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January 2017

JR四国、2600形特急形気動車を投入

 瀬戸大橋線、予讃線(西部は除く)と土讃線のごく一部を除いて非電化のJR四国では、特急用車両もディーゼルカーが活躍しています。ただ主力の2000系は酷使され、老朽化しています。そこで新しい車両をつくるという話は以前からありましたが、ようやく投入されることになりました。

 その新型特急形ディーゼルカーの名前は2600形。2000系の老朽取り替えのためにつくられました。第一陣として2月15日に高松運転所に到着するのは、4両。Mc車とM’c車の組み合わせからなる2両編成が2本です。製造費は1両あたり3.5億円で、秋ごろに運行を開始する予定です。

 2600形のデザインコンセプトは、「Neo Japonisme(ネオ ジャポニズム)」。日本の伝統意匠を現代風にアレンジしたデザインで、赤が目立ったものとなります。赤(ディープレッド)が目立っているのは、四国の豊かな自然を象徴する色、青と緑に映える色ということで選ばれました。ステンレスの車体ですが、ディープレッドのラインを配し、ゴールドの縁取りをしています。赤と金色は吉兆の伝統配色なのです。車内も「Neo Japonisme」が徹底されていて、シートモケットは車両ごとに臙脂あるいは紺で彩られています。

 座席は8600系の普通車と同タイプです。背もたれと連動して座面が前方にスライドするリクライニングシートで、座り心地の向上を図っています。各座席にはコンセント、可動式枕、ドリンクホルダー、コートフック等を備え、モバイルパソコンも使うことができるように、大きなテーブルにしています。定員は2両で98人です。車いす対応多機能トイレもあります(2両に1か所)。オストメイト対応設備、ウォシュレット、ベビーベッド、フィッティングボード等があります。客室照明にはLEDを採用し、消費電力の削減とメンテナンスの軽減を図ります。車内にはSOSボタンや防犯カメラを設置しています。

 2600形の最高速度は時速120キロです。2600形は2000系の走行区間である予讃線、土讃線、高徳線を走るものと考えられます(今のところ使用路線は未定です。試運転の結果を見て決めます)。これらの走行区間の一部は時速130キロで走ることができるところもあります。部分的には所要時間が延びる危険性もあります(どうやら、時速130キロで走ることのできる区間は少ないので、割り切ったようです)。また、これらの線区を走行するには振り子などの急カーブを高速で走ることのできる性能が求められます。それなのに、2600形には振り子にしろ、空気ばね方式にしろ、急カーブを高速で走ることのできる性能があるかどうか明らかにされていません。肝心な性能についてはプレスリリースでは明らかになっていないのです。

(追記)
 2600形には車体傾斜装置があり、2000系と同等の速さでカーブを通過することができるようです。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2001%2030%2002.pdf、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/170130/wst1701300094-n1.html、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK1Z41BFK1ZPLXB00J.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/65052/、https://trafficnews.jp/post/65111/3/)

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常磐線浪江-小高間は3月31日運行再開予定

 常磐線の竜田-小高間は、東日本大震災とそれに続く東京電力福島第一原発事故の影響で、不通が続いています。

 ところがこの不通区間のうち、浪江-小高間についてですが、近いうちに運行再開されるのです。その時期は以前からの話の通り、2017年春です。早ければ福島県浪江町(帰還困難区域を除きます)の避難指示を解除する日として政府が考えている、3月31日に再開するようです。

 現在、竜田-原ノ町間には列車代行バスが1日2往復していますが、こちらも浪江に停まるようになります。停車を始めるのは、列車の運行再開予定よりも早い2月1日です。浪江駅から東に1キロほどのところにある浪江町役場前に2往復とも停まります。いわき-浪江間の運賃は970円、浪江-原ノ町間の運賃は320円で、乗車前に切符を購入しておくか、車内で支払います(ただし、バス車内では小銭の用意はありませんので、おつりのないようにする必要があります)。

(追記)
 2月16日からは竜田-原ノ町間の列車代行バスが富岡にも停まります。東京電力ホールディングス旧エネルギー館前に停まります。こちらも浪江同様、乗車前に切符を購入しておくか、車内で支払います。
(参考:河北新報ホームぺージ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170129_63009.html、JR東日本水戸支社ホームぺージ http://www.jrmito.com/press/170130/press_01.pdf、http://www.jrmito.com/press/170214/press_01.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2017/01/30/289582.html)

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「伊予灘ものがたり」、下灘で乗降できず

 伊予灘の絶景と食事を楽しむことのできるJR四国の観光列車、「伊予灘ものがたり」ですが、ただいまリニューアル工事を行っています。2016年12月26日から2月17日の間、洋式トイレの増設などのリニューアルを行います。運転を再開する2月18日と19日には「伊予灘ものがたり」全便において記念イベントを行う予定です。

 そして全国的にダイヤ改正を行う3月4日には、「伊予灘ものがたり」のダイヤも若干変更があります。「伊予灘ものがたり 道後編」において、下灘の停車時間を4分から10分に拡大します。伊予灘の絶景を楽しむことができるよう、これまで以上に速度を落として運転します。これにより、八幡浜と伊予大洲の発車時刻は変わらないものの(八幡浜16:06発、伊予大洲16:30発)、下灘は17:17着(現行より8分遅い)、17:27発(現行より14分遅い)となり、松山到着も現行より16分遅い18:22となります。

 またこれまでは下灘で乗降することができましたが、3月4日からは停車してホームに降りることはできるものの、再び乗車しないといけないようになります。下車してどこかに行ったり、後続の列車に乗ったりすることはできなくなりますので、御注意ください。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2016%2012%2016%2005.pdf)

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JR北海道にも「えきねっとトクだ値」

 JR北海道のインターネット予約サービスが、「JR北海道予約サービス」から「えきねっと」に移行するという話は以前に書きましたが、その続報です。

 2月1日から、「えきねっとトクだ値」を北海道内の特急列車に設定します。「スーパーとかち」は2月1日発売開始、2月2日利用開始で、「スーパーおおぞら」は2月1日事前受付開始(1か月前の発売日のさらに1週間前から事前受付を始めます)、3月4日利用開始です。札幌市内-帯広間で「スーパーとかち」を利用した場合、乗車券と特急券(普通車指定席)の合計額で7220円のところ、最安値で3960円となります。約45%引きです。札幌市内-釧路間で「スーパーおおぞら」を利用した場合、乗車券と特急券(普通車指定席)の合計額で9370円のところ、最安値で5610円となります。約40%引きです。なお、割引の対象となる列車は決まっていますので御注意ください。座席数も制限があります。

 現在、JR東日本エリアで完結する列車(一部は私鉄に直通するものも対象です)及び北海道新幹線、北陸新幹線に限り対象となっている「えきねっと特典」ですが、2月1日からは北海道内の特急列車及び快速「エアポート」も追加されることになります。これにより、インターネットからの場合、変更や払い戻しに関して特典が生まれます。「えきねっと特典」対象列車に変更する場合、受け取り前であれば初回申し込み時の乗車日から3か月先の乗車日まで何度でも変更できます。払い戻しについても、乗車日当日の列車出発時刻6分前かつ22:54までで受け取り前であれば、310円で払い戻し可能となります。気軽に変更や払い戻しができるようになるのです。北海道内の特急列車及び快速「エアポート」を「えきねっと」から申し込んで受け取った場合、「びゅう商品券」や「Suicaカード」などに交換することができる「えきねっとポイント」の加算ポイント数がアップします。

 これに伴い、これまであったJR北海道のインターネット予約サービスの「JR北海道予約サービス」及び電話によるJR指定券の予約(JR北海道電話予約センターやJR北海道管内の駅・旅行センターに申し込みます)は、1月31日で終了します。「JR北海道予約サービス」は23時まで、電話によるJR指定券の予約は20時までです(駅等の営業時間によってこれより早まることもあります)。「JR北海道予約サービス」及び電話による予約の変更及び払い戻しは2月28日までです。「北海道ネットきっぷ」、「北海道お先にネットきっぷ」、そして帯広方面への「北海道ネットきっぷ(特急券のみ)」も1月31日で新規予約を終了します。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/161216-2.pdf)

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南海、「マイチケット」利用終了、払い戻しへ

 ICカードの前は「スルッとKANSAI」のような直接自動改札機に投入するタイプのプリペイドカード、そしてその前にあったのが「オレンジカード」のような自動券売機で引き換えるタイプのプリペイドカードでした。南海にも「オレンジカード」タイプのカードがありました。「マイチケット」というもので、発売は1999年3月31日に終了しましたが、それから18年近くの間、自動券売機で引き換えることができました(一部の駅の自動券売機で引き換えることができます。主要駅だからできるというわけではなく、普通や各停しか停まらない駅でも使えたり、主要駅でも羽衣、和歌山大学前、関西空港、金剛、高野山では使えなかったりします)。

 しかしとうとう、利用を終了することになったのです。利用終了日は2017年3月31日です。その後は4月1日から6月30日まで払い戻しを受け付けます。払い戻しは主要駅の係員窓口で受け付けます。原則現金での払い戻しとなりますが、枚数や金額によっては銀行振り込みになることもあります。また、「マイチケット」を読み取る機械のない、羽衣、和歌山大学前、関西空港、金剛、高野山などでは、後日の払い戻しとなります。沿線以外の人については、郵送でも払い戻しの受付を行います。払い戻した「マイチケット」は原則として返却しませんが、希望があれば、5ミリ程度の穴をあけて、後日返却することとなります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/170126.pdf)

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青森市内で大学生向けシャトルバス実験運行をしていた

 青森市内には大学や短大が合わせて6つあり、約4600人の学生がいます。しかし、大学はいずれも郊外にあり、学生も大学の近くに住んでいることが多いです。市営バスの運賃が高く、深夜のバスがないなどの理由で学生が中心市街地に行くことは少ないようです。

 そこで中心部の活性化を目指す青森商工会議所などは、1月16日から21日の間、学生を中心部に呼び込むためのシャトルバスを運行しました。青森駅から10キロ程度離れている青森大、青森中央学院大、青森公立大の利用を想定し、無料のシャトルバスを中心街行きは16~20時台の3便、中心街発は17~23時台の4便を走らせました。また、このシャトルバスの利用者は中心部の商店街で特典を受けることのできるサービスもありました。

 6日間で延べ約440人が乗車しましたが、学生からの要望に反して夜間の乗車は少なかったようです。夜にはアパートに戻って真面目に勉強しているのでしょうか? 今後はアンケート結果を見ながら、料金や期間について検討を行い、2017年度以降の本格的な運行を目指しているとのことです。
(参考:河北新報ホームぺージ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170124_23044.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB16HL6_W7A110C1L01000/)

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北海道の知事諮問機関、宗谷線、石北線、根室線は維持する方針か?

 JR北海道は2016年11月に「単独で維持が難しい路線」として10路線13線区を公表しました。そこで地元北海道も知事諮問機関の北海道運輸交通審議会の鉄道作業部会の鉄道ネットワーキングチームにおいて、この問題を取り上げてきました。

 この鉄道ネットワーキングチームの報告書案は1月30日の最終会合で概要が取りまとめられることになりますが、どうやらその内容が明らかになったようです。それによれば、北海道新幹線が全線開業する2030年の鉄道路線のありかたについて、現在のJR北海道の路線を6つに分類し、それぞれの方針を定めています。

 6つの分類とは、(1)札幌市と中核都市等をつなぐ路線 (2)広域観光ルートを形成する路線 (3)国境周辺・北方領土隣接地域の路線 (4)広域物流ルートを形成する路線 (5)地域の生活を支える路線 (6)札幌市中心の都市圏の路線 です。そしてそれぞれの方針は、(1)が「維持されるべき」、(2)が「地域で検討」、(3)は宗谷地域と北方領土隣接地域に分かれ、宗谷地域が「維持が必要」、北方領土隣接地域が「鉄道の役割を十分考慮すべき」、(4)が「総合的に対策を検討」、(5)が「地域で検討」、(6)が「道内全体の鉄道網維持に資する役割を果たすべき」となっています。

 具体的な路線名は挙げられていませんが、宗谷線名寄-稚内間や石北線旭川-網走間が(1)に該当するようです。宗谷線名寄-稚内間や根室線釧路-根室間は(3)に該当します。このあたりは維持されると考えられます。反対に、室蘭線沼ノ端-岩見沢間は(4)に、そのほかの路線は(2)あるいは(5)に該当すると考えられます。(4)は鉄道が存続するかどうかは貨物がどうなるかに影響され(トラックに移したり、ほかの線を経由するようになったりしたら存続意義をなくします)、(2)あるいは(5)は地元が第三セクターとして負担の上維持しない限り、バスに転換されてもやむを得ないということです。ちなみに、上下分離の導入には否定的なようです。

 確かにこのあたりが妥当なように思われます。ただ、維持する方針となったところでも、普通列車まで維持する必要はありません。普通列車の運行が保証されるのは札幌圏の(6)だけで、それ以外のところは(広域的な影響がある)特急(もしくは快速)と貨物がちゃんと走ればよいのです。普通列車は主要都市の朝夕の通学列車程度で十分で、それ以上のサービスが欲しければ地元の負担が必要でしょう。駅を廃止すれば維持コストはその分減りますから。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/jr-hokkaido-23/)

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京阪神-宮崎間の高速バス、延岡経由で復活

 2016年9月に休止した京阪神-宮崎間の高速バスですが、もともと2017年春に新しい経路での再開を予定していました。その通り、2月1日から復活することになったのです。

 京阪神-宮崎間を延岡経由で結ぶ高速バスの名は、「ひなたライナー」。宮崎行きは、京都駅八条口18:25発、大阪駅前(東梅田駅前)19:21発、三宮バスターミナル(ミント神戸)20:15発で、延岡駅バスセンター6:16着、宮交シティ8:19着です。京都行は宮交シティ18:40発、延岡駅バスセンター20:35発で、三宮バスターミナル(ミント神戸)6:39着、大阪駅前(東梅田駅前)7:33着、京都駅八条口8:42着です。宮崎県内ではこのほか、門川バスストップ、日向インター、西都インター、国富バスストップ、宮崎バスストップ、カリーノ宮崎前(京都行きは代わりに山形屋前)にも停まります。運賃は京都-宮崎間が12000円、大阪-宮崎間が11500円、神戸-宮崎間が11000円です。延岡駅前バスセンター-日向インター間で乗降すれば1000円安くなります。

(追記)
 その「ひなたライナー」ですが、LCCとの競争、燃料費高騰、乗務員不足などにより、今後も収支改善が見込まれないと判断され、2019年2月28日出発便で運行を終えることとなりました。
(参考:近鉄バスホームぺージ https://www.kintetsu-bus.co.jp/news/detail.php?no=20161212185304、http://www.kintetsu-bus.co.jp/news/detail.php?no=20190107200329)

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長野発上越妙高行き「はくたか」

 上越妙高始発の「はくたか」は平日朝に運行されていますが、これまで逆に上越妙高行きの「はくたか」はこれまでありませんでした。

 ところがこの冬から長野発上越妙高行きの「はくたか」が走ることになりました(1月から4月1日までの土曜日に運行します)。長野9:22発上越妙高行きの「はくたか593号」です。各駅停車です。この「はくたか593号」、始発の長野で「あさま603号」からの接続を受けます。しかも同一ホームでの乗り換えが可能となっています。

 なおこの「はくたか593号」ですが、自由席のみで、6~9号車しか乗ることができません(1~2月の場合、3月以降は不明)。
(参考:JR東日本長野支社ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/161227.pdf、JR東日本新潟支社ホームぺージ http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20170120harurin.pdf)

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日本ハム本拠地移転絡みで北広島市内に新駅設置か?

 プロ野球の日本ハムには、本拠地を現在の札幌ドームから移すという構想があります。その本拠地を誘致しようとしているのが札幌近郊の北広島市。きたひろしま総合運動公園に誘致しようとしています。

 ところがそのきたひろしま総合運動公園は最寄り駅の千歳線北広島駅から約1.5キロ離れています。そこで北広島市は新駅を設置することを考え、JR北海道に協議の申し入れをしています。JR北海道との間では、今後継続的に協議していくことで合意したようです。

 新駅ができる前提条件として、本拠地の移転先がきたひろしま総合運動公園が選ばれないといけませんが、移転先の条件として公共交通アクセスが充実していることも必要になるでしょう。本拠地誘致のためにはJR北海道といい関係を維持しておきたいところです。

(追記1)
 日本ハムの本拠地が北広島市に決まりましたが、JR北海道は新駅設置に否定的です。特急や貨物があるため臨時列車などを設置する余裕がなく、観客の輸送をJRだけで行うのは難しいようです。

(追記2)
 ところが、2018年4月5日、上野北広島市長は島田JR北海道社長と会談し、北広島市内の新駅設置について前向きな回答を引き出しました。新駅の設置の話が進みそうです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20170124-OYTNT50008.html、NHKホームぺージ http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180327/3262061.html、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/177953)

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大阪モノレール、彩都西以遠の延伸を断念

 大阪モノレール彩都線は現在、彩都西まで開業しています(2007年開業)。彩都線はここで終わるわけではなく、彩都ニュータウンの中部地区を通り、東部地区の東センター(仮称)までの2.2キロを延伸する計画でした。

 しかし、27日に行われた大阪府の幹部会議において、この区間の延伸を断念することになりました。当初は東部地区に住宅を開発する予定でしたが計画が変わり(全国的に人口が減少傾向にあることから都市再生機構が2013年に撤退していました)、産業団地を中心としたまちづくりにすることになったのです。彩都ニュータウンは新名神に近い位置にあるのです。もともと東部地区には3万人が住む計画でしたが、2015年の計画変更で5000人程度に減りました。約277億円のお金をかけて延伸しても採算が取れる見込みはないと判断したのです。

 代替の交通機関として、バスを導入することを考えています。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/170127/wst1701270107-n1.html、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK1W4D1MK1WPTIL00Y.html)

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リニア橋本駅建設の障害が高圧送電線?

 リニア中央新幹線の神奈川県内の駅は、相模原市緑区の橋本駅近くにできるようです。ところが、リニアの駅建設に障害となるものがあります。

 それは高圧送電線。近くの東京電力橋本変電所から送電線が伸び、多摩地区や横浜方面に電力を供給しています。高さ50メートルを超える鉄塔約20本が駅予定地やその周辺にあります。リニアの駅は地下にできますが、地上に出る部分もあります。作業スペースもいります。そのためには鉄塔を撤去しなければなりません。JR東海は駅予定地にある鉄塔を移設する方針で、すでに東京電力とは交渉を進めています。

 ただ、この移設も簡単にできるものではありません。駅予定地周辺には東京都区内のように高圧送電線を移設することができる地下溝がありません。仮に開削して埋めると巨額の費用がかかるようです。神奈川県からの委託を受けて三菱総合研究所が2012年3月にまとめた調査では、約100億円かかるとされています。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/161226/lif1612260009-n1.html)

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生徒が卒業したので快速通過

 京都丹後鉄道もJR西日本がダイヤ改正を行う3月4日に、ダイヤ改正を行います。

 まず宮福線では、福知山への通勤やお買い物等に便利な快速「通勤ライナー」を走らせます。宮津8:19発福知山8:46着で、途中大江のみに停まります。実はこの「通勤ライナー」、特急用車両(「丹後の海」車両)を使います。そのため運賃だけでは乗車できず、別途「ライナー券」が必要になります(全車自由席です)。

 快速「あおまつ1号」は、宮福線内の停車駅を追加します。従来からの停車駅大江のほか、荒河かしの木台、牧、大江山口内宮、宮村を追加します。夕方の快速「大江山4号」(宮津18:13発、福知山行き)は辛皮を通過するようになります。これは通学で使っていた生徒が卒業し、利用しなくなったための措置です。

 宮舞線、宮豊線は、夜間の西舞鶴発列車で変更があります。西舞鶴21:50発網野行きを西舞鶴21:22発宮津行きに短縮しますが、西舞鶴22:24発宮津行きを西舞鶴22:15発網野行きに延長します。接続する特急のことを考えての変更のようです。また、日中は、宮舞線がパターンダイヤ化されます。9時台から17時台までの間。西舞鶴発の時刻が毎時37分に統一されます(14時台のみ38分)。ほぼ正確に1時間に1本走るというのは意外に感じました。
(参考:京都丹後鉄道ホームぺージ http://trains.willer.co.jp/news/2017/0106_01.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/63067/)

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「プレミアムフライデー」で臨時列車運転

 「プレミアムフライデー」とは、月末の金曜日は15時で仕事を終え、買い物、外食、旅行などでお金を使ってもらおうというのです。経産省や日本経済団体連合会、小売や旅行などの業界団体でつくるプレミアムフライデー推進協議会が推進するものです。

 その第一回の開催となる2月24日、西武は臨時急行「プレミアムフライデー号」を運転します。西武新宿17:12発の西武遊園地行きで、8両編成です。終点の西武遊園地では、山口線の西武球場前行きに接続します。車両は未定で(事前に発表することはしません。普通の通勤車両と思われます)、ヘッドマークはありません。特に予約なしで乗車でき、運賃以外のお金は必要ありません。

 さて、「プレミアムフライデー号」の目的地、西武園ゆうえんちには何があるのでしょうか? 今シーズンで7年目を迎える「イルミージュ」があるのです。350万球の光が織りなす世界があるのです。しかも、この「プレミアムフライデー号」を利用した人には、特別なサービスとして、「イルミージュ」をイルミ案内人が解説をしながら園内をめぐるのです(約50人程度限定、先着順で予約不可)。西武園ゆうえんちへの入園料はかかりますが、それ以外の費用はかかりません。このほか、有料ですが、望遠鏡や双眼鏡などを使って星空解説を行うイベントも行われます。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2016/__icsFiles/afieldfile/2017/01/19/20170119premiumrinden_1.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/63513/)

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しなの鉄道軽井沢駅にテーマパーク

 軽井沢駅の記念館として使われている旧駅舎を復活させるという話は以前にも書きましたが(2016年11月に旧駅舎を所有している軽井沢町に記念館を駅舎として活用することを申し入れ、町も協力する意向を示しています)、その続報です。

 しなの鉄道は軽井沢駅構内に鉄道車両を使ったテーマパークをつくるようです。テーマパークができるのは、軽井沢駅の信越線時代の旧ホームの東側。現在は使われていないところです。古い車両を7両ほど購入して並べ、車内を改装します。子供の遊び場や喫茶・休憩スペースにするようです。また、1997年に廃止された横川-軽井沢間にも触れる展示があるようです。なお、旧ホームの西側にはすでに鉄道車両が展示されています。

 テーマパークのデザインは、水戸岡鋭治氏が行います。しなの鉄道でも観光列車の「ろくもん」を手掛けた実績があります。駅構内にはミニSLもあります。同じく水戸岡氏が手掛けた大分駅ビルのミニトレインから発想を得たようです。

 記念館を駅舎として使うことが認められたら、1階は土産物店や喫茶店、2階は「ろくもん」の利用者用の待合所にします。改札も設け、そこから駅構内に入ることもできます。現在ある改札も新幹線との乗継に便利なため、そのまま残します。

 テーマパークはしなの鉄道の開業20周年の目玉事業として位置づけられており、10月にオープンする予定です。総事業費は2億円の見込みです。
(参考:信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20161228/KT161227FTI090010000.php)

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阪神、水面すれすれの淀川橋梁を架け替えへ

 1924年に架けられた阪神なんば線の淀川橋梁は、水面ギリギリを走っています。水面から橋桁まで4メートル強しかなく、昔にできたこともあって堤防よりも低い位置を走っています。堤防より1.8メートルも低いところに線路があるのです。しかも古い橋なので橋脚は39本とたくさんあります。洪水の時には水の流れを阻害する恐れがあります。高潮の時には堤防の防潮堤を閉じるので、列車の運行ができなくなります。

 線路によって堤防が欠けたかたちとなっていること(何らかの理由で防潮堤を閉じることができないこともあり得ます)、橋脚の多い橋が上流からの水をせき止めることは、洪水の危険性を呼ぶものになります。もし堤防が壊れたら、大阪駅のあたりまで浸水するという危険性もあるようです。津波に対しても弱いです。橋につながる線路は耐震対策が完了しておらず、巨大地震発生時には地盤が沈下し、橋にぶつかった津波が堤防を越える危険性があります。

 この淀川橋梁を架け替えるという話は以前からあります。2000年度に事業化が決まりましたが、周囲が住宅密集地のため、なかなか前には進みませんでした。ところがようやく前進することになりました。現在地より下流側に堤防より約3メートル高い橋を架けます。橋の周辺も高くなり、尼崎側の福駅は高架駅になります。大阪難波側の伝法駅もさらに高くなります。事業区間は2.4キロで、総事業費は約500億円です。着工から約15年で完成する予定で、工事中も運行を続けます。

(追記)
 淀川橋梁の架け替え工事は2018年10月から始めるようです。2032年度に完成予定です。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170111-00000046-mai-soci、https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180703-00000578-san-soci)

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能勢電鉄3月18日ダイヤ改正で「妙見急行」、「日生急行」廃止

 能勢電鉄は、3月18日にダイヤ改正を行います。平日と土曜が変更対象であり、日祝日は変更ありません。今回のダイヤ改正で目立つのは、ラッシュ時間帯の減便。都心から離れているのがネックになっているのでしょうか?

 具体的に見ていきましょう。平日朝ラッシュ時は、川西能勢口に到着する列車を4本減らします。7時台が1本、8時台が3本です。5本ある「妙見急行」はすべて廃止され、川西能勢口行きまたは山下行き普通列車に変更します。合わせて列車本数の調整を行いますので、6~8時台の妙見口発の列車は現行の18本(うち平野行きが1本)から16本(うち山下行きが6本)に減ります。ただ、妙見口発川西能勢口行きの普通は一部を除いて平野での特急接続待ちがなくなりますので、所要時間が短縮されます。秒単位ですが、特急に乗り換える現行よりも速くなります。妙見口発川西能勢口行きの普通列車のうち5本は、終点川西能勢口で梅田行きの通勤特急に接続します。このほか、最混雑時間帯に平野発川西能勢口行きの普通列車が2本増発されます。平日の夕方ラッシュ時は、18時台の川西能勢口発日生中央行き普通列車が1本減ります。

 土曜は朝ラッシュ時のみの変更です。朝川西能勢口に到着する列車が4本減ります。6時台が1本、7時台が3本です。ただ、他の列車の時刻を調整するために川西能勢口での阪急宝塚線への接続が良くなるようです。合わせて4本ある「妙見急行」、「日生急行」はすべて廃止され、いずれも川西能勢口行きの普通列車になります。逆に川西能勢口付近では7時台の普通列車が増えることになります。

(追記)
 能勢電鉄絡みで書きますが、1月30日、鋼索線(妙見の森ケーブル)の値上げを近畿運輸局長に申請しました。70円値上げして350円になります。冬季運休を終える3月18日(ダイヤ改正日でもあります)に値上げする予定です。
(参考:能勢電鉄ホームぺージ http://noseden.hankyu.co.jp/upload_file/noseden/information/20170120newsrelease1.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2017/01/31/289654.html)

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「奥出雲おろち号」、廃止か?

 利用者の極めて少ない赤字ローカル線の木次線ですが、観光列車があります。1998年から運行されている、「奥出雲おろち号」です。ディーゼル機関車が引っ張る、トロッコ列車です。

 ところが、ディーゼル機関車も客車(12系)も老朽化しています。どうやら2018年の秋に客車が引退するようです。今後も「奥出雲おろち号」の運転を継続するなら、どこからか手当をしなければなりません(そもそも、鉄道を維持しなければならないのかから考えないといけないレベルの路線なのですが。少なくともJR西日本に押し付けて解決できるレベルではないでしょう)。

 牽引する機関車も、本来は冬季の除雪用です。こちらもディーゼルカーが開発されていて、将来は不要になるかもしれません。
(参考:「鉄道ファン」2017年2月号 交友社)

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仙台発新函館北斗行き臨時「はやぶさ」

 1月20日、JR各社から春(3~6月)の臨時列車についての発表がありました。

 まず、北海道新幹線については、三連休やゴールデンウィークに、「はやぶさ」を増発します(一部は東京-新青森間の「はやぶさ」の延長)。ここで注目されるのは、5月5~7日に運転される、「はやぶさ289号」。仙台8:31発新函館北斗11:13着です。ゴールデンウィークに臨時で走る「はやぶさ47号」の運転区間を東京発(6:56発)から仙台発に短縮したのが「はやぶさ289号」なのです。「はやぶさ289号」の途中停車駅は盛岡、八戸、新青森、木古内です。

 4月からの「本物の出会い 栃木」プレデスティネーションキャンペーンに合わせて、臨時列車の運転があります。4月1日、8日には八王子-東武日光間に特急「はちおうじ日光」が運転されます(八王子8:00発、東武日光17:02発)。この「はちおうじ日光」は武蔵野線経由で運転され、新宿は通りません。このほか、日光方面には5月3日から6日の間、快速「GOGO日光」が走ります。宇都宮10:07発で、185系4両編成(全車自由席)です。

 梅で知られる水戸の偕楽園。ここに向けての快速「水戸梅まつり号」が運転されます。3月11日、12日に水戸-勝田間に1日1往復運転します。車両は485系「リゾートやまどり」です。

 通常、新潟-酒田間を走っている臨時列車の「きらきらうえつ」ですが、4月1日、2日、6月24日、25日は秋田まで延長されます。快速「きらきらうえつ(きらきらうえつリレー号)」です。

 ゴールデンウィークの谷間の5月1日と2日には、両国-館山間に快速「青い海」が運行されます(両国9:13発、館山14:46発)。209系4両編成で全車自由席です。トイレはあるでしょうが、ロングシート主体で南房総まで行くのです。

 身延線には週末やゴールデンウィークを中心に、特急「ふじかわ」を1往復運転します。このうち「ふじかわ61号」は静岡6:07発甲府8:54着です。朝早くから山梨の観光ができます。

 山陽・九州新幹線には臨時の「みずほ」が運転されますが、このうち下りの2本と上りの1本は、3月4日から6月30日の間、毎日運転があります。上りの「みずほ616号」も、運休する日は少ないです。珍しいのはゴールデンウィーク最終日の5月7日に博多-新大阪間で運転される「こだま776号」。日中に4時間半ほどかけてのんびりとゴールデンウィークを締めくくるのです。ただ、「500 TYPE EVA」(4月1日から5月26日の間など、違う車両が使われることもあります)が使用される「こだま741号」が3月4日のダイヤ改正で所要時間が25分も短くなっていることからもわかるように、「こだま」も今回のダイヤ改正でかなりスピードアップされていることが伺えます。

 岡山から尾道、宇野、高松に向けて走っている「ラ・マル・ド・ボァ」ですが、4月1日から始まる「四国デスティネーションキャンペーン」に合わせて、4月2日の一日だけですが、琴平に向けて「ラ・マルことひら」を運転します(この日は高松方面は運休)。「ラ・マルことひら」は岡山10:11発、琴平14:01発で、途中停車駅は児島、多度津のみです。反対に北の津山方面に行く「ノスタルジー」車両は、毎週土曜日に定期列車として使われます(臨時列車運転や車両運用上の都合などで変更となることもあります)。「ノスタルジー」が使われるのは、岡山6:04発、9:42発、13:05発、17:10発、津山7:53発、11:31発、15:54発です。各駅停車の岡山6:04発以外はすべて快速「ことぶき」です。

 夜行列車については、「サンライズ出雲92号」、「サンライズ出雲91号」(ともに東京-出雲市間)がゴールデンウィークに合計2往復、東京-大垣間の「ムーンライトながら」が春休みに(東京発3月17~25日、大垣発3月18~26日)、新宿発白馬行きの「ムーンライト信州81号」が春休みとゴールデンウィークに合計6本運行されます。「サンライズ瀬戸」の琴平延長は、この春も金曜、休前日(東京発基準)の35日間、引き続き行われます。
(参考:JR北海道ホームぺージ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2017/170120-1.pdf、JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2016/20170107.pdf、JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000032861.pdf、JR西日本ホームぺージ http://www.westjr.co.jp/press/article/items/170120_00_rinji.pdf、JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2001%2020%2001.pdf)

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JR九州、区間別の輸送密度を公表へ

 鉄道がどれだけ利用されているかを測る重要な指標が輸送密度。JR九州も九州新幹線を含む全22路線の輸送密度を発表しています。

 ただ、JR九州が発表している輸送密度は線区全体のものだけで(国交省の発表するデータも同様です)、JR東日本やJR西日本のように長い路線をいくつかに分けて発表するようなことはしていません。例えばJR西日本の場合、営業キロ約530キロ(JR九州管内は除きます)の山陽線は数十キロごとに10区間に分けてインターネット上に公表しています。合わせて、JRが発足した当時のデータも載せています(こちらは線区全体のみです)。分割民営化以降、どれだけ利用が落ち込んでいるかがわかります。運賃が安すぎて適切な投資ができず、高速道路だけは赤字確実でもつくられまくっている事実がわかります。

 ところがJR九州も2017年中に区間別の2016年度の輸送密度を公表する予定です。この公表によって、長い線区であるがゆえに利用が低迷していることがわからなかったところも浮き彫りになります。どこに力を注ぐべきか、鉄道を撤退させ、バスなどの適切な交通手段を採用すべきかが明らかになります。何としても鉄道を(他人の金で)維持したい地方自治体にとっては頭の痛い事態ですが、輸送密度は事実を表しているだけに、政治力で覆してはいけません。鉄道が欲しいのなら第三セクターなどのかたちで自らお金を出すだけです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20170114-OYS1T50000.html)

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北陸新幹線敦賀延伸、大幅な前倒しは難しいとのこと

 北陸新幹線金沢-敦賀間は2022年度末に開業する予定ですが、その前倒しを求める声があります。ところが、それは難しいようです。

 石井国交相が9日に発言した内容によれば、金沢-敦賀間を年単位で前倒しするのは、物理的に難しいとのことです。これはどうしようもありません。ただ、石井国交相もできるだけ早く開業したいとの考えは持っているようなので、2022年度末を2022年末に早めるなどのことはあるかもしれません。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/article?k=2017010900266&g=eco)

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長崎電気軌道、脱線事故現場のカーブを改良へ

 2016年6月2日の夜に長崎の公会堂前交差点で起きた脱線事故。その影響で長崎電気軌道の一部区間は運休が続いたままです。この区間を通る3号系統は、蛍茶屋行きは通常通り運行しているのですが、事故のあったところを通る赤迫行きは運休し、出島を回る2号系統として運行しているのです。

 公会堂前交差点ではこの10年間に4回も脱線しています。この脱線事故については国の運輸安全委員会で調査を行っていますが(現在も継続中)、長崎電気軌道でも原因の調査を行いました。その結果、運転、車両については異常が認められなかったのですが、線路に直接的な原因があったのです。車輪がポイントのクロッシング部ガードノーズ箇所に繰り返し接触したことにより変形し、車輪が乗り上がりやすい状態となっていたのです。脱線事故が起きた箇所は2015年10月に起きた事故の復旧工事として2016年5月にレールを交換したところなのですが、たった10日間程度で脱線事故を起こすほどにガードノーズが斜めに変形したのです。この交換されたレールは2015年10月の事故を受けて設計を変更したものです。ガードノーズ部分の高さを通常より下げています。ガードノーズと車輪が接触する位置をなるべく奥のほうにすることによって、車輪との接触を緩やかにし、ガードノーズ部分の摩耗を抑制しようとしました。ところがそうすることによってガードノーズ部分が変形しやすくなったのです。

 今後の対策としては、ガードノーズの高さを従来の高さに戻すなどの設計にします。乗り上がりに対する安全性をさらに向上させます。事故の起きた公会堂前交差点の曲線半径を現行の20メートルから35メートルに緩和します。このような対策をとり、11月に復旧させる予定です。

(追記)
 長崎電気軌道の不通区間は2017年11月29日に運転を再開します。
(参考:長崎電気軌道ホームぺージ http://www.naga-den.com/files/lib/10/154/201701131347212896.pdf、http://www.naga-den.com/publics/index/571/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/63395/)

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「リバティ」デビューは4月21日、「大樹」デビューは8月10日、東武ワールドスクウェア入口付近に新駅

 東武は4月21日にダイヤ改正を実施します。今回のダイヤ改正の目玉は、26年ぶりの新型特急車両、「リバティ」のデビュー。1月18日のプレスリリースでは特急だけしか発表されていませんが、各線ごとに述べていきます。

 「リバティ」のデビューにより、都心と日光・鬼怒川方面を結ぶ列車が増発されます。平日は上下で5本、休日は9本増えます。下今市で車両を分割・併合するので、目的地まで直通する列車が増えます。「リバティ」は野岩鉄道・会津鉄道に乗り入れます。都心から会津まで直通するのは上下8本あります。下今市-会津田島間は通過駅がほとんどありません。ほぼ各駅に停まります。朝夕の通勤時間帯は区間延長や時刻の変更があります。下り浅草18時発以降の新栃木、東武日光、鬼怒川温泉、東武宇都宮行き特急は、新たに杉戸高野台に停車します。平日、休日ともに7本停車します。ゴルフ場利用客のため現在「けごん1号」のみ停まっている板倉東洋大学前については、下りを約1時間繰り上げるとともに(停車列車は「リバティけごん1号」となります)、上りも1本停車します。板倉東洋大前16:19発の「けごん36号」です。また、日光・鬼怒川方面への特急列車の運転日については、現在の繁忙期・閑散期の区別による設定を廃止し、わかりやすく平日、休日に分けたダイヤを設定します。なお、今回の改正で全ての特急がとうきょうスカイツリーに停まります。

 伊勢崎方面については、全ての「りょうもう」が久喜に停まります。伊勢崎線への「リバティ」は「リバティりょうもう43号」(浅草20:00発、館林21:12着)の1本のみで、それも東武動物公園までは「リバティけごん47号」と併結します。また、「りょうもう49号」(現「りょうもう47号」)については、太田行きから赤城行きに延長となり、赤城行きの最終特急列車の浅草出発時刻が1時間繰り下がります。

 通勤客用の短距離特急として、朝夕の通勤時間帯に浅草-春日部間の「スカイツリーライナー」(朝の上りも2本あります)と野田線まで走る「アーバンパークライナー」(夕方以降のみの設定、平日のみ運転)が設定されます。下り列車は新たにせんげん台に停車します。野田線はもっとよく停まり、大宮行きは岩槻-春日部間を各駅に停まり、野田市行き・運河行きは春日部以遠各駅停車です。

 「リバティ」の特急料金は結構強気で、「けごん」、「きぬ」の土休日料金をベースにしています。平日、休日の区別や午後割、夜割はありません。40キロまで(浅草-久喜間及び浅草-杉戸高野台間を含みます)は510円ですが、121キロ以上では1440円です。野岩鉄道内、会津鉄道内は均一料金となり、それぞれ370円、300円です。各駅停車みたいな区間でもちゃんとかかります。「スカイツリーライナー」、「アーバンパークライナー」については、下りはせんげん台を過ぎれば特急料金はかかりません(浅草-せんげん台間410円)。乗車券のみで乗車できます。大宮発運河行きの「アーバンパークライナー2号」は、春日部を過ぎれば特急料金はかかりません(大宮-春日部間310円)。

 話は変わりまして、東武鬼怒川線で復活するSLについて。名前は「大樹」です。日光東照宮から連想される将軍の別称・尊称が「大樹」と言われていることに因んでいます。また、「大樹」を東京スカイツリーとも結びつけているようです。ヘッドマークも用意されていおり、3つの動輪の上に「大樹」の文字を重ねたものとなっています。8月10日にデビューし、2017年度は休日を中心に約100日運転する予定です。下今市-鬼怒川温泉間を1日3往復します(ダイヤは「リバティ」との接続を検討しています)。所要時間は約35分です。

 そして、「大樹」がデビューする2017年夏には東武鬼怒川線に新駅が開業します。東武としては約10年ぶりにできる新駅です。小佐越-鬼怒川温泉間、小佐越から約0.68キロ、鬼怒川温泉から約1.85キロのところにできるその新駅は、東武ワールドスクウェアです。東武ワールドスクウェアが目の前(徒歩1分)で、1面1線の駅です。参考にした記事では新駅の開業日は明らかではありませんが、「大樹」がデビューする8月10日に重ねるのかもしれません。また、今のところ「リバティ」が停まるという話はありませんが、追加で停車になることも考えられます。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/b71449315c885fe96933bd12d8f48b8a/170118_1.pdf?date=20170118121527、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/7bf111d6f69b03dc6942d94a799be133/170118-2.pdf?date=20170118121622、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/f883e7037e77959c7e4757af67657502/161125.pdf?date=20161125131020)

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京阪特急、2020年ごろに所要時間短縮か?

 京阪は、2020年ごろをめどに、看板列車の特急の所要時間を短縮することを検討しているようです。

 京阪の特急はかつてノンストップですが、2003年に大きなダイヤ改正があり、枚方市など中間の駅にも停まるようになりました(現行の停車駅と同じ)。停車駅を追加したことによって特急の所要時間は伸びましたが、2016年3月のダイヤ改正で現行の停車駅になって初めて所要時間を短縮しましたが、さらに短縮させるようです。スピードアップのため、新型のブレーキシステム(ATSのことでしょうか?)で速度を常にコントロールしたり、線路状態を良くしたりすることを考えているようです。
(参考:東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017011701001476.html)

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北海道新幹線の乗車率、冬になると低迷

 開業6か月間は想定を大きく上回る利用状況だった、北海道新幹線。冬になってどのようになったのでしょうか?

 2016年12月の北海道新幹線の乗客数は1日平均で4800人、乗車率にすると24%でした。月別では開業以来最低ですが、年末年始を除けば観光のオフシーズンですから、乗客が減るのも仕方がありません。開業前の想定では1日5000人でしたので、平均レベルの数字を維持しているということになります。悪くはない数字です。

 細かく見ていきましょう。乗客数を平日と休日に分けてみていくと、平日は3700人(1日平均の乗客数、以下同じ)、休日は7000人。冬休み前の21日は開業以来最低の2200人しか利用しませんでした。反対に、大雪のため新千歳空港で欠航便が相次いだ23日は、新幹線に乗り継いで本州に行く客が多く、開業以来最多の14700人を記録しました。少々時間がかかっても、航空機のような割引が充実していなくても、どうしてもその日中に東京に帰りたければ、特急と新幹線を乗り継いでいく方法があるのです。ちなみに、28~31日の年末の帰省ラッシュ時は7300人でした。普段の休日ぐらいで、そう目立ったラッシュではなかったようです。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/CMTW1701130100001.html)

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近鉄奈良線、奈良県が平城京跡外へ移設を検討か?

 近鉄奈良線は、世界遺産である平城宮跡を横切るように走っています。近鉄が開通した1914年の時点では問題はなかったのですが、その後調査が進んで、結果として平城宮跡を横切ることになってしまったのです。

 奈良県は平城宮跡を歴史的遺産として保護し、景観を改善するため、近鉄奈良線の平城宮跡外への移設を検討しています。移設先として考えられているのが、朱雀門の南200メートルほどのところを東西に走る大宮通り。大和西大寺駅を出ると、東ではなく、南に進みます。車両基地に沿うように進むのです。その後大宮通りの地下か高架を通るのですが、通り沿いにある奈良市役所前の県有地3.2ヘクタールではバスターミナルなどの建設計画が進んでいます。近鉄奈良線を地下か高架に移すことにより、踏切があることによる渋滞を解消します。西大寺周辺の複雑な線路構造も解決できます。また、新駅をつくり、街づくりの核とする構想もあります。

 当然、この移設計画は奈良県だけでできるものではありません。近鉄や奈良市の同意を得る必要があります。ただ、気になるのは地下に文化財があるのかということ。奈良時代の大宮通りは幅9メートル弱の道路であったため、建物の遺構はないと考えられています。とは言っても、側溝跡に多数の木簡類があるとも言われ、建設時の発掘調査には時間がかかると言われています。

(追記)
 奈良県、奈良市、近鉄の3者は4月7日、平城宮跡を横切る近鉄奈良線について、移設の検討を始めることで合意しました。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20170110-OYO1T50026.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20170408/k00/00m/040/071000c、奈良県ホームぺージ http://www.pref.nara.jp/dd.aspx?menuid=46278)

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本川越発西武秩父行き臨時特急

 西武は2月19日に秩父神社などで行われる「第四回 秩父ウイスキー祭」(秩父で生まれた「イチローズモルト」の試飲もできます。料金は前売り券でも3000円です)に合わせて、臨時特急を3本運転します。往路が2本、復路が1本です。

 往路は池袋からのほか、本川越からの直通特急も運行されます(復路は池袋行きのみです)。池袋9:49発西武秩父11:24着の「臨時特急ちちぶ93号」(途中停車駅は所沢、入間市、飯能、横瀬)、本川越9:41発西武秩父11:07着の「臨時特急ちちぶ91号」(途中停車駅は狭山市、所沢、入間市、飯能、横瀬)、西武秩父17:02発池袋18:39着の「臨時特急ちちぶ92号」(途中停車駅は横瀬、飯能、入間市、所沢)です。秩父への臨時特急に使われる車両は、沿線の2つの祭り(秩父の「秩父祭の屋台行事と神楽」、川越の「川越氷川祭の山車行事」)がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念して、山車、笠鉾、屋台と地域の代表的なランドマークをデザインした「プラチナ・エクスプレス」にて運行する予定です。「プラチナ・エクスプレス」には秩父ver.と川越ver.の2種類があります(どちらも1編成ずつです)。秩父ver.は2016年12月25日から当分の間、池袋線、西武秩父線、狭山線で走ります。川越ver.は2017年1月25日から当分の間、池袋線、西武秩父線、狭山線のほか、新宿線、拝島線でも走ります。「臨時特急ちちぶ91号」と「臨時特急ちちぶ92号」は「プラチナ・エクスプレス(川越ver.)」、「臨時特急ちちぶ93号」は「プラチナ・エクスプレス(秩父ver.)」で運行する予定です。ちなみに本川越、狭山市から西武秩父までの特急料金はいずれも700円です。特急券は西武線主要駅、JTB各店舗(一部を除きます)のほか、チケットレスサービスでも購入できますが、特急インターネット予約サービスは使えません。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2016/__icsFiles/afieldfile/2017/01/13/chichibuwhiskyrinden.pdf)

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阪神高速とNEXCO西日本の大都市近郊区間、統一の料金制度に

 阪神高速はかつて、いくつかのブロックに分けた地域別の均一料金でした。これが距離別料金になったのは2012年のことですが、これがパワーアップします。すでに首都圏ではそのようになっていますが(2016年4月に導入)、関西圏でも会社の垣根を越え、統一の料金制度になるのです(ただし、複数の高速道路会社を使えば、その都度初乗り料金がかかります)。

 国交省が2016年12月16日に発表したところによれば、阪神高速やNEXCO西日本の大都市近郊区間(名神大津インターチェンジ-西宮インターチェンジ間など)などの通行料金を1キロ当たり36.6円(普通車)の距離制に統一します。NEXCO西日本の高速道路では、近畿道、阪和道(岸和田和泉インターチェンジ以北)、西名阪道が均一制となっていましたが、これも距離に応じた料金になります。大雑把に言って近距離は値下げ、長距離は値上げとなり(激変緩和措置が取られるところもあります)、阪神高速の場合、これまで510~930円(普通車)だった料金が300~1300円(普通車)となります。車種も阪神高速は普通車と大型車の2区分だけでしたが、NEXCO西日本と同じように軽自動車等から特大車までの5区分に統一されます。一部区間では、発着地が同じならばどのルートを通っても同じ料金にします。料金の差で特定のルートが選択されるのを防ぐためです(ただ、環境面から湾岸線に誘導する「環境ロードプライシング」は残ります)。

 道路の管理主体が変わるところもあります。阪神高速8号線は新十条通が京都市に移管され無料に(有料であるがために並行する国道等からの転移が進まず、交通量が計画の約3割にとどまっています)、油小路線がNEXCO西日本に移管されます。大阪府道路公社の南阪奈有料道路、堺泉北有料道路はいずれもNEXCO西日本になります。移管はいずれも2018年度以降になります。

 管理主体の移管を除く新しい料金案は、地方自治体の同意等を経て、2017年度の早い時期に導入する予定です。この新料金案の導入によって、淀川左岸線、大阪湾岸道路西伸部の整備に必要な財源を確保します。整備には9000億円かかりますが、半分強の4700億円を確保することができます。

(追記)
 料金の改定は2017年6月3日に行います。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/61730/、https://trafficnews.jp/post/67458/、京都新聞ホームぺージ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161216000189、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/12/16/287124.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201612/0009758518.shtml、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO10782910W6A211C1LDA000/)

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一畑電車の元南海「ズームカー」、2017年1月に引退

 南海高野線の「ズームカー」は高野線から撤退した後、一部は地方のローカル私鉄で使われました。一畑電車では1996年に導入され、翌1997年から運行を開始しています。一畑電車では3000系と名乗っています。

 しかし、1000系導入により3編成6両が引退し、残るは1編成2両のみ。しかも、その1編成2両も引退することになりました。残る「ズームカー」は大井川鐵道のみとなります。

 引退のスケジュールは次の通りです。通常の営業運転は1月20日までです。21日と22日は特別ダイヤでの運行になります。21日は「1日フリー乗車券」、「3000系営業運転終了記念乗車券」(台紙付きの1日フリー乗車券、2000円、500部限定)を持っている人のみ乗車できます。22日はそういう制約がなく、乗車券を持っていれば乗車できます。車内で精算することもできます。

 22日の14:01~16:00は、雲州平田駅において撮影会を行います。「3000系営業運転終了記念乗車券」を持っている人は無料、そうでない人は500円を現地で払います。
(参考:一畑ホームぺージ http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2016/12/3000-3.html、http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2016/12/3000-4.html)

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「たま電車」と「おもちゃ電車」が合体

 和歌山電鐵には観光電車がたくさん走っています。「いちご電車」、「おもちゃ電車」、「たま電車」、そして「うめ星電車」です。何もない普通の電車のほうが少ないぐらいです。

 ところが、このうちの「たま電車」と「おもちゃ電車」が合体するのです。貴志川線開業100周年を記念して、1月13日から2月7日までの期間限定(1月19日、26日、2月7日の3日間は運休します。また、運行予定は検査等の理由で変更される場合があります)でこの2つの電車が合体するのです。2つの電車が合体するのは初めてのことで、和歌山方が「たま電車」のモハ2275、貴志方が「おもちゃ電車」のクハ2706となっています(双方の車両は中で行き来ができます)。「おもちゃ電車」のダイヤで走ります。

 それではなぜ2つの電車を合体させることにしたのでしょうか?電車も車と同じように、定期点検をしなければなりません。4年に一度、1両を2か月かけて点検するのですが、和歌山電鐵の車両はすべて2両編成のため、これまで2両の点検が終了するまでの4か月間、運休していました。ところが従業員から1両の点検を終えているならばほかの電車と組み合わせることを求める提案があり(「たま電車」のうち、1両の点検は2016年11月に終えています)、この合体運行が決まったのです。
(参考:和歌山電鐵ホームぺージ http://www.wakayama-dentetsu.co.jp/2017/01/12/%E3%80%8C%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%8A%E3%82%82%E9%9B%BB%E8%BB%8A%E3%80%8D-1%E6%9C%8813%E6%97%A5%EF%BD%9E2%E6%9C%887%E6%97%A5%E3%81%BE%E3%81%A7%E9%81%8B%E8%A1%8C/、railf.jp http://railf.jp/news/2017/01/14/200000.html、ニュース和歌山ホームぺージ http://www.nwn.jp/news/20170111korabokisigawasen/)

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神戸電鉄、西鈴蘭台-志染間も日中30分間隔へ

 神戸電鉄は3月下旬にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正は2014年6月と2016年5月(現行ダイヤ)に行ったダイヤ改正以降の利用状況や需要動向を見て、速達性の向上や他社線との接続改善などを行うものです。普通列車を急行や準急にする方法で速達性の向上を図り、3月4日のJR西日本のダイヤ改正を反映させることで三田発着の列車の接続改善を図ります。

 しかし、一番のテーマは利用者の減少が続く粟生線のさらなる見直し。志染-粟生間は1時間間隔ですが、15分間隔の西鈴蘭台-志染間も厳しいのです。今回の改正では15分間隔で残るのは鈴蘭台-西鈴蘭台間のみで、西鈴蘭台-志染間は15分間隔から30分間隔に拡大します。西鈴蘭台10:12~15:12発、志染10:35~15:35発が該当します。これに伴い、粟生線の日中の急行列車(上下11本)は、上りを準急に、下りを普通にします。粟生線の急行通過駅での利用チャンスを増やすのが目的でしょう。粟生線の支援スキームは、今年度、つまりこの2016年度が最終年度です。今までの利用状況を踏まえて、利用者がさらに減少するのを覚悟でコスト削減策として本数を減らすのでしょう。

(追記)
 ダイヤ改正日が3月25日に決まりました。
(参考:神戸電鉄ホームぺージ http://www.shintetsu.co.jp/release/2016/170113.pdf、http://www.shintetsu.co.jp/release/2016/170216.pdf)

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「スノータートル」で雪国体験

 北越急行の「超低速スノータートル」。冬にも運転されることになりました。

 運転するのは2月26日。鍋立山トンネルを超低速で通過しながら工事秘話を聞くとともに、雪国ならではの除雪体験と雪見露天風呂を体験することができます。

 旅行代金は入浴料や昼食、オリジナルヘルメットもついて大人7000円(小学生以下は半額、オリジナルヘルメットの代わりにオリジナルグッズがつきます)、募集人員は50人です。応募期間は1月16日から26日まで(26日必着)、十日町駅内にある北越急行営業企画課へ、FAX、郵便、電話、窓口で申し込みます。応募多数のときは抽選となります。
(参考:北越急行ホームぺージ http://www.hokuhoku.co.jp/pdf/turtle170226.pdf)

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蒲蒲線、2016年度末に合意形成を目指す

 JRや東急の蒲田駅と京急蒲田駅は約800メートル離れています。その2駅間を結ぶ鉄道、蒲蒲線の構想は昔からあります。遡ると戦前からあったようです。その蒲蒲線の建設に積極的なのは東京都大田区。蒲蒲線の建設は大田区内の移動利便性向上にもつながるからです。東京都大田区は、国交相の諮問機関である交通政策審議会の答申にも取り上げられた蒲蒲線について、国や東京都、事業者の東急や京急などと調整し、2016年度末に合意形成することを目指しています。答申において、事業化に向けて地方公共団体や事業者との間で費用負担などについて合意形成をすることを求められていたのです。

 概算事業費が約1080億円のこの蒲蒲線、どういうものでしょうか? 蒲蒲線は東急多摩川線矢口渡-蒲田間から分岐して、地下に潜ります。複線のまま京急蒲田駅の地下まで行きます。多摩川線の列車はすべて地下に行きますが、現在の地上の蒲田駅への連絡線は残します。引き続き地上に残る池上線との線路が切られるということはないのです。京急蒲田駅から先は、第2期事業となります。フリーゲージトレインの開発動向にもよりますが、最終的には京急空港線方面に伸びます。
(参考:建設通信新聞ホームぺージ http://www.kensetsunews.com/?p=74872)

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井川線の全線復旧は2017年3月

 大井川鐵道井川線接岨峡温泉-井川間は2014年9月2日に閑蔵駅付近で起こった土砂崩れのため、不通となっていました。この区間については2016年11月に復旧するというもありましたが、その時期を過ぎても何もありませんでした。

 ところが、ようやく復旧工事完了の目途が立ち、復旧することになりました。山肌が崩れていたのでまず静岡県が治山工事を行い、その後路線を保有する中部電力が軌道の整備等を行いました。運転再開日は3月11日、始発列車から運転を再開します。922日ぶりのことです。これで井川までの全線が開通することになります。

 復旧に合わせて、イベントが企画されています。3月11日と12日の2日間は、千頭で「SLフェスタin千頭」が開かれます(詳細は未定です)。そして3月18日に、地元自治体とともに全線開通記念式典を行う予定です。
(参考:大井川鐵道ホームぺージ http://oigawa-railway.co.jp/archives/6451、静岡新聞ホームぺージ http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/314381.html)

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平日も「洛楽」

 京阪は2月25日にダイヤ改正を行います。

 このダイヤ改正の目玉は、休日に運転している快速特急「洛楽」を、平日においても運転すること。午前中の京都方面行が2本(淀屋橋9:10発、9:40発)、午後の大阪方面行が2本(出町柳17:54発、18:24発)走ります。なお、2月25日からは全ての「洛楽」は平日、休日ともに3000系車両での運転となります(行楽シーズンなどは8000系を使うこともあります)。また、「洛楽」が走る時間帯には、淀屋橋発出町柳行きの急行を運転し(平日2本、休日5本)、大阪方面から八幡市、伏見稲荷、清水五条など、京都観光に便利な駅への利便性を向上させます。反対の下り(大阪方面)についても、「洛楽」の運転時間帯には出町柳発淀屋橋行きの快速急行を運転します。平日は2本、休日は5本運転します。

 平日、休日ともに昼間の普通については、中之島-枚方市間を1本増の1時間4本にします。中之島-萱島間のみ運転するもののうち1時間1本を枚方市まで延長するのです。平日の夕方から夜間にかけて約20分間隔で運転される上り快速急行(樟葉行き)の始発駅を中之島から淀屋橋に変更する代わりに、一部準急の始発駅を淀屋橋から中之島に変更します。18時台は約10分間隔で中之島から準急が発車します。この準急は、京橋で淀屋橋発の特急に接続するので、京都方面への速達化が図られます。

 「プレミアムカー」導入に向けた8000系の改造工事が進んでいますが(すでに1月13日現在、8000系10編成中5編成が7両編成となっています)、2月25日からは、すべての8000系車両が7両編成になります。「プレミアムカー」が登場するまでの辛抱です。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2017-01-13_daiya.pdf、http://www.keihan.co.jp/traffic/news/diagram2017/)

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西武の有料座席指定列車は「S-TRAIN」

 西武が2017年春に新型車両40000系を使用して、東京メトロ、東急に直通する有料座席指定列車を走らせるという記事は以前に書きましたが、その愛称と詳細が明らかになりました。

 愛称は「S-TRAIN」といいます。3月25日から運行を開始します(指定券は3月18日から発売を開始します)。運行区間は平日と休日で異なります。平日は西武池袋線と東京メトロ有楽町線に直通します。休日は西武池袋線、東京メトロ副都心線、東急東横線、横浜高速みなとみらい線に直通します。

 平日は所沢-豊洲間を運行します。途中停車駅は保谷、石神井公園、飯田橋、有楽町です。保谷に停まるようになるのは、地元の要望があったからのようです。豊洲行きは西武の駅が乗車専用、東京メトロの駅が降車専用です。所沢行きは東京メトロの駅が乗車専用、西武の駅が降車専用です。ダイヤは所沢発豊洲行きが4本(所沢6:24発、15:18発、18:20発、21:20発)、豊洲発所沢行きが3本(豊洲17:00発、20:00発、23:00発)です。指定料金は大人510円です(事前に指定券を購入しないで乗車したときは、200円加算されます)。なお、西武と東京メトロの乗務員は小竹向原で交代します。

 休日は西武秩父-元町・中華街間を運行します。途中停車駅は飯能、入間市、所沢、石神井公園、池袋、新宿三丁目、渋谷、自由が丘、横浜、みなとみらいです。元町・中華街行きは池袋、横浜、みなとみらいが降車専用です。西武秩父方面行きはみなとみらい、横浜が乗車専用、池袋が降車専用です。なぜ池袋が上下とも降車専用なのか、よくわからないところです。なお、東京メトロ線内だけの利用はできません。ダイヤは飯能発元町・中華街行きが1本(飯能9:18発)、西武秩父発元町・中華街行きが1本(西武秩父17:05発)、元町・中華街発西武秩父行きが1本(元町・中華街7:01発)、元町・中華街発飯能行きが1本(元町・中華街16:55発)、元町・中華街発所沢行きが1本(元町・中華街19:55発)です。指定料金は西武線内が大人300~500円、東京メトロ線内が大人210円、東急線内が大人350円です。複数の会社にまたがる場合は加算され、西武秩父-元町・中華街間の全線に乗れば、大人1060円かかります。近鉄のL/Cカーレベルでこれだけの料金が取れるのは、東京ならではの強気な商売です。事前に指定券を購入しないで乗車したときは、200円加算されるのは、平日と同じです。

 指定券は主要駅の駅窓口や指定券券売機(東急の停車駅ではホーム上に設置します)で購入することができます。東急東横線、みなとみらい線の各駅では、自動券売機で購入することもできます。西武では、チケットレスサービスでの購入、インターネット予約サービスでの予約もできます。また、駅では一部終着駅を除いて各車両1か所の扉しか開きません。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2016/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/s-train.pdf、東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017011102000127.html、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/153092?page=2、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2017/01/10/288118.html)

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滋賀県知事、北陸新幹線京都-新大阪間の建設に疑問

 北陸新幹線敦賀以西のルートが小浜市を経由して京都駅に行く「小浜-京都ルート」に決まったはずなのに(京都-新大阪間のルートは未定、2016年度中に結論)、話を蒸し返すのがいます。それは滋賀県知事。北陸新幹線の京都-新大阪間について、二重投資になるので、本当に必要なのか、疑問だというのです。

 北陸新幹線敦賀以西建設の目的は、北陸と関西を直結することです。北陸と関西を乗り換えなしで結ぶことが求められるのです。滋賀県の支持する「米原ルート」はこの要件を満たさなかったので、採用されなかったのです。北陸新幹線はリニアが全線開業できてから開通するものです。リニアの開業によって東海道新幹線に若干の余裕ができるかもしれませんが、それでも直通できません。これでは採用されないのは当然です。

 ルートが決まる前なら、それぞれ支持するルートの長所、ほかのルートの短所を述べ、何とかして自分の主張するルートにしようとすることは当然の行動です(もっとも、滋賀県には、着工した新幹線新駅の建設を中止させた「前科」があります。このことがJR東海等の心証を悪くしていることは充分に考えられます。新幹線新駅の建設を中止した、嘉田県政を否定するという総括をしない限り、話に応じてくれなくても文句は言えないでしょう)。しかし、ルートが決まった今となっては遅いのです。単にルート争いに負けて、腹いせに決まったルートの足を引っ張るだけの行動と解されても仕方がありません。北陸新幹線ができなければ関西全体の不利であり、厳に慎まないといけません。

 足を引っ張るのは隣の京都府も同じです。どう考えても遠回りの「舞鶴ルート」が否定された腹いせでしょうが、知事らしからぬ態度を見せています。決まった「小浜-京都ルート」に不満を見せ、負担の軽減を要求しています。「小浜-京都ルート」は北陸と大阪が便利になるルートで、京都にはメリットがないというのです。もちろん、「小浜-京都ルート」が京都駅を通るという理由で、その考えは誤っています。京都にもちゃんとメリットがあるのです。京都がそんなに渋るのなら、コストを削減するために、京都を通らず、亀岡あたりを通したほうがいいのかもしれません。以前の「若狭ルート」を復活させるのです。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170111-00000028-mai-soci、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/161229/wst1612290033-n1.html、京都新聞ホームぺージ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161215000141)

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首都圏の変わり種ホームドアと変化が予想される東武を見る(2)

 あざみ野で東急に乗り換え。渋谷方面に3駅、宮前平でいったん降りる。ここも変わり種のホームドアがある駅。とは言っても宮前平のホームドアはよく見かけるタイプ、どこが変わり種かと言えば、ホームドアの置かれている位置なのだ。ホームドアは線路のすぐ近くにあるものだが、ここ宮前平のはかなり線路から離れた場所にある。東急田園都市線は混雑の激しい路線として知られている。そのため部分的に6扉車が導入されていた。ところがオール4扉車に統一されることになり、4扉車でも6扉車でも対応できるように、ホームドアの位置を線路から離れたところにしたのである。次に乗った南栗橋行き(宮前平11:35発、東武線内は急行)は東武の車両。地下鉄を介して遠くまで行くものだ。東武まで乗り通すのはそれほど多くないようで、東急からの客は渋谷や次の表参道あたりで降りる人が目立つ。

 南栗橋行きの急行を北千住で降りる。かつて東武日光方面の特急はエリート列車で、「けごん」や「きぬ」は浅草を出ると原則下今市までノンストップだった。JRとの乗り換え駅である北千住も下りは通過していた。その間を埋める列車のひとつとして設定されたのが快速。運賃だけで乗ることができるが、特急としても恥ずかしくないぐらい停車駅が少なく、座席も長距離を考慮した2扉セミクロスシート、ボックスシートがずらりと並んでいる。しかし、エリート列車であった特急の停車駅が増え、利用しやすくなった。これ自体はいいことだが、快速にとっては立場が危うくなる。東武としては栃木や新鹿沼へも特急で行ってもらいたい。ましてや快速で日光や鬼怒川に行かれるのは料金収入が入らないから困る。ということで快速運転は一部を除いて新大平下までに短縮され(一時は東武動物公園以遠各駅停車だった)、本数も日中は2時間に1本となった。さらに春には分割併合が可能な特急、「Revaty」がデビューする。今の快速は下今市で分割併合できるのも特徴だが、それが将来「Revaty」に取って変わられることも十分考えられる。具体的な発表は今のところないが、早目に快速に乗っておいたほうがよさそうだ。最後尾の扉に並ぶ。帰省客や観光客で混むと予想され、座ることができないと思っていたが、何とか空席を見つけることができた。乗車した北千住12:51の区間快速も、下今市で東武日光行きと会津田島行きに分かれる(どうやら乗車した2016年12月30日は、車両運用の都合で会津田島行きになっていたようだ)。間違った方向に乗っていかないようにするため、車内にも方向幕がある。

 時間の都合上、栃木で折り返す。栃木14:07発の「きぬ124号」に乗る。日光や鬼怒川に向かうのならともかく、年末に都心に向かう便が満席とは意外。事前にインターネットで予約して正解だった。東武の「けごん」や「きぬ」にはビュッフェがある(時間帯によって休止している便もある)。調理をするわけではなく、電子レンジで温めて出すだけだが、貴重な存在であることには変わりはない。早速焼きそばを注文し、席に戻って食べる。隣は春日部で降りたが、代わりに違う人が乗ってきた。東武の特急料金は座席などのサービスの良さを反映してか結構高いが、浅草−春日部間なら510円と良心的。「きぬ124号」を北千住で降り、常磐線で上野に行く。上野からは遅れていた上野東京ラインの沼津行き(所定のダイヤでは上野15:20発)に乗ることができた。10両編成と短いが、最後尾のボックスシートに空席を見つけて座る。

 沼津ではすぐに発車する浜松行き(沼津17:47発)に乗ってもよかったが、沼津18:31発の「ホームライナー浜松3号」に乗っても名古屋に着く時間は同じ。しかも座席は雲泥の差。320円を投資する価値はある。沼津に着くとすぐに乗車整理券を買い、発車までの時間で夕食を買う。前回と同じようにステーションデパートで夕食の弁当とお土産を買う。弁当はタイムセールをやっていた中華だが、今回は麻婆茄子にした。なぜかスープもおまけでついてきた。旅先で汁物はありがたい。よくわからないのが「ホームライナー」の座席の割り当てかた。2人で予約したわけでもないのに2席とも埋まっているところもあれば、2席とも空席のところもある。快速の「ホームライナー」は休日でもそれなりに使われているが(私と同じように沼津駅のステーションデパートで買った弁当を食べている人もいた)、やはり混むのは乗車整理券がいらない普通列車になる浜松。座席がほぼ埋まる程度となった。豊橋で接続する特別快速が遅れて発車したため、金山での中央線にうまく乗り換えられるか心配であったが、途中で遅れを取り戻し、予定の列車に乗ることができた。

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首都圏の変わり種ホームドアと変化が予想される東武を見る(1)

 名古屋23:20発の「ムーンライトながら」に乗るため、今池から地下鉄に乗る。この時間帯に地下鉄に乗るのはあまりないが、意外とよく乗っている。栄からの混雑が激しい。仕事納めは28日だったのでスーツ姿の人は少なく、若い人が栄で遊んでいたのだろう。

 「ムーンライトながら」は3番線から発車する。「ムーンライトながら」の指定席券が発売される乗車日1か月前は平日のため、発売開始時間の10時に買うことができない。そこでJR西日本のインターネット予約、「e5489」を使ったのだが(事前に予約を受け付けている)、それも満席で予約することができなかった。こんなことは初めてだ。ただ、そこであきらめてはいけない。何度か駅で予約していたら、キャンセルした人がいたのだろうか、指定席券を取ることができたのだ。「ムーンライトながら」に乗る。空席が目立つが、検札に来た車掌の話によれば、満席とのこと。東京に近づくにつれ空席は減っていったが、それでも空席はところどころにある。不思議な話だが、困ったことに指定席券が520円と安いため、キャンセルをしなかったり、2席を買い占めたりする者がいるのだろう。とは言っても立っている人がいれば、そういう人に指定席券を売ることができる。定期列車のときには、本来はおかしいことだが、指定席券を持っていない客もたくさんいたのだ。立っている人がいないということは「ムーンライトながら」が臨時列車となって久しく、認知度が下がったからだろうか?

 横浜からひと駅だけ京浜東北線に乗り、東神奈川から横浜線に乗る。横浜線もE233系に置き換えられている。東神奈川を出たときは立っている人もいたが(とは言っても座席もそれほど混んではいない)、彼らは2、3駅で降りていき、ぽつりぽつりと客が座っているのみ。30分弱で町田に到着。ここ町田に来たのは、変わり種のホームドアを見るため。ホームでの安全確保のためにはホームドアの導入が最善の策だが、費用が高くなるのが欠点のひとつである(そのほか、同じ扉配置の車両しか走らないことも条件だが、町田の場合は臨時の特急を除けばその条件を満たしている)。そこで考え出されたのが「スマートホームドア」、扉ではなくバーでホームでの安全を確保するのである。扉ではないので、設置費は比較的安い。最終的には8両全体にかかるようにホームドアが設置されるが、今は最後尾の1両のみ。導入して間もないためか、まだ夜明け前なのにもかかわらず、係員が立っている。

 町田で次の列車のホームドアの開閉の様子を見た後、町田5:41発の東神奈川行きで折り返す。まだ真っ暗なのにホームには大きな荷物を持った人たちが並んでいる。列車にも多くの人が乗っていて、座ることができない。その理由は新横浜で明らかになる。帰省のためだろうか、新幹線に乗る客だったのだ。座席が埋まるほどの混み具合になり、私も座ることができる。また京浜東北線にひと駅だけ乗り、今度は横須賀線に乗り換える。ホームに上がると、列車が駅に入るところだった。

 そのまま終点の久里浜まで乗る。久里浜から浦賀までは京急バス。終着駅同士を結ぶ、乗りつぶしには欠かせないバスだ。JRの駅から出るのは1時間に1〜2本しかないが、すぐ隣の京急久里浜に行けば毎時4本ほどある。結構便利だ。横須賀線の列車が久里浜に着いたのは7:17、これに対して駅前のロータリーからバスが出るのは7:22。なかなかない、よい接続だ。バスが久里浜を出たときには3人しか乗っていなかったが、途中の停留所で一人二人と乗ってきて、浦賀に着くころには10人近くになった。バスはスムーズに走ったので、予定より1本早い列車(浦賀7:38発)に乗ることができた。この列車に乗って堀ノ内まで行く。堀ノ内−浦賀間は支線のようだが実は本線、三崎口に行くのが支線(久里浜線)なのだ。堀ノ内で乗り換えた列車(堀ノ内7:51発の特急)は京急久里浜止まり。ロングシートの1000形だが、走り出すときに音楽を奏でる。「ドレミファインバータ」と言われるものだが、まだあったとは驚きだ。すでに機器を更新して消えたと思っていたからだ。京急久里浜からは2100形。快特の扱いだが、各駅停車である。三崎口まで複線が続くと思っていたら、京急久里浜からは一部とはいえ単線の区間が出てきた。これも意外だった。

 変わり種のホームドアは三浦海岸にもある。京急は2扉車から4扉車まで様々なタイプの車両が走っている。こういうところに従来型のホームドアを置くことはできない。そこで考え出されたのが「どこでもドア」である。扉の数や位置が違っていても導入することができるように開発されたホームドアだ。しかし三浦海岸のホームドアは動いていなかった。せっかく三浦海岸まで来たのに残念だ。ここでもいったん降りて次の列車で終点の三崎口に着いたが、マグロで有名な三崎はここからバスに乗って行くところ。バスターミナルのほかにあるのはコンビニと開いているのかいないのかわからない小さなお土産屋ぐらい。駅にいても仕方がないのでここで折り返すことにする。駅にはロングシートの車両と転換クロスシートの車両があるが、ある程度の時間乗るので、次発の転換クロスシートにする。三崎口8:52発の快特泉岳寺行きだ。京急を横浜で降り、横須賀線(横浜9:49発の湘南新宿ライン逗子行き)で戸塚まで行き、そこから地下鉄に乗る。横浜市交通局ブルーラインは第三軌条なのだが快速運転を行っている。珍しいことだ。戸塚10:13発の快速で終点のあざみ野まで乗ったが、地下駅でもそれなりの速さで通過する。郊外のほうが混んでいて、都心のほうがむしろ空いていたのは意外だった。(続く)

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首都圏の変わり種ホームドアと変化が予想される東武を見る(0)

 年末の2016年12月29日から30日にかけて東京方面に出かけてきました。

 明日、何回かに分けて、そのときの様子を書いていきます。

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茨木市内のJR京都線の新駅に二重引戸式の可動式ホーム柵

 JR京都線摂津富田-茨木間に新駅ができることは以前に記事にしましたが、その続報です。

 あと1年ほど後の2018年春開業予定の新駅ですが、2016年12月に新駅の概要が決定されています。まず位置についておさらいしておくと、駅の所在地は茨木市庄一丁目、摂津富田から約1.7キロ、茨木から約2.0キロのところです。駅の南東側には駅前広場ができ、車の乗り入れもできます。駅の北西側にも出ることができますが、歩行者専用通路のみです。自由通路を含めた建設費用は約66億円、JR西日本が約半分、国と茨木市が約1/4ずつ負担します。4扉の普通列車のみが停まる予定です。1日の乗降客数は約1.9万人を見込んでいます。

 駅の設備は高架下の駅舎(外観は寺の門をイメージしています)、8両対応の島式ホーム1面、エレベータ1基、エスカレータ2基(上り、下り各1基)です。ホーム上の安全設備としては、非常ボタン、ホーム監視カメラのほか、可動式ホーム柵(二重引戸式)があります。ところで、可動式ホーム柵(二重引戸式)とはどういうものでしょうか? これもホームドアの一種なのですが(JR西日本では13駅目の導入となります)、可動式ホーム柵(二重引戸式)はJR西日本では初めての導入となります。可動部分が二段式となっていて、一段目の中に二段目を収納することができます。従来の可動式ホーム柵より開口部を広くすることができるのが特徴です。というのも、この新駅は地上にあります。雨などの影響で列車の停止位置が少しずれることもありますが、可動式ホーム柵(二重引戸式)なら開口部が広いので少々ずれても対応できるのです。

 駅名は、まず茨木市が公募によりJR西日本に提案する駅名を決めます。応募資格は小学生以上で、2017年1月11日から2月28日まで募集しています。応募はインターネットのほか、はがきやFAXでもできます。結果は3月ごろに発表され、JR西日本に提案します。JR西日本はこれを参考にして、2017年中に駅名を決定する予定です。

(追記)
 新駅の名前が「JR総持寺」に決まりました。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/12/page_9705.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/08/page_10927.html、THE PAGE https://thepage.jp/osaka/detail/20161220-00000003-wordleaf、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASJDN4D0FJDNPPTB003.html)

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長良川鉄道利用者に電気自動車貸し出し

 これも終了した話ですが、備忘録を兼ねてこの記事を書きます。

 長良川鉄道などは2016年11月20日から12月27日までの間、関駅で小型電気自動車の貸し出しを行っていました。長良川鉄道に乗ってきた客は、駅でレンタカーを使うことによって駅から離れたところでも観光することができます。家から目的地までの全区間、車を使わなくてもよいのです。

 貸し出される電気自動車は日産の「ニューモビリティコンセプト」、2人乗りで全長約2.3メートル、幅約1.2メートル、最高時速は80キロです。法律上は軽自動車で、普通免許があれば乗ることができます(運転前に講習を受ける必要があります)。関駅から片道30キロぐらいのところまでの利用が想定されていて、料金は1時間1000円です。1時間ごとの料金なので、短時間でも気軽に使えます。充電は関駅でできます。

 先ほども書いたとおり、この電気自動車の貸し出しは2016年12月27日で終了しましたが、好評なら継続することも検討するとのことです。どうなったのでしょうか?
(参考:岐阜新聞ホームぺージ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20161121/201611210845_28471.shtml)

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岐阜バスの連節バス、水戸岡デザインで

 岐阜には岐阜バスが連節バスを走らせています。岐阜バスは連節バスを4台保有していますが、そのうち1台を改装しました。ハロウィーンに合わせたものなど期間限定のものを除いて、恒久的なデザイン変更は初めてのことです。

 改装を行ったのは、「ななつ星in九州」を手掛けたことで知られる、水戸岡鋭治氏。岐阜では、長良川鉄道の観光列車「ながら」も手掛けています。中部地方のバス会社で水戸岡氏がデザインしたバスを導入するのは初めてのことのようです。2016年9月26日に公開され、翌日から岐阜駅と下岩崎を結ぶ路線などで走っています。

 それでは、水戸岡デザインの連節バスとはどういうものでしょうか? 車体の色は元の赤色を維持しています。しかし、岐阜らしく、織田信長の家紋をあしらっています。「粋な信長」がテーマのようです。もともと岐阜バスは織田信長のイラストを車体に描いた「信長バス」を走らせていて、しかも2017年は、織田信長が地名を岐阜に改めてから450年目に当たります。そういうことから織田信長が選ばれたようです。内装の天井には木材を使っています。車両ごとにテーマカラーを決めています。赤と青です。座席の布地は7種類ありますが、水戸岡氏がデザインしています。

 なお、水戸岡デザインの連節バスが走り始めて27日からは、記念乗車券の発売も行われました。
(参考:岐阜新聞ホームぺージ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20160927/201609270926_28116.shtml、http://www.gifu-np.co.jp/hot/20160915/201609150916_10664.shtml、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO07296760V10C16A9L91000/)

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北海道新幹線札幌駅の位置、2016年中には決まらなかった

 北海道新幹線札幌駅のホームをどこに置くかは以前から当blogでも何回か取り上げました。ところがその位置の決定時期はだんだん遅くなっていき、延期が繰り返されました。2016年12月27日にJR北海道、鉄道・運輸施設整備支援機構が行った協議でも決まらず、2016年中には決まりませんでした。

 なぜ決まらなかったのでしょうか? それは、「東側案」、「現駅案」のいずれも、問題点や疑問点がたくさん出て、協議を続けざるを得なかったからです。期限は特に決まっておらず、協議を続けることになります。

 何が問題なのでしょうか? 「東側案」は建築基準法改正により、JRタワーの耐震化などの改修工事が必要となります。駅に隣接する駐車場の改修も必要で、工費が膨らみます。「現駅案」に比べて、少なくとも100億円、工費が増えます。「現駅案」にも欠点がないわけではありません。ホームや改札付近の設備などが不十分とされています。
(参考:北海道新聞ホームぺージ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0352826.html)

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神戸電鉄木津駅と神戸複合産業団地を結ぶバスの社会実験

 すでに終了した話ですが、備忘録を兼ねてこの記事を書きます。

 神戸市西区には神戸複合産業団地(神戸テクノ・ロジスティックパーク)というものがあります。最寄り駅は神戸電鉄粟生線木津駅なのですが、駅から歩いて行くには遠いところもたくさんあります。高速道路のインターチェンジが近いなど、道路環境は良いので、通勤もマイカーが主体となります。

 そこで神戸市は、兵庫県、神戸テクロジパーク協議会、神戸電鉄とともに、神戸電鉄粟生線の利用を増やすため、2016年10月3日から12月28日の間の平日、神戸電鉄木津駅と神戸複合産業団地とを結ぶバスを社会実験というかたちで運行しました。

 このバスの運賃は無料ですが、神戸複合産業団地の企業で働く従業員で神戸電鉄木津駅で乗降する人のみ利用できました。運行ルートは3種類あり、朝(7~9時台)は西半分のみ回るルートと東半分のみ回るルートを主体に、夕方(16~19時台)は全体をぐるっと回るルートを運行しました。運行本数は朝が合わせて19本、夕方が12本でした。車両はマイクロバスを使っていました。

 この実験の結果がどうなったのかはわかりませんが、結果として神戸電鉄など公共交通機関の利用に結び付けることができれば幸いです。
(参考:神戸市ホームページ http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2016/09/20160926161301.html)

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関空と淡路島の定期航路、2017年4月運航開始へ

 関空と淡路島を結ぶ航路はかつてありましたが(淡路島側は津名港、洲本港を使っていました)、明石海峡大橋を経由する高速バスとの競争に負け、2007年3月に運航を休止しました。

 ところが、関空を利用する人は増えています。泉州地域と淡路島を結ぶ航路は深日港と洲本港の間で考えられていますが(その後どうなったのでしょうか?)、それとは別に関空-洲本港間で運航する計画があります。2017年4月の運航開始を目指しています。

 運航を計画しているのは、淡路市に本社のある淡路ジェノバライン。明石-岩屋間航路で使われている旅客船を改修するようです。200人乗りの船が1日6往復程度するようです。関空-洲本間の高速バスは遠回りをするため約2時間かかりますが、大阪湾をまっすぐ進むことができる船なら、半分の1時間程度で済みます。

 洲本港の駐車場の確保、関空での船着き場の確保、切符売り場など運航開始までに解決しなければならない課題が多く、運航開始が遅れる可能性もありますが、淡路島まで直行できるというメリットがあります。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/160929/wst1609290025-n1.html)

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えちごトキめき鉄道、「がんばろう糸魚川!復興応援フリーきっぷ」発売

 2016年12月22日に糸魚川で起きた大火事からの復興を支援するため、えちごトキめき鉄道はフリーきっぷを発売しています。

 そのきっぷの名前は、「がんばろう糸魚川!復興応援フリーきっぷ」。1月7日から3月31日までの1日、妙高高原-直江津-市振間が1000円(子供500円)で乗り放題となります。

 このフリーきっぷの特典として、応援缶バッチがプレゼントされるとともに、フォッサマグナミュージアム、玉翠園・谷村美術館の入館料、入園料等の割引があります。また、このフリーきっぷの売上の一部が糸魚川市に義援金として寄付されます。

 えちごトキめき鉄道に関するニュースとしては、3月4日のダイヤ改正で最後の485系定期列車が廃止されることが挙げられます。この機会に訪れてもよいでしょう。
(参考:えちごトキめき鉄道ホームぺージ http://www.echigo-tokimeki.co.jp/userfiles/elfinder/information/20170105_poster.pdf、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2017/01/05/477/)

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JR東日本、新潟色を復活

 現在、JR東日本新潟支社管内の普通列車は115系からE129系への置き換えが進んでいるところなのですが、115系の前に走っていたのは70系と言われるものでした。70系は国鉄時代に消えた車両なのですが、その70系が1960年代前半に新潟に転属してきたとき、雪の多い地域でも目立つように、赤と黄色のツートンカラーに塗り替えられました。新潟色と言われるもので、1978年まで活躍しました。115系も湘南色から後に独自の色に塗り替えられましたが、赤と黄色の新潟色ではありませんでした。

 その新潟色が115系で復活するのです。3両編成1本が塗り替えられます。デビューは1月21日、22日のイベント列車ですが(1月9日現在、満員です)、その後は定期列車に使われます。新潟駅で待っていれば懐かしい色のこの列車に乗ることができるかもしれません。
(参考:JR東日本新潟支社ホームぺージ http://www.jrniigata.co.jp/、http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20161214115niigatasyoku.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/12/14/286990.html)

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単色化が進む岡山で湘南色が残る

 JR西日本は車両への塗装費用を削減するため、2009年から地方の電車を一色に塗ることにしました。色は地域ごとに決められ、中国地方は瀬戸内海に反射する陽光をイメージした濃い黄色となっています。岡山支社管内でも約220両ありましたが、9割以上が塗り替えられ、残っているのは2編成6両のみとなりました。

 しかし、正直言ってJRになってからの新型車両や通勤型車両はともかく、国鉄型の近郊型車両に一色塗りは合っていません。国鉄時代からある湘南色のほうがはるかに人気は高いです。当初はこの6両も1月以降に行われる定期検査に合わせて、色を塗りなおす予定でしたが、湘南色が消えるのを惜しむ声を受けて、湘南色のまま残すことにしました。イベント用として使うことも考えています。

 残る6両は1976年に製造されました。1986年に三鷹電車区から移ってきて、その後30年間、山陽線、伯備線、瀬戸大橋線などで走り続けてきました。6両とも約600万キロ走ってきましたが、当分廃車の予定はありません。当分は岡山で懐かしい湘南色の車両を見ることができます。
(参考:山陽新聞degital http://www.sanyonews.jp/article/470964/1/)

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「三陸鉄道片道途中下車きっぷ」発売

 三陸鉄道は2016年12月10日から、新しい切符を発売しています。「三陸鉄道片道途中下車きっぷ」です。

 三陸鉄道の片道乗車券は、途中下車前途無効です。途中下車したいのであれば、その都度切符を買いなおす必要があります。

 ところがこの新しい切符、値段は普通の片道乗車券と同じですが、逆戻りしない限り、何度でも途中下車できます(有効期間は1日限りです)。発売駅は宮古、久慈、釜石、盛の4駅。それぞれ宮古は久慈まで、久慈は宮古まで、釜石は盛まで、盛は釜石までのものを発売します。
(参考:三陸鉄道ホームぺージ http://www.sanrikutetsudou.com/?p=5960)

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宇都宮ライトレール、栃木県も出資と職員派遣を検討、運賃案

 宇都宮ライトレールについて、先ほどの記事で書けなかった部分を書きます。

 宇都宮ライトレールで行政が出資するのは沿線の宇都宮市と芳賀町だけで、栃木県は出資していませんでした。ところが、福田栃木県知事は宇都宮ライトレールへの出資を考えています。また、職員の派遣も検討しているとのことです。

 運賃についてですが、具体的な案が出てきました。富山ライトレールと違って距離があるため、均一料金にはせず、距離によって変わるようにします。3キロまでが150円、3~7キロが2キロごとに50円加算、7キロからは3キロごとに50円加算します。宇都宮駅東口からでは、多くの利用者が見込まれる大型商業施設のベルモール前までが150円(所要時間約11分)、乗り換え拠点のトランジットセンターとなる平出町、清原管理センターまでがそれぞれ200円と300円、終点の本田技研北門までが400円(所要時間約44分)です。ICカードによる乗車を基本とし、路線バス等との乗継割引の導入も検討します。

 そのほか、佐藤宇都宮市長が2016年12月に東京大学宇都宮キャンパスで話した内容によれば、宇都宮ライトレールに朝食が取れる専用車両や仕事帰りにカクテルを楽しむ列車を走らせたいとのことです。夕方はともかく、朝にそんな列車を走らせる余裕はあるのでしょうか?
(参考:日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB04H93_U7A100C1L60000/、下野新聞ホームぺージ http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20161230/2555490、http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20161218/2542961)

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宇都宮のLRT、2016年度の着工先送りへ

 2016年11月の宇都宮市長選に勝ち、着工に向けての難関をクリアしたはずの宇都宮のLRT。

 これで着工に弾みがつき、予定通り2019年12月に開業できるかと言えば、そうではないのです。佐藤市長は2016年12月の宇都宮市議会で2016年度中の着工断念を表明したのです。

 前例のないまっさらのところからのLRT建設ですから、市民へのさらなる説明は必要かもしれません。ただ選挙では、主要公約として堂々とLRTの建設を掲げたのですから、LRTの建設について宇都宮市民は大筋で認めたことになります。細かい部分はともかく、LRTを白紙撤回することはそれこそ公約違反です。

 このまま着工、そして完成が遅れたら、次の選挙が来てしまいます。宇都宮のLRT事業は、交通面の課題を解決するための手段ではなく、すでに政局になってしまっています。市民団体に代表される反対派はLRTに反対するだけで、その課題を解決する方法を持ち合わせていません。LRTは郊外の工業団地への大量輸送手段になりますし、都心部は郊外から集まってくるバスで混雑します。LRTの代わりにBRTを整備するなら話は分かりますが、そんな改善策を出さない市民団体の話を聞く価値はありません。次の選挙の前に開業できるに越したことはありませんが、そうでなくてもある程度のところまでLRTをつくりあげておいたほうがよいでしょう。
(参考:東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201612/CK2016121302000181.html)

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旧増毛駅舎、映画の時代に復元へ

 2016年12月に惜しまれつつ廃止された、留萌線留萌-増毛間。増毛は高倉健の映画「駅 STATION」の舞台にもなったところです。増毛まで行った人は駅舎も見たことでしょうが、あれは映画のときの駅舎ではありません。

 というのも、増毛の駅舎は1921年の開業時に建てられましたが、映画が公開されて3年後の1984年に駅が無人化されたため、ホーム側の半分が撤去されてしまったのです。

 ところが増毛町は、観光資源とするために、その半分になった駅舎を復元して、映画が撮影されたころの状態に戻すことを考えています。増毛町は廃止のときにJR北海道から駅周辺の整備を支援するという名目で1.3億円もらったので、それを使うのでしょう。廃止直前(2016年4月~9月)は増毛町を訪れた観光客が約26万人と前年同期比で2割ほど増えましたが、留萌線に乗るのが目的なので、廃止されたらそういう人はいなくなります。今後も観光客数を維持したいのなら、それなりの目玉をつくらないといけないのです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20170106-OYT1T50090.html、北海道新聞ホームぺージ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/dohoku/1-0354228.html)

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ニタマにも部下

 和歌山電鐵の看板的な存在は猫の駅長。2015年6月にたま駅長が16歳で亡くなりましたが、部下であったニタマ(6歳)が「たまⅡ世駅長」を名乗って、その後を継いでいます。

 そのニタマに部下ができました。ニタマと同じ三毛猫のよんたまです。8か月です。元々は野良猫だったのですが、和歌山市内で保護され、2016年6月からは和歌山電鐵の属している両備グループの社員宅で飼われていました。そしてこの5日に貴志駅で小島社長から駅員見習いとしての辞令を受けたのです。ちなみに、よんたまの名前がさんではなくてよんなのは、両備グループの一会社である岡山電気軌道に三毛猫のSUNたまたま(岡山電気軌道の博物館、「おかでんミュージアム」の館長代理を務めています)がいたからのようです。よんたまは、ニタマの公休日である水曜日と木曜日に、伊太祈曽駅において、10時から16時まで勤務する予定です。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK152W3NK15PXLB001.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/170106/rgn1701060035-n1.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20170105-OYO1T50018.html)

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横浜市、花博アクセスにLRTやBRT検討か?

 米軍上瀬谷通信施設は横浜駅から西に約17キロのところ、横浜市瀬谷区と旭区にまたがる、約242ヘクタールの広大な土地を有していました。この米軍上瀬谷通信施設は2015年に返還されました。

 横浜市は、その米軍上瀬谷通信施設跡地に国際園芸博覧会(花博)を誘致するようです。2026年に開催します。最寄り駅の相模鉄道瀬谷駅(瀬谷区)までの約2キロありますが、そのアクセスとして、LRTやBRTが考えられているようです。半年間の会期中に最大1500万人の来場者が見込まれますが、LRTやBRTで運ぶのです。2026年までに開業する予定で、4月に検討組織を設置する予定です。

 半年間の花博の後、この跡地はどうなるのでしょうか? 横浜市は防災公園として整備を図るほか、教育研究施設や物流拠点の誘致などの大規模な再開発計画の策定も行います。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170104-OYT1T50055.html)

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完全自動運転バス、2018年秋にも公道運転

 夢の世界であった、車の自動運転。実現に向けて進んでいます。

 愛知県は2017年夏に、運転席にドライバーがいない無人の自動運転(人工知能がハンドル、アクセル、ブレーキのすべてを操作)を、全国で初めて公道で実証実験というかたちで行います。愛知県内の複数の箇所(中心市街地は避けるようです)で行われるこの実証実験では、道路の形状や標識、信号などの情報をAIに記憶させ、行先を人間が指示します。ほかの車や歩行者などへの対応はAIが行います。

 とjは言っても警察庁はドライバーがいない状態での公道での実験は認めていません。そこで離れたところで監視し、万が一の場合には遠隔操作で制御する人をドライバーとみなす方法で実験に対応させるようです。この実証実験の結果は国、研究機関、メーカーと共有します。

 このAIによる自動走行を我々が気軽に体験できるのはバス。すでに限定された空間では実例がありますが、公道で実証実験を行う計画があります。自動運転関連技術を開発するソフトバンクの子会社、SBドライブは2018年秋に北九州市などで行うのです(2019年以降に実用化する計画です)。北九州市の場合は郊外の公道に約3キロのコースをすでにつくっていて、自動運転のバスが一般車に混ざって走行することも検討しているようです。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/161218/wst1612180019-n1.html、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017010102000045.html)

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名鉄東大手駅にエレベータ等

 名鉄瀬戸線の東大手駅は、官庁街や病院、学校などがありますが、駅の大半が特別史跡である名古屋城の外堀の地下に位置するため、当初予定した場所にエレベータ等のバリアフリー設備をつくることができず、地上に出るには85段の長い階段を登らざるを得ませんでした。駅長の話によれば高さでいうとビルの2階半ぐらいのようです。何回か利用したことがありますが、昼間でも薄暗い、気味が悪い駅です。

 ところがこのバリアフリーと無縁だった東大手駅にもようやくエレベータ1基と車椅子用の階段昇降機2基が取り付けられることになりました。3月末までにできるとのことで、これまでそういうものがなかった駅だけに喜ばれる話となることでしょう。
(参考:中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20161207/CK2016120702000054.html)

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青い森鉄道、2017年3月ダイヤ改正で減便、自動券売機撤去、営業時間短縮

 青い森鉄道もJR東日本等がダイヤ改正を行う3月4日に、ダイヤ改正を行います。

 ただ、その内容は明るいものではありません。詳細な時刻は2月下旬ごろに発表しますが、乗客が少ない昼下がりの目時-八戸間などの便の運行を取りやめます。八戸-青森間は現行の上下40本から36本になります。列車の走行距離は5221.2キロとなり、2015年度に比べて約13%減ります。

 経費削減策はこれだけではありません。自動券売機を撤去する駅が4駅、窓口の営業時間を短縮する駅が6駅あります。自動券売機を撤去するのは目時、諏訪ノ平、苫米地、北高岩。いずれも1日あたりの発券枚数が1桁です。これらの駅の自動券売機を撤去することにより、2320万円の経費削減を行うことができます。営業時間を短縮するのは、三戸、剣吉、下田、上北町、乙供、小湊。平日は終了時間を現行より1時間半~2時間半程度繰り上げます。清掃業務の直営化を含めて、年間1042万円の経費削減を見込んでいます。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161220-00010002-dtohoku-l02)

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「はまなす」車両、タイで復活か?

 青森と札幌とを結ぶ夜行急行「はまなす」は、北海道新幹線が開業した2016年3月のダイヤ改正で惜しまれつつも廃止されました。

 「はまなす」で使われた車両の一部は大井川鐵道に行くことになりましたが、ほかにも行き先ができました。なんとタイです。タイ国鉄がJR北海道から客車10両を購入し(購入金額は非公表)、早ければ2017年半ばにもタイで走らせるのです。通常の列車として走らせるか、観光列車として走らせるのかはまだ決まっていません。

 なぜタイ国鉄は古くなった日本製車両を買うのでしょう? これは日本製車両に対する信頼感があるからです。JR北海道の車両を使うのは初めてのことですが、中古の日本製車両の使用実績は十分にあります。「はまなす」車両にとっては遠い旅となりますが、新たな活躍の場が与えられて幸せなのかもしれません。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/international/international/1-0353783.html)

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「第2青函トンネル」構想についての続報

 「第2青函トンネル」については以前に簡単に触れたこともありますが、新たなニュースが入ってきました。

 青函トンネルは北海道新幹線と貨物列車が共用しているため、新幹線の最高速度が時速140キロに制限され本来の能力を発揮することができません。貨物列車も新幹線のダイヤに影響されます。保守の時間帯は貨物列車も走ることができません。

 そこで出てきたのが、既存の青函トンネルの西100~250メートルのところに新しいトンネルを掘る案。鹿島建設や大成建設などの大手建設会社、民間コンサルタントらでつくる鉄道路線強化検討会が2年ほど前から検討を進めてきました。延長57.0キロの単線トンネルで、貨物列車だけが通ります。工期は約15年、工費は約3900億円です。新しい工法が考え出されたためか(すでにイスタンブールのボスポラス海峡で実績があります)、2年半前に比べて1000億円以上も安くなっています。

 どこから資金を調達するのか、(信号場はいくつかできるでしょうが)単線で輸送のネックにならないのかなど突っ込みどころは多い話でしょうが、根本的な解決になることは間違いありません。

(追記)
 建設会社や商社など200の企業や団体でつくる日本プロジェクト産業協議会は2017年2月13日、青函トンネルの近くに貨物用と自動車用の2本のトンネルを新たにつくる考えを発表しました(現行の青函トンネルは新幹線専用となります)。コスト軽減のために勾配を急にしてトンネルの距離を約30キロに圧縮、トンネルには送電線やガスパイプラインを敷設します。事業費は約7500億円、工期は約20年です。
(参考:北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0353789.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/series/railwaynews/051/、gooニュース http://news.goo.ne.jp/article/hokkaidonp/region/hokkaidonp-201702147909.html)

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リニア名古屋駅の改札、ゲートタワーにも

 リニア中央新幹線の名古屋駅は、地下30メートルのところにできますが、改札は2か所にできるようです。

 ひとつは、東海道新幹線の北口改札と併用します。そしてもうひとつは、4月に全面開業するJRゲートタワーの地下に設けるのです。新幹線と併用するほうはリニアと乗り換える客、JRゲートタワーの地下は地下鉄、名鉄、近鉄と乗り換える客のためでしょう。名古屋市及びその近郊に住んでいる人、名古屋にビジネスで用事がある人は、JRゲートタワーにある改札を使うことでしょう。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASJDX3V2NJDXOIPE009.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD28H1J_R31C16A2CN8000/)

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豊肥線、肥後大津-立野間先行復旧へ?

 みなさん、あけましておめでとうございます。2017年も当blogをよろしくお願いします。

 さて、2016年4月の熊本地震で豊肥線は大きな被害を受け、いまだに肥後大津-阿蘇間が運休したままです。大規模な斜面崩落による土砂流入や落石で線路が寸断し、全線復旧の見通しは立っていません。

 ただ、1月から国交省の有人による地質調査を行う予定の立野-赤水間はともかく(JR九州の話によれば路盤ができれば着工から1年以内に復旧するようです)、どうやら肥後大津-立野間は早期に復旧させることを考えているようです。肥後大津-立野間は地震で立野駅ホームの縁石が損傷し、さらに6月の豪雨で沿線2か所の斜面が崩落しました。とは言ってもそれほど深刻な状況ではなく、2016年度中に着工できれば、2017年度末には復旧するようです。斜面崩落についてはすでに熊本県が事業費約4億円を国の災害復旧事業に申請していて、認められるようです。

 話は変わりますが、運転を再開している区間の東の端にある肥後大津駅ですが、ダイヤ改正のある3月4日から愛称がつけられるようです。その愛称は阿蘇くまもと空港駅。熊本空港に近く、空港までの7キロを15分で結ぶ無料シャトル便、「空港ライナー」が出ています。2017年度からはこの「空港ライナー」が本格運行を始めます。周辺地域の活性化につなげたいと熊本県は考えています。

 愛称は肥後大津駅の駅名表示板、町ビジターセンターの看板のほか、熊本県内のJR各駅の運賃表などにも併記されます。表示板の変更にはお金がかかりますが、その費用500万円はすでに熊本県が予算に計上しています。

(追記)
 青柳JR九州社長が3月21日に記者会見した内容によれば、熊本県の治山事業の完了目標が2018年3月であるため、肥後大津-立野間の復旧が2019年中になるとのことです。
(参考:くまにちコム http://kumanichi.com/news/local/main/20161216001.xhtml、http://kumanichi.com/news/local/main/20161229001.xhtml、http://kumanichi.com/news/local/main/20170322002.xhtml)

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