京都市長、リニアの学研都市経由を容認か?
リニアの名古屋-大阪間は1973年の国の基本計画で、奈良市付近を経由することとされていました。しかし、京都側はリニアを京都経由にするよう求め、京都府、京都市、京都商工会議所などでつくる府リニア中央新幹線推進協議会は2014年1月、経済効果が大きいことを理由に京都駅を経由するように求める共同宣言を行いました。
ところが、名古屋と大阪を直線で結ぶと、京都駅経由はかなりの北回りになってしまいます。よってリニア京都駅経由の支持は広まらず、京都商工会議所の立石会頭も2015年1月、リニアが京都駅を通ることに固執しないという趣旨の発言をしました。京都府内を通ればいいというのです。最近では、内部から京都が京都駅に固執することがリニア早期完成の障害になるという見かたがあり、京都市に対して京都駅経由に固執しないように求める声すら上がってしました。
そんな中、門川京都市長は20日の定例記者会見で、条件付きながら京都駅を通らないことを容認する考えを示しました。学研都市でリニアと北陸新幹線がつながるのが条件なので、北陸新幹線を学研都市経由にするのが前提のようですが、リニアの学研都市経由を容認したともいえます。北陸新幹線についてはともかく、リニアの学研都市経由は奈良市付近を通るという国の基本計画を阻害することなく、名古屋と大阪を直線で結ぶ合理的なルートをとることができるという観点から、評価したいところです。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160620000132)
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