JR四国、2600形特急形気動車を投入
瀬戸大橋線、予讃線(西部は除く)と土讃線のごく一部を除いて非電化のJR四国では、特急用車両もディーゼルカーが活躍しています。ただ主力の2000系は酷使され、老朽化しています。そこで新しい車両をつくるという話は以前からありましたが、ようやく投入されることになりました。
その新型特急形ディーゼルカーの名前は2600形。2000系の老朽取り替えのためにつくられました。第一陣として2月15日に高松運転所に到着するのは、4両。Mc車とM’c車の組み合わせからなる2両編成が2本です。製造費は1両あたり3.5億円で、秋ごろに運行を開始する予定です。
2600形のデザインコンセプトは、「Neo Japonisme(ネオ ジャポニズム)」。日本の伝統意匠を現代風にアレンジしたデザインで、赤が目立ったものとなります。赤(ディープレッド)が目立っているのは、四国の豊かな自然を象徴する色、青と緑に映える色ということで選ばれました。ステンレスの車体ですが、ディープレッドのラインを配し、ゴールドの縁取りをしています。赤と金色は吉兆の伝統配色なのです。車内も「Neo Japonisme」が徹底されていて、シートモケットは車両ごとに臙脂あるいは紺で彩られています。
座席は8600系の普通車と同タイプです。背もたれと連動して座面が前方にスライドするリクライニングシートで、座り心地の向上を図っています。各座席にはコンセント、可動式枕、ドリンクホルダー、コートフック等を備え、モバイルパソコンも使うことができるように、大きなテーブルにしています。定員は2両で98人です。車いす対応多機能トイレもあります(2両に1か所)。オストメイト対応設備、ウォシュレット、ベビーベッド、フィッティングボード等があります。客室照明にはLEDを採用し、消費電力の削減とメンテナンスの軽減を図ります。車内にはSOSボタンや防犯カメラを設置しています。
2600形の最高速度は時速120キロです。2600形は2000系の走行区間である予讃線、土讃線、高徳線を走るものと考えられます(今のところ使用路線は未定です。試運転の結果を見て決めます)。これらの走行区間の一部は時速130キロで走ることができるところもあります。部分的には所要時間が延びる危険性もあります(どうやら、時速130キロで走ることのできる区間は少ないので、割り切ったようです)。また、これらの線区を走行するには振り子などの急カーブを高速で走ることのできる性能が求められます。それなのに、2600形には振り子にしろ、空気ばね方式にしろ、急カーブを高速で走ることのできる性能があるかどうか明らかにされていません。肝心な性能についてはプレスリリースでは明らかになっていないのです。
(追記)
2600形には車体傾斜装置があり、2000系と同等の速さでカーブを通過することができるようです。
(参考:JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2001%2030%2002.pdf、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/170130/wst1701300094-n1.html、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK1Z41BFK1ZPLXB00J.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/65052/、https://trafficnews.jp/post/65111/3/)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
「JR四国」カテゴリの記事
- 春休みは子供500円でJR四国特急乗り放題(2025.03.19)
- 2025年3月ダイヤ改正発表(7)(JR四国、JR貨物)(2024.12.18)
- 「THE ROYAL EXPRESS」は淡路島に(2024.09.12)
- 松山の高架化は9月29日(2024.08.09)
- 「マリンライナー」のグリーン車、指定席料金を値上げ(2024.07.28)
Comments