山田線、復旧しても赤字は続く
当blogで何回も取り上げましたが、東日本大震災から運休したままの山田線宮古-釜石間は、三陸鉄道に移管されて2019年3月に復旧する予定です。
ただ復活しても、赤字続きです。実質的な開業初年度の2019年度には7000万円の経常損失が発生します。その後も経常損失は増え続け、6年目は1.1億円に、20年目には1.7億円にもなります。
赤字だからと言って、鉄道の存在意義がないとは全く言えません。新幹線や大都市の利益をつぎ込むことが強制されるJRや大手私鉄とは違い、地元が支える第三セクターなのです。ただ、赤字を穴埋めするお金がいることは事実です。三陸鉄道への移管に伴い、JR東日本から移管協力金がもらえますが、赤字が続くようならいつかは尽きてしまいます(30億円の移管協力金のうち、半分以上の16~18億円を赤字補てんに使います。そのほかの内訳としては、保安車両の導入や新人の採用などの初期費用が7~8億円、橋やトンネル、信号機など安全設備の更新などに3~4億円、通学定期券や回数券の割引に1~2億円、災害復旧や利用促進の経費に1000~5000万円があります)。永続的に存続できるよう、支援の枠組みをつくっておく必要があるでしょう。
(参考:「鉄道ファン」2017年5月号 交友社、河北新報ホームぺージ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170203_32003.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/170203/rgn1702030037-n1.html)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
「JR東日本」カテゴリの記事
- 「東日本のんびり旅パス」(2025.06.13)
- E657系が夜行特急専用車両に(2025.06.12)
- 西武とJR東日本が直通運転へ(2025.06.10)
- 「青春18きっぷ」は値上げせず、「北海道&東日本パス」は小幅な値上げ(2025.06.03)
- 仙台の金曜日夜にディーゼル特急(2025.05.25)
「北海道・東北私鉄」カテゴリの記事
- 2025年度は「箱館ハイカラ號」の定期運行を行わず(2025.04.27)
- 札幌市営地下鉄南北線さっぽろの新ホームは2028年度中に(2025.04.27)
- 山形鉄道、次世代信号システムを導入(2025.03.17)
- 函館線を貨物専用にしても要員が約200人必要(2025.02.19)
- 富谷市にロープウェー(2024.12.30)
Comments