リニアの延伸、8年以上は前倒しせず
これまでリニアの全線開業は2045年の予定でしたが、最大8年の前倒しがなされることはすでに御存じの通りです。財政投融資を使って3兆円をJR東海に貸し付けるからです。2016年度と2017年度に半分ずつ貸し付けます。返済は約30年後から10年間かけて行います。名古屋以西の環境影響評価(アセスメント)は、品川-名古屋間が開業する前の2023年度にも始めるようです。工事に取り掛かるのは4年後の2027年度のようです。
ただ、リニアで本当に望まれるのは、名古屋でいったん区切らずに、大阪まで一気に完成させること。途中の名古屋で区切るから、話がややこしくなるのです。これについては残念ですが、JR東海の柘植社長が否定的な見解を出しています。柘植社長によれば、8年以上の短縮は難しいとのことですが、これを10年や15年とさらに前倒しさせて、同時開業をするのが望ましいのです。名古屋でリニアと新幹線は直交します。スムーズな乗り換えは期待できません。
リニア名古屋以西での大きな問題は、奈良を通るのかそれとも京都を通るのか、ということ。これについては、従来からの計画通り奈良市付近を通ることを基本とします。リニアの特性を発揮できる直線に近いルートで、建設コストなどを抑えるという観点で決めたいとのことです。
さて、ターミナルになる新大阪についてですが、新大阪にはもうひとつ、ターミナルができます。北陸新幹線です。リニアと北陸新幹線、どうやって新大阪のターミナルを配置するのかが課題と言えます。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20160803000141、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03HXM_T00C16A8TI1000/、http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD03H2X_T00C16A8L91000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160802-OYT1T50028.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ843GXZJ83PLFA00G.html)
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