北海道新幹線札幌駅問題、JRは「東側案」よりさらに東を考えている
北海道新幹線の最終的な終着駅は札幌駅ですが、その場所については以前にも書いたように迷走を続けています。しかも、小さな町ならともかく、札幌を無視することはできません。
しかも、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道は対立したままです。鉄道建設・運輸施設整備支援機構は札幌駅に併設する「現駅案」を主張していて、その欠点である在来線への影響を、設備の増強で回避することを考えています。一時は23本の列車が減らされるとされていましたが、解消に向かっています。
これに対してJR北海道は「東側案」の欠点のひとつである工費の増加を解消するため、「東側案」よりさらに東に新幹線駅をつくろうとしています。札幌駅の現在位置より約200~300メートル東、創成川を東西にまたぐところにつくるもので、「大東案」と言われています。実はこの「大東案」、2年前に在来線との乗り換え距離が長いことから検討対象から外されていたのですが、復活させることにしたのです。「大東案」のメリットは、JRタワー周辺の改修工事が要らないところ。これで工費が膨らむのを防ぐのです。「大東案」の工費は「現駅案」の450億円超とほとんどかわらないようです。
それにしても「大東案」は、かなり在来線駅から離れたところにあります(新幹線ホームから在来線に直接つながる跨線橋を整備するようですが)。地下鉄の駅からも不便で、乗り換えには手間がかかりそうです。札幌駅の位置を早く決めないといけないのですが、できれば「大東案」は避けたいところです。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/159517、https://www.hokkaido-np.co.jp/article/161886、HBC NEWS http://news.hbc.co.jp/6d3171516f82247efa6d64b615a76598.html)
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Comments
この調子なら今年の3月どころか来年再来年になっても駅の位置は決まらないですね。根本に組合問題が横たわってるようですし。仮に現役案で在来線削減本数ゼロでも北は飲まないでしょう。組合の活動拠点を動かす必要がある限りは。
Posted by: 仙台藩士 | 2018.01.28 09:25 PM
仙台藩士さん、おはようございます。
* この調子なら今年の3月どころか
この調子ならいつまで経っても決まりません。本来なら、北海道知事が裁定するのが妥当なところです。いっそのこと、じゃんけんで決めたほうが良さそうです。
* 根本に組合問題が横たわってるようですし。
お話の通りなら、JR北海道が経営不振に陥るのはもっともなことです。
Posted by: たべちゃん | 2018.01.29 06:23 AM
新幹線を利用するのは札幌市民だけじゃないはず。旭川や富良野から、在来線を乗り継ぐ人もいるはず。
こんな案を真剣に推すようでは、経営面の問題を差し引いても利用者不在と言われても仕方ありません
Posted by: ぷらら | 2018.01.30 06:00 AM
ぷららさん、こんばんは。
* 新幹線を利用するのは札幌市民だけじゃないはず。
札幌まででも十分に遠いことから、札幌から先の乗継需要は正直言ってあまり期待していませんが、「大東案」では札幌市民にとっても乗り換えは不便です。
あまり採用されて欲しくない案です。
Posted by: たべちゃん | 2018.01.30 10:05 PM
初めまして。この問題JR北の諦めの悪さにはうんざりします。もう時間が無いはずなのに。東側案でも便利性でギリギリの位置なのにさらに便利性の悪い場所に移してどうする、本末転倒です。JR北は費用にしても利益にしても金のばかりで利用客のことは頭に入ってないようです。いい加減、現駅案でどれくらいデメリットを減らすか考えるべき。てかいい加減腹括れとは思いますね。
Posted by: りゅう | 2018.02.05 08:34 PM
りゅうさん、こんばんは。
* JR北は費用にしても利益にしても
利用者にとって「大東案」の利便性は低そうです。
* 現駅案でどれくらいデメリットを減らすか考えるべき。
その通りです。
Posted by: たべちゃん | 2018.02.06 10:46 PM