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JR北海道の存廃議論対象は輸送密度500人未満

 以前にも書きましたが、JR北海道はこの秋までに自社単独での維持が難しく、沿線自治体と存廃に関する議論をする対象の路線を選びます。その公表の時期ですが、当初は早ければ9月中旬の予定でしたが、台風10号によりJR北海道の路線に大きな被害が生じたため、遅れるようです。

 ただ、どこが議論の対象になるか、という話はすでに出ているようです。それは、2016年3月期決算の状況で判断します。これで対象になるのは輸送密度が500人未満のところ。バスへの転換や上下分離が考えられ、自治体と交渉することになります。すでに廃止が決まっている、あるいは廃止の方向性がある線区を含めて具体的に挙げると、留萌線留萌-増毛間(輸送密度67人、以下同じ)、札沼線北海道医療大学-新十津川間(79人)、石勝線新夕張-夕張間(118人)、根室線富良野-新得間(152人)、留萌線深川-留萌間(183人)、宗谷線名寄-稚内間(403人)、根室線釧路-根室間(449人)、根室線滝川-富良野間(488人)の8線区です。宗谷線名寄-稚内間や根室線釧路-根室間は特急(快速)だけにするなどのかなりの合理化を前提としての上下分離も考えたいところですが、あとはバス転換でも文句は言えないでしょう。

 反対に、「安全圏」と言えるのは、輸送密度が2000人以上のところ(輸送密度2000人未満の路線の赤字額は約200億円です)。こちらについては、JR北海道は単独で維持する考えのようです。とは言っても、輸送密度2000人以上の路線は、札幌近郊を除けば函館、旭川、釧路への路線程度。かなり寂しくなります。残る輸送密度500~2000人の路線がどうなるかは、今のところ分かりません。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/jr-hokkaido-18/、JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160509-3.pdf、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0311538.html)

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