« June 2017 | Main | August 2017 »

July 2017

お盆でも新幹線で熊本まで1000円、鹿児島中央まで2000円

 九州新幹線で、博多-熊本間が1000円、福岡市内-鹿児島中央間が2000円という激安のきっぷが発売されます。

 そのきっぷの名前は、「激安!サマーバーゲンきっぷ」。利用期間がお盆の8月10日~20日、発売期間が8月4日~17日(利用日の6日前12時から3日前の23時まで、コンビニ等で決済するときは3日前の22:30までに支払う必要があります)となっています。値段は先ほども書いたように、激安。博多-熊本間が1000円、福岡市内-鹿児島中央間が2000円。これほど安いものは思いつかないです。

 ただ、激安というだけあって、発売期間以外にもいろいろ条件があります。駅では購入することができず(駅ではきっぷを受け取るだけです)、「JR九州インターネット列車予約サービス」のみで購入することができます。発売することができる席数が限定されていて、発売開始日が利用日の6日前と遅いことから、発売開始時点ですでにほかのきっぷにより、すべての座席が埋まっていて1席も買えないということもあります。予約の変更はできず、ほかの列車に乗ることはできません。そして、乗車することのできる列車が決まっています。下りが熊本までは15本、鹿児島中央までは5本、上りが熊本からは14本、鹿児島中央からは7本です。しかも朝と夜に偏り、昼間の列車は使えません。

(追記)
 2017年の年末年始も、同様のきっぷが発売されました。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/07/31/170728summerbargainkippu.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/22/171222NewsRelease01.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

長崎新幹線、長崎県はフル規格化賛成、佐賀県は反対

 長崎新幹線の整備方針を決める与党の検討委員会は、運営会社のJR九州と地元の長崎県、佐賀県に意見を聞いています。このうちJR九州については以前に記事にしましたが、28日は長崎県と佐賀県に意見を聞きました。

 中村長崎県知事は、フリーゲージトレインの実現が怪しくなったことを受けて、これまで財源面などで否定的であったフル規格による全線建設が望ましいとしました。全線フル規格にすると当然建設費は上がり、現在の5000億円から倍増すると言われています。建設期間も伸びることになり、財源が足らないことから(「増やせばいい」という話はともかくとして)北海道新幹線や北陸新幹線もつくることから全線開業は20年以上先になるとも言われています。「リレー方式」はあくまでも暫定的なものと考えています。これに対して山口佐賀県知事は、実質的な地元負担が現在の225億円から800億円以上に増えることから、全線フル規格化は佐賀県の財政負担が増えない限り反対しています。ただ、在来線の軌間を広げて新幹線を走らせるというミニ新幹線については話があれば対応するとのことでした。

 JR九州、長崎県、佐賀県に考えかたの違いはいろいろありますが、共通しているところがあります。長崎新幹線をつくることによって関西直通が実現するということです。この点を考えたら、「のぞみ」、「さくら」などが時速300キロで走る山陽新幹線で、時速300キロを出すことができないフリーゲージトレインは失格で、フル規格新幹線かミニ新幹線しか採る案はないということでしょう。ただ、九州新幹線で直通の実績があるフル規格はともかく、JR西日本にはないミニ新幹線については、実際に導入できるかどうかを調べないといけないでしょう。直通運転の相手先であるJR西日本に意見を聴取したほうが良いでしょう。

 今後の予定としては、8月の次回会合で、国交省からフル規格とミニ新幹線の費用や工期についての説明資料の提示を受けます。結論が出るのは9月以降になるようです。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://digital.asahi.com/articles/ASK7X53QZK7XTIPE01Q.html?rm=538、佐賀新聞ホームぺージ http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/450427)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

高野線、泉北線8月26日ダイヤ改正の続報

 南海と泉北が8月26日に高野線、泉北線のダイヤ改正を行うことは記事にしましたが、その続報です。「泉北ライナー」の増発はすでに書きましたから、それ以外のところを書いていきます。

 朝の通勤・通学時間帯(6~10時)は、上りの区急と準急の運転間隔を均衡化します。昼間(11~15時)の区間急行が増発され、1時間に2本から4本に倍増します。準急がどうなるかはわからないですが、準急が残るならば、難波先着の列車が1時間に6本になることを大きくアピールするでしょうから、準急を区急に振り替えるものと思われます。こうなると、中百舌鳥に停まる列車が各停のみの1時間に2本になってしまいますが、さすがに2本は少なすぎるので、4本ぐらいに増やすのでしょうか? 夕方以降の通勤・通学時間帯(16時以降)については、特急以外の泉北直通列車をすべて準急として運転し、運行間隔の均衡化を図ります(私としては、昼間を準急主体とし、朝夕は区急主体のほうがよさそうに思えますが)。参考にしたプレスリリースによれば、難波発16時台から22時台まで毎時2本増えることになりますが、この増加分には区急を振り替えた分も含まれます。ともかく、現在のダイヤの欠点である、特急が走る時間帯は区急や準急が運転されないという問題が解消されていることを期待します。

 昼間の時間帯の急行と各停の接続駅を堺東と金剛から、堺東と北野田に変更します。金剛折り返しが復活するかもしれません。また、昼間の各停の本数を1時間に6本から4本に減らします。確かに6本は過剰で、何のために走らせているか謎の存在でした。南海本線も阪和線も普通は15分間隔なので、これでいいでしょう。また、平日の千代田7:30発の準急が、泉北線からの列車になります。

 ただ、この続報でも、ダイヤ改正の全貌はわかりません。8月中旬になって各駅で配布される時刻表を見ないとわからないことになります。

(追記)
 7月31日のことですが、「泉北ライナー62号」(和泉中央6:43発)に乗ってきました。月曜日の朝の、通勤ラッシュが始まる前に走る便です。

 泉北12000系には初めて乗りました。デッキは金ピカですが客室部分は落ち着いています。窓はラッピングされていますが、車内から見る分にはそんなに気になりません。さて、肝心の乗り具合ですが、私の乗った2号車に限った話でいえば、泉ヶ丘出発時点ではほぼ埋まっていて、空席は少なかったです。お金を払っても快適な通勤をしたいという人はそれなりにいるようです。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/170726.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

京阪中之島線は九条へ?

 京阪の中之島線は2008年に開業しましたが、行き止まりの路線のため、低迷しています。この現状を打破するため、延長案が出されています。中之島から西九条を経て、新桜島(仮称、桜島の北側)に行くのです。中之島から新桜島まで、6.7キロあります。これに新たな案が出ました。

 それは、西九条や新桜島に行くのではなく、九条に行くという案。大阪市営地下鉄中央線と阪神なんば線が交わるところです。もともと西九条を経由させるのは、西九条で関空(JR西日本)や神戸(阪神)に接続させることができるからでした。しかし、5月になにわ筋線の事業計画が発表され、神戸方面はともかく、関空方面へのアクセスを考える必要がなくなりました。なにわ筋線なら、中之島で接続するのです。そこで建設費を約3500億円(新桜島まで)から約1000億円に削減することのできる、九条への案が出てきたのです。九条までなら、建設するのは2キロと短いからです。京阪は新桜島への案、九条への案を比較して2018年初めにはどちらかに決めます。国交省、大阪府、大阪市とも調整し、2025~2030年ごろに開業させる予定です。なお、京阪としては、大阪市営地下鉄中央線との相互乗り入れを希望していますが、給電方式、電圧に違いがあり、またどうやって高架の地下鉄に接続するかなどの問題があります。九条に伸ばすだけならともかく、地下鉄と直通するのは難しいでしょう。

 余談ですが、2025年に万博が行われる予定の夢洲への鉄道構想はほかにもあります。大阪市営地下鉄中央線は2024年に延伸することができ、整備費用は約540億円です。桜島線の延伸は約1700億円です。これを考えれば、早くできて安上がりな中央線の延伸がよさそうです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170727-OYT1T50024.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20170727/k00/00m/020/186000c)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

2019年春、「TOICA」利用エリア拡大、愛知環状鉄道にも

 JR東海のICカード、「TOICA」。2019年春、その利用エリアが拡大します。

 拡大する区間は東海道線柏原-醒ケ井間の3駅、御殿場線下曽我-足柄間の9駅、関西線南四日市-亀山間の6駅、合わせて3路線18駅です。拡大する区間はいずれも他社との境付近にありますが、JR東海が管理する亀山は除いて、下曽我、醒ケ井はいずれも他社との境界のひとつ手前の駅です。少なくとも表向きは、他社とまたいで利用することはできないのです。

 また、「TOICA」エリアはJR東海に限られていましたが、他社に拡大します。それは愛知環状鉄道、両端がJR東海の路線に接続し、一部列車は中央線から直通します。JR東海との関連が密接な会社です。利用者が多い鉄道だけにICカードの導入が望まれていたところですが、ようやく実現することとなりました。愛知環状鉄道では全23駅で利用できるようになります。主要駅では「TOICA」や「TOICA定期券」も発売します。もっとも、愛知環状鉄道で「TOICA」が使えるようになれば、岡崎経由か高蔵寺経由かはたまた全線を乗りとおすのか区別がつかないようになりますが、それは直通運転のない岡崎に中間改札を置くことによってカバーするのでしょうか?

 このほか、「TOICA定期券」について、主要駅に設置している指定席券売機でも購入できるようになりました(通学証明書の提出等が必要な場合は従来通り、窓口での対応になります)。クレジットカードも使えます。

 なお、「TOICA」利用エリア拡大にかかる費用は9億円、愛知環状鉄道に導入するための費用は約30億円です。

(追記)
 「TOICA」の利用エリア拡大は2019年3月2日からとなります。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000034520.pdf、http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039002.pdf、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK7T5HD3K7TOIPE02H.html、愛知環状鉄道ホームぺージ http://www.aikanrailway.co.jp/pdf/PressRelease29_67.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

JR九州、長崎新幹線フリーゲージトレインの運営は困難と表明

 長崎新幹線はフリーゲージトレインを導入することが考えられています。ところが、その肝心のフリーゲージトレインの雲行きが怪しいです。

 長崎新幹線が開業すれば、それを実際に運営するのはJR九州。25日、与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチームの検討委員会でそのJR九州が意見を述べる機会があり、青柳社長が出席しました。その中で青柳社長は、フリーゲージトレインについて、安全性が確保されていないこと、及び車両の維持や修理にコストがかかることから、今の時点で運営するのは難しいという見解を示しました。車両の維持や修理に通常の新幹線より年間で約50億円追加でかかり、採算が合わないのです。代わりにJR九州が推しているのは、全線フル規格。確かにフル規格新幹線なら経験は充分にあり、関西まで新幹線の効果を波及させることができます。

 与党のプロジェクトチームは28日に佐賀県と長崎県から意見を聞き、8月中に方針を決める予定です。
(参考:NHKホームぺージ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170725/k10011074171000.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF25H09_V20C17A7EE8000/、産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/170725/ecn1707250024-n1.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

「こうのとり」に「ファミリー車両」

 長期休暇中の東海道新幹線に子供連れ用の車両、「ファミリー車両」があることは皆さまも御存じでしょうが、その「ファミリー車両」が大阪から北近畿に向かう特急、「こうのとり」でも試験的に導入されることになりました。子供連れのほか、グループでも利用することができます。

 「ファミリー車両」を導入するのは7月15~17日、8月11~17日、9月16~18日の「こうのとり5号」(新大阪10:05発)と「こうのとり9号」(新大阪12:05発)の2本です。7両編成のうち、5号車が「ファミリー車両」となり、専属の係員も同乗させます。トランプや絵本、色鉛筆などの貸し出しも行います。申し込みは乗車1か月前から「みどりの窓口」等で受け付けます。

 先ほども書いたように、今回は試行です。ただ、好評ならば、今後も続ける予定です。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK7342RBK73PIHB00T.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

京都市交通局、プリペイドカードで乗継割引拡大?

 多くの観光客が訪れる京都。あまりにも多いので、市バスの混雑が目立っています。京都市交通局はバスに集中する客を地下鉄に移行させようとしていますが、移行促進策としてプリペイドカードを使う方法も考えています。

 使うプリペイドカードは京都市交通局の「京カード」。1000円と3000円の2種類がありますが、それぞれ1割増しの1100円と3300円使えます。また、「京カード」には乗継割引があります。バス同士なら90円、バスと地下鉄の場合は60円割引になります。京都市交通局でしか使えないプリペイドカードなので、観光客より京都市民のほうが多く購入していると言われています。この「京カード」の乗継割引をさらに強化する方針です。乗継割引をさらに強化することによって、混雑する市バスから地下鉄に移行させるのです。観光客で増えることによる経済効果を市民に還元する狙いもあるようです。

 もっとも、乗継割引の拡大はすぐにはできません。地下鉄事業が経営難のため、どれぐらい割引できるか検討しています。実際に乗継割引の拡大をするのは、システムの改修を終えた後ですので、1年以上先のことです。

 それにしてもなぜ「PiTaPa」ではなくプリペイドカードを前面に押し出すのでしょうか? プリペイドカードの「京カード」が市民に親しまれ、「PiTaPa」はそうではないということでしょう。「PiTaPa」の位置づけの低さを表しているとも言えます。
(参考:京都新聞ホームぺージ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20170617000094)

| | | Comments (2) | TrackBack (0)

長崎県内の路線バス等、「nimoca」に切り替えか?

 長崎県内の路面電車・バスでは、独自のICカード、「長崎スマートカード」が使えるところがあります。ところがこの「長崎スマートカード」、長崎県と佐賀県の一部でしか使えません。「長崎スマートカード」を持っていても東京はもちろんのこと福岡でも使えませんし、「Suica」や「SUGOCA」を持っている人が長崎の路面電車・バスに乗っても、使えません。

 「長崎スマートカード」は2002年に導入した、歴史あるカードです。日本初の共通ICバスカードのようですが、システムが老朽化しています。そこで西肥自動車、長崎県交通局、長崎電気軌道など路面電車やバスを運行する8事業者は、ICカードを「長崎スマートカード」から「nimoca」に切り替えるようです。切り替えの時期は2019~2020年度の予定です。これにより、「Suica」や「SUGOCA」など、全国の主要ICカードと相互利用ができ、長崎の人も全国でICカードが使えますし、全国から長崎を訪れた人も手持ちのICカードが使えます。導入経費は約18億円ですが、訪日外国人関係の国の補助金があるのでそれを活用し、関係自治体の支援も求めたいと考えています。

 ところが、「長崎スマートカード」が使える10の事業者のうち、「nimoca」に参加するかどうか決めていないのがいます。「長崎スマートカード」の利用金額で約55%を占める、長崎自動車とその子会社のさいかい交通です。長崎自動車は「nimoca」に参加するかどうかについて、2017年中に方針を決める予定です。

(追記1)
 長崎自動車とその子会社のさいかい交通は、「nimoca」に加わらず、2019年度に独自のICカードを発行します。ただ、「長崎スマートカード」でできていた県内事業者間での相互利用ができるように配慮がなされるようです。

(追記2)
 長崎県内のバス等が「nimoca」を導入するのは2019年度末の予定です。「長崎スマートカード」は2020年夏ごろまで使えます。長崎自動車、さいかい交通の新しいICカードは「エヌタスTカード」といい、2019年9月16日から使えます。「長崎スマートカード」は2019年12月27日まで使えます。なお、島原鉄道は新しいICカードは使えないようです。「長崎スマートカード」は2020年夏ごろまで使えます。
(参考:長崎新聞ホームぺージ http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2017/06/17095223051606.shtml、長崎バスホームぺージ http://www.nagasaki-bus.co.jp/bus/smartcard/、http://www.nagasaki-bus.co.jp/topics/2017/img/20171127iccardtof.pdf、長崎県営バスホームページ www.keneibus.jp/news/393.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

ささしまライブ-ガーデンふ頭・金城ふ頭間に船

 名古屋駅に近いささしまライブから、中川運河を経てガーデンふ頭や金城ふ頭に行く船便の計画があることについては以前に記事にしましたが、それが実現することになりました。10月8日に運航を開始します。

 船便は休日や学校が休みになる時に運航します。ささしまライブ-金城ふ頭間(約18キロ)は50人乗りの船を使い、運賃は1500円。ささしまライブ-ガーデンふ頭間(約8キロ)は19人乗りの船を使い、運賃は900円です。ささしまライブでの乗船場は中川運河の堀止というところになります。船便の運航はすでにガーデンふ頭-金城ふ頭間や堀川で実績がある、東山ガーデン社に委託します。

 ささしまライブはもともと国鉄時代貨物駅だったところで、再開発が進んできました。10月7日に地区内の全施設が開業します。ささしまライブは名古屋駅広小路口から歩いて10分程度で行くことができますが、名古屋駅との間を結ぶシャトルバス(「ささしまウェルカムバス」)もできます。社会実験という位置づけで、9月16日から2019年3月31日までの間、運行します。実際の運行は名鉄バスが行い、平日は7~21時ごろまでの間約10分間隔で81便、休日は10~20時頃までの間約12分間隔で51便運行します。所要時間はささしまライブ行きが約4分、名古屋駅行きが約8分で、運賃は210円です。運賃は距離の割には高いですが、定期券(通勤は1か月4500円、通学は1か月3600円)や回数券(10枚つづり1000円)は結構お得です。

(追記1)
 休日及び学校休業日に運航する(荒天時や中川運河でボートレースを開催する日は除きます)中川運河の水上バスは、ささしまライブ-金城ふ頭間を1日3往復、ささしまライブ-ガーデンふ頭間を1日6往復します。

(追記2)
 中川運河のクルーズですが、冬場は客の集まりが悪いようです。
(参考:朝日新聞7月21日朝刊 中部14版、朝日新聞2018年1月25日朝刊 中部14版、ささしまライブホームぺージ http://www.sasashima.nagoya/、http://sasashima.nagoya/info/2017/07/20/459、「広報なごや」2017年10月号)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

トミックス、1本のレールで複数の列車を走らせるシステムを開発

 鉄道の世界では、列車の衝突を防ぐため、線路をいくつかの区間に分けて、その分けた区間には1本の列車しか走らないようにしています。この列車を安全に走らせるルールを閉塞といいます。

 ところが、これまで鉄道模型でこれを実現させるのは難しかったのです。たくさんの車両をコントロールするためには、車両を加工する方法があるようですが、鉄道模型の車両は多くのメーカーから発売されており、ラインアップを充実させようとしたら、複数のメーカーのものを買わざるを得ません。

 そこで、トミックスはメーカーを統一しやすいレール(昔の茶色レールなどでも対応可能です)や制御機器に手を入れることによって、実際の鉄道と同じような閉塞運転をできるようにしました。車両への加工は要りませんので、従来通り複数のメーカーの車両を走らせることができます。

 それでは、トミックスの開発した新しい制御システム、TNOS新制御システム(TOMIX Traffic model New Operation control System)について説明していきましょう。レールのところどころをギャップで区切り、1つの閉塞区間とします。この閉塞区間ごとに、給電用のD.C.フィーダーNと車両検知のためのセンサーを接続します。D.C.フィーダーN、センサー、ポイントは配線を束ねるNDユニットにつなぎ、NDユニットはコントロールユニットに接続します。TNOS新制御システムにおいては、車両が存在する区間のセンサーが検知すると、1つ先の区間に給電を開始します。ただし、2つ先の区間に車両がいるときは徐行運転となり、スピードを落とします。1つ先の区間に車両がいるときは給電を行わず(常点灯システムは作動します)、車両は停止します。

 TNOS新制御システムは今のところ、10種類の決められたパターンでしか走行させることができません(将来的にはアップデートすることができるようです)。そのパターンに沿った運転モードを選択することで車両を走行させます。先方の車両にぶつからない閉塞運転の実現、ホームへの同時進入・同時出発が可能に、追い越しや行き違いなど実際の鉄道でよく見かける運転が可能に、無給電でも常点灯システムが作動するため待避列車でもライトが点灯するというリアルな夜間シーンが実現、加減速度や最高速度が個別設定可能なため普通や特急などの列車種別を想定した運転が可能に、など値段は少々張りますが(コントロールユニットやNDユニットなどがセットで税抜46000円)、今までできなかったいろいろなことができます。なお、TNOS新制御システムは基本的には自動運転で、動くのを見るだけですが、特定の車両を手動で動かすこともでき、その場合はほかの車両はそれに連動して動きます。
(参考:トミーテックホームぺージ http://www.tomytec.co.jp/tomix/necst/5701tnos/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

松山-大分間をバスとフェリーで

 松山と大分の間を新幹線で結ぶという、のようなプランもありますが、現状で公共交通で行こうとすれば、バスとフェリーを使うしかありません。

 ただ、八幡浜港、臼杵港での接続は良くないです。そこで、愛媛県と大分県は、八幡浜-臼杵間のフェリーにうまく接続することができるように、松山市駅-八幡浜港間、臼杵港-大分間に高速バスを走らせることにしました。愛媛県側は伊予鉄道、大分県側は大分バスが運行します。7月8日から8月27日までの休日のみの運行で(1日2往復します)、運賃は「愛媛・大分バス&フェリー切符」を使った場合、片道5000円です(ほかの区間の設定もあります)。八幡浜での接続時間は25分、臼杵での接続時間は15分に設定され、松山-大分間の所要時間は約5時間半です。

 今回は夏のみの期間限定ですが、その結果を見て本格運行することも検討しています。新幹線のようなぶっ飛んだ話にする前に、既存の交通機関で需要をつくっていくのが堅実でしょう。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/ehimeoita2017/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

鹿児島市交通局、定期券を27年ぶりに値上げ

 鹿児島の市電の運賃は、2014年の消費税率の引き上げのときに160円から170円に上がりました。しかし、定期券の料金は据え置かれました。

 ところが、この定期券が値上げされます。6月29日に行われた鹿児島市議会6月定例会最終本会議で、市電の定期券を値上げするという条例改正案が可決されたのです。定期券の値上げは27年ぶりのことで、値上げの時期は早ければ2018年1月です。

 それでは、値上げの幅はどれぐらいなのでしょうか? 通勤定期の1か月の場合、6720円から7140円になります。420円の値上げとなりますが、区間の指定がなくなり、全区間で使えるようになります。値上げは通勤定期に限らず、通学定期や利用日限定通勤定期(土日は使えず、本人限定となりますが、通勤定期より2割ほど安くなります)も値上げの対象です。1か月定期も3か月定期も値上がりします。ただ、通勤定期と同じように、全線定期になります。このほか、65歳以上の人には、通学定期と同額のシニア定期が誕生します。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20170630/ddl/k46/010/260000c、鹿児島市交通局ホームぺージ http://www.kotsu-city-kagoshima.jp/cust-faq/p-1708/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

西武新型特急車両のデザイン

 西武が世界的に有名な建築家、妹尾和世氏に監修を依頼してつくっているのが、2018年度末に運行を開始する予定の新型特急車両。1か月ほど前のことですが、その基本デザインが決まりました。

 新型特急車両のデザインコンセプトは3つ。(1)都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込む特急 (2)みんながくつろげるリビングのような特急 (3)新しい価値を創造し、ただの移動手段ではなく、目的地となる特急 です。このデザインコンセプトを基に、先頭デザインは、国内初となる大きな三次元の曲面ガラスを採用しました。先頭の曲面が自然に後ろにつながるように、車体断面は緩くカーブしています。車体はアルミ素材ですが、都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込ませるため、塗装を施しています。客室窓は心地よい居住空間を目指して、等間隔で連続するものとしています。結構大きな窓です。

 話は車両の内部になります。車内は明るい白をベースにしており、座席のシートは黄色を基調としています。シートは体をやさしく包み込むソファーのようなデザインで、西武では初めてのことです。コンセントもあります。照明は間接照明で、やわらかな光があふれるデザインとなっています。荷棚にも補助灯があり、読書しやすくなります。エントランスは温かみのある黄色を基調としています。一部の壁には寄りかかることができるように、曲面にしています。トイレも黄色が基調です。1号車と5号車に配置しますが、1号車には多目的トイレ、男性用トイレ、洗面所、5号車には西武初の女性トイレのほか、パウダールーム、共用トイレ、男性用トイレがあります。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2017/20170613_shingatatokkyuu_2.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

日高線、復旧しても65%は鉄道を利用せず

 日高線鵡川-様似間(116キロ)は高潮被害のため、2015年1月から鉄道での運行ができない状態が続いています。この日高線ですが、大金をかけて復旧させた場合、地元の人たちは使ってくれるのでしょうか? 日高管内の住民でつくる「日高の公共交通を考える有志の会」は6月にアンケート調査を行いました。「有志の会」のメンバーが住民に協力を求め、10代から80代までの187人が回答しています。

 それによりますと、日高線が復旧した後に鉄道を利用するのはわずか35%。利用しない人は65%もいます。利用しない人にその理由を尋ねると、自家用車があるからという回答が多かったようです。本数が少ないので鉄道が復旧しても使えず、そもそも鉄道を使ったことがないという意見もあります。しかも、利用すると回答した人でも鉄道を利用する頻度で最も多かったのは、年1回。鉄道を利用する人の半分にもあたります。日常的に使うわけではないのです。そう考えると、大金をかけて鉄道を復旧させる価値はないと考えられます。

 アンケートでは、導入の動きがあるDMVについても尋ねています。DMVが実現した場合、それを利用すると回答したのは21%、利用しないと回答した76%のほうが圧倒的に多いです。ただ、DMVに関しては、観光に役立つという意見もありました。線路跡にバス専用道路を整備して高速輸送を可能にするBRTについても認知度は低く、BRTを知っていると回答したのは23%、知らないのは77%もいました。もっとも、日高線で専用道路を整備しなければならないところがあるのでしょうか? 苫小牧近郊ならともかく、あとは国道を走らせればいいだけと思われます。
(参考:苫小牧民報ホームぺージ https://www.tomamin.co.jp/news/main/11755/)

| | | Comments (2) | TrackBack (0)

竜田-富岡間は10月21日復旧、代行バス区間も大幅増発

 東日本大震災の影響により、常磐線竜田-浪江間は運休が続いていましたが、そのうち竜田-富岡間について、以前にも書いたとおり、10月に復旧することになりました。10月21日に復旧し、代行バス時代と同じく、1日11往復します(震災前は特急を除いても、上下34本の列車が走っていました)。富岡には自動券売機のほか、指定席券売機も設置されるようです。

 これで残る代行バス区間は富岡-浪江間のみとなります(一部は富岡-原ノ町間)。2019年度末に復旧する予定のこの区間、現在は1日に上下合わせて4本しかないのですが、これが上下合わせて11本になります。それなりに利用されているのでしょうか? なお、列車及びバスのダイヤは後日発表されます。

(追記1)
 富岡の駅周辺には店が少ないことから、常磐線の運転再開に合わせて、駅の中にコンビニの形態で食品、飲料、タバコ、新聞などを扱う物販スペースと、そばやうどんなどを提供する飲食ブースを設けます。「さくらステーションKINONE」です。営業時間は物販が7~18時、飲食が10~18時の予定です。

(追記2)
 富岡は2面3線の駅ですが、3番線のみ使用しています。
(参考:JR東日本水戸支社ホームぺージ http://www.jrmito.com/press/170719/press_02.pdf、河北新報ホームぺージ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201707/20170720_63008.html、福島民報ホームぺージ http://www.minpo.jp/news/detail/2017091645118、「鉄道ジャーナル」2018年1月号 鉄道ジャーナル社)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

あいの風とやま鉄道が値下げした理由

 3か月ほど前の4月15日のことですが、あいの風とやま鉄道の一部区間で値下げを行いました。

 値下げしたのは、越中大門-高岡間の大人と子供の片道及び往復運賃、高岡-西高岡間の子供の片道及び往復運賃、それと越中大門-高岡間の通勤定期です。越中大門-高岡間の大人片道往復運賃を例に挙げると、210円から200円に下げるという、小幅なものです。

 なぜこのような値下げを行ったのでしょうか? 実はもう少し遠くまで乗ってJRと2社にまたがって乗るようになったほうが、安かったからです。乗継割引が適用されるのです。例えば、越中大門-新高岡間は本来350円のところ、乗継割引で200円となっています。これに対して、越中大門-高岡間は210円になります。近いほうが高いのです。さすがに手前で降りるほうが高いというのも問題なので、一部区間を値下げすることにしたのです。
(参考:あいの風とやま鉄道ホームぺージ http://ainokaze.co.jp/4725、レスポンスホームぺージ https://response.jp/article/2017/04/19/293731.html)

| | | Comments (4) | TrackBack (0)

阿武隈急行の車両更新について

 福島と槻木を結ぶ阿武隈急行。18両(9編成)ある、現在の主力の8100系は、1988年に購入されたもの。しかし、この8100系、老朽化しています。2022年度から順次引退する方針です。

 当然ながら代替となる車両が要ります。代替の車両の更新は2018年度からに前倒しするという話もあります(その場合は1編成2両を更新します)。お金も要ります。阿武隈急行はその費用を約40億円と見込み、沿線自治体に支援を求めています。10億円もの累積赤字があるため、40億円もの大規模な投資を自前で行う体力がないのです。すでに沿線の市の中には支援を行う考えのところもあり、国も1/3の補助が出るようです。

(追記)
 新型車両はAB900系と言います。2019年3月に完成し、2019年7月ごろから営業運転を始めますが、E721系に似ているように見えます。10編成20両を投入する予定です。
(参考:福島民友ホームぺージ http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170613-179839.php、http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180702-285019.php、福島民報ホームぺージ http://www.minpo.jp/news/detail/2017070342998、河北新報ホームぺージ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201706/20170616_12041.html、鉄道ジャーナル」2018年9月号 鉄道ジャーナル

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

養老鉄道&樽見鉄道、国鉄型デザインの「ミニ周遊券」を発売

 谷汲山華厳寺は、西国三十三箇所の最後の霊場。多くの観光客でにぎわっています。

 かつては近くまで名鉄が走っていましたが、現在は廃止され、途中まで養老鉄道か樽見鉄道に乗り、バスに乗り換えないといけません。ただ、どちらもそう本数があるわけではありません。

 そこで養老鉄道、樽見鉄道の2社が共同で発売するのが、大垣から谷汲まで、養老鉄道、樽見鉄道のどちらでも利用できるフリーきっぷ。「養鉄樽鉄谷汲山ミニ周遊券」といいます。大垣駅から谷汲山バス停まで、養老鉄道揖斐駅経由または樽見鉄道谷汲口駅経由のいずれでも往復可能で(しかも鉄道線内は途中下車可)、揖斐川町コミュニティバスのうち、揖斐駅-谷汲山-谷汲口駅、谷汲山-横蔵、谷汲口駅-高科間が乗り降り自由となります。谷汲山のほかにも、横蔵寺にも行くことができます。発売期間は7月22日から2018年3月30日までの間(売り切れ等の理由で、2018年3月30日までに発売終了することもあります)、利用開始日は発売期間内なら自由に選択でき、有効期間は往路が利用開始日限り、復路は利用開始日から2日間です。発売価格は大人1000円(岐阜県の補助金で安くなっています)、子供は700円、養老鉄道大垣駅と樽見鉄道大垣駅で発売しています。

 このきっぷを使えば、日中ほぼ1時間間隔で谷汲まで行くことができますが、このきっぷの売りは、デザイン。名前に「ミニ周遊券」があるためか、国鉄時代の「ミニ周遊券」をイメージしたものとなっています。

(追記)
 養老鉄道、樽見鉄道は2018年度も「養鉄樽鉄谷汲山ミニ周遊券」を発売します。2018年4月25日から2019年3月30日までの発売で、大人1000円、子供700円です。養老鉄道1500枚、樽見鉄道1000枚の数量限定なので、発売期間内でも予定数量を販売した時点で発売を終了します。
(参考:養老鉄道ホームぺージ http://cug.ginet.or.jp/yororailway/oshirase/annex/459_Field05.pdf、http://www.yororailway.co.jp/oshirase/527_index_msg.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

生活道路でスピード違反取り締まり?

 人口密度が高いのに車も多い愛知県は、交通事故の死者数が多くなります。交通事故の死者数が14年連続で全国ワーストという、不名誉な記録を持っています。

 交通事故を起こす要因のひとつは、スピードの出しすぎ。持ち運び式の機械(オービス)を使った取り締まりはよく行われていますが、4月から新型のものを2台導入しました。

 新型の特徴は、撮影機能がついていること。従来のものとは違い、その場で違反車を捕まえる必要はありません。後から車を特定して取り締まることができます。狭い生活道路や、誘導スペースのない幹線道路でも対応できます。新型の取り締まり装置を使った道路では、スピード違反をする車の割合が減少するという効果もあるようです。

 ただ、スピード違反をする車を捕まえるのが目的ではありません。車が中心の幹線道路ではともかく(ここでは状況によっては速度制限の緩和をしたほうがよいところもあります)、自転車や歩行者が混在する生活道路ではスピードを出させない工夫が必要です。植え込みなどを置いたり、道路にハンプを設けたりして、スピードを出しにくくする必要もあるでしょう。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://digital.asahi.com/articles/ASK6Z2WB0K6ZOIPE002.html?rm=452)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

宇都宮LRT、2022年3月開業へ

 もともと3月に着工され、2019年に開業する予定だった宇都宮のLRT。利便性というより政争の具になってしまいましたが、宇都宮市長選でLRTの推進を求めていた現職が勝利し、民意の信認を受けたLRTは前に進むものと思われていました。

 ところがその後も着工がなされずにいましたが、ようやく新しいスケジュールが決まりました。8月に国への工事施工認可申請を行い、9月に宇都宮市議会に関連議案提出、2018年3月までに着工し、2022年3月の開業を予定するとのことです。2年ほど遅れることになったのは、全国初の新設軌道の計画であるため調整等に時間がかかり、鬼怒川に大きな橋を架けるためには渇水期(11~5月)を3期経ることが必要なためのようです。次の市長選は2020年11月までに行われますが、その時期にはある程度のものが出来上がっていることでしょう。

 当然、LRTをつくれば宇都宮の公共交通は全ての問題が解決できるわけではありません。LRTはたったの一路線、数からいえばバスのほうが圧倒的に多いのです。宇都宮市としては、LRTの開業と同時に路線バスを再編し、1日当たりの運行本数を約720本から約870本に増やします(運行開始の1年ほど前までに正式な再編計画をまとめます)。宇都宮の大通りに直通するバスを減らして(JRの駅から西に伸びる大通りにバスが集中して、遅延が多発しています。1日に2000本超も走っているのですから)、ほかの通りを通したり、LRTの停留所で接続する支線のバスを増やしたりするのです。大通りも定時性向上のため、快速運行を行います。真岡や茂木方面へのバスについても急行運転を行い、所要時間を短縮させます。LRTとバスを組み合わせて、郊外から宇都宮駅までの所要時間が15~30分程度短縮するとのことです。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/170712/rgn1707120011-n1.html、東京新聞ホームぺージ http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201707/CK2017071202000198.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB11HA2_R10C17A7L60000/、下野新聞ホームぺージ http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20170712/2749555)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

バスで手紙を運ぶ

 バスで宅配便の荷物を運ぶという話は当blogでもいくつか紹介しましたが、今回はバスで違うものを運ぶという話です。

 今回運ぶのは手紙。日本郵便はジェイアール四国バスと連携して、バスで手紙や小包などの郵便物を運ぶという「客貨混載」のサービスを始めます。21日から高知県で始めますが、バスで郵便物を運ぶのは2007年の郵政民営化以来初めてのことのようです。

 日本郵便のメリットとしては、コストの削減。バス会社に手数料を払っても、年間数十万円のコスト削減となります。運転士の負担軽減につながります。バス会社としてはお金をもらうことによって、赤字の路線バスの維持につながります。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071401199&g=eco)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

赤泊-寺泊航路、廃止か?

 本州と佐渡島の間には、佐渡汽船が3つの航路を運航しています。新潟-両津航路、小木-直江津航路、そして赤泊-寺泊航路です。このうち黒字なのは新潟-両津航路だけで、残りの2航路はいずれも赤字です。しかも利用客が減少したため、2014年度からは会社全体で赤字となっています。2016年12月期連結決算では売上高が前期比6.4%減の109億円、最終損益は5.3億円の赤字でした。

 こうなると赤字路線の見直しに踏み切らざるを得ません。佐渡汽船は開設された1973年から赤字続きで、最近では2億円程度の赤字が続いている、赤泊-寺泊航路を廃止することを考えています。赤泊-寺泊航路がいちばん使われていたのは1994年、年間7万人余り利用者がいましたが、先にも述べたとおり、その時も赤字でした。今の利用者は年間2万人で、最盛期の1/3以下です。すでに年間通じての運航ではなく、夏場の約5か月間のみの運航となっています。

 小川佐渡汽船社長は14日、米山新潟県知事と面会し、赤泊-寺泊航路を廃止することを伝えました。佐渡汽船は新潟県などの理解を得ながら2017年度中に結論を出し、2018年度に廃止したいとしています。

(追記1)
 新潟県と、赤泊のある佐渡市、寺泊のある長岡市が共同して約1.1億円を補助することによって、赤泊-寺泊航路は2018年度も存続することになりました。ただ、便数は約半分の年間300~350便に減らすようです。

 2019年度以降については、2018年度の利用客や収益をみて判断します。

(追記2)
 2018年度の赤泊-寺泊航路の利用実績(4~10月)が約1.1万人と、採算ベースの約6.7万人を大幅に下回ることとなったこと、及び運行会社の佐渡汽船が船員不足を理由に赤泊-寺泊航路を20日間ほどしか運航できないと判断したことから、赤泊-寺泊航路は2018年度で廃止されることになりました。

 2019年度については、寺泊-小木間に20日間ほどジェットフォイルを運航する方針です。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/170714/ecn1707140021-n1.html、http://www.sankei.com/life/news/171027/trv1710270003-n1.html、新潟日報ホームぺージ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20170715335401.html、https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20181023427552.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

「ドリームスリーパー」、女性のみにホテルの朝食

 東京と大阪を結ぶ豪華夜行高速バス、「ドリームスリーパー 東京大阪号」。この「ドリームスリーパー 東京大阪号」に乗った人に、期間限定ですがホテルでの朝食ビュッフェが付きます。

 ホテルでの朝食ビュッフェは7月23日から8月9日までと8月20日から31日までのうち、日曜日から木曜日に出発する便。この便に通常片道運賃の18000円を払った人には、ホテルの朝食ビュッフェがついてきます。使えるホテルは、東京発がスイスホテル南海大阪の「タボラ36」、大阪発がホテルメトロポリタン池袋の「クロスダイン」、どちらも3000円程度もするのがサービスされるのです。

 しかし、このサービス、期間内に正規運賃を払えば誰でも受けられるわけではありません。大人の女性だけなのです。男性や子供(大人に比べて3500円しか安くなりません)は残念ながら受けられないのです。現実は厳しいのです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/76002/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

「ビートル」に国内旅客と国際旅客が混乗?

 韓国に近いところにある対馬。その対馬の北部から九州一の大都会、福岡に船で行くのは結構時間がかかります。北部の比田勝からも博多港へのフェリーが出ていますが、1日1往復しかありません。南部の厳原からも便はありますが、北部からは高速船でも最短4時間かかります。航空機もありますが、北部からは空港に行くだけで2時間もかかってしまいます。

 とは言っても、近くを船が通らないわけではありません。博多港と釜山港とを結ぶJR九州高速船の「ビートル」があるのです。これが比田勝に立ち寄れば、片道2時間半程度で福岡に行くことができます。博多港と釜山港を結ぶ便は当然ながら国際線となりますので、博多-比田勝間だけの旅客を乗せることになれば、同じ船に国内旅客と国際旅客が混乗することとなります。もし実現すれば全国初のケースとなります。

 対馬市と「ビートル」を運航するJR九州高速船、博多-比田勝間を運航する九州郵船の3者は、今後月1回程度会合を開き、数年以内に「ビートル」の混乗の実現を図りたいとしています。ただ、課題もあります。不法入国や密輸などを防ぐため、船内を改修して、国内旅客と国際旅客を分離する必要があります。博多-比田勝間を運航する九州郵船の経営に与える影響も考慮する必要があります。後者はお金で済む話でしょうが、島国の日本では前者の対策はきちんとやっておく必要があります。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK5Y426YK5YTIPE00K.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC29H41_Z20C17A5LX0000/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

長崎新幹線、2022年度のフリーゲージトレイン導入は断念したが

 運営事業者のJR九州から厳しい意見が出されても、国としてはあきらめきれないフリーゲージトレイン。

 ただ、フリーゲージトレインの技術がまだ確立されていないことは明らかです。国交省は2016年12月から2017年3月末までの間、走行実験を行い、車軸の摩耗の状態を調べました。6本の車軸、合計12か所を分解したところ、8か所で摩耗が見つかったのです。摩耗の大きさが1/100近くになるなど、以前よりは改善されているようですが、それでも2か所は耐久性に問題がある水準(60万キロの走行に耐えることができない)とされています。

 さすがにこの状況では、車軸の摩耗対策はまだまだ必要となります。国交省も2022年度に「リレー方式」で暫定開業すること自体は変えませんが、その2022年度にフリーゲージトレインを導入することは断念しました。2025年度に量産車を導入して、フリーゲージトレインを本格的に運行することもあきらめています。どちらも年単位で遅れることになるようです。

 フリーゲージトレインにはもうひとつ、課題があります。製造や維持管理にかかるコストが高いことです。従来、新幹線車両の2.5~3倍とされていましたが、特殊な高価な部品の再利用を進めることによって、1.9~2.3倍に抑えることができるようです。ただ、それ以上のコスト削減は難しいようです。フリーゲージトレインのコストが高いことは、運営するJR九州にとっては大きな問題です。7月中に地元佐賀、長崎県のほか、JR九州にも意見を述べる機会があります。そのときにJR九州は独自の試算を与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会に伝えます。
(参考:長崎新聞ホームぺージ http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2017/07/15090950051896.shtml、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/180747?page=2)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

小田急の通勤ロマンスカーの名前は「モーニングウェイ号」

 小田急は複々線化が完成する2018年3月にダイヤ改正を行います。このダイヤ改正で、平日朝の通勤時間帯に運転する特急の本数を7本から11本に増やします。

 現在、特急のうち、夕方や夜間に運転している列車は「ホームウェイ号」という名前がついています。2018年3月のダイヤ改正からは、これとは逆に、9:30ごろまでに新宿や東京メトロ千代田線大手町に着く特急について、新たな名前をつけることにしました。

 名前は公募によって決めました。公募は2016年12月19日から2017年1月12日にかけて行われ、16167件の応募がありました。名前の種類は6912もありましたが、その中で最多の567件を集めたのが「モーニングウェイ号」。1位の名称がそのまま選ばれたことになります。小田急が「モーニングウェイ号」を選んだ理由として、公募で1位であることのほかに、朝の通勤に座って快適に過ごすことができることがイメージできることや、夕方以降の「ホームウェイ号」と対になることを挙げています。なお、東京メトロ千代田線に直通するのは「メトロモーニングウェイ号」といいます。
(参考:小田急ホームぺージ http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8633_4418553_.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

JR西日本、キハ120をリニューアル

 JR西日本のローカル線用ディーゼルカー、キハ120。1992年にデビューし、現在89両あります。小型の車両であるため、利用者の少ないローカル線を主体に使われています。

 このキハ120ですが、リニューアル工事を始めました。乗客の転倒などの事故を防ぐため、手すりやロングシートの仕切り板などを設置します。車内の照明もLEDになります。2021年度までに全89両に対してリニューアルを行います。リニューアルの費用は1両あたり約2500万円です。

 リニューアルされた車両はまもなくデビューします。第1号となる車両は18日、木次線でデビューします。

(追記)
 高山線用のキハ120は、ボタン付きの半自動扱いになっています。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/170711/wst1707110044-n1.html、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2018/06/jr120_355.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

JR北海道の新型ディーゼルカーはH100形

 JR北海道が、老朽化著しいキハ40形の取替用車両をつくるということは以前に記事にしましたが、その続報です。

 新しいディーゼルカーはH100形といいます。前後に運転室があるため1両で走ることができ、最高速度は時速100キロです。2018年2月に量産先行車が2両、落成します。その後、冬をまたいで2019年3月まで走行試験等を行います。なお、1両あたり約2億円かかるようです。

 このH100形の特徴は、電気式であること。ディーゼルエンジンの動力で発電した電力により、モーターで走行します。電気式にすると、(1)推進軸や自在継手という落失が懸念される部品がなくなり、運行時や保守時の安全性が向上する (2)変速機のような、複雑な構造で故障しやすい機器をなくすことができ、信頼性が向上する (3)構造がシンプルで機械的な要素が少ない電車と共通の機器を採用しているので、メンテナンスの負担が軽減され、コストの低減を図ることができる というメリットがあります。愛称名もモーターで走行する電気式ディーゼルカーであることから、「DECMO」(デクモ)と名付けられています。「Diesel Electric Car with MOtors」の頭文字等を取ったのです。さらに言えば、このH100形、JR東日本のGV-E400系と基本的な仕様は同じです。これに極寒対策等の北海道ならではの対策をとったのがH100形なのです。

 客室のレイアウトは、乗降口近くにロングシート、車両の中央部に2列+1列のボックスシートを配置します。座席は緑やブルーを基調としています。ボックスシートは4人掛けが3つ、2人掛けが3つです。キハ40形のようなデッキはなく、ロングシートとの間に仕切りがあるだけです。定時性の確保のため、2軸駆動とし、モーターの適切な制御や増粘着剤噴射装置の搭載を行います。急勾配での落葉や積雪による空転の発生を抑制するのです。鹿が出現した時に急ブレーキをかけますが、急ブレーキをかけると車輪に傷が発生します。その傷の発生を抑える効果もあるようです。バリアフリー対策としては、従来のディーゼルカーより床面の高さを9センチ下げて乗降しやすくすること、車椅子スペースや車椅子対応洋式トイレ(おむつ交換台あり、トイレの開閉はボタン)を設置することが挙げられます。運賃表示器は液晶式で、外国語での案内もできます。冷房もついています。室内の照明はLEDとなり、LEDの前照灯は車両の上下にあります。降雪時などに前方が見やすくなります。外のデザインは、ステンレスの車体にグリーンとホワイトのラインを巻いています。前面は黒をベースにしていますが、窓の下には黄色もあります。黄色は目立ち、警戒色を強調しています。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2017/170712-2.pdf、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18843620T10C17A7L41000/、railf.jp http://railf.jp/news/2017/07/12/170000.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

久大線の全線復旧は3年後?

 7月5日からの大雨で、JR九州の久大線及び日田彦山線の一部区間は大きな被害を受けました。「ゆふいんの森」、「ゆふ」は全面運休し、久大線うきは-日田間、日田彦山線添田-夜明間は運休しています(7月11日現在、久大線には代行バスがありますが、日田彦山線には代行バスもありません)。

 しかも、運休している区間の復旧にはかなりの時間がかかります。久大線光岡-日田間の花月川橋梁が流出したなど、被害が甚大だからです。復旧には3年程度かかるとJR九州は見ています。当然のことながら8月22日から運行を再開する予定の「ななつ星in九州」(現在、車両検査中です)も、運行ルートを変えて走らせます。

 全面運休している「ゆふいんの森」ですが、実は7月15日から迂回ルートで走らせます。7月15日から31日の間(8月以降は未定です)、博多-由布院間を小倉、大分経由で1日2往復走らせます。途中停車駅は小倉、別府、大分だけと、かなり思い切っています。車内販売と車内サービスもあります。小倉、大分経由でも「2枚きっぷ」の設定があり、値段は通常の久留米経由と変わりません。ところが、この「ゆふいんの森」、思いっきり所要時間がかかるのです。一番速い便で4時間30分程度、一番遅いのは6時間近くかかります。要注意です。

(追記1)
 7月18日からは、久大線のバス代行区間が光岡-日田間に短縮されます。日田彦山線については変わらず運休したままで、代行バスもありません。

(追記2)
 7月24日からは、日田-大分・別府間に「ゆふ」が1日2往復します。

(追記3)
 JR九州の8月28日の発表によれば、日豊線経由で迂回する「ゆふいんの森」の乗車率が37%に留まっているようです。本来のルートで走っていた2016年8月時点での数字は77%でしたから、半減した格好です。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/07/11/170711higai.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/07/11/HP170711yufuinnomorikokuraroute.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2017/07/12/untenkeikaku_170712_2.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2017/07/10/kyudai_jikoku_170710_1.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/06/14/nanatsuboshi_unkyu_1.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2017/07/14/untenkeikaku_170718.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/07/20/HP170720beppuyufuinyufu_1.pdf、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK7C4PXBK7CTIPE03C.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20170829/k00/00m/020/031000c?inb=ys)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

フランスの新幹線がTGVでなくなる?

 フランスの高速列車といえば、TGV。そのTGVのブランドが消えるようです。

 新しいブランド名は「inOui」(イヌイ)、7月2日に開業した新しい高速鉄道路線で使われ、その後既存路線でもTGVに代わって使われることになります。廉価版が「Ouigo」なので、対照的とも言えます。2020年中には新しいブランドに切り替わることになるようです。ただ、TGVのブランド力は大きく、どうなるかはよくわからないのですが。

 ところでこのTGV、2022~2023年に自動運転の車両を走らせるようです。新交通システムならともかく、高速鉄道では驚きです。もっとも、完全な無人運転というわけではなく、ドアの開閉や緊急事態に対応するために乗務員が同乗します。

 自動運転によってどういうメリットがあるのでしょうか? 人を増やさずに列車の走行速度を上げ、発着本数を増やし、輸送量を増やします。パリ-リヨン間で25%輸送量を増やします。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170603-00174464-toyo-bus_all、日刊工業新聞ホームぺージ https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00432388)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

万葉線、新吉久電停を整備

 万葉線の停留所の中には、道路上にペイントしただけのものがあります。本来そういう電停を通過する車は慎重に走行しないといけませんが、電車待ちの人が車にはねられる事故が時々起きています。ところがそのような電停のひとつ、新吉久の下りホームにちゃんとした停留所ができました。道路拡幅に伴い整備され、3日から供用を開始しています。

 新しい新吉久の電停は、長さ約27メートル、幅約2メートルで、上屋もついています。スロープや点字ブロック、手すりといったバリアフリー仕様も備えられています。英語による電車接近案内放送や電停名のローマ字表記など外国人にも使いやすくしています。観光地としてPRするための案内板もあります。事業費は約1180万円、国、高岡市、射水市が補助しています。

 もっとも、万葉線にはほかにも道路上にペイントしただけの停留所があります。新吉久の上り線のほか、片原町、吉久が該当します。郊外の新吉久、吉久はともかく、中心部の片原町でペイントだけなのは深刻です。ただここは道路拡幅が難しく、ちゃんとした停留所にするのは難しいようです。

(追記)
 新吉久も、反対の上りのほうは近くが住宅地となっていることから道路の拡幅が難しく、ちゃんとした停留所にするのが難しいようです。
(参考:中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20170704/CK2017070402000044.html、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2017/07/post_1581.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

イギリスで開発された、詰め込みできる座席

 イギリスでは通勤列車の混雑が激化しているようです。混雑率は200%近くにもなっています。そのイギリスで、多くの乗客を詰め込むための座席が開発されています。

 2016年10月に発表されたのは2種類のシート。そのうちのひとつは、2人掛けの座席が同一方向に並ぶ、「ホライゾン」です。シートの間隔は狭く、座面が高くなっていて、座るというより立ちながらお尻を置く程度の座席です。足の位置は前の人のお尻の下になります。2人掛けの座席ですが、横同士の肩がぶつからないように、前後に少しずれています。通常の2人掛けの座席に比べて30%ほど収容力が増えます。

 もうひとつは、「アイランド・ベイ」。ボックスシートタイプです。空いているときは通常の4人掛けのボックスシートで、窓側のテーブルも使えます。ところがピーク時にはボックスシートの座席を跳ね上げてお尻を置く程度の座席になり、テーブルも跳ね上げて5席目とすることができます。4人掛けが5人掛けになるのです。通常のボックスシートに比べて15~20%収容力が増えます。

 正直言って、こんな努力をしなくてもロングシートにしたり、座席を減らしたりすればいいように思えるのですが、窮屈とはいえ座席を詰め込むのは、通勤列車でも立つのを嫌うからなのでしょうか?
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/70901/、産経ニュース http://www.sankei.com/wired/news/170508/wir1705080002-n1.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

「ノスタルジー」にビール列車

 日ごろは津山線を走っている、昔懐かしい外装、内装を復刻した列車、「ノスタルジー」。この「ノスタルジー」ですが、7月29日に尾道水道などの車窓を楽しみながらキリンビール岡山工場の出来立てのビールを味わうことができる、「キリンビール列車しまなみ」を運行します。

 キハ47系「ノスタルジー」の2両編成を使った「キリンビール列車しまなみ」は岡山10:22発尾道11:55着、尾道15:38発岡山17:09着のダイヤで走ります。朝からビールが飲み放題なのです(お酒が飲めない人、子供用のソフトドリンクもあります)。尾道では滞在時間が3時間半ほどあり、街並みの散策を各自で楽しむことになります。

 この列車に乗るには、日本旅行のツアーに申し込む必要があります。代金は大人5000円、子供2000円で、JRの往復指定席のほか、ビール、ミネラルウォーター1本、おつまみが含まれています(昼食はありません)。車内では地元の特産品を販売するコーナーもあります。ただ、6月8日に申し込みを開始しているので、すでに満席で申し込みできない可能性もあります。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/05/page_10542.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

山陰線西部の新観光列車は「〇〇のはなし」

 山陰線西部に「みすゞ潮彩」に代わる新しい観光列車を走らせるということは以前に記事にしましたが、その名前が判明しました。

 それは「〇〇のはなし」、「まるまるのはなし」と読みます。「〇〇のはなし」の「はなし」は萩(「は」)、長門(「な」)、下関(「し」)に因んでいます。

 この列車のコンセプトは、「西洋に憧れた日本、西洋が憧れる日本」。2両編成ですが、和と洋、別々のデザインとしました。外装のベースにあるのが洋と和をつないだ海、ここに沿線の花として、夏みかんの花とハマユウが描かれています。夏みかんの花は萩市の果実で、原木は長門市にあり、天然記念物になっています。ハマユウは下関市の花です。内部は響灘や日本海の海岸美を楽しむことができるように、窓を大きくとり、座席はボックス席を除いて海側を向いています。沿線の商品を買うことができるカウンターや、イベントスペースもあります。事前予約制で、料亭や旅館などのつくった弁当なども販売します。

 「〇〇のはなし」はキハ47の2両編成を改造した快速列車。1号車の和風28人、2号車の洋風32人の60人が定員で、全車指定席です。ダイヤは新下関9:59発下関10:21発東萩12:57着、東萩14:13発下関17:39着新下関17:50着で(停車駅はほかにもあり)、帰りは仙崎に寄ります(仙崎15:27発、行きは長門市で仙崎行きの普通列車に接続)。8月5日からの休日に運転します。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/05/page_10548.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2017/06/page_10730.html)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

広電の路面電車とバス、時間制運賃に?

 広島の中心部には広島電鉄の路面電車のほか、バスも走っています。

 この広島電鉄ですが、路面電車とバスについて一体的に考え、高齢者などが通院や買い物で使いやすいように路線や運賃の大幅変更を行うようです。

 バス路線の新設を行うほか、三角州の中は路面電車とバスが均一運賃になることを検討しているようです。参考にした記事が詳しく書いていないためよくわからないのですが、時間制運賃にすることも考えているようです。時間制運賃は日本にはない概念ですが、1~2時間という短時間の範囲で鉄道やバスが乗り放題となるフリーきっぷみたいなものでしょうか? これなら、鉄道やバスを乗り継ぐときに発生する、運賃が割高になるという問題も解決します。乗り換えがあってもなくても運賃が変わらないのですから。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGKKZO1862060007072017LA0000/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

鉄道グッズを売る列車

 すでに満席となっているため、予約することはできませんが、備忘録として記事にします。

 JR東日本は7月16日、全国的にも珍しい展望カーペット列車、「NO.DO.KA」を使った、旅行商品専用列車「上越線てつしょっぷ」を運転します。新潟と水上の間を往復し、車内で鉄道グッズを販売します。3両編成の列車の2号車が販売スペースとなります。販売する鉄道グッズは、駅のホームにあった乗車口案内板、乗務員用懐中時計、115系で冬季に半自動ドアになることを知らせる銘板などです。購入する順番は新潟駅発車後に抽選を行い、一人当たりの購入点数及び購入時間には制限を設けます。

 先ほども書いたように、この列車に乗るには旅行商品を買わないといけません。往復の「上越線てつしょっぷ」乗車券と指定券、約3時間半滞在する水上で利用できる1000円分のクーポン券がセットになって、大人8000円、子供4700円です。
(参考:JR東日本新潟支社ホームぺージ http://www.jrniigata.co.jp/press/20170613tetsushop%20.pdf、http://www.jrniigata.co.jp/travel/domestic/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

群馬県民、4人に1人が100メートル未満でも車?

 群馬県は2年前から2年がかりで、社会生活における移動手段を追跡した、パーソントリップ調査というものを行いました。23年ぶりの調査で、前橋・高崎地区だけで行った1993年と違い、群馬県内全域で行いました。約6万世帯にアンケートを行いました。

 調査結果は2016年秋から順次公表され、免許保有率が全国トップクラスであることもあり、県民の交通が車に依存している状態が浮き彫りとなっています。県民の77.6%が移動手段に車を使うと答え(全国的にも高い数字)、100メートル未満の短距離でも26%が車に乗ります。1~1.5キロだと70%にもなります。エンジンをかけている間に目的地に着いてしまいそうです。

 それでは、車を持たない人はどうするのでしょうか? 運転免許を持たない65歳以上(高齢者)の48.2%はどうやって移動するのかといえば、ほかの車に同乗します。鉄道やバスなどの公共交通手段を使うのは3.5%しかいません。ということは、近くに車を持っている人がいなければ、外出の機会も減ります。山間部で車が使えない高齢者が外出する割合は30%前後に落ちます。車の免許がない高校生はどうするのでしょうか? 公共交通が不便な県北部の高校生の約6割は通学のために親などに車で送迎してもらっています(駅まで送迎してもらう生徒を含みます。ちなみに、高校まで送迎してもらうのは全体の2割ほどです)。

 その一方、公共交通は利用者の減少が見込まれます。20年後の2037年には、鉄道の利用者が2割以上減ると想定されています。特に減少が著しいのが上信電鉄で半減する区間もあります。ただ、東京へ向かうJR東日本の高崎線や東武の伊勢崎線は減少率が低く、観光需要が見込まれるわたらせ渓谷鐵道でも減少率が15%を切る区間があります。

 過度の車依存を是正するためには、公共交通の整備が欠かせないですが、これにはどうしてもお金が必要です。県や市町村のお金をどうやって公共交通の充実に振り向けることができるかが、課題といえるでしょう。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/170603/rgn1706030035-n1.html、http://www.sankei.com/life/news/161009/lif1610090038-n1.html、上毛新聞ホームぺージ http://www.jomo-news.co.jp/ns/1014907508125513/news.html)

| | | Comments (2) | TrackBack (0)

2017年10月ダイヤ改正で常磐線からの上野東京ライン増発、黒磯-新白河間に交直流電車

 JR東日本は10月14日にダイヤ改正を行います。今回のダイヤ改正で大きく変わるのは上野東京ラインと東北線黒磯-新白河間。まずは上野東京ラインから。

 上野東京ラインは常磐線からの直通列車が増発されます。これまで朝通勤ピーク時間帯は、品川に直通するのは快速5本(うち成田発2本)しかありませんでしたが、特急1本、土浦方面からの普通4本も品川行きとなります。早朝時間帯は土浦方面からの普通2本が品川までの直通となります。夕方・夜間時間帯(上野発基準で17~22時台)の常磐線下り列車は、1時間当たり6本(特急2本、土浦方面への普通2本、快速2本(うち成田行き1本))が品川始発となります(現行の上野発19時台で品川始発は、特急1本、快速3本)。

 常磐線特急については、これまで6割程度しか品川に直通しませんでしたが、ダイヤ改正後は8割強に増えます。本数で言えば44本から60本(休日は62本)に増えます。データイムから最終まで、品川発着の特急が30分間隔となります。ただ、常磐線特急自体は若干減り、上野-土浦間で見ると74本から71本になります。夕方の品川発の特急3本について、土浦を通過します。常磐線や水郡線では、このほかにも改正事項があります。常磐線絡み以外では、一部の上野東京ラインの列車が10両編成から15両編成になります。

 話は変わりまして、黒磯の信号・電力設備改良工事に伴い(黒磯のデッドセクションを駅構内から駅仙台寄りに移します)、黒磯-郡山間の輸送体系が大きく変わります。これまで黒磯以北は交流電車が走っていましたが、黒磯-新白河間は交直流電車(E531系)もしくはディーゼルカー(キハ110系)、新白河以北が交流電車となります。黒磯駅構内が直流で統一され、交流電車が乗り入れできなくなるからです。新白河で乗り換えが必要となりますが、一部を除いて同一ホームでの乗り換えとなります。ただ、詳しくは書かれていませんが、黒磯-新白河間の運転本数が見直されます。普通列車で東北に行こうとする人は気になることです。そのほか、新白河での新幹線と在来線の接続が改善されるようです。

(追記)
 10月14日のダイヤ改正により、黒磯-新白河間は2往復減便されます。また、日中を中心に半分近くがディーゼルカーによる運行となります。白河発着となる1往復を除いて、残りはすべて新白河乗り換えとなります。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170713.pdf、JR東日本仙台支社ホームぺージ https://jr-sendai.com/upload-images/2017/07/20170707.pdf、JR東日本水戸支社ホームぺージ http://www.jrmito.com/press/170707/press_01.pdf、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2017/09/20/226/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

たった480円の追加で東北・上越新幹線グリーン車へ

 JR東日本は、2人以上の利用で、東北・上越新幹線のグリーン車にお得に乗ることができる列車・区間・席数限定の商品、「ふらっとグリーン」をインターネット限定で発売しています(きっぷの受け取りは駅)。

 この「ふらっとグリーン」、株式会社びゅうトラベルサービスが企画・実施する旅行商品です。片道の乗車券、特急券、グリーン券、指定された売店での500円分の利用券(出発当日限りで、東京、上野、新宿、大宮の指定された店舗で使えます)がセットされています。利用できる期間は7月1日から9月30日まで(8月10日から16日を除きます)。前日の18時までに申し込む必要があります。

 設定されている区間は「やまびこ」を使うプランが東京(都区内)、上野(都区内)、大宮-福島、仙台(市内)間。「やまびこ」、「なすの」を使うプランが東京(都区内)、上野(都区内)、大宮-宇都宮、郡山間、「たにがわ」を使うプランが東京(都区内)、上野(都区内)、大宮-高崎間です。仙台発着のプランは通常期普通車指定席に980円、宇都宮、郡山、福島、高崎発着のプランは480円を追加するだけでグリーン車に乗ることができます。東京-仙台間なら2610円お得です。

(追記)
 2018年4月からは「とき」、「あさま」にも設定されることになりました。
(参考:JR東日本ホームぺージ https://www.jreast.co.jp/press/2017/20170520.pdf、http://www.jreast.co.jp/flatgreen/、http://www.jreast.co.jp/press/2017/20180217.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

「プラレール」の世界もホームドア

 現実の鉄道の世界ではホームドアの設置が進んでいますが、おもちゃの世界でもホームドアが設置されるようになりました。タカラトミーが7月13日から発売する「プラレール」の新商品、「今日からぼくが駅長さん!ガチャッと!アクションステーション」(希望小売価格は税抜7500円)の駅にホームドアがついているのです。

 「今日からぼくが駅長さん!ガチャッと!アクションステーション」は都会の大型駅をイメージしていて、1~3番線のホームと駅前広場などがあります。1番線のホームには列車の停車、発車に合わせて自動で開閉するホームドアが備え付けられています。3番線も手動ながらホームドアがあります。発車メロディや構内アナウンスなど40種類の音が収録されていて、列車の発車、停車、通過などに合わせて鳴らすことができます。ホームドアが動くときには音が出ます。1番線と2番線については、レバー操作で列車の停車、発車のコントロールができます。レバーを手前に引くと列車が加速する音が出ます。またスマートフォンアプリと連動していて、まるで自分が「プラレール」の世界にいるような体験をすることもできるようです。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2017/06/26/296606.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/74443/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

JR東日本、時速360キロの次世代新幹線試験車両新造&東北非電化区間に2種類の新型車両

 日本で一番速い列車を走らせているのは、JR東日本。「はやぶさ」と「こまち」が時速320キロで走っています。これがさらに速くなるかもしれません。

 JR東日本はこのたび、次世代新幹線の実現に向けた試験車両を新造することにしました。試験車両はE956形式といい、10両編成です。愛称も付けられ、「ALFA-X」(アルファエックス)といいます。「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXpeimentation」の略で、最先端の実験を行うための先進的な試験室(車)という意味です。2019年春に落成する予定で、事業費は試験走行を含めて100億円になるようです。試験では時速400キロ程度を出し、営業運転での時速360キロ運転を目指します。北海道新幹線が全線開業する2030年度までに営業運転を始める予定で、東北・北海道新幹線の高速化を期待したいところです。北海道新幹線全線開業時の東京-札幌間の所要時間は5時間1分(途中停車駅は上野、大宮、仙台、盛岡、八戸、新青森、木古内、新函館北斗、長万部、新小樽とされています。実際には八戸、木古内、長万部、新小樽を通過して15分ぐらいは短縮できそうです)とされていますが、これでは物足りないですから。

 ここからは在来線のローカル車両について。まず八戸線には、水郡線や久留里線で使われているキハE130系500代を投入します(なぜ後述のディーゼルカーを導入しないのかは不思議なところもありますが)。2両編成を6本、1両編成を6本の合わせて18両を投入します。2017年8月以降順次落成し、試験走行を経て、2017年度中の営業運転開始を予定しています。2017年度中に置き換えがなされるのです。このキハE130系500代は3扉のためスムーズな乗降が可能で、冷暖房完備となります。八戸線の冷房化率も100%となります。座席はセミクロスシートです。

 羽越線新津-酒田間、磐越西線会津若松-新津間、五能線などの新潟、秋田地区においては以前にも記事にしたように、電気式ディーゼルカー(ディーゼルエンジンと発電機による電力により、モーターで走行します。電車と同じ駆動システムです)を投入します。JR東日本初で、GV-E400系といいます。2018年初めに落成するのは量産先行車の3両、2両編成と1両編成が1編成ずつです。その後、新潟地区は2019年度までに、秋田地区は2020年度に量産車が投入されます。量産先行車と合わせて63両が製造されます。なお、八戸線のE130系、新潟、秋田地区のGV-E400系はともに、公募調達を行いました。国内外から多くの応募があったようで、その中から契約先を選びました。

(追記1)
 八戸線用E130系500代は、12月2日に営業運転を開始します。初日の12月2日は上下5本、翌日の3日からは上下11本の列車がE130系500代に切り替わります(「リゾートうみねこ」編成やキハ40が走ることもあります)。一番列車は八戸10:07発の久慈行きで、マスコットキャラクターや地域の人によるお見送りも行われます。

 また、11月9日には沿線自治体などの関係者を対象に、試乗会も行われます。

(追記2)
 JR東日本がハイブリッド式ディーゼルカーを増やさず、GV-E400系を投入するのは、ハイブリッド式ディーゼルカーに積む蓄電池が重いからです。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170705.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170706.pdf、JR東日本盛岡支社ホームぺージ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1508997876_1.pdf、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ04HSW_U7A700C1TI1000/、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170705-05104318-webtoo-l02、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/e956/、「鉄道ジャーナル」2018年4月号 鉄道ジャーナル社)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

「エクスプレス予約」、9月2日から大幅変更

 東海道・山陽新幹線を格安に利用することのできる、「エクスプレス予約」。この「エクスプレス予約」ですが、9月2日から大きく変わります。

 まず新しい商品としては、意外な感じもしますが、往復割引。片道の営業キロが601キロ以上ある区間に設定されます。例えば、東京-広島間の場合、正規の運賃・料金が往復割引適用後で17910円、「EX予約サービス」(片道)が17660円のところ、「EX予約サービス」(往復割引)では16290円となります。席数の制約がなく、発車直前でも買うことができるのが特徴です。早めに予約すればお得になる、早特商品については全面的なリニューアルがなされ(従来からのは終了します)、6種類あるすべての商品について複数人での利用ができるようになります。

 「エクスプレス予約」も通常と同様、乗車日1か月前からの発売となりますが、事前申込サービスを開始します。発売開始日のさらに7日前から事前予約ができます。

 既に持っているクレジットカードで始めることができる、「プラスEX」。これについてもサービス内容を拡充し、「エクスプレス予約」に統合します。年会費は従来の年間540円から1080円に上がりますが、山陽新幹線でも使え、東海道新幹線は安くなります。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000034308.pdf)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

北海道新幹線、札幌駅直前までトンネルに

 北海道新幹線新小樽-札幌間には、手稲トンネルという長いトンネルができます。札幌側の出口は函館線発寒駅の南西側で、ここから高架橋で函館線に並走し、札幌駅に向かいます。

 その北海道新幹線ですが、北海道及び札幌市から沿線地域住民の生活環境に対する影響を小さくするよう求められたこともあって、手稲トンネルを伸ばし、札幌駅直前まで地下を走ることになりました。以前のの通りとなりました。駅の手前1キロ、函館線の桑園と札幌の中間のところまで地下を走るのです。トンネルの名前自体も手稲トンネルから札樽トンネルとなり、長さは従来より7.5キロ長い、26.2キロとなります。トンネルにすることによって景色は見えなくなりますが、用地買収の必要がなく、雪対策も不要となるというメリットがあります。

 また、長万部駅はこれまで地平につくる予定でしたが、北海道及び長万部町の要望を受け入れ、高架駅になります。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2017/06/30/296851.html)

| | | Comments (2) | TrackBack (0)

西濃運輸、長距離のトラック輸送を鉄道に切り替える方針

 大手運輸業者の西濃運輸は1日約3700便を運行しています。約2100人の運転士が荷物を運んでいます。

 このうち片道800キロを超えるのは145便あります。西濃運輸はこのうち、区間内で鉄道が走っていて、鉄道にしても輸送時間が変わらない約80便について、鉄道輸送に振り替えます。例えば東京-福岡間の便については、東京から茨木までの拠点までトラックで運び、そこから福岡まで列車で運びます。

 この鉄道への切り替えにかかる費用は、新たな鉄道コンテナなどの導入にかかる約2億円、これで約150人を減らして、ほかの輸送などに充てることができます。トラックの運転士は人手不足が続いていて、鉄道への切り替えによって交代要員が必要な長距離便の運転士を減らすことができるのです。トラックは小回りの利くところに特化し、長距離の輸送は船舶や鉄道に委ねるのが望ましいありかたなのでしょう。
(参考:Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/170422/bsd1704220500008-n1.htm)

| | | Comments (2) | TrackBack (0)

JR西日本等、乗務員の睡眠改善についてのシステム開発

 鉄道の仕事は、平日の日中だけでなく、休日も早朝・深夜もあります。早朝や深夜の仕事だと、運転士などの乗務員は、不規則な睡眠を迫られます。眠たい状態では、いい仕事はできません。

 西日本に広大な鉄道網を持つJR西日本は、睡眠に関する教育の充実、環境整備などの乗務員の睡眠に対する意識の向上や改善の取り組みを行っています。そして2014年度から、富士通と共同で、より簡単で効果の高い睡眠の改善を実現させる方法について研究しています。

 しかし、睡眠を改善させるためには、睡眠時間や睡眠状態を記録し、その人に合った効果的なサポートをしなければならないのですが、乗務員個人が睡眠時間や睡眠状態を記録する場合、どうしてもその乗務員の主観が入ってしまうという問題があります。

 そこで新しくシステムを開発しました。歩数計ぐらいの小さなセンサーで自動に計測したデータを、専用の端末を接続するパソコンで読み取ります。そのデータから、就床、入眠、睡眠、覚醒、起床といった睡眠状態を可視化することができます。その後、専門家が監修した分析アルゴリズムを用いてそのデータを分析し、個々人に合った睡眠の質を改善するためのアドバイスを行います。

 JR西日本は2017年度中に乗務員が所属するすべての職場(63か所)への導入を目指すとともに、今後も引き続き睡眠の改善を進めていきます。富士通はこのシステムの結果を基に、2017年度中に製品化を目指します。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/04/page_10333.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXMZO17082120Q7A530C1X91000/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

長崎新幹線にN700S

 2022年度に武雄温泉-長崎間が開業する予定の長崎新幹線。離れ小島の新幹線のため、武雄温泉で在来線と乗り継ぐ「リレー方式」をとります。

 この長崎新幹線ですが、どうやらN700Sを採用するようです。JR東海から開発し、2020年度から営業運転を始める予定の新幹線を、長崎でも導入するようなのです。まず先行車を製造し、それを運行させて性能や不具合の有無を確認します。その後、量産車の製造に取りかかります。

 でも、長崎新幹線はもともとフリーゲージトレインを導入する予定の路線。フリーゲージトレインの技術が確立すれば、フル規格車両は不要となります。それなのにお古の800系ではなく、新車のN700Sを導入するというのは、フリーゲージトレインが導入されることはない、と見ているのでしょう。

(追記)
 JR九州によれば、長崎新幹線用のN700Sは、4~6両編成になるようです。
(参考:佐賀新聞ホームぺージ http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/442557、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020020101001470.html)

| | | Comments (6) | TrackBack (0)

JR四国、客室乗務員を廃止

 JR四国では、車掌ではなく、客室乗務員が車内での案内や改札などを行うものもあります。客室乗務員は車内での改札、切符の販売、車内放送のほか、ドアの開閉、緊急時の車内誘導なども行います。しかし、車両の連結や誘導などの運転に関する業務を行わないのが車掌との違いです。主な乗務列車は高松-宇多津間の特急「うずしお」、「いしづち」、「しまんと」、高松-児島間の快速「マリンライナー」です。

 客室乗務員を採用するようになったのは、経費を抑えるため。客室乗務員は契約社員なので、正社員主体の車掌よりコストが安いのです。しかし最近の景気回復で人材不足となりなかなか人が集まらず、しかも客室乗務員は日中の勤務のため、車掌の勤務時間が早朝や深夜に偏ってしまうなどの問題が起こっています。そこで、JR四国は客室乗務員の制度を2017年度限りで廃止することにしました。約8年で客室乗務員の制度が終わることになります。

 客室乗務員は女性ばかり13人、正社員の採用試験を受けるように勧めるとともに、再就職先のあっせんをあっせんします。現在客室乗務員が乗務している列車は、車掌が担当することになります。
(参考:徳島新聞ホームぺージ http://www.topics.or.jp/localNews/news/2017/06/2017_14987836696205.html)

| | | Comments (2) | TrackBack (0)

東京メトロ、都営との乗り継ぎ運賃値下げへ、全駅ホームドア設置へ

 東京には東京メトロと都営地下鉄という、2つの地下鉄があります。この2つの地下鉄を乗り継ぐと、当然ながら初乗り運賃が2回かかることになります。

 同じ都市にある2つの地下鉄を経営統合させるという話はありますが、東京メトロ自体は都営地下鉄に累積債務があることを理由に、統合には否定的です。逆に国が53.42%、東京都が46.58%を保有する(数字は2016年3月時点)東京メトロの上場については、国と同じく上場には賛成しています(東京都はサービス向上を優先させるため、東京メトロの上場には消極的です)。

 ただ、いろいろな事情があるとはいえ、同じ都市に地下鉄が2つもあり、運賃が別々なのはわかりにくいです。そこで社長に就任したばかりの山村東京メトロ社長は、東京メトロ、都営地下鉄の運賃の通算化を検討することを明らかにしました。料金の通算化とは、乗客が東京メトロと都営地下鉄を乗り継いだ場合、どちらかの会社の運賃に合わせることです。通算化すれば当然ながら乗り継いだ場合の運賃は下がりますが、東京メトロや都営地下鉄は減収となります。運賃の高い都営地下鉄に合わせるようですが、それでもどうやって減収分を埋め合わせるかも課題となり、2020年という目標に間に合わせることができるかはわかりません。

 話は変わりまして、ホームドア。通勤列車主体の東京メトロではホームドアの設置が進んでいますが(2017年度末で55%の98駅に設置予定)、全駅に設置されることが決まりました。計画が未定であった東西線も2025年度までに設置されることが決まったためです。2024年度までに1日10万人以上が利用する駅の整備を完了させ、2025年度までに全駅の整備を完了させます。
(参考:東京メトロホームぺージ http://www.tokyometro.jp/news/2017/188981.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ29HG7_Z20C17A6000000/)

| | | Comments (0) | TrackBack (0)

« June 2017 | Main | August 2017 »