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北陸新幹線京都-新大阪間は奈良県を通らず、JR東海も「米原ルート」否定的

 北陸新幹線京都-新大阪間のルートは2つが考えられています。「北回り」と「南回り」の2つです。先日の国交省の調査結果では「北回り」のほうが優れており、JR西日本もそれを支持しています。

 「南回り」は採算性が悪く、採用に値しないと考えらえますが、この「南回り」に新しい案が出ました。そのきっかけは荒井奈良県知事の否定的な発言。学研都市の精華・西木津地区に駅ができるのですが、このルートをたどれば、奈良県を通ります。しかし、奈良県はこのルートに反対しています。県内を通過するので奈良県も北陸新幹線の建設費を払わないといけないのですが(約5キロ通過すれば150億円程度の県負担が生じます)、その金額を払うメリットがないというのです。奈良から北陸に行くなら、JRか近鉄で京都に行けばいいのであって、それで足りるというのです。冷静な判断です。

 この奈良県知事の発言を受けて、早速「南回り」の修正案が出ました。奈良県を通過せず、京田辺市内に駅を設置するのです。JRや近鉄とのアクセスが良く、京奈和自動車道が通る南田辺・狛田地区が候補地のようです。京都府などが土地を有していて、開発が進んでいないのもメリットです。奈良県もこの京田辺経由だと県内を通らないので費用の負担はなく、この変更案を受け入れました。与党の検討委員会は国交省に京田辺を経由した場合の費用対効果や建設費などを年内に調査するよう指示しました。ただ、そこまでして「南回り」にする必要があるかどうかは疑問です。ひとつ駅をつくれば費用も所要時間もかかります。

 話は変わりまして、「米原ルート」について。柘植JR東海社長は25日の記者会見で、改めて北陸新幹線の米原での東海道新幹線乗り入れについて否定的な発言を行いました。北陸新幹線、東海道新幹線の運行システムが異なることのほかに、東海道新幹線のダイヤが過密であるためです。北陸新幹線が全線開業するころにはリニアが開業しているため、ダイヤに余裕が出るかもしれませんが、新大阪直通が確約できない段階では、いくら採算性が良くても、残念ながら「米原ルート」は採用できません。名古屋の会社であるJR東海に東海道新幹線を与えたのが失敗なのかもしれませんが、今さら取り上げるわけにもいきません。どうしても「米原ルート」にしたいのなら、利便性、採算性ともに一定の水準に達している「小浜-京都ルート」を貶めるのではなく、JR東海とJR西日本を説得して、技術的に新大阪乗り入れができることを確約させ、かつ米原-新大阪間がJR東海のエリアになることによりJR西日本から利益が流出するのを防ぐ手立てを構築しなければならないでしょう。
(参考:京都新聞ホームぺージ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161124000139、http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161125000137、産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/161125/ecn1611250026-n1.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161125-00000085-mai-soci、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO09899300U6A121C1LDA000/)

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