大井川 SLとトロッコと温泉の旅(1)
大井川鐵道は1年中SLが走る路線として、鉄道ファンだけではなく多くの人々に知られている。私の友人の中にも大井川鐵道に乗車したことがある人はいる。私もその流れに遅れないように、早めに乗っておこう。
名古屋の自宅から新金谷駅までは車で行く。大井川鐵道の始発駅、金谷の隣にある新金谷駅には大規模な駐車場があり、1日500円で停めることができる。ここで車を置いて、SLの旅に出発だ。本当なら駅には早く着いておくべきだが、高速道路の渋滞で新金谷駅に到着したのはSLの発車たった10分前だった。駅の窓口で名前を告げ、予約していた切符を手に入れる。改札が始まり、乗用車や観光バスに乗ってやってきた客が次々にホームに入る。1本しかないホームに人があふれかえった。
金谷のほうから汽車がやってきた。先頭に立つ蒸気機関車は「C11」といわれるもので、主にローカル線で使われていたものである。客車が後ろに7両つないである。さすがに今日は客が多いので、最後に後押し用の電気機関車が連結されている。客車の扉を手で開けると(普通の電車のような自動ドアではない)ニス塗りの古い車内が目の前に広がる。明かりが少ないので車内は昼間でも暗い。当然のことながら冷房はない。指定された席に着くと、事前に予約しておいた幕の内弁当が置かれてあった。
汽車は茶畑の中を進む。車内では沿線案内のアナウンスが流れ、車内販売がいろいろなものを売りにやってくる。汽車は時々汽笛を鳴らし、トンネルをくぐっていく。鉄橋を渡るとき、河原でキャンプをしていた人が手を振ってくれた。新金谷駅を出て約1時間10分、汽車は終点の千頭に着いた。
千頭からは寸又峡温泉に向けてバスが出ている。寸又峡温泉までバスで40分かかる。寸又峡ではいくつかの散策コースがあるが、そのなかで「夢の吊り橋」を含んだ「寸又峡プロムナードコース」を選び、雨中の散策に出かける。このコースの入り口には環境保護のための募金箱が置かれており、いくらかの志は入れておきたい。コースは雨のため滑りやすく、足元に注意しながら歩いていく。階段を降りたところに「夢の吊り橋」があるが、雨が降っていたこともあり、かなり怖かった。何とか無事に散策コースの出発点に戻り、町営露天風呂「美女づくりの湯」(もちろん、男性用もある)に入る。「美女づくりの湯」というだけあって、お湯もねっとりしていて、つるつるの肌になるような気がする。
大井川鐵道はSLだけではなく、古い電車の保存にも積極的であり、最近では南海・近鉄・京阪の車両も入ってきている。5年ぐらい前まで関西で普通に見られた車両であるので、感慨も深い。ただ、千頭からの帰りに乗ったのは、それよりももっと古い電車。どこの車両かわからなかったが、調べてみたところ西武の電車だった。
車で来たので、帰りも当然車。来た道と同じところを通ることになる。ただ、真っ暗でしかも雨が降っていたので、かなり怖かった。
↑大井川鐵道のSL、子供たちに大人気
寸又峡温泉「夢の吊り橋」↓
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