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日高線と札沼線の代替交通について

 日高線の鵡川以遠は、2015年の高波で大きな被害を受け、あまりの復旧費用の高さにJR北海道は鉄道での復旧を断念し、バスへの転換を提案しています。さて、日高線にバス等を走らせるにはどれくらいの費用がかかるでしょうか? 沿線の自治体は札幌市内のコンサルタント会社に調査を依頼していて、14日、その結果が公表されました。

 それによりますと、BRTは運行までに6年かかり(計画と施設整備にそれぞれ3年ずつ)、初期投資には約105.7億円かかります。線路を外してバス専用道に変えるのに93.7億円かかるのです。DMVは運行まで14年かかり(そのうち、車両の開発に2年、制作に8~9年を要します)、車両の製作費などの初期投資に47.1億円かかります。JR北海道がすでにDMVの車両開発を断念しているため、新たに車両を開発するのに10~20億円かかるのです。JR北海道が提案する普通のバスは2年で運行でき、初期投資は停留所の設置や車両購入費など2.6億円です。いずれも単年度の収支は赤字が見込まれています。現在の代行バスと同じ本数を走らせた場合、BRTは5.2億円の赤字、DMVは9.5億円の赤字、バスは1.8億円の赤字です。

 沿線7町はコンサルタント会社の調査結果を基に検討を続けますが、正直言って、BRTやDMVを導入する価値はありません。苫小牧市内もバスに置き換えるならBRTを導入する価値があるかもしれませんが、今のところバスに置き換えるのは鵡川以遠なので、既存の道路で十分です。せいぜい町の中心駅に部分的に導入するぐらいです。DMVに関して言えば、普通のバスより小さくコストが高いものをわざわざ導入する必要がありません。素直にバスにするのがいちばんいいでしょう。

 話は変わりまして、札沼線。ここもJR北海道がバスへの転換を提案している路線です。こちらも13日に動きがありました。沿線4町長は新十津川町内で行われた会合で、鉄道を現状維持するのは難しいという認識に至りました。バスを含めた代替交通機関を検討する方向です。
(参考:HBC NEWS http://news.hbc.co.jp/f0ce100c05a1fab33b377f3803fb2a32.html、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/144854、https://www.hokkaido-np.co.jp/article/144760、苫小牧新報ホームぺージ https://www.tomamin.co.jp/news/main/12598/、タビリスホームぺージ http://tabiris.com/archives/hidakasen-3/)

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