JR東日本、輸送障害に対応して折り返し設備等の強化、「JR東日本30周年記念パス」等発売
JR東日本の首都圏の路線では湘南新宿ラインや上野東京ラインの開業等によって広域的な直通運転ができるようになりました。ところが、このように直通運転ができるようになったおかげで、どこかでトラブルが発生すれば、影響はかなりの範囲で広がります。その影響を小さくするため、JR東日本は対策を進めています。
その方法とは、折り返し設備の拡充と別線運転の対応範囲の拡大。東海道線では茅ケ崎に東京方面への折り返し設備をつくりました。信号機の増設や運行管理システム改修等を行い、茅ケ崎以西で不通となっても対応できるようにしました(2016年4月)。東北線では赤羽-大宮間において、川口付近に渡り線を整備し、東北線が不通になっても東北貨物線(湘南新宿ライン)を走行できるようにしました(2015年3月)。大宮に隣接する大宮操車場には折り返し設備を設け、東京方面が不通となっても、宇都宮・高崎方面への運行を継続できるようにします(2016年度末予定)。高崎線ではこれまで籠原で5両を切り離さないといけませんでしたが、深谷、岡部、本庄を15両化し、籠原での列車の渋滞を回避させます(2017年度末予定)。友部では水戸線側のホームも10両にし、折り返し能力を向上させます(2016年度末予定)。複々線区間での別線運転は、田町-田端間の山手線と京浜東北線、御茶ノ水-三鷹間の中央線と中央緩行線、品川-横浜間の東海道線から横須賀線(逆は不可)、横浜-戸塚間の東海道線と横須賀線(横須賀線から東海道線は2015年3月からできるようになりました)でできます。片方の路線で輸送障害が起きても、おおむね30分以内に別線での運転再開ができます。また、首都圏では複数の線路が並行して走っている区間があります。そういうところで輸送障害が発生すると、関係ない路線まで止めてしまいます。そこで輸送障害の起きている線路だけ運転を止め、復旧作業のための安全を確保したうえで隣接する路線の運転を継続するため、一部線区で線間柵を整備します。南浦和、東神奈川、新小岩など線路が3線以上並行している10か所に整備します。
話は変わりますが、4月で分割民営化から30年を迎えます。そこでJR東日本は「JR東日本30周年記念パス」を発売します(JRグループ合同の企画がないのは寂しい限りですが)。JR東日本(BRTを含みます)のほか、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、北越急行の普通列車に3日間乗り放題で、大人13000円、子供3000円です。利用できるのは7月21日から31日まで、発売期間は6月21日から7月26日までです(利用開始日の1か月前から3日前までの発売)。JR東日本の「みどりの窓口」等や主な旅行会社で発売します。特急券を買えば、新幹線や特急にも乗車できます(「青春18きっぷ」と同じように、新青森-青森間のみの利用は特急券等は不要)。
記念の入場券もあります。2017年4月現在のJR東日本の全駅(1634駅、BRTの駅や貨物駅は除きますが、臨時駅や無人駅は入ります)の入場券セットを300セット限定で発売します(インターネットや郵便で申し込みを受け付ける予定です。応募多数の時は抽選です)。発売日は「鉄道の日」である10月14日、値段は228760円(=140×1634)です。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2016/20170301.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2017/03/07/291722.html)
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