神戸市交通局、通塾にも通学定期、海岸線は中学生以下無料、神戸空港に連節バス
神戸市交通局の話題をいくつか。
通学定期券というのはかなり割安にできています。神戸市交通局の場合、通勤定期券の約6割に設定されています。その代わりの条件が、通学以外の目的では購入できないということ。定期券の区間からはみ出たところにある塾に通うには、その都度追加の切符を買わなくてはいけません。しかし、神戸市交通局は2017年度から、市営地下鉄を利用する中学生以下の児童・生徒を対象に、通塾などでも通学定期券と同率の割引を受けることのできる「U15定期券」を発売します。塾などの証明は不要なので(学校に在籍していることの証明は必要です)、中学生以下なら用途を問わず購入できることになります。このような通塾にも使える定期券は横浜市交通局にもありますが、何かとお金がかかる子育て世帯の負担軽減につながります。
次は、低迷を続ける海岸線。沿線は阪神・淡路大震災の影響を大きく受け、高齢化や産業の衰退が進んでいます。そして海岸線自体は毎年60億円ほどの赤字を出し続けています。運賃値下げも試験的に行いましたが、うまくいきませんでした。そこで神戸市が新たな社会実験を行うことにしました。7月から2018年3月まで、海岸線の中学生以下の運賃を無料とします(神戸市民だけではなく外国人旅行客でも身分証などで証明できれば無料となります。その後も続ける考えがあります)。海岸線の三宮・花時計前及び新長田の定期券売り場で専用の磁気カードがもらえ、それを使うことになります。もともと神戸市交通局には2005年から、休日に大人1人に引率される小学生2人までの地下鉄・バス運賃を無料にする「エコファミリー制度」がありますが、海岸線においてはそれがパワーアップするのです。もちろん、この施策により中学生以下の運賃は減収となりますが、同伴する大人の運賃収入が見込まれ、長期的には人口が減少している沿線の定住促進につながるとしています。
話は変わりまして、今度はバス。連節バスを導入する動きがありますが、神戸市でも2017年度に連節バスの運行実験を行います。久元市長もBRTの導入を公約に掲げていて、それを実現させたかたちとなっています。導入する区間は三宮-神戸空港間。この区間はポートライナーの混雑が問題となっていて、その解決策として考えられました。三田市内ですでに運行している神姫バスの協力を得て、7月ごろに実際に客を乗せて運行します。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201702/0009883255.shtml、https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201702/0009883252.shtml、https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201702/0009883253.shtml、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK2H6T2JK2HPIHB01G.html)
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