だが、混雑なく快走する。二つ目の港北インターチェンジで降りると間もなく新横浜駅。日産スタジアム前で女の子のグループを降ろし、少し少なくなって新横浜駅に到着。
最終ランナーの東海道新幹線は新横浜16:52発の「ひかり521号」新大阪行きを予約している。まだ1時間以上先だが、「エクスプレス予約」で「IC早特(タイプB)」を購入しているため、変更できない。正確に言えば、変更はできるが、割引きっぷではなくなり、追加料金がかかるのだ。「IC早特(タイプB)」の新横浜−名古屋間の値段は9120円、「のぞみ」なら朝6時台に乗車するものしか割引にならないが、「ひかり」は終日利用できるのが特徴である。「ひかり521号」の発車までに家にお土産を買い、駅ビルで時間をつぶす。「ひかり521号」がやってきた。この「ひかり521号」は、新横浜を出ると豊橋までノンストップである。各駅停車になる名古屋以遠はともかく、名古屋までなら「のぞみ」に抜かれることなく、先着するのが特徴だ。「ひかり」なのに「のぞみ」並みに速いので、車内は混んでいた。ところが、ある駅で一気に空いた。それは豊橋、豊橋に停まる「ひかり」は2時間に1本、貴重な存在なのだ。
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名古屋6:41発の「のぞみ268号」に乗る。名古屋始発の「のぞみ」だが、朝早いにもかかわらず、よく乗っている。ただ隣は空席で、下車する新横浜まで2席を独占することができた。三河安城付近で車掌通りかかるが検札なし、自身の端末と照らし合わせ、把握している状況と同じならば検札はしないのだ。新横浜には定時の7:58に到着。
新横浜と菊名は隣の駅。普通の紙の切符なら横浜市内のJR線も無料で乗ることができるが、今回使った切符は、「エクスプレス予約」の「IC早特タイプ21」。8600円と安いが、新横浜からの運賃は含まれていない。ひと駅だけにお金を払うのももったいないので、歩くことにする。駅で地図を見て、途中のコンビニで道を尋ね、菊名には15分ほどで到着。菊名8:20発の普通新宿三丁目行き(8両編成)に乗ることができた。
多摩川で階段を降り、東急多摩川線に乗り換え。多摩川8:37発に乗る。少し小柄な3扉車の3両編成。車両番号は1320とあるので、地下鉄日比谷線で走っていたものを転用したのではない。もとから池上線、東急多摩川線用の車両(1993年製)なのだ。東急多摩川線は多摩川と蒲田との間を行ったり来たりする、東急の中ではローカル線の部類だが、全線複線で日中は6分間隔。全国的にみたら結構便利だ。多摩川を出たときは東横線のときと同じく、座席がほぼ埋まり、ところどころ立っている人がいる、という程度の混み具合であったが、一番蒲田寄りだからであろうか、だんだん乗ってきて、混んでくる。
蒲田から羽田空港へは京急で行く方法があるが、東急(+JR)と京急の駅は離れている。蒲蒲線の話があるのはそのためだが、蒲田から羽田空港へのバスがある。途中こまめに停まる路線バスもあるが、人気があるのは停留所の少ないシャトルバス。途中1か所に停まるだけで次は空港だ。30分間隔で運転されている。次は9:10発だが、15分前の時点ですでに列ができている。10分ほど前に羽田空港からのバスが到着。空港への直行のため、座席は通常のものよりよくなっている。荷物置き場もある。20分ほどで羽田空港国際線ターミナルに到着。ここの1階、ローソンの前が指定された集合場所だ。
ここで、本日参加したイベントについて説明しておこう。羽田空港と都心を結ぶ公共交通手段と言えば、京急かモノレール、そしてリムジンバスというところである。ところが、羽田空港は海沿いで、都心には縦横に川がある。これを観光に活用できないか、ということで国交省の社会実験が行われている。2015年から何回か行われているものであるが、都心を船で移動するのはめったにないことから、今回参加することにしたのだ。
本日参加した社会実験、「京浜運河&隅田川&神田川ゆったりクルーズ」の集合時間は10:20なので、まだ50分ほどある。そこで4階の江戸小路に行き、時間をつぶす。やがて時間になったので、集合場所に行く。代金はインターネットで支払っているので、名前を告げたらおしまいだ。やがて時間になり、もう一回点呼をした後、係員の誘導で桟橋に行く。多摩川にある桟橋まで、歩いて10分か15分といったところか。桟橋で予約した順番に並ぶ。船は自由席だが、予約した順番に席を選ぶことができる。私は満席ギリギリだったようで、後ろのほう。ただ、いくら遅くても立席になることはない。これから乗る船には立席の設定がないから。
すでに船は停まっていた。この社会実験に合わせてつくられた船で、名前を「Jetsailor」という。橋の下を通ることができるように、低くなっている。予約した順番に乗り込み、いったんは奥のほうの座席を選んだが、思い直して後ろのほうの、窓のない座席を選ぶ。少々水しぶきがかかるらしいが、風が吹くので涼しそうだからだ。船にはトイレがあり、種類は少ないとはいえ、飲み物やスナックの販売もある。
ここまで案内した係員に見送られ、定刻(10:50)に出航した。これから110分の船旅である。多摩川から海老取川に入る。ところどころに釣り人を見かける。船は歩行者に抜かれそうなぐらいのゆっくりとしたスピードで進む。船には男性ガイドも乗り込んでいて、ところどころで案内をする。
空港を離れ、船は運河に入る。スピードが上がる。このあたりで並走するのはモノレール。モノレールに乗っていると気づかないが、運河の中に橋脚がある。モノレールは平均すると4分間隔で走っているので、しょっちゅうすれ違い、抜かされる。右のほうを見ると、公園がある。昼前なので、バーベキューをしている人が多く見受けられる。
レインボーブリッジをくぐり抜けて隅田川へ。広い幅の川を遡る。リバークルーズの船とすれ違う。やがて船は左に曲がり神田川に入るのだが、神田川には元祖リバークルーズ、屋形船がたくさん停まっている。スピードを落として、船の操縦の邪魔にならないよう案内もやめて、そろそろと進んでいく。屋形船がたくさん停まっているエリアを通り抜け、若干スピードを上げ、秋葉原、御茶ノ水あたりを川から見ながら、5分ほど遅れて水道橋近くの新三崎橋防災船着場に到着した。(続く)
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6月12日のことですが、羽田空港と都心の間を船で旅してきました。
明日から何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。
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西武は2017年春から、ロングシートにもクロスシートにもなるものもある新型通勤車両40000系(40000系のうち何編成がロングシートにもクロスシートにもなるのかは決まっていません。また、ロングシートにもクロスシートにもなる車両にはトイレも設置されます)を使って、東京メトロや東急などに直通する有料の座席指定列車を導入します。首都圏等に相次ぐ有料の座席指定列車の誕生です。
行先は平日と休日で異なります。平日は西武鉄道池袋線から東京メトロ有楽町線へ、休日は西武鉄道西武秩父線-東京メトロ副都心線-東急東横線-横浜高速みなとみらい線に直通します。平日の通勤や通学に、休日のお出かけに使えるもので、早くも横浜への直通有料列車が実現することになりました。東急にとっても初めての有料の座席指定列車なのです。
ただ、詳細な運行時刻、停車駅、料金等は未定(平日はラッシュ時の運行を考えているようですが、朝なのか、夕方なのか、あるいはその両方なのか決まっていません)で、今後の発表が待たれるところです。大体、休日に走る西武秩父線は現在10両編成の列車がなく、西武秩父を除き10両に対応したホームはありません。どうやって解決するのかも関心が持たれます。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2016/__icsFiles/afieldfile/2016/06/16/20160616_zasekisiteisouchoku_1.pdf、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/123135)
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JR東海参宮線伊勢市駅に隣接する、伊勢車両区。明治の参宮鉄道時代からある、歴史あるところです。JRと近鉄に挟まれた2.1ヘクタールの敷地に、キハ40などディーゼルカー44両が配置され、点検や一部の部品交換などを行っていました。
ところが、この伊勢運輸区、3月末で廃止されてしまったのです。2015年3月に武豊線が電化され、ディーゼルカーが減ったため、所属基地を名古屋車両区と美濃太田車両区に集約することができるようになったからです。
伊勢運輸区の跡地をどのようにするかは未定ですが、特に保存すべきものはなく、駅に隣接した立地の良いところですから、有効活用が期待されます。
(参考:「鉄道ファン」2016年6月号 交友社)
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JR貨物の平成28年度事業計画によれば、JR貨物はDE10の代替となる機関車を開発しているようです。
この代替となる機関車、入換用のHD300を増備するのではなく、非電化区間の本線走行もできるようです。HD300と同じようにハイブリッドになるかなどは、まだ決まっていません。
また、かつては幹線用のディーゼル機関車としてDD51が活躍していましたが、今は関西線の貨物列車が最後の活躍舞台となっています。ところがこれも永久に続くわけではありません。DF200を関西線仕様にしたものを試作するようです。詳しいことはわかりませんが、DD51の引退もそう遠くない時期にあるのかもしれません。続報を待ちましょう。
(参考:JR貨物ホームページ http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/2016jigyo-01.pdf、「鉄道ファン」2016年7月号 交友社)
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大井川鐵道の話題をまとめて。
以前にも、今年2016年は、「きかんしゃトーマス」の一企画として、「バスのバーティー」が走るこということを記事にしましたが、その申し込み方法が明らかになりました。
申し込みは、インターネットにより行います。応募は一人1回限り(重複応募は無効となります)、一度に8人まで予約できます。7月2日から10月10日まで運行する日は68日(136本)ありますが、その中から第3希望まで選ぶことができます。そして、一番重要なことですが、応募受付期間は6月9日13時から16日12時までです。期限が迫っているので注意が必要です。結果は6月18日にメールで連絡されます。
話は変わりまして、同じ大井川鐵道でも井川線の奥大井湖上について。この駅はダム湖に突き出した半島状の場所にあり、湖に浮かぶように見えるといわれています。本数も乗降者も少ないので、秘境駅の一つにもなっています。この奥大井湖上ですが、恋人の日の6月12日から愛称を採用しました。その愛称は、読み方が正式名と同じ、奥大井恋錠といいます。
その6月12日からは、商品の販売もします。販売するのは、ハート形南京錠1個(鍵は2個付き)と奥大井恋錠と印字された記念品(切符)2枚のセット。950円で、発売箇所は千頭駅売店、奥泉駅、新金谷駅前プラザロコ売店です。この南京錠に二人で名前を書き、奥大井恋錠の指定場所に飾りつけをすると、飾りつけ期間の3年を経過した後に、川根本町の水川阿弥陀堂に奉納します。地元では、水川阿弥陀堂にお参りすると良縁に恵まれる、と言われています。なお、記念品(切符)を提示すると割引などの特典を受けることができる店や観光施設があります。
最後の話題は2017年春就職活動中の学生に向けてのもの。5月18日のことですが、仕事内容や職場環境、そして大井川鐵道の代表的な商品であるSLを知るための会社訪問会を実施しました。客室を貸し切るため、定員は先着順40人でした。
(参考:大井川鐵道ホームページ http://oigawa-railway.co.jp/archives/event/bertie_application、http://oigawa-railway.co.jp/archives/3433、http://oigawa-railway.co.jp/archives/3175)
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西鉄等が運行する福岡-鹿児島間の高速バス、「桜島号」は、1990年3月に運行を開始した、歴史あるバス。その「桜島号」ですが、本日6月13日にダイヤ改正を行います。
今回のダイヤ改正では、昼行便の一部が鹿児島空港南に停まるだけではなく、鹿児島空港のターミナルビルに乗り入れます。鹿児島空港からは奄美諸島への航空便があり、また鹿児島空港は霧島や鹿屋など、鹿児島県内へのバスが発着するため、乗り換え拠点にもなっているのです。福岡発7便、鹿児島発8便が鹿児島空港を経由します。
昼行便の一部は、主要停留所のみに停まるノンストップになります。博多バスターミナル-鹿児島本港(高速船ターミナル)間で停まるのは、西鉄天神高速バスターミナル、高速基山、鹿児島空港南、鹿児島中央駅、天文館のみです。平日は9往復、休日は12往復を運行します。また、ノンストップ、各駅、鹿児島空港経由、そして夜行といったすべての便(平日は21往復、休日は24往復)において鹿児島市内のルートを変更し、鹿児島インターを経由します。ノンストップを除いて高速伊敷に停まりますが、下伊敷には停まらないようになります。
福岡-鹿児島間の運賃は5450円ですが、割引切符があります。やはり一番安いのは、WEB予約、WEB決済限定のもので、最安値は1980円です。
話は変わりまして、熊本のボランティア関連。5月18日から6月30日の間、西鉄と九州産交バスが運行する福岡-熊本間の高速バス、「ひのくに号」において、ボランティアに参加した人に対して割引運賃を適用します。
割引になるのは、熊本発福岡行きのみ。福岡発熊本行きは割引にはなりませんので、御注意ください。しかも、熊本駅前から小原の間で乗った場合に限られます。降りるバス停には制約はありません。さて、肝心の運賃は大人片道1000円。通常運賃が2060円の福岡-熊本交通センター間のように、大人片道運賃が1000円を超える区間が、すべて1000円となります。
この割引を受けるためには、条件があります。まず、各ボランティアセンターが発行する「ボランティア活動証明書」を持参し、運賃を支払う前に乗務員に提示する必要があります。「ボランティア活動証明書」は1人1枚必要ですが、証明書の発行日は特に要件がありません。運賃の支払いは現金に限られ、子供や障害者の割引の併用はできません。
(追記)
愛媛県と大分県を結ぶ、九四オレンジフェリーと宇和島運輸の3航路にも、ボランティア支援割引があります。こちらは9月30日まで延長されました(お盆は除きます)。なお、6月27日の段階で約400台、約870人が割引を使っています。
(参考:西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/Information/16_i_032.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/Information/16_i_035.pdf、愛媛新聞ONLINE http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160629/news20160629370.html)
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少し前だと東日本大震災、今だと熊本地震にボランティアが多数参加しています。そのボランティアを被災地に運ぶ手段がバス。ボランティアを公募したNPOなどが貸切バスで被災地に送り込んでいるのです。
ところが、バスに乗るにはお金がかかります。距離が距離だけに無料というわけにはいきません。NPOあたりがボランティアの参加者から参加費を直接集めるということになります。このようなボランティアを運ぶバスは東日本大震災以降、各地で見られるようになりました。
そんな中、5月25日、観光庁はある通知を出しました。これまで特に問題とはされていなかったこの類のバスについて、業者への委託など、是正を求める通知を全都道府県に出したのです。たとえ実費だけしかもらっていないとしても、旅行業法違反になるというのです。旅行業法では、旅行者から金銭を受け取れば、たとえ実費相当だったとしてもそれは報酬を得たと認定され、国や都道府県に事前登録しなければいけなかったのです。もちろん、既存の旅行業者にツアーの企画や参加費の徴収を委託すればいいのです。無料の場合、あるいは公募せずに顔見知りだけで行く場合も問題ありません。
確かにこの通知は厳しいですが、何か事故があってからでは遅いですし、ボランティア自体がいけないというわけではありません。最初はあいまいだったのも、ボランティアバスはあくまで臨時的なもので、このように長期化するとは想定していなかったのでしょう。
(追記)
結局、観光庁は、発生から半年程度以内にNPO法人などが地元の社会福祉協議会の承認を得て参加者を募るなどの一定の条件を満たしたものについては、旅行業法の適用外とすることになりました。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/articles/20160611/k00/00e/040/250000c、http://mainichi.jp/articles/20160611/k00/00e/040/252000c、http://mainichi.jp/articles/20160611/k00/00e/040/254000c、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161109-00000008-mai-soci)
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スカイマークはプロ野球阪神タイガースのロゴを機体に描いた「タイガースジェット」を飛ばしています。4月27日の羽田発神戸行きでデビューし、10月末まで全国を飛び回ります。保有する25機のうち2機が「タイガースジェット」ですが、特定の路線だけで使われるわけではないので、搭乗できるかは運に左右されます。
「タイガースジェット」は、177人乗りのボーイング機の機体側面後方ドア付近に虎のマーク、中央上部にタイガースのロゴをつけています。機内の客室乗務員は縦じまのユニフォームを着ています。背番号は737ですが、それは「タイガースジェット」がボーイング737であることにちなんだものです。座席の頭部を覆う布は黄色と黒を交互に配置します。タイガースのカラーが黄色と黒だからです。客が乗降するときは機内で「六甲おろし」が流れます。
スカイマークがこのような航空機を飛ばすのは、神戸空港などの利用者を増やすためです。金本監督に代わり、今まで見たこともなかったような若手が出ているのですが、成績が低迷しているタイガース。この航空機とともに快適な飛行をしたいものです。
(追記)
2017年も、7月上旬からシーズン終了まで、「タイガースジェット」は全国各地の空を飛びます。「六甲おろし」は新たにオルゴールで流します。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/article?k=2016042500803&g=eco、乗りものニュース http://trafficnews.jp/post/51952/、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201705/0010223111.shtml)
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北海道新幹線開業により廃止されてしまった「はまなす」。その車両は古いため、当然ながら廃車されるものと思っていましたが、活用されることになりました。大井川鐵道がJR北海道から「はまなす」用の客車、4両を購入したのです。
大井川鐵道が購入したのは、14系客車の座席車、オハ14が2両と、スハフ14が2両。24年ぶりのSL用客車導入です。SLを恒常的に運行する大井川鐵道は、SL用客車の品質向上を図るとともに、現在保有する旧型客車にかかる負担を分散させて末永くSLを運行させるため、JR北海道から14系4両を購入しました(6月9日と11日に新金谷に搬入されています)。当然ながらリクライニングシートを装備しています。本当は旧型客車が良かったのかもしれませんが(もともと特急用の14系が国鉄時代、SLに牽引されたことがあったのでしょうか?)、さすがにそのような車両はなく、14系を購入することにしたのでしょう。
大井川鐵道は、2017年6月の走行開始を目指しています。
(追記)
大井川鐵道が14系客車を購入したのは、SL利用者から車両設備に対する苦情が寄せられているからです。SLだからと言って、冷房がないのを許してくれるわけではないようです。
(参考:大井川鐵道ホームページ http://oigawa-railway.co.jp/archives/3654、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/06/09/276665.html、「鉄道ジャーナル」2016年9月号 鉄道ジャーナル社)
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リニアの名古屋以西でややこしいのは、京都の政財界が京都を経由するように求めていること。しかしJR東海は、国から低利の融資を借りてリニアの大阪延伸を前倒しした場合でも、京都経由にしない方針です。駅は現行の計画通り、奈良市付近にできることになります。
なぜJR東海は強い要求を退け、京都を通らないようにしたのでしょうか? 実は、京都を通ると、カーブがきつくなってスピードが落ちるのです。品川-新大阪間を67分で結ぶことができなくなり、災害が起こったときに、東海道新幹線のバイパスとして機能しなくなるからです。JR東海は、あくまでも国から受けるのは低利の融資であり、お金をもらったわけではないので、自己負担には変わりがないとしています。つまり、政治家や自治体の介入を受けない姿勢を明らかにしています。方針を変えさせたければ政治ではなく、経済的合理性で証明しなければならないのです。
(参考:朝日新聞6月9日朝刊 中部14版)
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山手線の新型車両、E235系。2015年11月にデビューした時はトラブル続きでしたが、2016年3月に再デビューしてからは大きなトラブルは起きていないようです。
そこでJR東日本は2017年春ごろからE235系を量産することにしました。当初の計画より若干早くなったようです。11両編成49本投入します(一部の車両は10号車も新造します)。現在山手線では51編成(E231系500代50編成、E235系1編成)が走っていますので、E235系への置き換えにより1編成減るということになります。2020年春ごろまでに投入を完了します。量産車も量産先行車と同じ仕様を踏襲します。
そして今現在山手線を走っているE231系500代はどうなるのでしょうか? E231系500代はE235系の投入によって廃車されるわけではなく、E235系の投入に合わせて順次中央・総武緩行線に改造のうえ、転用していきます。中央・総武緩行線は今でもE231系が主力なので、E231系同士で置き換えるということになります。E231系500代は中央・総武緩行線ですでに1編成が走っているのですが、それに続くことになります。情報提要装置のある車両が転用されるので、乗客への案内サービスを充実させます。ホームドアにも対応できる保安装置等の車両改造も行います。もちろん、中央・総武緩行線の車両を置き換えておしまいではなく、中央・総武緩行線のE231系がまたどこかの車両を置き換えるのでしょう。
(追記1)
E235系は2017年5月22日以降、2017年度末までに15編成を投入する予定です。その後は2020年春ごろまでに残りの34編成を投入します。
なお、2017年度以降に投入される量産車は、量産先行車から若干、変更されたところがあります。
(追記2)
山手線のE235系化は、2020年1月に完了することになりました。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2016/20160606.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2017/tokyo/20170425_t01.pdf、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/121868?page=2、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/01/22/330989.html)
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この4月29日に開館した京都鉄道博物館の優待割引やセット割引について説明していきます。
まず最初に紹介するのは、市バス・地下鉄の乗車券提示による京都鉄道博物館の優待割引。当日券を購入するときに、当日利用した一日乗車券等を提示すると、1080円(値段は大人のもの、以下同じ)になります。優待割引の対象となるのは、「市バス・京都バス一日乗車券カード」のほか、「市営地下鉄1dayフリーチケット」、「京都観光一日(二日)乗車券」(期間限定販売の「いい古都チケット」等も含みます)、「京都観光一日乗車券(山科・醍醐拡大版)」、「京都修学旅行1dayチケット」です。6月2日から開始しています。
近隣の博物館等の入場券を提示すると割引になることもあります。京都水族館と京都鉄道博物館については、一方の施設を利用してから1か月以内にもう一方の施設を利用すれば、2か所目が割引になります(当日券のみが割引対象となります)。京都水族館を2か所目にしたときは正規料金の2050円が1850円になり、京都鉄道博物館を2か所目にしたときは正規料金の1200円が1080円になります。6月1日から開始しています。ジオラマ京都JAPANと京都鉄道博物館の間でも同様の割引を行っています。一方の施設を利用してから1か月以内にもう一方の施設を利用すれば、2か所目が割引になります(当日券のみが割引対象となります)。ジオラマ京都JAPANを2か所目にしたときは正規料金の500円が400円になり、京都鉄道博物館を2か所目にしたときは正規料金の1200円が1080円になります。6月2日から開始しています。
京都タワーと京都鉄道博物館のセット入場券もあります。それぞれバラバラで買うと1970円のところ、1730円になります。6月2日から2017年3月31日の間、発売します。
(参考:京都鉄道博物館ホームページ http://www.kyotorailwaymuseum.jp/news/sysimg/00050/link_kGyJQ.pdf?20160608055208、http://www.kyotorailwaymuseum.jp/news/sysimg/00048/link_G52o7.pdf?20160608055208、http://www.kyotorailwaymuseum.jp/news/sysimg/00049/link_RFjLb.pdf?20160608055208)
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山手線の原宿駅駅舎は、大正時代に建てられたもの。駅自体は1906年に開業しましたが、1920年に創建された明治神宮参拝者の便を図るため、1924年に現在の西洋風の駅舎ができました。骨組みを露出させた、「ハーフティンバー」と言われる建築様式です。以来、この駅舎は多くの人に親しまれています。
ところが、JR東日本はその原宿駅駅舎を新しいものにする方針です。2020年の利用開始を目指しています。というのも、原宿の1日平均乗車人数は約7万人、明治神宮の参拝者や若者、外国人観光者の利用が多く、あまりにも混雑するため入場を規制することもあるほどです。それに加えて、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで原宿は国立代々木競技場に近いことから、さらに多くの人に利用されると考えられています。
新しい駅舎は、現在の駅舎の南側に、線路をまたぐかたちでつくられます。現行の駅舎は使われなくなりますが、それを取り壊すか保存するかはまだ決まっていないようです。
(追記1)
6月8日、JR東日本から原宿の改良についての発表がありました。
それによりますと、年始のみ使用している臨時ホームを外回り専用のホームにします。駅舎は線路及びホーム上に2階建てのものをつくります。プレスリリースに出ているイメージによれば、近代的なものになるようです。
このほか、信濃町、千駄ケ谷の両駅も改良されます。ホームドアが設置されるほか、千駄ケ谷は、現在使用していない臨時ホームを新宿方面専用ホームとします。これら3駅の改良にかかる工事費の総額は約250億円です。
(追記2)
現在の原宿の駅舎は、東京オリンピック、パラリンピックの後に解体されます。耐火基準を満たしていないからです。
解体した後に今のデザインをできるだけ再現した駅舎を建てるようです。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/160605/lif1606050033-n1.html、東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016060690135527.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ06IMI_W6A600C1TI5000/、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2016/20160605.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20191119/1000040472.html)
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北海道日本ハムの本拠地移転構想について、以前に記事にしましたが、札幌市は南区の道立真駒内公園に新球場を建設することを期待しているようです。真駒内公園屋内競技場か屋外競技場のいずれかを新球場に建て替えるものとしています。
ただ、真駒内公園に新球場を建設した場合、駅からかなり遠くなってしまいます。屋内競技場の場合でも札幌市営地下鉄南北線真駒内駅から約1.7キロ、屋外競技場だと約2キロも離れます。そこで札幌市が考えているのは、真駒内駅と北隣の自衛隊前駅との間(約1.7キロ)のほぼ中間、南車両基地のあたりに新駅をつくること。ここに新駅ができれば、新球場までの距離は屋内競技場の場合約1.1キロ、屋外競技場だと約1.6キロに短縮されます。新駅のあたりは地上を走りますが、それでも新駅をつくるには数十億円から100億円近くかかるようです。
札幌市が真駒内公園に新球場を建設することを期待しているのには、わけがあります。候補地の屋内競技場、屋外競技場はともに老朽化しているのです。札幌オリンピックのために整備されたようなので、築46年。建て替えようとすると、それぞれ270億円ほどかかります。札幌市は2026年冬季オリンピックを招致しようとしています。そのためには屋内競技場(フィギュアスケート、ショートトラックに使います)、屋外競技場(スピードスケートに使います)の整備も必要で、日本ハムに新球場をつくってもらったら、その分の整備費用を節約することができます。新球場をオリンピックで使えばいいのですから(オリンピックは冬なので、神宮みたいな問題は起こりません)。新駅の建設費である程度負担しても、トータルとしては負担は減ると札幌市は考えています。
もっとも、札幌市のこの考え、虫が良すぎるようにも思えます。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0276770.html)
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夜行バスは、安全を確保するため2人の運転士が1台のバスに乗り、途中のサービスエリア等で交代しながら進むことが多いです。しかし、JRバスグループの夜行バス、「ドリーム号」は、1人しか乗務しません。これはコストを削減するためでも何でもなく、運転士の疲れがピークとなる2時ごろに運転士を交代させているのです。
なぜ深夜に交代させる方法をとっているのでしょうか? それは運転士2人が交代しながら運転する場合、運転しない1人は車内で仮眠をとっています。しかし、あくまでも仮眠であって、完全に休むことができるわけではありません。しかし、「ドリーム号」なら、乗務後あるいは乗務前は設備の充実した宿泊施設でゆっくり休むことができます。
具体的に見ていきましょう。取り上げるのは大阪駅ジェイアール高速バスターミナル22:00発東京駅6:07着の「グランドリーム12号」です。このバスは大阪市内の営業所を21:15に出庫し、翌6:47に東京都内営業所に入庫します。このバスの運転を2人で担当します。最初の運転士(西日本ジェイアールバス担当)は、浜松市(三ヶ日)まで担当します。21:15の出庫から、翌1:43の浜松市着まで担当します。途中の休憩は、土山サービスエリアでの20分です。この運転士は、浜松市までの乗務終了後、宿泊施設で休みます。それを引き継いだ運転士(ジェイアールバス関東担当)は、運転開始まで宿泊施設で休みます。乗務は1:53の浜松市から始まります。日本坂パーキングエリア(10分)と足柄サービスエリア(20分)で休憩し、6:47の入庫までを行います。このような乗務員交代は東名経由だけではなく、東京-京都・大阪間の中央道経由なら小黒川パーキングエリアで、東京-金沢間なら東部湯の丸サービスエリアで交代します。
また、バス車両については最新の安全装置を装備し、ヒューマンエラーをカバーできるようにしています。さらなる安全性の向上に努めています。
(参考:西日本ジェイアールバスホームページ http://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/show/id/348?jrb_usr=853b06cc00024e7bdf90e744b2761600)
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上越線の土合駅は群馬、新潟両県にまたがる谷川岳(1977メートル)の玄関口として知られています。
この駅には1936年の駅開設当初からある待合室がありました。広さ約40平方メートルでベンチが4基の規模です。改札外にあったその待合室はガラス扉で仕切られ、長年登山愛好家に親しまれていました。トイレが近くにあり、雨風をしのぐことができるからです。ここで泊まり、早朝、登山のために山に向かうのです。今はマイカーの普及により土合駅の利用者は1日平均20人ほどですが(それでも車を駅前に泊めて寝泊りする人はいます)、かつては上野からの夜行列車が何本もあり、待合室以外でも多くの人が駅の中で寝泊まりしていました。
ところが土合駅は約30年前から無人駅になっています。そのため、ガスバーナーを持ち込み調理する登山者らが出てきました。待合室で火を使わないように張り紙を貼り、JR東日本や警察が巡回をしていましたが、火を使う人が多く、ついに4月27日に閉鎖されてしまったのです。今のところ火事が起こったわけではありませんが、それを危惧してのことです。再開の予定はありません。なお、駅舎内のほかの場所では寝泊まりできますが、場合によっては新たな対策を考えるとのことです。
近くでは谷川岳ロープウェイのベースプラザという建物がありました。7階建ての建物で6階ロビーと駐車場を24時間開放していました。ところがこちらも火を使う人が多く、3年前から開放するのは駐車場の1階部分のみに縮小しています。
土合駅、ベースプラザどちらにしても、登山者が自らの行為でせっかくの施設を使えなくしているのです。登山に限らず、ほかのことでも、そのようなことをしないように心掛けないといけません。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051902000264.html)
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福知山線(JR宝塚線)は1986年に新三田まで複線電化され、ようやく関西の通勤路線として機能するようになりました。
しかしこれに伴い、生瀬-道場間で線路が大幅に切り替えられ、宝塚市と西宮市にまたがる約4.7キロが廃線となっています。このうち、宝塚市側の約1.5キロは宝塚市側に無償で貸し出され、公園として宝塚市が管理しています。西宮市側の約3.2キロは途中にトンネルや鉄橋などがあり、管理は困難だとして立ち入り禁止としています。工事費が数億円かかるとされていたのもネックとなっていました。しかし、線路上に枕木が残り、春には桜、秋には紅葉を楽しむことができることから、武庫川渓流沿いのハイキングコースとして人気が高く、多く訪れることになり、JR西日本もそれを黙認していました。年間約6.4万人が訪れるのです。
ところが、2008年にハイカーの転落事故が起きました。そこでJR西日本と西宮市は対応について協議し、JR西日本がトンネル補強などの安全対策工事をして、一般開放することにしたのです。5月16日から約半年間閉鎖し(紅葉シーズンの11月ごろに一般開放される見通しです)、その後は公認のハイキングコースとなります。工事が完了すれば、線路の上を歩いてハイキングすることができます。トンネルや鉄橋も残るのです。西宮市は、トイレの整備や案内板設置、清掃、巡回パトロールなどを行います。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160416/wst1604160054-n1.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201602/0008829078.shtml、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ3R6FYDJ3RPIHB031.html)
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JR北海道は3月のダイヤ改正で8駅が廃止されましたが、利用者が少ない駅はそれだけではありません。1日平均乗車人数(2011~2015年の11月調査日の平均)が10人以下の駅は、JR北海道の駅の3割を占めるのです。
そんな中、新たな駅の廃止が出てきました。JR北海道は次のダイヤ改正の2017年3月に、森町と長万部町にある函館線の5駅を廃止する方針です。すでに森町と長万部町には伝えています。廃止予定の駅は、森町内の東山、姫川、桂川と、長万部町内の北豊津、蕨岱。1日平均乗車人数で見ると、東山、姫川、桂川は1人以下、北豊津、蕨岱は10人以下です。
このような動きはこれからもあるでしょう。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0277706.html)
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佐川急便は、北越急行六日町-うらがわら間(約46キロ)において、この秋にも、宅配便の荷物を乗客とともに車両に載せて運搬する事業を始めるようです。車両の一部に荷物を置くことができるようにした列車が1日1往復(利用者の少ない、上下線の最終列車で行う予定です)、トラックの代わりに荷物を運びます。北越急行が保有する12両の電車すべてに固定用の金具をつけ、車いす用のスペースを使って1編成(2両)につき幅65センチ、奥行き93.2センチ、高さ165センチのコンテナ2個を運びます。佐川急便の六日町営業所と上越営業所の間の移動に使われます。
宅配便の荷物を貨物列車で運ぶことはよくあり、私鉄やバスに乗せることはこれまでもありましたが(ライバルのヤマト運輸が行っています)、第三セクターの鉄道で運行するのは、全国で初めてです。
佐川急便の狙いは、今後、深刻化すると考えられるドライバー不足に備えてのこと。北越急行は北陸新幹線開業によりドル箱の「はくたか」がなくなり、利用者が大きく減少しているため。宅配便の運搬収入を新たな収入源にしたいと考えているようです。北越急行は普通列車といえども速く、それなりのスピードも期待できそうです。
(追記1)
北越急行は11月8日の昼間に、列車で宅配便の荷物を運ぶ実験を行いました。実際に事業を行うのは2017年の春以降になります。
6月の発表の時点から計画が若干変わり、混載を行うのは最終列車ではなく、20時以降の列車になるようです。宅配便は車いすスペースに積み込みますが、列車は2両編成なので、荷物で車いすスペースが使えないということはありません。
(追記2)
うらがわら駅で荷物の積み下ろしをするのは、段差がなく、カーゴ台車をエレベータで地上に降ろすことができるためです。2017年3月のダイヤ改正では、六日町、うらがわらの両駅で荷物の積み下ろしをすることができるように時間を確保しています。
(追記3)
北越急行での佐川急便の荷物運送は、2017年4月18日に開始します。
なお、佐川急便は東京都心と成田空港を結ぶリムジンバスでも、2017年3月から貨客混載輸送を行っています。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160603/k10010544641000.html、朝日新聞6月8日朝刊 中部14版、北越急行ホームページ http://www.hokuhoku.co.jp/press/20160608.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/11/08/285069.html、「鉄道ファン」2017年2月号 交友社、産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/170410/ecn1704100025-n1.html)
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現在、東北線、常磐線、仙山線等でE721系が走っていますが、増備されることになりました。
増備されるのもE721系ですが、今回増備されるのは4両固定編成の1000代。横浜と新津の総合車両製作所において19本76両がつくられ、11月から2017年3月にかけて導入されます。東北線(黒磯-一ノ関間)、常磐線、仙山線を走ります。現在使用しているE721系0代は2両固定編成ですので、これを2本つなげた場合よりも定員が増え(トイレが2か所から1か所になり、運転室も減るので、540人から574人に増えます。E721系1000代の定員574人のうち、座席は230人、立席は344人です)、混雑緩和につながるという効果があります。0代に比べて、座席の座り心地を改善し、車内照明をすべてLEDにします(従来の蛍光灯の約6割の消費電力になります)。車体の帯部分の色を赤から桜色に変えます。
新しい車両が入るということは、去る車両もあります。置き換え対象は、719系です(標準軌用の5000番台等は除きます)。1989年に登場したので、まだまだ走ることができると思われますが、順次廃車になる計画です。
(参考:JR東日本仙台支社ホームページ https://jr-sendai.com/upload-images/2016/05/e721-1000.pdf、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2016/05/26/425/)
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JR北海道日高線の鵡川-様似間は高波被害のため、不通が続いています。
しかし、ここはもともと利用者が少ない路線のため、ただ復旧させただけでは、その効果がありません。
そこで運行再開後の利用促進策として、沿線自治体が求めていた、札幌への直通列車の導入など5項目が取り上げられました。沿線自治体側が求めていた浦河町内への新駅設置や、列車の行き違い設備の新設などが盛り込まれ、札幌直通の特急やイベント対応用として、「スーパーとかち」などで使われている261系12両を新たに製造します。これらの初期投資には約40億円かかり、減価償却を含むランニングコストは年間約3.4億円にも上ります。
ところが、地元自治体が要望した内容であるにもかかわらず、経費がかかるとして反発しています。何様のつもりでしょうか? もっと経費をかけない、現実的な案を求める声もありますが、現実的な案はただ一つです。鉄道での存続をあきらめ、バス転換を受け入れることです。鉄道を維持するに足る需要がないことは明らかなのに、身の丈に合わない鉄道を無理に維持するからおかしくなるのです。5月11日には第9回JR北海道再生推進会議が開かれましたが、そこでも話があったように、事業の選択と集中が必要なのです。鉄道としての特性を活かすことができる新幹線、幹線特急、札幌付近の通勤輸送に力を注ぎ、大量輸送がないローカル線輸送からは撤退することを考えないといけないでしょう。地元が赤字をカバーしてくれる第三セクターならともかく、赤字でも黒字路線で穴埋めするのが当たり前と思われているJRならなおさらです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0274983.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2016/06/02/331/)
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福島県内で運休が続いている2つのJR路線についての話です。
まず、2011年7月の新潟・福島豪雨で被災し、一部区間が不通となっている只見線について。5月19日、福島県と只見線の沿線自治体でつくる「第2回只見線復興推進会議検討会」が福島市で開かれました。
その中で福島県と沿線の自治体は改めて全線復旧を求め、約85億円の復旧費用の地元負担分を増額する考えを示しました。大規模な災害で被害を受けたローカル線に対する国などの補助は、原則として赤字の会社に限られています。ということは、いくら大赤字の只見線といっても、首都圏の輸送などで儲かっているJR東日本が経営している限り、全額自腹で払わないといけません。それについては、自民党の議員連盟が2015年、法律改正案をまとめています(秋の臨時国会で提出する見込みです)。黒字会社でも被災した路線が過去3年間赤字であれば激甚災害指定などを条件に、国と自治体の負担割合を1/3に引き上げます。なお、今回の只見線に関しては、福島県や沿線自治体は、地元負担割合について、1/3を超えてもいいとしています。
もっとも、JR東日本は乗り気ではありません。コスト面や利用者が減少していることから、地元バス会社に委託して、BRTなどバスにより対応するのが望ましいとしています。一時は増えた会津川口-只見間の代行バスですが、2015年度の1日平均通過人員は35人に減っています。一時の熱は冷めているのです。たとえ地元が全責任を負う第三セクターでも10倍は欲しいところで、どう考えても鉄道を復旧させる価値のある路線ではありません。
話は変わりまして、東日本大震災の影響により運転を見合わせている常磐線について。常磐線小高-原ノ町間は2016年春に再開されるとされていましたが、なかなか再開の知らせが入ってきませんでした。しかし南相馬市に設定された避難指示(帰還困難区域を除く)の解除日が7月12日に決定されたため、その7月12日に小高-原ノ町間の運転を再開します。復旧にかかった費用は約25億円、小高-原ノ町間は1日9往復運転され(震災前に比べて7往復減)、小高には7:15から18:05の間、係員を配置します。「みどりの窓口」の営業は行わず、切符は自動券売機で購入することができます。途中駅の磐城太田は無人のままです。なお、竜田-原ノ町間の代行バスについては、地元からの要望等を踏まえて、引き続き原ノ町まで運行することにします。
(追記)
竜田-原ノ町間の代行バスは、7月12日以降、小高にも停まるようになります。
(参考:JR東日本水戸支社ホームページ http://www.jrmito.com/press/160531/press_01.pdf、http://www.jrmito.com/eq/pdf/20160624_03_info.pdf、福島民友ホームページ http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160520-077371.php、http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160601-080539.php、福島民報ホームページ https://www.minpo.jp/news/detail/2016060131489、https://www.minpo.jp/news/detail/2016060131484、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20160531-OYTNT50139.html)
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