とさでん交通、新型低床車導入&人手不足でバス減便&路面電車のクーラーに家庭用
とさでん交通は、3月27日に新型低床車、「ハートラムⅡ」をデビューさせます。「ハートラムⅡ」は3車体2台車の連節車で、定員は71人(内座席28人)。16年ぶりの新車で、とさでん交通となってからは初めてです。同日にはダイヤ改正も行われます。
ただ、明るい話ばかりではありません。バスは4月1日にダイヤ改正を行うのですが、高知市内を走る路線バスの19系統で、休日に49便を減便させます。なぜバスを減便させるのでしょうか? それは、利用者が減ったからではなく、バスの運転士が足らないのです。路線バス運行には193人必要なのですが、35.5人足らないというのです。とさでん交通は路線バスを何とか維持しようと、クルーズ船の寄港増などで貸切バスの需要が増えているにもかかわらず、運転士を路線バスに振り向けています。しかし、貴重な運転士を採算の取れる貸切バスから路線バスに振り向けていることから、2017年3月期には約4400万円、2018年3月期には10月までの7か月間で約3900万円の逸失利益が生じています。4月1日のダイヤ改正も始発を繰り下げ、最終を繰り上げることによって運転士の労働時間の短縮につなげるものです。まさしく運転士不足がダイヤに制約を与えているのです。
話を再び路面電車に戻します。とさでん交通の路面電車の中には、家庭用のエアコンを載せているものもあります(家庭用の室外機が路面電車の屋根に目立つように置かれています)。車両が製造されたのが1950年代と古いので、鉄道用の冷房装置を載せることができません。しかし、高知は南国なので、冷房が必要です。そこで、家庭用のを載せることにしたのです。2017年11月からすでに実験を行っていて、暖房にも使用しました。今後、夏季にも使用し、良好な結果が得られれば、ほかの車両への導入も検討するとのことです。
(参考:とさでん交通ホームぺージ http://www.tosaden.co.jp/、railf.jp https://railf.jp/news/2018/02/13/110000.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26973260V10C18A2LA0000/、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2018/02/ii_5.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/80020/)
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