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東京都、鉄道新設延伸計画に順位付け

 2016年度に出された、交通政策審議会による東京圏の鉄道整備に関する答申において、いくつかの路線の整備が盛り込まれました。これらの整備は横一線に行われるように見えますが、実はよく読むと優先順位がつけられています。東京都の路線で検討の深化や関係者間での合意形成などを進めるべきだとして、優先順位が高いのは、6つあります。すなわち、(1)羽田空港アクセス線新設 (2)新空港線(蒲蒲線)新設(矢口渡-京急蒲田間) (3)東京8号線延伸(豊洲-住吉間) (4)東京12号線延伸(光が丘-大泉学園町間) (5)多摩都市モノレール延伸(箱根ケ崎方面) (6)多摩都市モノレール延伸(町田市方面) です。以前東京都が挙げた路線に蒲蒲線が加わったのです。

 ただ、この6つをつくるだけでも交通政策審議会の試算によれば、約9600億円かかります。一気につくることは到底不可能です。そこで東京都は、この6路線について優先順位をつけることにしました。

 このうち、多摩都市モノレールについては、箱根ケ崎方面の建設が先になるようです。と言うのも、モノレールをつくるためには道路の整備が必要です。道路の上にモノレールができるのです。箱根ケ崎方面については、新青梅街道の整備が進んでいるからです。これに対して町田市方面は沿線人口が多いため、採算性は箱根ケ崎方面より優れているものの、肝心の道路の建設が進んでいないのです。

 蒲蒲線、東京8号線、東京12号線については沿線自治体の検討組織で採算性の検証等を行った結果、それなりの効果が見込めるとの結論を得ました。しかし、一番優先順位が高いのは、東京テレポート、田町、大井町から東京貨物ターミナルを経由し、羽田空港に行く羽田空港アクセス線になるとも言われています。東京の都心と日本を代表する空港とをダイレクトにつなぐため、広域的な整備効果はほかよりも大きいと見られているのです。

 なお、これらの順位付けについて、最終判断は都知事が行うようです。
(参考:日刊建設工業新聞ホームぺージ http://www.decn.co.jp/?p=93419)

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