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黒磯の交直流切り替えは2018年1月に

 JRの電化方式には直流と交流の2つの方式があります。首都圏や関西圏などは直流が多いですが、北海道、東北、北陸、九州は変電所が少なくて済み、初期投資が少ない交流で電化が進められてきました。

 こうなると、直流と交流の境目が出てきます。その境目は全国に何か所かありますが、そのうち黒磯だけは列車を一旦停止させて切り替え作業を行う、「地上式」が採用されています。上野から黒磯までやってきた直流電気機関車を切り離し、直流電気機関車を引上げ線に持っていきます。その後、架線に流す電流を交流に切り替え、交流電気機関車をくっつけて、北に向かわせます。上野に向かう場合はこの逆です。

 ところが、新幹線の時代になり、旅客に関しては普通列車しか来なくなりました。東京と東北を結ぶ長距離列車はなく、旅客列車はすべて黒磯で折り返しています。貨物列車も交直流の機関車に牽引させることが増え、配線がややこしくなる「地上式」を採用する必要がありません。黒磯の北と南では北のほうが需要は少ないのですから、黒磯の北に境目を移し、その境目のあたりだけ交直流電車でリレーすれば問題は解決します。この場合、境目は駅と駅の間に置き、短い区間はデッドセクションとして電気を流しません。惰性で走っている間に、切り替えを行います。この方式を「車上式」と言います。

 話が長くなりました。日本で唯一「地上式」を採用していた黒磯ですが、2018年1月初めに「車上式」に切り替えられます。10月14日にダイヤ改正を行ったのですが、ダイヤだけが切り替えに対応したものになっているだけで、まだデッドセクションの切り替え工事は行っていなかったのです。10月14日の時点で切り替えるものだと思っていたので、意外でした。

(追記)
 黒磯での交直流切り替えは2018年の三が日の間に行います。矢板-黒磯-白河間において、早朝や深夜の一部便が運休し、バスによる代行輸送を行います。

 これにより2015年5月から行ってきた、毎週月曜日の黒磯5:27発の区間運休とバス代行輸送は終了します。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22673880V21C17A0CR0000/、JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2017/omiya/20171124_o01.pdf)

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