北海道の知事諮問機関、宗谷線、石北線、根室線は維持する方針か?
JR北海道は2016年11月に「単独で維持が難しい路線」として10路線13線区を公表しました。そこで地元北海道も知事諮問機関の北海道運輸交通審議会の鉄道作業部会の鉄道ネットワーキングチームにおいて、この問題を取り上げてきました。
この鉄道ネットワーキングチームの報告書案は1月30日の最終会合で概要が取りまとめられることになりますが、どうやらその内容が明らかになったようです。それによれば、北海道新幹線が全線開業する2030年の鉄道路線のありかたについて、現在のJR北海道の路線を6つに分類し、それぞれの方針を定めています。
6つの分類とは、(1)札幌市と中核都市等をつなぐ路線 (2)広域観光ルートを形成する路線 (3)国境周辺・北方領土隣接地域の路線 (4)広域物流ルートを形成する路線 (5)地域の生活を支える路線 (6)札幌市中心の都市圏の路線 です。そしてそれぞれの方針は、(1)が「維持されるべき」、(2)が「地域で検討」、(3)は宗谷地域と北方領土隣接地域に分かれ、宗谷地域が「維持が必要」、北方領土隣接地域が「鉄道の役割を十分考慮すべき」、(4)が「総合的に対策を検討」、(5)が「地域で検討」、(6)が「道内全体の鉄道網維持に資する役割を果たすべき」となっています。
具体的な路線名は挙げられていませんが、宗谷線名寄-稚内間や石北線旭川-網走間が(1)に該当するようです。宗谷線名寄-稚内間や根室線釧路-根室間は(3)に該当します。このあたりは維持されると考えられます。反対に、室蘭線沼ノ端-岩見沢間は(4)に、そのほかの路線は(2)あるいは(5)に該当すると考えられます。(4)は鉄道が存続するかどうかは貨物がどうなるかに影響され(トラックに移したり、ほかの線を経由するようになったりしたら存続意義をなくします)、(2)あるいは(5)は地元が第三セクターとして負担の上維持しない限り、バスに転換されてもやむを得ないということです。ちなみに、上下分離の導入には否定的なようです。
確かにこのあたりが妥当なように思われます。ただ、維持する方針となったところでも、普通列車まで維持する必要はありません。普通列車の運行が保証されるのは札幌圏の(6)だけで、それ以外のところは(広域的な影響がある)特急(もしくは快速)と貨物がちゃんと走ればよいのです。普通列車は主要都市の朝夕の通学列車程度で十分で、それ以上のサービスが欲しければ地元の負担が必要でしょう。駅を廃止すれば維持コストはその分減りますから。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/jr-hokkaido-23/)
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