東京メトロ有楽町線、東武東上線に貨物列車
宅配便を鉄道やバスで運ぶ動きはところどころで見られます。京福を除いて利用者の少ない地方での動きと思われていましたが、意外なところで実験を行うところが出てきました。
それは東京メトロと東武東上線。9月に行う実験にはヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の宅配便大手3社が参加します。新木場駅に近い拠点からトラックで車両基地まで荷物を運び、列車に積み込みます。回送列車を使うようです。都心部の新富町、銀座一丁目、有楽町の各駅から地上に荷物を運び、宅配便各社のトラックで配達先まで運びます。このように宅配便を列車で運ぶことにより、慢性的な運転士不足を解消し、東京ならではの渋滞の緩和にも対応できます。今回は有楽町線だけですが、ほかの路線でも同じようなことをすれば、都心をカバーすることができます。オリンピック開催時はテロや渋滞対策で都心へのトラック流入が難しくなる可能性があります。地下鉄を使うことによりそれを補完できます。
ただ、東京の鉄道なのでラッシュ時に荷物を運ぶことはできません。ほかのところがそうであるように、1日1便などの少ない便数でいいわけではないのですから。
(追記1)
8月29日、東京メトロ、東武、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の5社から鉄道を利用した物流実証実験についての発表がありました。
実験を行うのは9月から10月にかけて。模擬荷物(実際の荷物の重量を模した段ボール等を荷物とします)を使って、10回実験を行います。
輸送パターンは2つあります。5社(日本郵便は和光車両基地まで)で実施する「拠点間輸送」は、新木場車両基地から東京メトロ10000系車両の1両に荷物を積載し、和光車両基地または森林公園検修区に到着した列車から荷物を降ろし、トラックで荷物を物流拠点に運びます。東京メトロ、ヤマト運輸、佐川急便が実施する「拠点~駅間輸送」は、新木場車両基地から東京メトロ10000系車両の1両に荷物を積載し、新富町、銀座一丁目、有楽町の各駅で台車1台程度の荷物を降ろし、地上まで搬送します。
(追記2)
東京メトロでは宅配便を運ぶのは難しそうです。実証実験を行ったところ、いろいろ課題が見つかったのです。
荷物の積み下ろし場所となる車両基地はトラックの乗り入れが難しく、駅では利用者が多いため荷物を運ぶときに接触する危険があります。新たな施設や警備員の配置が必要となり、コストがかかります。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ26I0N_W6A820C1TI1000/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ8T5H2RJ8TUTIL01N.html、東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews20160829_g38.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/eco/feature/CO005563/20170110-OYT8T50002.html)
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