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JR東日本、レール輸送車にディーゼルカーを導入

 レールは列車が通るたびに摩耗するので、時々取り替える必要があります。そのレールをどうやって運ぶのかと言えば、レール輸送用の貨車で運びます。貨車は単独では動くことができないので、機関車に引っ張られます。分割民営化により貨物列車がJR貨物に集約され、客車列車も消えたのに、機関車を保有し続けるのはそのためもあります。

 ところが、JRの中でもレールの輸送を(機関車が牽引する)貨車でやっていないところがあります。それはJR東海。2008年にレール輸送用の専用のディーゼルカー(キヤ97系)をつくって走らせています。

 JR東日本はこれまで使ってきたレール輸送用の貨車が老朽化したため、そのキヤ97系をベースにした車両を導入することにしました。仲が悪いと言われるJR東海の技術を使うとは、意外な話です。ただ、JR東日本のは、仙台など東北地区を走らせるため、耐雪耐寒対応などをしています。車両形式はキヤE195系といい、量産先行車として、150メートルのロングレール輸送用の11両編成を1編成(両端だけでなく、中間車両にもエンジン付きの車両はあります)、25メートルの定尺レール輸送用の2両編成を1編成の合計13両をつくります。

 レール輸送車をディーゼルカーにすることによって、機関車を保有する必要がなくなります。観光用のSLはともかく、それ以外の機関車を減らすことができます。編成の両端に運転台があるため、これまでのような機回しをする必要はありません。最高速度も10キロ上がり、95キロです。JR東日本は2017年冬以降、性能評価や技術的検証を行った後に、本格的な運用を行う予定です。
(参考:JR東日本ホームぺージ https://www.jreast.co.jp/press/2017/20170902.pdf、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2017/09/05/299386.html)

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