両備バス等、4月下旬にストライキを決行か?
両備バスは今月下旬に3回にわたって、ストライキを行う予定です。明日4月23日が西大寺線において13~15時の予定で行います。26日も西大寺線において13~16時の予定で行います。そして27日は高速バス、貸切バスを除く全線において、終日行う予定です。27日は同じグループの岡山電気軌道(鉄道、バス)もリムジンバス、貸切バスを除く全線でストライキを行う予定です(ただし、岡山電気軌道は少数派の組合もあり、その少数派の組合員によって運行を行う可能性もあります)。
それではなぜ、両備バスはストライキを行うのでしょうか? 現在、両備バスが運行している西大寺線は看板路線ですが、そこに八晃運輸が参入します。4月27日に運行を始めます。全路線バスでストライキを行う日です。こうなると、両備バスは大打撃を受けます。年間約1.64億円の減収が見込まれます。会社の業績が悪くなると、従業員の給料も下がり、最悪の場合は、収支改善のために赤字路線の廃止に手を付けなくてはいけません。こうなると、雇用も危なくなるとしています(バス運転士が不足していることから、路線バスを廃止しても仕事は充分あるでしょうし、運転士を高速バスに配置換えすることもできそうですが、それについては突っ込まないことにします)。このような事態を回避するために、両備バス労働組合はストライキを行うこととし、八晃運輸の参入を許した行政に対しても抗議をするというのです。
「給料を増やせ、休みを増やせ」と主張してストライキを行うのは理解できますが、ライバル会社の新規参入に反対するストライキは奇妙なところがあります。ある意味、経営者側と馴れ合いのストライキでしょう。ただ、この問題の根本は、八晃運輸の参入を許した行政の判断が適切だったかというものです。八晃運輸の参入に伴い両備バスの経営が悪化し、いったんは取り下げた廃止届を再び出すこともあり得ます。ひとまず行政サイドがしなければならないことは、八晃運輸の申請をいったん白紙にして、八晃運輸を含めて地域交通について協議することでしょう。
(追記)
両備バスと岡山電気軌道の労働組合は5月5日以降にも全路線で終日のストライキを行う予定です。
これに対して、岡山市長は労使での話し合いを求めていますが、肝心の原因は別のところにあるので、ピントがずれまくった話にしかなりません。
(参考:両備グループホームぺージ https://www.ryobi.gr.jp/news/4814/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180421/ddl/k33/020/440000c、山陽新聞digital http://www.sanyonews.jp/article/704494/1/)
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