根室線東鹿越-新得間も廃止の危機か?
JR北海道は台風によって大きな被害を受けました。10月13日現在で、石勝線・根室線のトマム-芽室間と根室線富良野-新得間が運休しています(このほか、高潮被害により日高線の鵡川-様似間が運休したままです)。JR北海道は、東鹿越-新得間以外の復旧費用を約40億円と見込んでいます。国と北海道が復旧費用の半分を負担する国の補助金の活用のほか、民間の損害保険も使います。そのほか、列車の運休による減収もあります。
このうち、富良野-東鹿越間は今日、17日から運行を再開します(石北線の運行再開で釧路から車両を回送することができるようになったため、これまで運行本数の少なかった滝川-富良野間の運行本数が17日から元に戻ります)。トマム-芽室間は年内の復旧を目指しています。流出した橋について、別の橋の架け替え用につくっていた橋桁を転用するなどの方法で、工期を短縮します。復旧すれば、「スーパーおおぞら」等も運行を再開することができます。これに対して、東鹿越-新得間(41.5キロ)については、被害が大きいため(特に落合駅周辺から上落合信号場の間の被害が大きいようです。なお、上落合信号所は、根室線と石勝線の分岐点です)、工事着手自体が早くとも雪解け後の2017年春になるようです。なお、高校生らが利用する東鹿越-落合間は、同じ17日から代替バスを運行します。
それどころか、東鹿越-新得間については、復旧時期が決まっていません。というのも、この区間が含まれる富良野-新得間は極めて利用者が少ない区間。かつては札幌と道東を結ぶ重要路線だったのですが、石勝線の開通で、単なるローカル線になってしまいました。どうしても鉄路で残さないといけない、というレベルではなくなっているのです。
(追記)
トマム-芽室間は12月22日から復旧する予定です。「スーパーおおぞら」、「スーパーとかち」も同日から運転を再開する予定です。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB13HEK_T11C16A0L41000/、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0326714.html、JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/161013-1.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/pdf/161214-5.pdf)
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