阪神高速とNEXCO西日本の大都市近郊区間、統一の料金制度に
阪神高速はかつて、いくつかのブロックに分けた地域別の均一料金でした。これが距離別料金になったのは2012年のことですが、これがパワーアップします。すでに首都圏ではそのようになっていますが(2016年4月に導入)、関西圏でも会社の垣根を越え、統一の料金制度になるのです(ただし、複数の高速道路会社を使えば、その都度初乗り料金がかかります)。
国交省が2016年12月16日に発表したところによれば、阪神高速やNEXCO西日本の大都市近郊区間(名神大津インターチェンジ-西宮インターチェンジ間など)などの通行料金を1キロ当たり36.6円(普通車)の距離制に統一します。NEXCO西日本の高速道路では、近畿道、阪和道(岸和田和泉インターチェンジ以北)、西名阪道が均一制となっていましたが、これも距離に応じた料金になります。大雑把に言って近距離は値下げ、長距離は値上げとなり(激変緩和措置が取られるところもあります)、阪神高速の場合、これまで510~930円(普通車)だった料金が300~1300円(普通車)となります。車種も阪神高速は普通車と大型車の2区分だけでしたが、NEXCO西日本と同じように軽自動車等から特大車までの5区分に統一されます。一部区間では、発着地が同じならばどのルートを通っても同じ料金にします。料金の差で特定のルートが選択されるのを防ぐためです(ただ、環境面から湾岸線に誘導する「環境ロードプライシング」は残ります)。
道路の管理主体が変わるところもあります。阪神高速8号線は新十条通が京都市に移管され無料に(有料であるがために並行する国道等からの転移が進まず、交通量が計画の約3割にとどまっています)、油小路線がNEXCO西日本に移管されます。大阪府道路公社の南阪奈有料道路、堺泉北有料道路はいずれもNEXCO西日本になります。移管はいずれも2018年度以降になります。
管理主体の移管を除く新しい料金案は、地方自治体の同意等を経て、2017年度の早い時期に導入する予定です。この新料金案の導入によって、淀川左岸線、大阪湾岸道路西伸部の整備に必要な財源を確保します。整備には9000億円かかりますが、半分強の4700億円を確保することができます。
(追記)
料金の改定は2017年6月3日に行います。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/61730/、https://trafficnews.jp/post/67458/、京都新聞ホームぺージ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161216000189、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/12/16/287124.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201612/0009758518.shtml、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO10782910W6A211C1LDA000/)
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