仙台-気仙沼間に完全ノンストップの臨時快速
三陸海岸の鉄路は東日本大震災で大きな被害を受け、気仙沼線と大船渡線の一部区間はBRT化されました。BRT化することによって大幅な増便がなされ、駅も増設されましたが、大都市である仙台への速達性は失われました。気仙沼線は比較新しい路線だったので線路状態が良く、仙台への速達列車があったのです。
ところが、10月から11月にかけての8日間、仙台-気仙沼間に直通臨時快速列車が運行します。かつて気仙沼市が要望していた、直通快速を実現するのです。運行する日は、10月9日(祝)、10日(火)、17日(火)、18日(水)、11月3日(祝)、4日(土)、10日(金)、11日(土)。平日も休日もあります。東北線と大船渡線を経由します。1日1往復します。
驚くのはそのダイヤ。仙台でのショッピングに便利な、気仙沼8:12発仙台11:10着、仙台18:09発(11月3日は18:11発)気仙沼21:14着なのですが、3時間の間、どこの駅にも停まりません。新幹線の停まる一ノ関さえ停車しない、完全ノンストップなのです。車両は「Kenji」、(大きく改造されたとはいえ貴重な)キハ58の3両編成、定員は130人です。全車自由席です。快速扱いなので、運賃だけで乗車できます。仙台-気仙沼間の運賃は3020円です。
(追記1)
気仙沼からは、新幹線(普通車自由席)と大船渡線を利用する往復割引切符、「気仙沼発 仙台往復きっぷ」も発売されています。発売期間は9月1日から2018年9月27日まで、利用期間は10月1日から2018年9月30日まで、4日間有効で7700円です(子供半額)。通常より2020円お得です。気仙沼、陸前高田、盛の各駅で発売され、仙台では発売されません。仙台側からの往復もできません。
(追記2)
2018年度も、仙台―気仙沼間にノンストップの臨時快速を走らせます。7月から9月までの間の10日間(全て休日)に走り、ダイヤは気仙沼7:27発仙台10:30着、仙台18:09発気仙沼21:14着です。車両はキハ110系の2両編成で、全車自由席です。
(参考:JR東日本仙台支社ホームぺージ https://jr-sendai.com/upload-images/2017/09/20170913.pdf、JR東日本盛岡支社ホームぺージ https://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1503638262_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1529302096_1.pdf)
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Comments
仙台-気仙沼ノンストップと言っても一ノ関駅の配線上どう考えてもスイッチバックが必要ですから,運転停車は必要ですよね.それならば一ノ関駅では旅客扱いしてもよさそうです.
とはいえ,こういう速達列車が将来的には毎日運転されるようになり,さらに1日1往復ではなくもう少し増便もしてほしいです.
Posted by: 84axgd86dm70 | 2017.09.23 05:25 PM
84axgd86dm70さん、おはようございます。
* それならば一ノ関駅では旅客扱いしてもよさそうです.
今回は試験のための運行ですから、ノンストップという思い切ったダイヤになりましたが、良好な結果であれば運行日数の拡大、増便(朝仙台発、夕方気仙沼発)、停車駅の増加(ただし、一ノ関に停まれば、新幹線の旅客を食う危険性もあるので、匙加減は難しいところです)を期待したいところです。
Posted by: たべちゃん | 2017.09.24 07:01 AM