北海道新幹線渡島トンネル30キロ超のトンネルに
北海道新幹線は新函館北斗まで開業しましたが、引き続き新函館北斗-札幌間の工事が行われています。その建設中の新函館北斗-札幌間ですが、7月22日、いくつか計画変更を行うことを発表しました。工事の計画について地形・地質及び環境面での影響等様々な検討を行った結果並びに北海道等からの要望を踏まえたものです。
変更内容は3つあります。まず一つ目は、村山トンネル(5265メートル)と渡島トンネル(26470メートル)の一体化。新函館北斗を出るとすぐ村山トンネルに入ります。村山トンネルと渡島トンネルの間、国道227号が横切る区間は少しだけ外に出て、橋梁や高架橋でつなぐ予定でしたが、治山の必要性が高く、大規模な斜面対策を要することから、線路勾配を下げて村山トンネルと渡島トンネルを一体化しました。一体化した渡島トンネルは長さ32675メートル、国内最長のトンネルになります。もともと一体化前でも渡島トンネルは現在国内最長の東北新幹線八甲田トンネルより15メートル長くなる計画でしたが、一体化によりさらに長くなるのです。ちなみに、2027年に部分開業予定のリニア中央新幹線では、全長36924メートルの第一首都圏トンネルができる予定です。
二つ目は、ニセコ町と倶知安町の間にある羊蹄トンネル(9750メートル)の勾配変更。トンネル掘削時の高水圧の影響や、周辺地域の水利用(農業用水)への影響を考慮して、線路勾配を地表面に近い位置に変更しました。
三つ目は、倶知安駅の高架化。北海道及び倶知安町の要望を踏まえ、横断道路を含めた線路構造の検討を行った結果、倶知安駅を地平駅から高架駅に変更しました。並行在来線に踏切を残すことができます。
(参考:鉄道建設・運輸施設整備支援機構ホームページ http://www.jrtt.go.jp/08-2Press/pdf/H28/pressh280722.pdf、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0296148.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/07/22/278886.html、北海道建設新聞ホームぺージ http://e-kensin.net/news/article/9167.html)
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